当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、個人消費は新型コロナウイルス再流行にともなう緊急事態宣言の長期化等により引続き低迷した一方で、輸出の好調に支えられ全体としては回復基調で推移したものの、期間の後半には、半導体不足と東南アジアのコロナウイルス感染再拡大の影響による自動車の大幅減産及び資源・材料価格高騰等の影響が、製造業の悪化要因として顕在化してきました。
このような状況の下、当社グループにおいては、コロナ禍で落ち込んでいた商材の一部に受注の回復傾向が見られるなか、国内外の新たな機能性商材の取引拡大及び経費節減により売上の回復と収益の確保に努めました。
これらの結果、売上高は113億2千2百万円(前年同期比9.4%増)、営業利益は6千8百万円(前年同期は営業損失1千6百万円)、経常利益は1億3千9百万円(前年同期比230.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7千8百万円(前年同期比278.5%増)と、いずれも前年同期比で増収増益となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等の適用による経営成績への影響は軽微であります。
事業セグメント別の概況は次のとおりであります。
[科学事業]
<土木・建材資材関連分野>
土木関連分野では、大型コンクリート構造物用添加剤や地盤改良用セメント添加薬剤の増量及びモルタル用添加剤の採用により増収となりました。
建材資材関連分野では、壁紙用フィルム及び発泡断熱システム用薬剤等が減少したものの、建材ボード用工程薬剤の増量により増収となりました。
<情報・輸送機器関連分野>
情報関連分野では、車載用電装部品の終息がありましたが、自動車関連部材の回復により増収となりました。
輸送機器関連分野では、自動車メーカーの生産回復に伴い各種樹脂や関連部材ならびに二輪車用部材の需要が増加しましたが、車載用成形品の終息により減収となりました。
<日用品関連分野>
日用品関連分野では、化粧品関連薬剤、清掃用品材料及び製靴用関連商材は減少しましたが、レンズ関連薬剤の増量とトナー原料のスポット受注もあり増収となりました。
フィルム関連分野では、コロナ禍による巣ごもり需要による一時的増加は収まったものの、生鮮野菜、チルド食品及び冷凍食品包装フィルム製品の販売は堅調に推移し増収となりました。
<化学工業関連分野>
繊維関連分野では、国内繊維加工の縮小は続いていますが、工業用繊維製品の増加により増収となりました。
化学工業関連分野では、コロナ禍で低迷していた化粧品関連材料の輸出が急激に回復し、また海外化学品メーカーのフォースマジュールへの対応により基礎化学品のスポット販売等もあり、耐火物用機能性無機フィラーの減少を補い大幅に増収となりました。
これらの結果、科学事業セグメントの売上高は95億6百万円(前年同期比10.7%増)、営業利益は1億8千万円(前年同期比48.7%増)と、増収増益となりました。
[建装材事業]
住宅用部材関連は、住宅展示場等の各種イベントの再開やWebを活用した商談の普及により、昨年のコロナ禍における低迷は底打ちし、造作部材、樹脂製品、建具のほか、キッチン関連商品は販売増となりましたが、在宅勤務の長期化等によりオフィス関連製品の需要は低調のまま推移しました。
これらの結果、建装材事業セグメントの売上高は18億1千6百万円(前年同期比3.1%増)となり、営業損失は1千8百万円(前年同期は営業損失4千1百万円)と、前年同期からは損失が減少いたしました。
(2) 財政状態の状況
①資産の部
流動資産は前連結会計年度末に比べ、3億8百万円増加し93億5千4百万円となりました。これは主に、電子記録債権が2億3千1百万円、商品及び製品が1億2千5百万円増加し、受取手形及び売掛金が8千万円、現金及び預金が7千9百万円減少したことによるものであります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ、5千5百万円減少し63億6千8百万円となりました。これは主に、投資その他の資産が3千5百万円、無形固定資産が2千3百万円減少したことによるものであります。
この結果、資産合計は前連結会計年度末に比べて、2億5千2百万円増加し157億2千2百万円となりました。
②負債の部
流動負債は前連結会計年度末に比べ、2億4千4百万円増加し51億9千9百万円となりました。これは主に、買掛金が2億1千3百万円、電子記録債務が9千6百万円増加し、その他に含まれる未払金が4千5百万円減少したことによるものであります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ、2千8百万円減少し9億8千2百万円となりました。これは主に、長期借入金が1千5百万円、その他に含まれるリース債務が5百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて、2億1千5百万円増加し61億8千2百万円となりました。
③純資産の部
純資産合計は前連結会計年度末に比べ、3千7百万円増加し95億4千万円となりました。これは主に、利益剰余金が2千1百万円、為替換算調整勘定が1千7百万円増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、15億7千2百万円となり、前年同四半期連結累計期間に比べ3千2百万円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は3千8百万円(前年同四半期連結累計期間は6億7百万円の増加)となりました。これは主に、仕入債務の増加3億5百万円、税金等調整前四半期純利益1億3千9百万円などの収入に対し、売上債権の増加1億4千1百万円、棚卸資産の増加1億2千4百万円、その他の資産の増加1億1千2百万円などの支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は2千9百万円(前年同四半期連結累計期間は3千万円の減少)となりました。これは主に、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による5千万円の収入に対し、有形固定資産の取得による7千3百万円などの支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は9千7百万円(前年同四半期連結累計期間は1億1百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額5千6百万円、リース債務の返済による2千8百万円などの支出によるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は「会社の支配に関する基本方針」を定めており、その内容は次のとおりであります。
①基本方針の内容
当社は、当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされた場合、その判断は最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。従って、当社株式の大規模買付行為や買収提案がなされた場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株式の大規模買付行為のなかには、その目的、態様等からみて企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくなく、当社の企業価値及び株主共同の利益に重大な影響を及ぼす可能性を内包しております。また、株式の大規模買付行為のなかには、当該買付行為が明らかに濫用目的によるものと認められ、その結果として当社株主全体の利益を著しく損なうものもないとはいえません。
当社は、当社の経営にあたって、目先の利益追求ではなく、技術指向型の営業活動を通じて、様々な顧客のニーズを地道に汲み取り、これに応じた商品提供の実績を積み重ねるという、中長期的に企業価値向上に取り組む経営が、株主の皆様全体の利益、同時に当社のお取引先等の皆様の利益に繫がるものと考えております。
従って、当社取締役会は、当社の企業価値及び株主共同の利益を最大化していくためには、中長期的な観点から、このような当社の企業価値を生み出す源泉を育て、強化していくことが最も重要であって、当社の財務及び事業の方針は、このような認識を基礎として決定される必要があると考えます。当社株式の買付を行う者がこれら当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
②基本方針の実現に資する取り組み
a.当社の企業価値の源泉
当社は、1946年7月の創業以来、染料、工業薬品等の化学品商社として、業界において確たる地位を築いております。当社は、設立当初から、社内に「試験室」を設置するなど技術指向型の営業活動を展開しており、メーカーに対する顧客ニーズと技術情報の的確な提供、新商品の開発に関するメーカーとの協業、得意先に対する専門的な商品情報や商品特性のスピーディーな提供、技術サービスの実施など、単なる流通事業の一翼を担う業態とは異なる営業活動を行っております。事業範囲は、土木・建材資材関連分野、情報・輸送機器関連分野、日用品関連分野、化学工業関連分野などをターゲットとし、顧客中心の営業活動を通して、顧客とともに発展を遂げ、環境保全が人類共通の課題であることを認識し、市場における信用を培いつつ社会に貢献することを経営の基本方針としております。
このように、当社は、技術指向型の営業活動を通じて、様々な顧客のニーズを汲み取り、メーカーとの協業等を通じて顧客のニーズに応じた商品を提供していく実績の積み重ねが、当社を新たなるステップへ導き、更なる成長・飛躍を可能にするものと考えており、このようなビジネスモデルの維持・発展こそが当社の企業価値の源泉であると考えております。
b.当社の企業価値向上への取り組み
当社は、多様化する顧客ニーズに迅速に対応し、タイムリーで的確な商品・サービスの提供を図るため、中長期的に以下の4つの施策に取り組んでおり、これらを柱に企業競争力の強化、企業価値の向上に努めております。
(ⅰ)収益の向上
当社は創業以来、一貫して技術コンサルタントを主体とした技術指向型営業を行い、商社でありながらファブレスによるものづくりを行うなど、より付加価値の高い商品提供を目指しております。具体的には長年蓄積した技術・ノウハウを駆使したファインケミカル(精密化学品)商品への指向を図るなか、化学系商材に限らない幅広い取扱品目を展開し、併せて東南アジアへの営業基盤の拡大・整備等に積極的に取り組んでおります。また、建装材事業にメーカー機能を取り込み、その強化を図るため、2015年12月に各種木工製品の製造販売を主たる事業とするキョーワ株式会社を完全子会社とし、事業基盤の拡充とグループ収益の改善に持続的に取り組んでおります。
(ⅱ)海外の市場拡大
近年、国内経済がシュリンクするなか、営業の軸足を東南アジアを中心とした海外に移し、海外のお客様に対する販売だけでなく輸入品の取り扱いにも力を入れて取り組んでおります。これまで当社は1995年に東洋紡績株式会社(現 東洋紡株式会社)との合弁で香港に三東洋行有限公司を、2002年にはSANKYO KASEI SINGAPORE PTE.LTD.を、2007年には中国上海市に産京貿易(上海)有限公司を、また2010年にはタイ王国バンコク都にSANKYO KASEI (THAILAND) CO.,LTD.をいずれも独資で設立、更に工業用ゴム製品メーカーの山川モールディング株式会社との合弁により、工業用ゴム製品の製造販売を事業内容とする新会社“SY RUBBER (THAILAND) CO.,LTD.”を2018年8月に設立し、タイのサムットプラカーンにて、2019年2月から事業を開始しております。これらの海外5拠点と国内6拠点のグループ力を集結し、お客様に喜ばれるソリューション営業を展開しております。
(ⅲ)環境保全と高品質体制の確立
環境保全が企業の社会的責任として益々重要になることを意識し、すべての事業活動において環境保全に心がけるとともに、環境配慮型商品の拡販に努めております。同時に、品質マネジメントシステムの実効性を高めるべく、仕事の標準化、プロセスの可視化を促進し、高品質体制の維持・改善・革新に取り組むとともに、顧客の要求に適合する製品・サービスの確実な提供に努めております。
(ⅳ)事業継続計画への取組み
予想される広域災害及び重大な局所災害の発生後、人命を尊重し、会社がいち早く事業を再開し、災害に起因する従業者の経済的不安の解消や、生活行動の早期正常化を目指すとともに、感染症の流行に関しては、社会的責任と事業継続の観点から、感染を広める行為を行わないよう配慮することとしております。このように非常時において当社グループのレジリエンスを発揮し、出来る限りの社会貢献を行うことを目的として「事業継続計画(BCP)」を策定しております。
この計画により、お客様への商品・製品の納入を早期に確保し、お客様所有資産(情報及び知的財産を含む。)の流出防止・保全対策に貢献すると共に、当社グループの知的財産やノウハウ流出の保護を行い、お客様のみならず利害関係者に安心を提供し、信頼と満足を得る企業となることを目指しております。
c.株主への還元について
当社は、株主の皆様への利益還元を第一として、安定的な配当の維持を基本としつつ、企業体質・財務体質の強化ならびに業容拡大に備えるため、内部留保の充実などを総合的に勘案して、配当を決定する方針としております。
③不適切な支配の防止のための取り組み
当社は、企業価値・株主共同の利益を毀損する恐れのある大規模買付行為を未然に防止するため、2020年5月11日開催の取締役会において、「当社株式の大規模買付行為に対する対応方針(買収防衛策)の継続について」を決議し、そのうえで2020年6月25日開催の第94期定時株主総会において議案としてお諮りし、株主の皆様のご承認をいただきました。
なお、詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイトに掲載しております。
(アドレスhttps://www.sankyokasei-corp.co.jp/)
④上記取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社取締役会は、これらの取り組みが、当社の支配の基本方針に沿うものであり、企業価値・株主共同の利益を損なうものではないと考えております。
また、上記③の「当社株式の大規模買付行為に対する対応方針(買収防衛策)」においては、大規模買付行為があった際には、当社取締役会は独立委員会の開催を要請し、買収提案内容及び対抗措置について、同委員会による評価・勧告に原則として従うものとしていること、また対抗措置はあらかじめ定められた合理的な客観的要件に該当する場合にのみ発動されるものであることから、当社取締役会の恣意的判断を排除し、大規模買付ルールの遵守や対抗措置発動の是非に関する判断の公正性・透明性の確保を図っており、取締役の地位の維持を目的とするものではありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。