当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
①経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2023年2月1日~10月31日)におけるわが国経済は、ウクライナ情勢をはじめとする地政学的リスクの顕在化に加え、世界的な金融引き締めによる景気後退懸念などは依然として継続しているものの、社会経済活動の正常化を背景に個人消費が回復し、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。
当社グループが属する業務用食品卸売業界においては、新型コロナウイルス感染症の5類移行に加え、インバウンド需要の増加により、飲食店や観光地への人流が引き続き回復したことで、経営環境は改善いたしました。一方、原材料や資源価格の高騰を背景にした小売価格の上昇が続き、徐々に消費者の生活防衛意識は高まり、先行きの不透明感は増しております。
このような状況のなか、当社グループは第8次中期経営計画(3ヵ年計画)「SHIFT UP 2023」(2022年1月期(2021年度)~2024年1月期(2023年度))の最終年度として、新たな環境に適合し、成長し続ける筋肉質な企業グループへの変革を図るべく、5つの重点施策に沿った取り組みを引き続き推進いたしました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、前年は新型コロナウイルス感染症の影響が一定程度残っていたことに加え、外食需要の堅調な回復に合わせて既存得意先の深耕や新規店の開拓を積極的に進めたことで、売上高は1,811億91百万円(前年同期比16.6%増)と増収となりました。増収および収益構造改革による損益分岐点の引き下げ効果により、営業利益は58億87百万円(同175.7%増)、経常利益は60億16百万円(同151.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は32億65百万円(同152.6%増)となり、各段階利益で同期間における創業来の最高益を計上いたしました。
セグメント別の概況につきましては、次のとおりであります。
なお、当第3四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しております。これにより前第3四半期連結累計期間につきましても変更後の区分により作成したものを記載しております。
詳細は「第4.経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
社会経済活動が正常化するなかで、外食や旅行機会の増加、宴会・会合などの再開に加え、インバウンド需要も増加したことで、ホテルや飲食店、観光地への人流が大きく回復し、外食事業者を主な販売先とする当事業部門の経営環境も改善いたしました。
このような状況のなか、当事業部門では需要が急増する既存顧客のニーズに応える営業を強化するとともに、各地で開業したホテルや商業施設などの新規顧客獲得を推進いたしました。加えて、㈱トーホーフードサービスでは全国規模で開催する業界最大級の展示商談会を7会場で開催した一方、各地域でも小規模展示商談会を積極的に実施するなど、商品提案を強化いたしました。また、収益力向上のために注力するプライベートブランド商品は、他社に無い差別化商品として顧客の新メニュー開発に貢献するなど、順調に販売を拡大しております。
以上の結果、既存顧客売上の大幅な回復に加えて新規顧客の獲得、前年は新型コロナウイルス感染症の影響が一定程度残っていた反動もあり、当事業部門の売上高は1,275億80百万円(前年同期比19.5%増)となりました。営業利益は増収に加え収益構造改革による損益分岐点引き下げの効果により、44億35百万円(同173.7%増)と過去最高益を達成いたしました。
当事業部門においてもアフターコロナに向けた動きが進むなかで、プロの食材の店「A-プライス」を中心に、主要顧客である中小飲食店に対して「北海道フェア」などの全店統一フェアを継続実施して新商品の提案を行いました。また、今年に入り本格的に再開している祭事や花火大会などの各種イベント会場での飲食に対応できる商品の品揃えを強化いたしました。
コロナ禍で控えていた設備投資については徐々に再開し、更なる成長に向けて、4月には直営店で約3年振りの新店となる「A-プライス広島八丁堀店」を開店するとともに、6店舗の改装を実施いたしました。また、展示商談会を全国10会場で開催し、顧客ニーズに沿って開発したプライベートブランド商品や調理の省力化を実現する機器など、グループシナジーを発揮したトータルサポート提案を行いました。
以上の結果、当事業部門の売上高は中小飲食店への販売を強化したことで315億40百万円(前年同期比13.5%増)、営業利益は増収に加えコスト・コントロールを推進したことで、12億54百万円(同79.3%増)となりました。
当事業部門では、多品目にわたる食料品価格の値上げによる節約意識の高まりや業界の垣根を越えた競争激化が継続するなか、コンセプトである「健康で安心な地域の冷蔵庫」「あなたの街の食品スーパー」「毎日のおかずを提供する店」の実践に向けた取り組みを継続いたしました。
当期は店舗ごとの立地や客層に応じたきめ細やかな対策として、生鮮・総菜の強化、朝市・夕市の開催などに取り組みました。また、クーポン企画の実施などお客様の利便性向上を図ることで、売上高の回復に努めました。生産性向上にむけては、水産品のセンター供給の強化、総菜を大型店舗から小型店舗に供給する母店子店方式を推進いたしました。
しかしながら、競争激化の継続に加え、不採算店舗を5店舗閉店した影響もあり、当事業部門の売上高は117億61百万円(前年同期比2.6%減)、営業損失は4億89百万円(前年同期は5億17百万円の営業損失)となりました。
なお、2023年10月23日付「(開示事項の経過)食品スーパー事業の事業譲渡に関するお知らせ」にて公表のとおり、2024年11月末までを目途に㈱トーホーストアの事業の一部をバローグループへ順次譲渡するとともに、対象外となった店舗及び施設については、原則2025年1月末までを目途に全て閉鎖し、食品スーパー事業を廃止することを決定しております。
当事業部門では、食品の品質管理、業務支援システム、業務用調理機器、店舗内装設計・施工などの「外食ビジネスをトータルにサポートする」機能について引き続き提案を強化いたしました。また、当事業部門の各社はグループ内の展示商談会に積極的に出展するなど、グループシナジーを発揮した外食事業者の課題解決に繋がる提案を強化いたしました。
業務用調理機器を取り扱う㈱エフ・エム・アイでは、需要が急回復する外食産業に向けて、省力化が図れる高性能調理機器の提案を強化いたしました。また、外食産業向け業務支援システムを提供する㈱アスピットでは、飲食店の生産性向上に向けたIT化に貢献すべく、新規店の開拓を推進いたしました。
以上に加え、建築関連の期中完工が増加したことなどにより、売上高は103億9百万円(前年同期比17.6%増)となりました。加えて、セグメント内で相対的に利益率の高い外食産業向けの業務用調理機器や業務支援システムの販売が好調に推移したことで、営業利益は6億87百万円(同106.2%増)となりました。
・総資産
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ45億42百万円増加し、918億94百万円となりました。主な要因は、業績の回復に伴い受取手形、売掛金及び契約資産が22億27百万円、現金及び預金が17億53百万円増加したことなどによるものであります。
・負債
当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ8億8百万円増加し、654億8百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金が24億59百万円増加、短期借入金が20億19百万円減少したことなどによるものであります。
なお、当第3四半期連結会計期間末の借入金の総額は243億56百万円(前連結会計年度末268億27百万円)となりました。
・純資産
当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ37億34百万円増加し、264億87百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益32億65百万円及び配当金の支払いにより利益剰余金が26億20百万円増加、前連結会計年度末に比べ円安が進んだことにより為替換算調整勘定が7億68百万円増加したことなどによるものであります。自己資本比率については自己資本の増加により、28.4%と前連結会計年度末の25.7%に比べ2.8ポイント上昇いたしました。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関する仮定については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
特記すべき事項はありません。
当第3四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に計画中であった主要な設備の新設、改修等について完了したものは、次のとおりであります。
(キャッシュアンドキャリー事業部門)
連結子会社株式会社トーホーキャッシュアンドキャリーにおいて、前連結会計年度末に計画しておりました新設2店舗のうち1店舗について、2023年4月に広島八丁堀店(広島県広島市)を完了しました。また、改装7店舗のうち6店舗について、2023年2月に今津店(兵庫県西宮市)、3月に飯塚店(福岡県飯塚市)、4月に倉敷店(岡山県倉敷市)、8月に菅原店(兵庫県神戸市)、9月に鹿児島店(鹿児島県鹿児島市)、10月に日田店(大分県日田市)を完了しました。
(食品スーパー事業の事業譲渡に関する契約)
当社は、2023年7月26日付「食品スーパー事業の事業譲渡等に関する検討開始のお知らせ」において公表の通り、株式会社バローホールディングス(本社:岐阜県恵那市、社長:小池孝幸、以下「バローホールディングス」といいます。)との間で、当社の連結子会社である株式会社トーホーストア(本社:神戸市東灘区、社長:橋本博文、以下「トーホーストア」といいます。)が営む食品スーパー事業の事業譲渡等について検討を進めておりますが、2023年10月23日開催の当社取締役会において、食品スーパー事業の一部について、バローホールディングスの100%連結子会社である株式会社八百鮮(本社:大阪府吹田市、社長:市原敬久、以下、「八百鮮」といいます。)、株式会社ヤマタ(本社:大阪府吹田市、社長:市原敬久、以下、「ヤマタ」といいます。)及び中部薬品株式会社(本社:岐阜県多治見市、社長:高巣基彦、以下「中部薬品」といいます。)に譲渡する契約の締結を決議し、また、「八百鮮」「ヤマタ」「中部薬品」への事業譲渡の対象外となった食品スーパー事業の店舗及び施設については、原則として2025年1月末までを目途に全店舗・施設を閉鎖し、食品スーパー事業を廃止することを併せて決議いたしました。
本件の対象である食品スーパー事業(トーホーストア)は、1963年に神戸市に出店して以来、兵庫県南部を中心に、最盛期である1980年代後半は最大69店舗を展開し、当社グループのコア事業である業務用食品卸売事業とともに経営の両輪を担っておりました。しかしながら、近年は競争激化の影響を受け、商圏の拡大には至らず、事業規模は縮小し、厳しい状況が続いております。
こうした状況を受け、当社は、業務用食品卸売事業への経営資源の集中を図るべく、食品スーパー事業の譲渡を進めるものであります。
(1)譲渡する事業の内容
① 八百鮮に譲渡する事業
トーホーストアが営む食品スーパー事業のうち、魚崎南店、垂水駅前店、上沢店に係る事業
② ヤマタに譲渡する事業
トーホーストアが営む食品スーパー事業のうち、六甲道駅前店、宝塚旭町店に係る事業
③ 中部薬品に譲渡する事業
トーホーストアが営む食品スーパー事業のうち、つつじが丘店、本多聞店、舞子店、上高丸店、志染駅前店、緑ヶ丘店、大塩店、高砂店に係る事業
(2)譲渡対象事業の経営成績※
※ 2.(1) ①②③に係る事業の経営成績
(3)譲渡対象事業の資産、負債の項目及び金額(簿価は各譲渡日時点の簿価(予定))
(4)譲渡価額及び決済方法
① 譲渡価額 約385百万円
② 決済方法 現金決済
3.相手先の概要(2023年3月31日現在)
(1)株式会社バローホールディングス
(2)株式会社八百鮮
(3)株式会社ヤマタ
(4)中部薬品株式会社
4.日程
(1)取締役会決議 2023年10月23日
(2)事業譲渡契約締結 2023年10月23日
(3)事業譲渡期日 2023年12月から店舗ごとに順次譲渡開始(2024年11月末を目途に完了予定)
※ なお「中部薬品」への事業譲渡につきましては、公正取引委員会から本件事業譲渡について排除措置命令を行わない旨の通知がなされており、かつ取得禁止期間(短縮された場合はその期間)が満了していることを条件として譲渡の実行を行う予定です。
一連の事業譲渡及び事業廃止に伴い、食品スーパー事業に属する社員は、原則としてバローグループ(八百鮮、ヤマタ、中部薬品等の事業会社を含む)及び当社グループ内への転籍を予定しております。これら一連の事業譲渡及び事業廃止に係る連結財務諸表に与える影響は現在精査中であります。