第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
 なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、緩やかな景気回復基調が継続したものの、米中貿易摩擦問題の長期化や中東情勢の緊迫など、国際情勢による懸念材料が強まるなかで推移しました。

このような状況の下、当社グループは、お客さま本位の積極的な営業活動に注力するとともに、市場の変化を先取りした提案型営業活動の推進など、営業施策の強化に努めてまいりました。

これらの結果、売上高は59億3千6百万円(前年同期比6.7%増)と増収となりましたが、販売費及び一般管理費の大幅な増加(前年同期比12.3%増)により、営業損失は2千6百万円(前年同期は営業利益1千1百万円)、経常利益は9百万円(前年同期比80.9%減)と、大幅減益となりました。販売費及び一般管理費増加の主な要因は、基幹業務新システムの本番移行に伴う減価償却の開始、東京支社移転に伴う一時的費用の発生、及び昨年8月にタイに設立した合弁子会社SY RUBBER (THAILAND)社の初期運営費用であります。

親会社株主に帰属する四半期純損失は、1千万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益5千6百万円)で、前年同期は投資有価証券売却による特別利益4千9百万円があったため、大幅減益となりました。

なお、東京支社は2019年7月29日に、従来と同じ中央区新川1丁目の“SHINKAWA EAST”ビル内の新事務所への移転を完了しております。

事業セグメント別の概況は次のとおりであります。

 

[科学事業]

<土木・建材資材関連分野>

土木関連分野では、中部縦貫自動車道等のインフラ工事関連で地盤改良用のセメント添加薬剤が増加したほか、コンクリート関連顧客向け添加剤の新規納入、新規設備設置などにより、一巡化した地盤強化用パイル製造用薬剤等の減少を上回り増収となりました。

建材資材関連分野では、首都圏の再開発やマンション、ホテルの大型建築工事が人手不足による遅れや、工法の簡素化、受注単価の低下による使用部材変更の影響などから、内装材の化粧材や壁紙等が低調で同用途のフィルムや薬剤が減少しました。他方、建材ボード用工程薬剤が伸長、昨年低調であった塗料関連薬剤、発泡断熱システム用薬剤が持ち直したことにより増収となりました。

<情報・輸送機器関連分野>

情報関連分野では、自動車の電子化の拡大を背景に電子部品生産が好調なことから自動車用部品の伸長、リチウムイオン電池用途での放熱材料も堅調に推移し、一部半導体封止用樹脂や精密洗浄剤の減少等を補い増収となりました。

輸送機器関連分野では、オートバイの国内生産の縮小や一部の成型樹脂や車体用防振樹脂等は減少しましたが、安全装置用途の電装部材の伸長、環境規制強化による排気ガス浄化関連薬剤の新たな採用があったことから増収となりました。

<日用品関連分野>

日用品関連分野では、訪日外国旅行客によるインバウンド効果も一段落し化粧品関連薬剤の販売は従来並みに戻りつつあります。他方、高品質が評価されている眼鏡レンズの輸出が好調で同用途の機能性コート剤や化学品が伸長し増収となりました。

フィルム関連分野では、生鮮野菜、チルド食品等包装用途の拡大により防曇性やガスバリア性、低温耐ピンホール性などを有する高機能性フィルムは堅調に推移しましたが、食品用軟質包装用フィルムの価格競争の激化もあって苦戦し、減収となりました。

<化学工業関連分野>

繊維関連分野では、繊維の国内加工の縮小が続くなか、衣料用の染色整理用染料や染色助剤は低位安定納入となり、ほぼ前年並みに推移しました。

化学工業関連分野では、東南アジアから輸入の基礎化学品が引続き伸長、化粧品関連原料向け化学品も増加しましたが、中国の爆発事故による安全対策規制強化により輸入化学品の価格高騰や玉不足の影響が再発し、一部輸入化学品の受注が出来ず、ほぼ前年並みに推移しました。

これらの結果、科学事業セグメントの売上高は49億4千9百万円(前年同期比7.1%増)と増収となりましたが、SY RUBBER (THAILAND)社を含む営業費用の増加を吸収しきれず、営業利益は6千9百万円(前年同期比4.7%減)と減益となりました。

 

[建装材事業]

プレハブ新築住宅の市況低迷が続いているため、既存の造作部材、樹脂製品、建具等の販売は低調に推移しましたが、キッチン及びオフィス関連の新規商材が好調なため増産対応し、既存商品の減少をカバーして増収となりました。

これらの結果、建装材事業セグメントの売上高は9億8千7百万円(前年同期比4.8%増)と増収となりましたが、商品構成の悪化と販売経費増により、営業損失は4千万円(前年同期は営業損失1百万円)と、前年同期に比較して損失が拡大いたしました。

 

(2) 財政状態の状況

①資産の部

流動資産は前連結会計年度末に比べ、4億5千8百万円減少し105億5千万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が4億9百万円、電子記録債権が2億6千8百万円減少し、商品及び製品が1億6千4百万円増加したことによるものであります。

固定資産は前連結会計年度末に比べ、1億6千8百万円減少し65億6千5百万円となりました。これは主に、投資その他の資産の投資有価証券が1億7千4百万円減少したことによるものであります。

この結果、資産合計は前連結会計年度末に比べて、6億2千7百万円減少し171億1千5百万円となりました。

 

②負債の部

流動負債は前連結会計年度末に比べ、4億3千5百万円減少し62億6千4百万円となりました。これは主に、買掛金が1億8千4百万円、未払法人税等が1億2千4百万円、その他に含まれる未払金が8千9百万円減少したことによるものであります。

固定負債は前連結会計年度末に比べ、7千3百万円減少し11億9千2百万円となりました。これは主に、その他に含まれる繰延税金負債が6千9百万円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて、5億9百万円減少し74億5千7百万円となりました。

 

③純資産の部

純資産合計は前連結会計年度末に比べ、1億1千8百万円減少し96億5千7百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が1億5千8百万円減少したことによるものであります。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

なお、当社は「会社の支配に関する基本方針」を定めており、その内容は次のとおりであります。

 

①基本方針の内容

当社は、当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされた場合、その判断は最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。従って、当社株式の大規模買付行為や買収提案がなされた場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではありません。

しかしながら、株式の大規模買付行為のなかには、その目的、態様等からみて企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくなく、当社の企業価値及び株主共同の利益に重大な影響を及ぼす可能性を内包しております。また、株式の大規模買付行為のなかには、当該買付行為が明らかに濫用目的によるものと認められ、その結果として当社株主全体の利益を著しく損なうものもないとはいえません。

当社は、当社の経営にあたって、目先の利益追求ではなく、技術指向型の営業活動を通じて、様々な顧客のニーズを地道に汲み取り、これに応じた商品提供の実績を積み重ねるという、中長期的に企業価値向上に取り組む経営が、株主の皆様全体の利益、同時に当社のお取引先等の皆様の利益に繫がるものと考えております。

従って、当社取締役会は、当社の企業価値及び株主共同の利益を最大化していくためには、中長期的な観点から、このような当社の企業価値を生み出す源泉を育て、強化していくことが最も重要であって、当社の財務及び事業の方針は、このような認識を基礎として決定される必要があると考えます。当社株式の買付を行う者がこれら当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。

 

②基本方針の実現に資する取り組み

a.当社の企業価値の源泉

当社は、1946年7月の創業以来、染料、工業薬品等の化学品商社として、業界において確たる地位を築いております。当社は、設立当初から、社内に「試験室」を設置するなど技術指向型の営業活動を展開しており、メーカーに対する顧客ニーズと技術情報の的確な提供、新商品の開発に関するメーカーとの協業、得意先に対する専門的な商品情報や商品特性のスピーディーな提供、技術サービスの実施など、単なる流通事業の一翼を担う業態とは異なる営業活動を行っております。事業範囲は、土木・建材資材関連分野、情報・輸送機器関連分野、日用品関連分野、化学工業関連分野などをターゲットとし、顧客中心の営業活動を通して、顧客とともに発展を遂げ、環境保全が人類共通の課題であることを認識し、市場における信用を培いつつ社会に貢献することを経営の基本方針としております。

 

このように、当社は、技術指向型の営業活動を通じて、様々な顧客のニーズを汲み取り、メーカーとの協業等を通じて顧客のニーズに応じた商品を提供していく実績の積み重ねが、当社を新たなるステップへ導き、更なる成長・飛躍を可能にするものと考えており、このようなビジネスモデルの維持・発展こそが当社の企業価値の源泉であると考えております。

 

b.当社の企業価値向上への取り組み

当社は、多様化する顧客ニーズに迅速に対応し、タイムリーで的確な商品・サービスの提供を図るため、中長期的に以下の3つの施策に取り組んでおり、これらを柱に企業競争力の強化、企業価値の向上に努めております。

(ⅰ)収益の向上

当社は創業以来、一貫して技術コンサルタントを主体とした技術指向型営業を行い、商社でありながらファブレスによるものづくりを行うなど、より付加価値の高い商品提供を目指しております。具体的には長年蓄積した技術・ノウハウを駆使したファインケミカル(精密化学品)商品への指向を図るなか、化学系商材に限らない幅広い取扱品目を展開し、併せて東南アジアへの営業基盤の拡大・整備等に積極的に取り組んでおります。また、当社は建装材事業にメーカー機能を取り込み、その強化を図るため、2015年12月に各種木工製品の製造販売を主たる事業とするキョーワ株式会社を完全子会社化とし、事業基盤の拡充とグループ収益の改善に取り組んでおります。

(ⅱ)海外の市場拡大

近年、国内経済がシュリンクするなか、営業の軸足を東南アジアを中心とした海外に移し、海外のお客様に対する販売だけでなく輸入品の取り扱いにも力を入れて取り組んでおります。これまで当社は1995年に東洋紡績株式会社(現 東洋紡株式会社)との合弁で香港に三東洋行有限公司を、2002年には独資でSANKYO KASEI SINGAPORE PTE. LTD.を、また2007年には独資にて中国上海市に産京貿易(上海)有限公司を設立、更に2010年にはタイ王国バンコク市にSANKYO KASEI (THAILAND) CO.,LTD.を独資で設立し、それぞれ営業基盤の拡大を図ってまいりました。これらの海外4拠点と国内6拠点のグループ力を集結し、お客様に喜ばれるソリューション営業を展開しております。

(ⅲ)環境保全と高品質体制の確立

環境保全が企業の社会的責任として益々重要になることを意識し、すべての事業活動において環境保全に心がけるとともに、環境配慮型商品の拡販に努めております。同時に、品質マネジメントシステムの実効性を高めるべく、仕事の標準化、プロセスの可視化を促進し、高品質体制の維持・改善・革新に取り組むとともに、顧客の要求に適合する製品・サービスの確実な提供に努めております。

 

c.株主への還元について

当社は、株主の皆様への利益還元を第一として、安定的な配当の維持を基本としつつ、企業体質・財務体質の強化ならびに業容拡大に備えるため、内部留保の充実などを総合的に勘案して、配当を決定する方針としております。

 

③不適切な支配の防止のための取り組み

当社は、企業価値・株主共同の利益を毀損する恐れのある大規模買付行為を未然に防止するため、2017年5月11日開催の取締役会において、「当社株式の大規模買付行為に対する対応方針(買収防衛策)の継続について」を決議し、そのうえで2017年6月28日開催の第91期定時株主総会において議案としてお諮りし、株主の皆様のご承認をいただきました。

なお、詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイトに掲載しております。

(アドレスhttp://www.sankyokasei-corp.co.jp/ir/financial.html)

 

④上記取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

当社取締役会は、これらの取り組みが、当社の支配の基本方針に沿うものであり、企業価値・株主共同の利益を損なうものではないと考えております。

また、上記③の「当社株式の大規模買付行為に対する対応方針(買収防衛策)」においては、大規模買付行為があった際には、当社取締役会は独立委員会の開催を要請し、買収提案内容及び対抗措置について、同委員会による評価・勧告に原則として従うものとしていること、また対抗措置はあらかじめ定められた合理的な客観的要件に該当する場合にのみ発動されるものであることから、当社取締役会の恣意的判断を排除し、大規模買付ルールの遵守や対抗措置発動の是非に関する判断の公正性・透明性の確保を図っており、取締役の地位の維持を目的とするものではありません。

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。