第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

 当社グループは、ユーザーに満足していただける、付加価値を加えた商品とサービスを提供することを企業理念としております。

 

(1)経営方針

 当社グループは、以下を経営方針としております。

①常に新しいことにチャレンジして次の時代を創造し、自社事業の変革と成長を継続していきます。

②世界で発展を続ける日本のものづくりに専門商社の立場で貢献します。

③変化するお客様のニーズにこたえ、多様な製品とサービスを柔軟に提供いたします。

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、持続的に売上及び利益を伸長させ企業価値を高めることに注力してまいります。

 

(3)経営戦略

 当社グループは、「顧客満足(Customer Satisfaction)の追求」を最も重要な経営戦略と位置付けており、お客様が必要とし満足していただけるよう、グループ全体で提案力を強化するとともに、ソリューションプロバイダーへの深化を進めてまいります。

 機械及び工具販売の専門商社である当社グループは、国内に13ヶ所、海外では、北米、欧州、アジアの9ヶ国に17ヶ所の拠点を置き、主力取扱商品である工作機械をはじめとした鍛圧機械等の機械類や制御機器、工具機器等の工具類など幅広い生産財・消費財を提供しており、海外での積極的な事業展開を進めております。

 国内外のユーザーに近い場所で営業活動を展開することで、時代の変化に合わせてグローバルで高度化かつ多様化するニーズを捉えて柔軟に対応し、当社グループの強みであるグローバルベースで商品やサービスを提供できる組織力の更なる強化を図ってまいります。

 

(4)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 今後の見通しにつきましては、米中間の貿易摩擦問題の長期化に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、国内外で経済活動が停滞したことから景気の急速な悪化が続いており、経済活動の再開が段階的に進められてはいるものの、わが国経済は当面、極めて厳しい状況が続くことが予想され、企業の設備投資意欲の冷え込みに繋がりかねず、当社グループを取り巻く経営環境は、厳しい状況が続くことが見込まれます。

 このような状況にあるものの、当社グループの主力ユーザーである自動車、建機、事務機器等のメーカー及びそのサプライヤーは、AIやIoTなどの新たなテクノロジーの発展や自動車業界のみならず異業種企業も参画するCASE(Connected, Autonomous, Shared, Electric)の進展を背景に、今後、国内外でその関連分野への設備投資を増加させていくものと考えております。

 当社グループとしては、これらの需要に対応し受注・売上を更に増加させるため、以下の施策に取り組む所存であります。

①製造業の海外での生産・販売増加を踏まえ、インド・中国・ベトナムを含めたアジア地域とメキシコを含めた北米地域を当社グループにとっての重要戦略地域と位置付け、さらに重点的に投資を行うとともに営業を拡大し、ユーザーのニーズに応えてまいります。

②欧州等での自動車関係の最先端技術を国内のユーザーに紹介してまいります。

③国内の営業部門と海外現地法人の営業部門がさらに情報共有等コラボレーションを進め、現地に進出している日系企業の省力化、省人化及び自動化のニーズに応えてまいります。

④機械単体に留まらず、システムや生産ラインとしてソリューションを提供してまいります。

⑤船舶関連業界・航空機業界などの新たな分野においてもユーザーに満足いただける新たな商品を提供してまいります。

⑥新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた施策として企業におけるリモートワークが急速に広がりを見せるなかで、Web会議などのコミュニケーションツールを介した非対面型の営業やユーザーサポートについても充実させてまいります。

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)工作機械業界の動向に関するリスク

 当社グループは、機械及び工具を提供する専門商社として、比較的多岐にわたる営業内容を有しておりますが、工作機械の取扱比率が高く、ユーザー層が機械業界に多くなっております。工作機械業界は景気変動による企業の設備投資の動向に業績が大きく影響を受ける傾向があることから、当社グループとしては、できる限り業界変動の影響度合いを軽減するため、ユーザー・商品・販売方法の全ての分野にわたって柔軟な対応策を講じることとしておりますが、今後の予期せぬ景気変動が生じた場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)為替変動に関するリスク

 当社グループは、北米、欧州、アジア等の地域の企業と外貨建てによる輸出入取引を行っており、連結売上高に占める海外売上高の割合は43.1%となっております。為替変動により、外貨建ての売上高や仕入コストに影響を及ぼすことから、当社グループとしては、できる限り為替変動の影響度合いを軽減するため、これらの輸出入取引に対して為替予約等のデリバティブ取引によりリスクヘッジを行っておりますが、想定を超える大幅な為替変動が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループは海外に現地法人を有しており、外貨建ての財務諸表を作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、これら海外現地法人の外貨建て財務諸表を円換算していることから、円と現地通貨との間に大幅な為替変動が生じた場合、当社グループに財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)海外事業展開に関するリスク

 当社グループは、グローバルに高度化かつ多様化する得意先のニーズに対応するため、北米、欧州、アジアを中心として積極的に海外展開を進め、事業の拡大を図っております。国によっては、経済・市場の動向に関するリスクだけでなく、政治的変動や予測できない法律、規制等の改正が行われる可能性があることから、当社グループとしては、事業活動の状況に加え、関連する各国の法規制に関する情報を収集するため、海外現地法人における管理体制・情報収集能力の強化を図っておりますが、当社グループが事業展開している国や地域における急激な政策変更や経済変動等により事業活動が制限されることとなった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)自然災害や感染症の流行等に関するリスク

 当社グループは、国内外で事業を展開しております。そのため、当社グループが事業展開している国や地域における自然災害や感染症の流行等により事業活動に影響を及ぼす可能性があることから、当社グループとしては、事業活動への影響を最小限にとどめるため、事業継続計画(BCP)の策定等の対応を進めておりますが、想定を超える災害の発生、感染症の流行等により業務の停止やサプライチェーンの混乱等が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 なお、(1)、(3)及び(4)のリスクにつきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、予期せぬ景気変動、事業活動の制限やサプライチェーンの混乱等、これらのリスクが顕在化してきております。

 今後、当社グループの主力ユーザーである自動車メーカー等における設備投資需要の減少により、日本を始めとした各報告セグメントで影響を受けることが見込まれます。しかしながら、感染症の終息時期等を見通すことが困難な状況であることから、翌年度以降の財政状態及び経営成績に与える影響につきましては、現時点で精査中であります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営成績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善により緩やかな回復が続いたものの、米中間の貿易摩擦問題、英国のEU離脱問題、中東情勢の緊迫化に加え、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、年度後半から先行きが一層不透明な状況となりました。

 わが国の工作機械業界は、当連結会計年度は、国内は需要が前年同期比36.5%減少、海外でも需要が前年同期比33.8%減少し、その結果国内外全体の受注額は34.9%減少し1兆995億円となりました。

こうした環境下、工作機械を主力取扱商品とする当社グループの受注・売上につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大による影響は軽微であったものの、国内外全体で前年同期比減少となりました。

 上記の結果、当連結会計年度の売上高は243億5百万円(前年同期比6.1%減)、経常利益は10億4千1百万円(同16.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億6千万円(同9.7%減)となりました。

 

 セグメント別の業績は、次のとおりであります。

日本

 工作機械の受注・売上が減少し、売上高は156億5千8百万円(前年同期比8.1%減)となり、営業利益は5億7千5百万円(同11.6%減)となりました。

北米

 自動車メーカー関係向けの受注・売上が減少し、売上高は33億5千1百万円(前年同期比15.0%減)となり、営業利益は1億3千5百万円(同45.7%減)となりました。

欧州

 自動車メーカー向けの受注・売上が減少し、売上高は4億1千1百万円(前年同期比1.7%減)となり、営業利益は1千6百万円(前年は1千2百万円の営業損失)となりました。

アジア

 自動車及び2輪車メーカー向けの受注・売上が増加し、売上高は48億8千4百万円(前年同期比9.0%増)となり、営業利益は2億3千9百万円(同3.3%増)となりました。

 

(2)財政状態

①資産の部

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ7億3千9百万円減少し、162億7千8百万円となりました。

 流動資産は、現金及び預金が4億円減少したことなどから前連結会計年度末に比べ6億4千9百万円減少し、125億1千8百万円となりました。固定資産は、投資有価証券が1億8千6百万円減少したことなどから前連結会計年度末に比べ8千9百万円減少し、37億5千9百万円となりました。

 

②負債の部

 負債は、前連結会計年度末に比べ8億4百万円減少し、73億4千4百万円となりました。

 流動負債は、電子記録債務が3億5千8百万円減少したことなどから前連結会計年度末に比べ8億5千2百万円減少し、62億1千6百万円となりました。固定負債は、長期借入金が6千6百万円増加したことなどから前連結会計年度末に比べ4千7百万円増加し、11億2千8百万円となりました。

 

③純資産の部

 純資産は、前連結会計年度末に比べ6千5百万円増加し、89億3千3百万円となりました。

 株主資本は、利益剰余金が4億8千8百万円増加したことなどから前連結会計年度末に比べ1億6千6百万円増加し、75億6千4百万円となりました。その他の包括利益累計額は、その他有価証券評価差額金が1億3千1百万円減少したことなどから前連結会計年度末に比べ1億4千万円減少し、11億2千9百万円となりました。

非支配株主持分は、前連結会計年度末に比べ3千9百万円増加し、2億3千9百万円となりました。

(3)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」と言う)は、前年同期比4億円減少し、49億3千4百万円となりました。

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上10億2千9百万円などにより2千3百万円の収入となりました(前年同期は2億3千5百万円の収入)。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出4千5百万円などにより1億4百万円の支出となりました(前年同期は2千4百万円の収入)。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出3億2千1百万円などにより3億3千8百万円の支出となりました(前年同期は2億2千5百万円の支出)。

 

 なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、次のとおりであります。

 

2016年

3月期

2017年

3月期

2018年

3月期

2019年

3月期

2020年

3月期

自己資本比率(%)

50.9

51.3

51.2

50.9

53.4

時価ベースの

自己資本比率(%)

28.4

28.5

41.6

32.6

30.4

キャッシュ・フロー対

有利子負債比率(%)

33.0

31.5

60.7

87.1

1,561.7

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

162.3

252.6

123.8

92.4

5.8

(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

※ 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。

※ キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を使用しております。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの資金状況は、連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末に比べ4億円減少し、当連結会計年度末には49億3千4百万円となりました。

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、機械類、工具類等の仕入代金であります。また、当社グループの資本の財源は、主に営業活動によるキャッシュ・フローによっております。

 なお、資金の流動性につきましては、現金及び現金同等物に加え、取引銀行との間で当座貸越契約を締結しており、事業活動のために必要な資金の確保と流動性を維持しておりますが、今後、新型コロナウイルス感染症の影響により不測の事態が生じた場合の経営と雇用の安定化に備えるため、内部留保による手元資金の確保に加え、金融機関において借入枠を設定しており、その枠内での資金調達についても必要に応じて実施してまいります。

 

(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)をご参照ください。

 また、新型コロナウイルス感染症による会計上の見積りへの影響につきましては、一定の仮定をおいて翌年度以降の連結財務諸表に与える影響を合理的に算定することが困難であることから、当連結会計年度の見積りには考慮しておりません。

(6)仕入及び販売の状況

①仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

日本(千円)

16,158,824

89.5

北米(千円)

1,178,134

90.4

欧州(千円)

226,904

138.4

アジア(千円)

2,786,258

119.4

合計(千円)

20,350,122

93.1

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

②販売実績

 当連結会計年度の売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

日本(千円)

15,658,135

91.9

北米(千円)

3,351,942

85.0

欧州(千円)

411,241

98.3

アジア(千円)

4,884,662

109.0

合計(千円)

24,305,981

93.9

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績は、連結売上高の10%を超える販売先がないため、記載を省略しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。