第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
 なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の分析

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境に改善が見られるものの、中国をはじめとする海外経済の減速や個人消費の伸び悩みなどにより、足元の景気は足踏み状態が続いており、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。

このような状況の下、当社グループは、お客さま本位の積極的な営業活動に注力するとともに、市場の変化を先取りした提案型営業活動の推進など、営業施策の強化に努めてまいりました。

これらの結果、売上高は52億6千7百万円(前年同期比4.6%増)、営業利益は7千1百万円(前年同期比23.7%増)、経常利益は1億2百万円(前年同期比17.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6千6百万円(前年同期比23.2%増)と増収増益となりました。

事業セグメント別の概況は次のとおりであります。

なお、当第1四半期連結会計期間より、事業セグメントの区分方法を見直し、報告セグメントを従来の単一セグメントから「科学事業」「建装材事業」の2区分に変更しております。当第1四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後のセグメント区分に基づいております。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等) セグメント情報」の「2.報告セグメントの変更等に関する事項」をご覧ください。

 

[科学事業]

<土木・建材資材関連分野>

土木関連分野では、公共投資は自動車道等のインフラ整備工事関連が首都圏を中心に堅調で、地盤改良セメント用薬剤等が増加しており、また民間投資も大型の工場・倉庫等の新設工事による地盤強化用のパイル等の生産が回復したことからコンクリート用混和剤が増加し増収となりました。

建材資材関連分野では、特に大型集合住宅が人手不足や杭工事の偽装問題による着工件数減少の影響から内装ボードや化粧材等が低調で減収となりました。

<情報・輸送機器関連分野>

情報関連分野では、スマートフォンやタブレット等の情報端末機器用の液晶表示部材が国内生産縮小の影響から同用途の薬剤は減少しましたが、蓄電池用の生産が好調で放熱資材等が伸長したほか、機能性コート剤に新規採用があって増収となりました。

輸送機器関連分野では、軽自動車の販売不振により同用途のエンジニアリングプラスチックや電装部材は低調に推移しましたが、普通車の国内販売が新型車効果もあって回復基調にあり、機能性特殊プラスチックや車体塗料用化学原料等が増加し大幅な増収となりました。

<日用品関連分野>

日用品関連分野では、化粧品は訪日外国人旅行客によるインバウンド効果からUV対策等の基礎化粧品やファンデーションが好調で関連薬剤が増加しましたが、製靴関連が依然として末端消費が回復せず関連薬剤が低調で減収となりました。

フィルム関連分野では、軟質包装用フィルムの食料品用途は堅調に推移しましたが、菓子関連が末端需要の低迷で大きく減少したほか、産業用フィルムも光学用途の減少が顕著で減収となりました。

<化学工業関連分野>

繊維関連分野では、車両等に使用される繊維バインダー等の薬剤は回復の兆しが見られ増加しましたが、衣料用の繊維加工薬剤は繊維の国内加工の減少と海外市場の低迷により関連薬剤が減少し減収となりました。

化学工業関連分野では、フィルムラミネート用途の薬剤は市況低迷の影響から低調に推移しましたが、円高の影響もあって一部特殊化学品の輸入商材や接着剤原料等が伸長し増収となりました。

これらの結果、科学事業セグメントの売上高は42億7千3百万円(前年同期比2.3%増)、営業利益は8千9百万円(前年同期比29.5%増)となりました。

 

[建装材事業]

消費増税延期により住宅市場が模様眺めの様相を呈するなか、新築戸建住宅は、ゼロエネルギーハウス(ZEH)補助金の認可待ちや注文戸建住宅の仕様変更による影響から関連部材が減少したものの、集合住宅が相続税対策や住宅ローンの低金利政策の影響から引き続き堅調で同用途の造作・内装部材が増加したこと、また顧客オリジナル建具も好調に推移したこと、更にはキョーワ株式会社の連結子会社化により売上高が加わったことなどから増収となりました。

この結果、建装材事業セグメントの売上高は9億9千4百万円(前年同期比15.4%増)、営業利益は3千1百万円(前年同期比3.0%減)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

①資産の部

流動資産は前連結会計年度末に比べ、4億6千5百万円減少し89億4千6百万円となりました。これは主に、現金及び預金が5億5千1百万円、受取手形及び売掛金が4億2千9百万円減少し、電子記録債権が4億2千6百万円、商品及び製品が5千4百万円増加したことによるものであります。

固定資産は前連結会計年度末に比べ、2億6千8百万円増加し57億6千6百万円となりました。これは主に、有形固定資産が3億9千7百万円増加し、投資その他の資産が1億2千6百万円減少したことによるものであります。

この結果、資産合計は前連結会計年度末に比べて、1億9千6百万円減少し147億1千3百万円となりました。 

 

②負債の部

流動負債は前連結会計年度末に比べ、3千1百万円減少し49億8千4百万円となりました。これは主に、未払法人税等が9千3百万円減少し、支払手形及び買掛金が5千7百万円増加したことによるものであります。

固定負債は前連結会計年度末に比べ、1千1百万円減少し10億9千4百万円となりました。

この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて、4千3百万円減少し60億7千9百万円となりました。

 

③純資産の部

純資産合計は前連結会計年度末に比べ、1億5千3百万円減少し86億3千3百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が1億2千3百万円減少したことによるものであります。 

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

なお、当社は「会社の支配に関する基本方針」を定めており、その内容は次のとおりであります。

 

①基本方針の内容

当社は、当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされた場合、その判断は最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。従って、当社株式の大規模買付行為や買収提案がなされた場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではありません。

しかしながら、株式の大規模買付行為のなかには、その目的、態様等からみて企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくなく、当社の企業価値及び株主共同の利益に重大な影響を及ぼす可能性を内包しております。また、株式の大規模買付行為のなかには、当該買付行為が明らかに濫用目的によるものと認められ、その結果として当社株主全体の利益を著しく損なうものもないとはいえません。

当社は、当社の経営にあたって、目先の利益追求ではなく、技術指向型の営業活動を通じて、様々な顧客のニーズを地道に汲み取り、これに応じた商品提供の実績を積み重ねるという、中長期的に企業価値向上に取り組む経営が、株主の皆様全体の利益、同時に当社のお取引先等の皆様の利益に繫がるものと考えております。

従って、当社取締役会は、当社の企業価値及び株主共同の利益を最大化していくためには、中長期的な観点から、このような当社の企業価値を生み出す源泉を育て、強化していくことが最も重要であって、当社の財務及び事業の方針は、このような認識を基礎として決定される必要があると考えます。当社株式の買付を行う者がこれら当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。

 

②基本方針の実現に資する取り組み

a.当社の企業価値の源泉

当社は、昭和21年7月の創業以来、染料、工業薬品等の化学品商社として、業界において確たる地位を築いております。当社は、設立当初から、社内に「試験室」を設置するなど技術指向型の営業活動を展開しており、メーカーに対する顧客ニーズと技術情報の的確な提供、新商品の開発に関するメーカーとの協業、得意先に対する専門的な商品情報や商品特性のスピーディーな提供、技術サービスの実施など、単なる流通事業の一翼を担う業態とは異なる営業活動を行っております。事業範囲は、土木・建材資材関連分野、情報・輸送機器関連分野、日用品関連分野、化学工業関連分野などをターゲットとし、顧客中心の営業活動を通して、顧客とともに発展を遂げ、環境保全が人類共通の課題であることを認識し、市場における信用を培いつつ社会に貢献することを経営の基本方針としております。

 

このように、当社は、技術指向型の営業活動を通じて、様々な顧客のニーズを汲み取り、メーカーとの協業等を通じて顧客のニーズに応じた商品を提供していく実績の積み重ねが、当社を新たなるステップへ導き、更なる成長・飛躍を可能にするものと考えており、このようなビジネスモデルの維持・発展こそが当社の企業価値の源泉であると考えております。

 

b.当社の企業価値向上への取り組み

当社は、多様化する顧客ニーズに迅速に対応し、タイムリーで的確な商品・サービスの提供を図るため、中長期的に以下の3つの施策に取り組んでおり、これらを柱に企業競争力の強化、企業価値の向上に努めております。

(ⅰ)収益の向上

当社は創業以来、一貫して技術コンサルタントを主体とした技術指向型営業を行い、商社でありながらファブレスによるものづくりを行うなど、より付加価値の高い商品提供を目指しております。具体的には長年蓄積した技術・ノウハウを駆使したファインケミカル(精密化学品)商品への指向を図るなか、化学系商材に限らない幅広い取扱品目を展開し、併せて東南アジアへの営業基盤の拡大・整備等に積極的に取り組んでおります。

なお、当社は建装材事業にメーカー機能を取り込み、その強化を図るため、平成27年12月に家具及び木工製品の製造販売を主たる事業とするキョーワ株式会社を完全子会社化いたしました。事業基盤の拡充を通してグループ収益の一層の改善を図ってまいります。

(ⅱ)海外の市場拡大

近年、国内経済がシュリンクするなか、営業の軸足を東南アジアを中心とした海外に移し、海外のお客様に対する販売だけでなく輸入品の取り扱いにも力を入れて取り組んでおります。これまで当社は平成7年に東洋紡績株式会社(現 東洋紡株式会社)との合弁で香港に三東洋行有限公司を、平成14年には独資でSANKYO KASEI SINGAPORE PTE. LTD.を、また平成19年には独資にて中国上海市に産京貿易(上海)有限公司を設立、更に平成22年にはタイ王国バンコク市にSANKYO KASEI (THAILAND) CO.,LTD.を独資で設立し、それぞれ営業基盤の拡大を図ってまいりました。これらの海外4拠点と国内6拠点のグループ力を集結し、お客様に喜ばれるソリューション営業を展開しております。

(ⅲ)環境保全と高品質体制の確立

環境保全が企業の社会的責任として益々重要になることを意識し、すべての事業活動において環境保全に心がけるとともに、環境配慮型商品の拡販に努めております。同時に、品質マネジメントシステムの実効性を高めるべく、仕事の標準化、プロセスの可視化を促進し、高品質体制の維持・改善・革新に取り組むとともに、顧客の要求に適合する製品・サービスの確実な提供に努めております。

 

c.株主への還元について

当社は、株主の皆様への利益還元を第一として、安定的な配当の維持を基本としつつ、企業体質・財務体質の強化ならびに業容拡大に備えるため、内部留保の充実などを総合的に勘案して、配当を決定する方針としております。

 

③不適切な支配の防止のための取り組み

当社は、企業価値・株主共同の利益を毀損する恐れのある大規模買付行為を未然に防止するため、平成26年5月19日開催の取締役会において、「当社株式の大規模買付行為に対する対応方針(買収防衛策)の継続について」を決議し、そのうえで平成26年6月27日開催の第88期定時株主総会において議案としてお諮りし、株主の皆様のご承認をいただきました。

なお、詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイトに掲載しております。

(アドレスhttp://www.sankyokasei-corp.co.jp/ir/financial.html)

 

④上記取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

当社取締役会は、これらの取り組みが、当社の支配の基本方針に沿うものであり、企業価値・株主共同の利益を損なうものではないと考えております。

また、上記③の「当社株式の大規模買付行為に対する対応方針(買収防衛策)」においては、大規模買付行為があった際には、当社取締役会は独立委員会の開催を要請し、買収提案内容及び対抗措置について、同委員会による評価・勧告に原則として従うものとしていること、また対抗措置はあらかじめ定められた合理的な客観的要件に該当する場合にのみ発動されるものであることから、当社取締役会の恣意的判断を排除し、大規模買付ルールの遵守や対抗措置発動の是非に関する判断の公正性・透明性の確保を図っており、取締役の地位の維持を目的とするものではありません。

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。