当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルスのパンデミックが全世界の社会経済活動に大幅な縮小をもたらし、わが国においても、感染拡大を受けて4月には緊急事態宣言が出され、感染拡大防止を最優先する政府方針のもと、人の移動と接触機会を減らすため日常生活及び経済活動全般に亘って規制や自粛が広がりました。
5月に緊急事態宣言は解除されましたが、それ以降も大都市を中心に再流行したため社会経済活動再開の動きは緩慢で、景気下支えのため政府及び地方からの金融支援と大型財政出動が実施されたものの、輸出、内需ともに大幅減で推移しました。
このような状況の下、当社グループは、役職員のコロナウイルス感染防止対策を実施する一方、商材の安定供給及び機会損失の防止により減収幅の抑制を図るとともに、経費節減により収益の確保に努めました。
これらの結果、売上高は103億4千7百万円(前年同期比13.9%減)と減収、営業損失は1千6百万円(前年同期は営業利益2千5百万円)、経常利益は4千2百万円(前年同期比49.8%減)と、大幅な減益となりました。
親会社株主に帰属する四半期純利益は2千万円(前年同期比17.9%減)で、投資有価証券売却益等の特別利益2千5百万円があったことにより、前年同期比の減益率は経常利益よりも小幅にとどまりました。
事業セグメント別の概況は次のとおりであります。今般のコロナ禍の影響による減収は、当社事業グループ全般に及びました。中でも大きな影響を受けた主な事業分野は、ゼネコンの大規模工事が休止となった土木関連、自動車生産減の輸送機器関連、インバウンドを含め大幅需要減となった化粧品用途の薬剤等の化学工業関連分野、及び建築工事延期が相次いだ、建装材事業セグメントであります。
[科学事業]
<土木・建材資材関連分野>
土木関連分野では、舗装道路用及び大型コンクリート構造物用の添加剤の増量があったものの、中京地区大型道路工事物件等の地盤改良用セメント添加薬剤が工事の延期等により大きく減少し、減収となりました。
建材資材関連分野では、建材ボード用の工程薬剤、発泡断熱システム用薬剤の伸長があった反面、住宅着工戸数減少に伴い内装用化粧材や壁紙等の用途におけるフィルムや薬剤及び塗料関連薬剤が減少したため、大幅な減収となりました。
<情報・輸送機器関連分野>
情報関連分野では、ディスプレイ用機能性フィルム関連薬剤やリチウムイオン電池用途関連材料は堅調に推移しましたが、自動車の生産減少及び顧客の一部海外工場のロックダウンにより、材料及び部品納入が大きく減少した他、一部半導体封止用樹脂や精密洗浄剤も減少し大幅な減収となりました。
輸送機器関連分野では、免振装置用シートは伸長しましたが、自動車関連成型樹脂や車体用防振樹脂、車載用電装部材が大きく減少し大幅な減収となりました。
<日用品関連分野>
日用品関連分野では、清掃用品材料及び製靴関連樹脂の増量はありましたが、化粧品関連薬剤、眼鏡レンズ機能性コート剤及び機能性発泡樹脂関係が減少し、若干の減収となりました。
フィルム関連分野では、コロナ禍による巣ごもり需要の増加により生鮮野菜、チルド食品、冷凍食品包装用途が伸長し増収となりました。
<化学工業関連分野>
繊維関連分野では、繊維の国内加工縮小が続くなか衣料用の染料及び染色助剤の減少により減収となりました。
化学工業関連分野では、機能性樹脂、機能性無機フィラー等の伸長はありましたが、化粧品関連材料が大幅に減少したほか、輸入基礎化学品の一部が価格競争となり同分野全体では大幅な減収となりました。
これらの結果、科学事業セグメントの売上高は85億8千6百万円(前年同期比14.2%減)、営業利益は1億2千1百万円(前年同期比16.2%減)と、減収減益となりました。
[建装材事業]
主力の得意先各社において、建築工事の中止や延期が多発したことに加えて、住宅展示場等の各種イベント開催の自粛や集客人数の抑制もあったため、既存の造作部材、樹脂製品、建具のほか、新商品のオフィス及びキッチン関連商品も大幅な販売減となりました。
これらの結果、建装材事業セグメントの売上高は17億6千1百万円(前年同期比12.3%減)と減収となり、営業損失は4千1百万円(前年同期は営業損失1千6百万円)と、赤字が前年同期比で拡大いたしました。
(2) 財政状態の状況
①資産の部
流動資産は前連結会計年度末に比べ、8億9千2百万円減少し86億9百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が9億3千6百万円、電子記録債権が2億3千3百万円減少し、現金及び預金が4億6千4百万円増加したことによるものであります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ、9千8百万円減少し62億6千7百万円となりました。これは主に、有形固定資産が4千4百万円、無形固定資産が3千7百万円、投資その他の資産が1千5百万円減少したことによるものであります。
この結果、資産合計は前連結会計年度末に比べて、9億9千万円減少し148億7千7百万円となりました。
②負債の部
流動負債は前連結会計年度末に比べ、7億7千9百万円減少し44億5千7百万円となりました。これは主に、買掛金が4億7千6百万円、電子記録債務が2億6千4百万円減少したことによるものであります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ、1億8百万円減少し9億8千3百万円となりました。これは主に、その他に含まれる繰延税金負債が3千5百万円、役員退職慰労引当金が3千万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて、8億8千7百万円減少し54億4千万円となりました。
③純資産の部
純資産合計は前連結会計年度末に比べ、1億2百万円減少し94億3千6百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が4千1百万円、利益剰余金が3千6百万円減少したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、16億5百万円となり、前年同四半期連結累計期間に比べ2億3千7百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は6億7百万円(前年同四半期連結累計期間は8千2百万円の増加)となりました。これは主に、売上債権の減少11億6千3百万円、減価償却費1億5百万円などの収入に対し、仕入債務の減少7億3千5百万円などの支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は3千万円(前年同四半期連結累計期間は1億5千1百万円の減少)となりました。これは主に、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による3千4百万円の収入に対し、有形固定資産の取得による5千3百万円などの支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は1億1百万円(前年同四半期連結累計期間は1千万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額5千6百万円、リース債務の返済による2千8百万円などの支出によるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は「会社の支配に関する基本方針」を定めており、その内容は次のとおりであります。
①基本方針の内容
当社は、当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされた場合、その判断は最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。従って、当社株式の大規模買付行為や買収提案がなされた場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株式の大規模買付行為のなかには、その目的、態様等からみて企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくなく、当社の企業価値及び株主共同の利益に重大な影響を及ぼす可能性を内包しております。また、株式の大規模買付行為のなかには、当該買付行為が明らかに濫用目的によるものと認められ、その結果として当社株主全体の利益を著しく損なうものもないとはいえません。
当社は、当社の経営にあたって、目先の利益追求ではなく、技術指向型の営業活動を通じて、様々な顧客のニーズを地道に汲み取り、これに応じた商品提供の実績を積み重ねるという、中長期的に企業価値向上に取り組む経営が、株主の皆様全体の利益、同時に当社のお取引先等の皆様の利益に繫がるものと考えております。
従って、当社取締役会は、当社の企業価値及び株主共同の利益を最大化していくためには、中長期的な観点から、このような当社の企業価値を生み出す源泉を育て、強化していくことが最も重要であって、当社の財務及び事業の方針は、このような認識を基礎として決定される必要があると考えます。当社株式の買付を行う者がこれら当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
②基本方針の実現に資する取り組み
a.当社の企業価値の源泉
当社は、1946年7月の創業以来、染料、工業薬品等の化学品商社として、業界において確たる地位を築いております。当社は、設立当初から、社内に「試験室」を設置するなど技術指向型の営業活動を展開しており、メーカーに対する顧客ニーズと技術情報の的確な提供、新商品の開発に関するメーカーとの協業、得意先に対する専門的な商品情報や商品特性のスピーディーな提供、技術サービスの実施など、単なる流通事業の一翼を担う業態とは異なる営業活動を行っております。事業範囲は、土木・建材資材関連分野、情報・輸送機器関連分野、日用品関連分野、化学工業関連分野などをターゲットとし、顧客中心の営業活動を通して、顧客とともに発展を遂げ、環境保全が人類共通の課題であることを認識し、市場における信用を培いつつ社会に貢献することを経営の基本方針としております。
このように、当社は、技術指向型の営業活動を通じて、様々な顧客のニーズを汲み取り、メーカーとの協業等を通じて顧客のニーズに応じた商品を提供していく実績の積み重ねが、当社を新たなるステップへ導き、更なる成長・飛躍を可能にするものと考えており、このようなビジネスモデルの維持・発展こそが当社の企業価値の源泉であると考えております。
b.当社の企業価値向上への取り組み
当社は、多様化する顧客ニーズに迅速に対応し、タイムリーで的確な商品・サービスの提供を図るため、中長期的に以下の4つの施策に取り組んでおり、これらを柱に企業競争力の強化、企業価値の向上に努めております。
(ⅰ)収益の向上
当社は創業以来、一貫して技術コンサルタントを主体とした技術指向型営業を行い、商社でありながらファブレスによるものづくりを行うなど、より付加価値の高い商品提供を目指しております。具体的には長年蓄積した技術・ノウハウを駆使したファインケミカル(精密化学品)商品への指向を図るなか、化学系商材に限らない幅広い取扱品目を展開し、併せて東南アジアへの営業基盤の拡大・整備等に積極的に取り組んでおります。また、建装材事業にメーカー機能を取り込み、その強化を図るため、2015年12月に各種木工製品の製造販売を主たる事業とするキョーワ株式会社を完全子会社とし、事業基盤の拡充とグループ収益の改善に持続的に取り組んでおります。
(ⅱ)海外の市場拡大
近年、国内経済がシュリンクするなか、営業の軸足を東南アジアを中心とした海外に移し、海外のお客様に対する販売だけでなく輸入品の取り扱いにも力を入れて取り組んでおります。これまで当社は1995年に東洋紡績株式会社(現 東洋紡株式会社)との合弁で香港に三東洋行有限公司を、2002年にはSANKYO KASEI SINGAPORE PTE.LTD.を、2007年には中国上海市に産京貿易(上海)有限公司を、また2010年にはタイ王国バンコク都にSANKYO KASEI (THAILAND) CO.,LTD.をいずれも独資で設立、更に工業用ゴム製品メーカーの山川モールディング株式会社との合弁により、工業用ゴム製品の製造販売を事業内容とする新会社“SY RUBBER (THAILAND) CO.,LTD.”を2018年8月に設立し、タイのサムットプラカーンにて、2019年2月から事業を開始しております。これらの海外5拠点と国内6拠点のグループ力を集結し、お客様に喜ばれるソリューション営業を展開しております。
(ⅲ)環境保全と高品質体制の確立
環境保全が企業の社会的責任として益々重要になることを意識し、すべての事業活動において環境保全に心がけるとともに、環境配慮型商品の拡販に努めております。同時に、品質マネジメントシステムの実効性を高めるべく、仕事の標準化、プロセスの可視化を促進し、高品質体制の維持・改善・革新に取り組むとともに、顧客の要求に適合する製品・サービスの確実な提供に努めております。
(ⅳ)事業継続計画への取組み
予想される広域災害及び重大な局所災害の発生後、人命を尊重し、会社がいち早く事業を再開し、災害に起因する従業者の経済的不安の解消や、生活行動の早期正常化を目指すとともに、感染症の流行に関しては、社会的責任と事業継続の観点から、感染を広める行為を行わないよう配慮することとしております。このように非常時において当社グループのレジリエンスを発揮し、出来る限りの社会貢献を行うことを目的として「事業継続計画(BCP)」を策定しております。
この計画により、お客様への商品・製品の納入を早期に確保し、お客様所有資産(情報及び知的財産を含む。)の流出防止・保全対策に貢献すると共に、当社グループの知的財産やノウハウ流出の保護を行い、お客様のみならず利害関係者に安心を提供し、信頼と満足を得る企業となることを目指しております。
c.株主への還元について
当社は、株主の皆様への利益還元を第一として、安定的な配当の維持を基本としつつ、企業体質・財務体質の強化ならびに業容拡大に備えるため、内部留保の充実などを総合的に勘案して、配当を決定する方針としております。
③不適切な支配の防止のための取り組み
当社は、企業価値・株主共同の利益を毀損する恐れのある大規模買付行為を未然に防止するため、2020年5月11日開催の取締役会において、「当社株式の大規模買付行為に対する対応方針(買収防衛策)の継続について」を決議し、そのうえで2020年6月25日開催の第94期定時株主総会において議案としてお諮りし、株主の皆様のご承認をいただきました。
なお、詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイトに掲載しております。
(アドレスhttps://www.sankyokasei-corp.co.jp/)
④上記取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社取締役会は、これらの取り組みが、当社の支配の基本方針に沿うものであり、企業価値・株主共同の利益を損なうものではないと考えております。
また、上記③の「当社株式の大規模買付行為に対する対応方針(買収防衛策)」においては、大規模買付行為があった際には、当社取締役会は独立委員会の開催を要請し、買収提案内容及び対抗措置について、同委員会による評価・勧告に原則として従うものとしていること、また対抗措置はあらかじめ定められた合理的な客観的要件に該当する場合にのみ発動されるものであることから、当社取締役会の恣意的判断を排除し、大規模買付ルールの遵守や対抗措置発動の是非に関する判断の公正性・透明性の確保を図っており、取締役の地位の維持を目的とするものではありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。