なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境に改善が見られるものの、円高に伴う輸出の低迷、個人消費の伸び悩みや中国をはじめとする海外経済の減速懸念などにより、足元の景気は足踏み状態が続いており、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような状況の下、当社グループは、お客さま本位の積極的な営業活動に注力するとともに、市場の変化を先取りした提案型営業活動の推進など、営業施策の強化に努めてまいりました。
これらの結果、売上高は107億5千7百万円(前年同期比5.1%増)と増収となりましたが、本社ビル建築に係る関連費用の発生により販売費及び一般管理費が大幅に増加したこと、また昨年12月に連結子会社化したキョーワ株式会社が営業赤字となったことなどから、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益が、それぞれ1億1千6百万円(前年同期比24.0%減)、1億6千8百万円(前年同期比15.9%減)、1億1千8百万円(前年同期比7.9%減)と、いずれも減益となりました。
事業セグメント別の概況は次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、事業セグメントの区分方法を見直し、報告セグメントを従来の単一セグメントから「科学事業」「建装材事業」の2区分に変更しております。当第2四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後のセグメント区分に基づいております。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等) セグメント情報」の「2.報告セグメントの変更等に関する事項」をご覧ください。
[科学事業セグメント]
<土木・建材資材関連分野>
土木関連分野では、東京外環自動車道等の公共事業によるインフラ整備工事関連が首都圏を中心に堅調で、一部セメント用薬剤は減少しましたが、工事用途の路盤強化用薬剤、RCセグメント用薬剤等が伸長し増収となりました。
建材資材関連分野では、壁紙等の化粧材に使用される化学品に新規採用がありましたが、特に大型集合住宅が人手不足などにより着工件数に伸びが見られず、内装ボードや化粧材等が全般に低調で減収となりました。
<情報・輸送機器関連分野>
情報関連分野では、スマートフォンやタブレット等の情報端末機器用の液晶表示部材が国内生産縮小の影響から低調で関連薬剤は減少しましたが、蓄電池の生産が好調で放熱資材や電気用絶縁材料等が増加したほか、機能性コート剤に新規採用があって増収となりました。
輸送機器関連分野では、軽自動車の販売不振が続くなか、普通車の国内販売が新型車効果もあって回復基調にあり、機能性特殊プラスチックが伸長したほか、新型車向け安全装置用途の電装部材に新規採用があって増収となりました。
<日用品関連分野>
日用品関連分野では、製靴関連は依然として末端消費が回復せず関連薬剤が低調に推移しましたが、化粧品が訪日外国人旅行客によるインバウンド効果に陰りが見られるなか、UV対策等の基礎化粧品やファンデーションが上伸したほか、シャンプー等のヘアケア用品に新規採用があって関連薬剤が増加したことなどから増収となりました。
フィルム関連分野では、汎用性フィルムや工業用フィルムが末端需要の低迷で減少するなか、食料品用途の軟質包装用フィルムは、防曇性・ガスバリア性等の高機能複合フィルムが用途開発による新規採用があって増加し増収となりました。
<化学工業関連分野>
繊維関連分野では、車両等に使用される繊維バインダー等の薬剤は回復の兆しが見られ増加しましたが、 産業用フェルトやフィルター等に使用される薬剤や衣料用の繊維加工薬剤は繊維の国内加工の減少と海外市場の低迷により減少し減収となりました。
化学工業関連分野では、国内はフィルムラミネート用接着剤や特殊鋼板用薬剤が市況低迷の影響から低調に推移しましたが、東南アジアを中心に自動車生産が回復の兆しを見せており、エンジニアリングプラスチック等の輸出が増加し増収となりました。
これらの結果、科学事業セグメントの売上高は85億7千5百万円(前年同期比1.9%増)、営業利益は1億5千2百万円(前年同期比6.3%増)となりました。
[建装材事業セグメント]
消費増税延期により住宅市場が模様眺めの様相を呈するなか、ゼロエネルギーハウス(ZEH)補助金の認可待ちや注文戸建住宅の仕様変更による影響から関連住宅部材が減少しましたが、住宅ローンの低金利政策効果による木造戸建住宅の増加にともない木質什器の関連部材や造作・内装部材が増加したこと、また顧客オリジナル建具も好調に推移したこと、更には連結子会社化によりキョーワ株式会社の売上高が加わったことなどから大幅な増収となりました。
この結果、建装材事業セグメントの売上高は21億8千1百万円(前年同期比19.9%増)、営業利益は5千7百万円(前年同期比32.2%減)となりました。
(2) 財政状態の分析
①資産の部
流動資産は前連結会計年度末に比べ、3億7千万円減少し90億4千2百万円となりました。これは主に、現金及び預金が6億1千2百万円、受取手形及び売掛金が4億3千1百万円減少し、電子記録債権が6億円増加したことによるものであります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ、2億7千7百万円増加し57億7千5百万円となりました。これは主に、有形固定資産が3億9千1百万円増加し、投資その他の資産が1億1千3百万円減少したことによるものであります。
この結果、資産合計は前連結会計年度末に比べて、9千2百万円減少し148億1千7百万円となりました。
②負債の部
流動負債は前連結会計年度末に比べ、8千9百万円増加し51億6百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が1億3千8百万円増加し、未払法人税等が5千万円減少したことによるものであります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ、4千9百万円減少し10億5千6百万円となりました。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて、3千9百万円増加し61億6千2百万円となりました。
③純資産の部
純資産合計は前連結会計年度末に比べ、1億3千2百万円減少し86億5千5百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が1億1千6百万円、為替換算調整勘定が5千9百万円減少し、利益剰余金が4千3百万円増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、11億2千1百万円となり、前年同四半期連結累計期間に比べ9億7千7百万円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、減少した資金は2千8百万円(前年同四半期連結累計期間は5億6千1百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益1億9千2百万円、仕入債務の増加1億5千3百万円などの収入に対し、売上債権の増加1億9千3百万円、法人税等の支払額1億3千万円などの支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は4億5千1百万円(前年同四半期連結累計期間は1億7千万円の減少)となりました。これは主に、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による2千7百万円などの収入に対し、有形固定資産の取得による4億2千万円、投資有価証券の取得による5千9百万円などの支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は9千1百万円(前年同四半期連結累計期間は6千3百万円の減少)となりました。これは主に、借入れによる4千4百万円の収入に対し、配当金の支払額7千4百万円、借入金の返済による5千1百万円などの支出によるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は「会社の支配に関する基本方針」を定めており、その内容は次のとおりであります。
①基本方針の内容
当社は、当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされた場合、その判断は最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。従って、当社株式の大規模買付行為や買収提案がなされた場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株式の大規模買付行為のなかには、その目的、態様等からみて企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくなく、当社の企業価値及び株主共同の利益に重大な影響を及ぼす可能性を内包しております。また、株式の大規模買付行為のなかには、当該買付行為が明らかに濫用目的によるものと認められ、その結果として当社株主全体の利益を著しく損なうものもないとはいえません。
当社は、当社の経営にあたって、目先の利益追求ではなく、技術指向型の営業活動を通じて、様々な顧客のニーズを地道に汲み取り、これに応じた商品提供の実績を積み重ねるという、中長期的に企業価値向上に取り組む経営が、株主の皆様全体の利益、同時に当社のお取引先等の皆様の利益に繫がるものと考えております。
従って、当社取締役会は、当社の企業価値及び株主共同の利益を最大化していくためには、中長期的な観点から、このような当社の企業価値を生み出す源泉を育て、強化していくことが最も重要であって、当社の財務及び事業の方針は、このような認識を基礎として決定される必要があると考えます。当社株式の買付を行う者がこれら当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
②基本方針の実現に資する取り組み
a.当社の企業価値の源泉
当社は、昭和21年7月の創業以来、染料、工業薬品等の化学品商社として、業界において確たる地位を築いております。当社は、設立当初から、社内に「試験室」を設置するなど技術指向型の営業活動を展開しており、メーカーに対する顧客ニーズと技術情報の的確な提供、新商品の開発に関するメーカーとの協業、得意先に対する専門的な商品情報や商品特性のスピーディーな提供、技術サービスの実施など、単なる流通事業の一翼を担う業態とは異なる営業活動を行っております。事業範囲は、土木・建材資材関連分野、情報・輸送機器関連分野、日用品関連分野、化学工業関連分野などをターゲットとし、顧客中心の営業活動を通して、顧客とともに発展を遂げ、環境保全が人類共通の課題であることを認識し、市場における信用を培いつつ社会に貢献することを経営の基本方針としております。
このように、当社は、技術指向型の営業活動を通じて、様々な顧客のニーズを汲み取り、メーカーとの協業等を通じて顧客のニーズに応じた商品を提供していく実績の積み重ねが、当社を新たなるステップへ導き、更なる成長・飛躍を可能にするものと考えており、このようなビジネスモデルの維持・発展こそが当社の企業価値の源泉であると考えております。
b.当社の企業価値向上への取り組み
当社は、多様化する顧客ニーズに迅速に対応し、タイムリーで的確な商品・サービスの提供を図るため、中長期的に以下の3つの施策に取り組んでおり、これらを柱に企業競争力の強化、企業価値の向上に努めております。
(ⅰ)収益の向上
当社は創業以来、一貫して技術コンサルタントを主体とした技術指向型営業を行い、商社でありながらファブレスによるものづくりを行うなど、より付加価値の高い商品提供を目指しております。具体的には長年蓄積した技術・ノウハウを駆使したファインケミカル(精密化学品)商品への指向を図るなか、化学系商材に限らない幅広い取扱品目を展開し、併せて東南アジアへの営業基盤の拡大・整備等に積極的に取り組んでおります。
なお、当社は建装材事業にメーカー機能を取り込み、その強化を図るため、平成27年12月に家具及び木工製品の製造販売を主たる事業とするキョーワ株式会社を完全子会社化いたしました。事業基盤の拡充を通してグループ収益の一層の改善を図ってまいります。
(ⅱ)海外の市場拡大
近年、国内経済がシュリンクするなか、営業の軸足を東南アジアを中心とした海外に移し、海外のお客様に対する販売だけでなく輸入品の取り扱いにも力を入れて取り組んでおります。これまで当社は平成7年に東洋紡績株式会社(現 東洋紡株式会社)との合弁で香港に三東洋行有限公司を、平成14年には独資でSANKYO KASEI SINGAPORE PTE. LTD.を、また平成19年には独資にて中国上海市に産京貿易(上海)有限公司を設立、更に平成22年にはタイ王国バンコク市にSANKYO KASEI (THAILAND) CO.,LTD.を独資で設立し、それぞれ営業基盤の拡大を図ってまいりました。これらの海外4拠点と国内6拠点のグループ力を集結し、お客様に喜ばれるソリューション営業を展開しております。
(ⅲ)環境保全と高品質体制の確立
環境保全が企業の社会的責任として益々重要になることを意識し、すべての事業活動において環境保全に心がけるとともに、環境配慮型商品の拡販に努めております。同時に、品質マネジメントシステムの実効性を高めるべく、仕事の標準化、プロセスの可視化を促進し、高品質体制の維持・改善・革新に取り組むとともに、顧客の要求に適合する製品・サービスの確実な提供に努めております。
c.株主への還元について
当社は、株主の皆様への利益還元を第一として、安定的な配当の維持を基本としつつ、企業体質・財務体質の強化ならびに業容拡大に備えるため、内部留保の充実などを総合的に勘案して、配当を決定する方針としております。
③不適切な支配の防止のための取り組み
当社は、企業価値・株主共同の利益を毀損する恐れのある大規模買付行為を未然に防止するため、平成26年5月19日開催の取締役会において、「当社株式の大規模買付行為に対する対応方針(買収防衛策)の継続について」を決議し、そのうえで平成26年6月27日開催の第88期定時株主総会において議案としてお諮りし、株主の皆様のご承認をいただきました。
なお、詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイトに掲載しております。
(アドレスhttp://www.sankyokasei-corp.co.jp/ir/financial.html)
④上記取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社取締役会は、これらの取り組みが、当社の支配の基本方針に沿うものであり、企業価値・株主共同の利益を損なうものではないと考えております。
また、上記③の「当社株式の大規模買付行為に対する対応方針(買収防衛策)」においては、大規模買付行為があった際には、当社取締役会は独立委員会の開催を要請し、買収提案内容及び対抗措置について、同委員会による評価・勧告に原則として従うものとしていること、また対抗措置はあらかじめ定められた合理的な客観的要件に該当する場合にのみ発動されるものであることから、当社取締役会の恣意的判断を排除し、大規模買付ルールの遵守や対抗措置発動の是非に関する判断の公正性・透明性の確保を図っており、取締役の地位の維持を目的とするものではありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。