第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
 なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用の改善、輸出の増加、設備投資の伸長など、緩やかな景気回復基調が継続しているものの、貿易摩擦の拡大リスクや資源高の影響など、先行きの不透明感が強まるなかで推移いたしました。

このような状況の下、当社グループは、お客さま本位の積極的な営業活動に注力するとともに、市場の変化を先取りした提案型営業活動の推進など、営業施策の強化に努めてまいりました。

これらの結果、売上高は55億6千5百万円(前年同期比0.0%減)と横ばいとなり、商品構成の悪化による粗利益の低下により、営業利益は1千1百万円(前年同期比77.3%減)、経常利益は5千2百万円(前年同期比43.2%減)と、いずれも大幅な減益となりました。

親会社株主に帰属する四半期純利益は、投資有価証券の売却による特別利益4千9百万円があったことにより、5千6百万円(前年同期比4.8%増)と、微増益となりました。

事業セグメント別の概況は次のとおりであります。

 

[科学事業]

<土木・建材資材関連分野>

土木関連分野では、公共投資が低迷するなか、東京外環自動車道やリニア中央新幹線工事等のインフラ工事関連で地盤改良用のセメント用薬剤や省力工法のRCセグメント用薬剤が増加したこと、また東京オリンピック関連施設や民間の大型物流倉庫等の建設工事による地盤強化用パイルが堅調に推移し微増収となりました。

建材資材関連分野では、水廻り製品の一部に機能性添加剤採用もありましたが、マンションやホテルの大型建築工事の人手不足による工事遅れや工法の簡素化、受注単価の低下による使用部材変更の影響などから、内装材の化粧材や壁紙等が低調で、同用途の薬剤が減少し、大幅な減収となりました。

<情報・輸送機器関連分野>

情報関連分野では、スマートフォン等の情報端末機器の高機能化や自動車の電子化の拡大を背景に電子部品生産が好調なことから、半導体封止用樹脂や精密洗浄剤は引き続き伸長しましたが、リチウムイオン電池用途での放熱材料に仕様変更があったため減収となりました。

輸送機器関連分野では、オートバイの国内生産の縮小や一部自動車メーカーの検査偽装問題の影響を受けて、成型樹脂や車体用防振樹脂等が減少しましたが、自動車生産の回復を背景に新型車への成型樹脂の採用や安全装置用途の電装部材の伸長があったことから大幅な増収となりました。

<日用品関連分野>

日用品関連分野では、訪日外国人旅行客によるインバウンド効果もあってファンデーション等の化粧品用関連薬剤が堅調に推移したこと、また高品質が評価され眼鏡レンズや文具関連の米国輸出が好調で、同用途の機能性コート剤や化学品が伸長したことのほか、製靴関連でも一部の化学品に新規採用があり増収となりました。

フィルム関連分野では、生鮮野菜、冷凍食品、チルド食品等包装用途の拡大により防曇性やガスバリア性、低温耐ピンホール性などを有する高機能性フィルムは堅調に推移しましたが、食品用軟質包装用フィルムや汎用工業用フィルムが、末端需要が軟調で、価格競争の激化もあって減収となりました。

<化学工業関連分野>

繊維関連分野では、繊維の国内加工の縮小が続くなか、一部に輸出を中心とした繊維加工用薬剤の回復はあったものの、衣料用の染色整理用染料や染色助剤の減少のほか、自動車関連のタイヤコード用薬剤が大幅減少したことにより、大幅な減収となりました。

化学工業関連分野では、中国の公害対策規制強化による輸入化学品に価格高騰や玉不足が継続していますが、国内化学品生産が回復基調にあるなか、自動車内装塗料用薬剤や土木接着剤用樹脂が増加したほか、基礎化学品に用途開発による輸入案件があって大幅な増収となりました。

これらの結果、科学事業セグメントの売上高は46億2千2百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益は7千2百万円(前年同期比23.2%減)となりました。

 

[建装材事業]

プレハブ新築住宅が対前年同月比12ヶ月連続の減少となった影響などにより、造作部材、樹脂製品、建具等の販売が伸び悩みました。他方、新規に取組みを行った商材(キッチン関連)は好評で増産対応をしましたが、既存商品の減収分をカバーするにはいたりませんでした。

この結果、建装材事業セグメントの売上高は9億4千2百万円(前年同期比4.5%減)、営業損失は1百万円(前年同期は9百万円の営業利益)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

①資産の部

流動資産は前連結会計年度末に比べ、2億6千1百万円減少し106億7千4百万円となりました。これは主に、有価証券が3億1百万円、受取手形及び売掛金が2億4千2百万円減少し、現金及び預金が3億1千9百万円増加したことによるものであります。

固定資産は前連結会計年度末に比べ、2千9百万円増加し64億7千3百万円となりました。これは主に、有形固定資産が1千6百万円、投資その他の資産が1千4百万円増加し、無形固定資産が1百万円減少したことによるものであります。

この結果、資産合計は前連結会計年度末に比べて、2億3千2百万円減少し171億4千8百万円となりました。

 

②負債の部

流動負債は前連結会計年度末に比べ、1億9千4百万円減少し60億5千4百万円となりました。これは主に、電子記録債務が7千8百万円、その他に含まれる未払金が7千5百万円、未払法人税等が6千3百万円減少したことによるものであります。

固定負債は前連結会計年度末に比べ、4千3百万円減少し13億8千9百万円となりました。これは主に、役員退職慰労引当金が2千6百万円、その他に含まれるリース債務が1千1百万円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて、2億3千8百万円減少し74億4千4百万円となりました。

 

③純資産の部

純資産合計は前連結会計年度末に比べ、6百万円増加し97億3百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が1千1百万円増加し、為替換算調整勘定が6百万円減少したことによるものであります。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

なお、当社は「会社の支配に関する基本方針」を定めており、その内容は次のとおりであります。

 

①基本方針の内容

当社は、当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされた場合、その判断は最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。従って、当社株式の大規模買付行為や買収提案がなされた場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではありません。

しかしながら、株式の大規模買付行為のなかには、その目的、態様等からみて企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくなく、当社の企業価値及び株主共同の利益に重大な影響を及ぼす可能性を内包しております。また、株式の大規模買付行為のなかには、当該買付行為が明らかに濫用目的によるものと認められ、その結果として当社株主全体の利益を著しく損なうものもないとはいえません。

当社は、当社の経営にあたって、目先の利益追求ではなく、技術指向型の営業活動を通じて、様々な顧客のニーズを地道に汲み取り、これに応じた商品提供の実績を積み重ねるという、中長期的に企業価値向上に取り組む経営が、株主の皆様全体の利益、同時に当社のお取引先等の皆様の利益に繫がるものと考えております。

従って、当社取締役会は、当社の企業価値及び株主共同の利益を最大化していくためには、中長期的な観点から、このような当社の企業価値を生み出す源泉を育て、強化していくことが最も重要であって、当社の財務及び事業の方針は、このような認識を基礎として決定される必要があると考えます。当社株式の買付を行う者がこれら当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。

 

②基本方針の実現に資する取り組み

a.当社の企業価値の源泉

当社は、昭和21年7月の創業以来、染料、工業薬品等の化学品商社として、業界において確たる地位を築いております。当社は、設立当初から、社内に「試験室」を設置するなど技術指向型の営業活動を展開しており、メーカーに対する顧客ニーズと技術情報の的確な提供、新商品の開発に関するメーカーとの協業、得意先に対する専門的な商品情報や商品特性のスピーディーな提供、技術サービスの実施など、単なる流通事業の一翼を担う業態とは異なる営業活動を行っております。事業範囲は、土木・建材資材関連分野、情報・輸送機器関連分野、日用品関連分野、化学工業関連分野などをターゲットとし、顧客中心の営業活動を通して、顧客とともに発展を遂げ、環境保全が人類共通の課題であることを認識し、市場における信用を培いつつ社会に貢献することを経営の基本方針としております。

 

このように、当社は、技術指向型の営業活動を通じて、様々な顧客のニーズを汲み取り、メーカーとの協業等を通じて顧客のニーズに応じた商品を提供していく実績の積み重ねが、当社を新たなるステップへ導き、更なる成長・飛躍を可能にするものと考えており、このようなビジネスモデルの維持・発展こそが当社の企業価値の源泉であると考えております。

 

b.当社の企業価値向上への取り組み

当社は、多様化する顧客ニーズに迅速に対応し、タイムリーで的確な商品・サービスの提供を図るため、中長期的に以下の3つの施策に取り組んでおり、これらを柱に企業競争力の強化、企業価値の向上に努めております。

(ⅰ)収益の向上

当社は創業以来、一貫して技術コンサルタントを主体とした技術指向型営業を行い、商社でありながらファブレスによるものづくりを行うなど、より付加価値の高い商品提供を目指しております。具体的には長年蓄積した技術・ノウハウを駆使したファインケミカル(精密化学品)商品への指向を図るなか、化学系商材に限らない幅広い取扱品目を展開し、併せて東南アジアへの営業基盤の拡大・整備等に積極的に取り組んでおります。また、当社は建装材事業にメーカー機能を取り込み、その強化を図るため、平成27年12月に各種木工製品の製造販売を主たる事業とするキョーワ株式会社を完全子会社化とし、事業基盤の拡充とグループ収益の改善に取り組んでおります。

(ⅱ)海外の市場拡大

近年、国内経済がシュリンクするなか、営業の軸足を東南アジアを中心とした海外に移し、海外のお客様に対する販売だけでなく輸入品の取り扱いにも力を入れて取り組んでおります。これまで当社は平成7年に東洋紡績株式会社(現 東洋紡株式会社)との合弁で香港に三東洋行有限公司を、平成14年には独資でSANKYO KASEI SINGAPORE PTE. LTD.を、また平成19年には独資にて中国上海市に産京貿易(上海)有限公司を設立、更に平成22年にはタイ王国バンコク市にSANKYO KASEI (THAILAND) CO.,LTD.を独資で設立し、それぞれ営業基盤の拡大を図ってまいりました。これらの海外4拠点と国内6拠点のグループ力を集結し、お客様に喜ばれるソリューション営業を展開しております。

(ⅲ)環境保全と高品質体制の確立

環境保全が企業の社会的責任として益々重要になることを意識し、すべての事業活動において環境保全に心がけるとともに、環境配慮型商品の拡販に努めております。同時に、品質マネジメントシステムの実効性を高めるべく、仕事の標準化、プロセスの可視化を促進し、高品質体制の維持・改善・革新に取り組むとともに、顧客の要求に適合する製品・サービスの確実な提供に努めております。

 

c.株主への還元について

当社は、株主の皆様への利益還元を第一として、安定的な配当の維持を基本としつつ、企業体質・財務体質の強化ならびに業容拡大に備えるため、内部留保の充実などを総合的に勘案して、配当を決定する方針としております。

 

③不適切な支配の防止のための取り組み

当社は、企業価値・株主共同の利益を毀損する恐れのある大規模買付行為を未然に防止するため、平成29年5月11日開催の取締役会において、「当社株式の大規模買付行為に対する対応方針(買収防衛策)の継続について」を決議し、そのうえで平成29年6月28日開催の第91期定時株主総会において議案としてお諮りし、株主の皆様のご承認をいただきました。

なお、詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイトに掲載しております。

(アドレスhttp://www.sankyokasei-corp.co.jp/ir/financial.html)

 

④上記取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

当社取締役会は、これらの取り組みが、当社の支配の基本方針に沿うものであり、企業価値・株主共同の利益を損なうものではないと考えております。

また、上記③の「当社株式の大規模買付行為に対する対応方針(買収防衛策)」においては、大規模買付行為があった際には、当社取締役会は独立委員会の開催を要請し、買収提案内容及び対抗措置について、同委員会による評価・勧告に原則として従うものとしていること、また対抗措置はあらかじめ定められた合理的な客観的要件に該当する場合にのみ発動されるものであることから、当社取締役会の恣意的判断を排除し、大規模買付ルールの遵守や対抗措置発動の是非に関する判断の公正性・透明性の確保を図っており、取締役の地位の維持を目的とするものではありません。

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。