以下の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1) 会社経営の基本方針
当社は、“はかる”技術のリーディングカンパニーとして、世界最高水準の計測ソリューションをあらゆる産業分野に提供しています。当社は3つの企業理念に基づいて事業活動を推進し、さまざまな研究開発分野で最先端の計測技術を提供する「計測ソリューションプロバイダー」として、すべてのステークホルダーとともに発展を目指します。また、持続可能な社会の実現と環境の保全は企業の使命であり、当社の事業を通じて責任を果たしてまいります。
<企業理念>
“はかる”技術で未来を創る
はかる技術のリーディングカンパニーとして、豊かな社会、人と地球に優しい環境創りに貢献する
テクノロジーインターフェース
最先端の計測ソリューションを世界の産業界に提供し、技術革新を支援・促進する
企業価値の向上
計測システム・製品・サービスを創造し続けることで企業価値を向上させ、ステークホルダーと社員に繁栄をもたらす
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、2030年に目指す姿として長期ビジョン“BT600-2030”(連結売上高600億円、連結営業利益75億円、ROE15.0%)を掲げています。現在、2030年までの中間地点である2027年9月期を最終年度とする中期経営計画“TY2027”(2025年9月期~2027年9月期)を推進しており、同計画では連結売上高450億円(新規M&Aを含め500億円以上)、連結営業利益45億円、ROE11.0%を最終年度に達成すべき経営指標として定めております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
事業戦略、財務・資本戦略、サステナビリティ経営の3本柱を軸に成長戦略を実行し、持続的に企業価値を向上させてまいります。
事業戦略としては、主に先進モビリティや脱炭素/エネルギー、防衛といった分野に注力して事業拡大を図ってまいります。また、当社が扱う製品・サービスの一層の高付加価値化、差別化を図るべく、継続的に安定した収益が期待できるリカーリングビジネスの推進や自社開発製品による独自ソリューションの提供を拡大してまいります。さらに、新拠点の設立も含め海外での事業展開を強化するとともに、当社グループの成長戦略を加速させるためのM&Aについても、引き続き積極的にチャレンジしてまいります。
財務・資本戦略では、営業キャッシュ・フローおよび資産売却や銀行借入による資金調達を原資とし、その50%以上をM&A含む成長投資へ活用する方針です。経営基盤強化のための人的資本投資や設備投資、DX/AI投資も積極的に進め、事業成長と資本収益性の向上を図ってまいります。
株主還元については戦略的かつ安定的に配分するため、配当方針はDOE(自己資本配当率)5%以上として継続的な増配を目指してまいります。また、自己株式の取得については、直近では2024年8月8日から2024年10月3日までの期間、93万6,600株、14億9千9百万円の自己株式取得を実施しており、今後も成長投資とのバランスを見ながら適宜取得を検討してまいります。
サステナビリティ経営については、当社の企業理念に基づいた事業活動そのものがサステナビリティ推進に直結するという意識を全社で共有し、事業を通じた社会課題解決と経営基盤の側面から当社が注力すべき5つの優先課題(マテリアリティ)を設定して諸施策に取り組んでいます。中期経営計画“TY2027”では取り組みをさらに加速するため、特に注力する項目をサステナビリティ中期計画“STY2027”として設定し、「技術革新への貢献」「環境保全の推進」「持続可能な経営基盤の確立」の各重点課題を全社一丸となって推進しています。具体的には、先進モビリティ開発や脱炭素社会の実現に貢献するソリューションの売上拡大、温室効果ガス排出量の削減、女性管理職比率の向上、健康経営優良法人の取得などを目標に掲げています。今後もサステナビリティの取り組みを強化し、持続的な企業価値の向上と持続可能な社会の実現を目指してまいります。
(4) 対処すべき課題
当社グループは“はかる”技術のリーディングカンパニーとして、各産業における技術革新に貢献しています。その事業分野は、先進モビリティ、脱炭素/エネルギー、情報通信/情報セキュリティ、EMC、防衛、ソフトウェア開発など多岐にわたり、クリーンエネルギーや自動運転の開発などトレンド分野への最新計測ソリューションの提供や、独自の計測技術を生かした自社製品開発も推進しています。
そのような中、当社グループを取り巻く環境は、急速な技術革新やグローバル化等による産業構造の変化、為替の乱高下、地球温暖化に伴う自然災害の深刻化、東アジアにおける地政学リスクの高まり、ウクライナや中東情勢の長期化といった不安定な状況が続いており、持続可能な社会の実現への貢献が以前にも増して求められております。
当社グループでは独自のビジネスモデルによる優位性を活かし、対処すべき課題として認識している以下の事業戦略を実行することにより、持続可能な社会の実現と持続的な成長を目指してまいります。
① 製品戦略
既存製品の拡販に加え、新たな自社開発製品や新技術分野への投資、事業の拡大や製品開発力・製造力を強化するためのM&Aなどを積極的に実施してまいります。さらに国内外の研究機関・大学・企業と協力してオープンイノベーションを推進することで、付加価値の高い独自の製品・ソリューションを開発し、成長が見込める新事業の確立を目指してまいります。
② 市場戦略
各種社会課題の解決に向け、主要産業において官民での取り組みが進められています。自動車業界においても、EV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド車)、FCV(燃料電池自動車)などの普及や自動運転の実現に向け、さまざまな性能評価の需要があり、当社グループではあらゆる側面からのニーズに応える先進ソリューションの提供に注力しております。
当期においては、AD(自動運転)/ADAS(先進運転支援システム)開発向けの大型評価システムであるハブダイナモメーターを製造するスウェーデン子会社Rototest International ABの新たな販売拠点をドイツに設置し、欧州市場での販売体制の強化を図りました。そのほか、車載電池の開発に用いられる電池充放電評価装置の販売代理店権を中国全土に拡大し、燃料電池/水電解評価システムの世界的メーカーへのOEM供給も開始しました。今後もこのような社会課題の解決に貢献するソリューションの提供を国内外で積極的に推進してまいります。
③ サステナビリティ・マネジメント戦略
持続可能な社会の実現は世界共通の最優先課題であり、企業経営において最も重視すべき事項の一つです。当社は企業理念に基づいて事業活動を推進することがサステナブルな未来創りにつながると確信しています。この考えのもと、サステナビリティへの取り組みとして、「技術革新と産業発展への貢献」「環境保全の推進」「安心・安全で豊かな暮らしの実現」「多彩な人財の育成と活躍」「健全で強固な経営基盤の確立」を5つの優先課題(マテリアリティ)に設定しています。これらの課題に対し、社員一丸となって取り組むとともに、コンプライアンスを徹底し、公正かつ透明性の高い企業経営を通じて社会的責任を果たしてまいります。
当社のサステナビリティの取り組みは、「FTSE Blossom Japan Index」の構成銘柄への選定やCDP「気候変動」でのBスコア獲得など、外部評価機関から高い評価を取得しています。今後も取り組みを一層推進していくことで、さらなる企業価値の向上と持続可能な社会の実現を目指してまいります。
④ 人材戦略
当社グループにとって人材こそが最大の財産であり、社員の能力向上が当社グループの成長や業績に直結します。そのため、社員のキャリアアップ支援と評価制度の充実、グローバルに活躍できる人材の育成に投資してまいります。働き方改革も積極的に推進しており、フレックス制度、テレワーク勤務制度と併せてマイスター/シニアマイスター制度(注)などの導入により、社員のモチベーションと生産性の向上、公平で働きやすい勤務体制・職場環境の整備にも取り組んでおります。また、多様性の観点から女性や外国人の活躍推進、障がいを持つ方の職場環境の整備による雇用率向上にも努めています。さらに従業員の心身の健康保持・増進を重要な経営課題と位置づけ、従業員による主体的な健康づくりを支援し、働きやすい環境づくりを目指す健康経営を推進しております。
(注) マイスター/シニアマイスター制度:
社員の70歳までの就業を確保し、高年齢者の就労意欲向上と生活の安定を図ることを目的とした制度
当社のサステナビリティ全般に関する考え方及び取組は、次のとおりです。なお、特に記載のない限り、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、サステナビリティに関しては、当社のホームページにも記載しております。ホームページアドレスは次のとおりであります。
(1) サステナビリティ全般に関する考え方
当社は、持続可能な未来を創る“はかる”技術のリーディングカンパニーとして、社会課題の解決につながる新たな価値創造を目指しており、サステナビリティ基本方針を定めております。
|
サステナビリティ基本方針 はかる技術のリーディングカンパニーとして、社員一丸となって企業理念に基づいた事業活動を推進することで、企業成長を目指すとともに、社会課題の解決を通じて持続可能な未来創りに貢献してまいります。 |
<企業理念>
“はかる”技術で未来を創る
はかる技術のリーディングカンパニーとして、豊かな社会、人と地球に優しい環境創りに貢献する
テクノロジーインターフェース
最先端の計測ソリューションを世界の産業界に提供し、技術革新を支援・促進する
企業価値の向上
計測システム・製品・サービスを創造し続けることで企業価値を向上させ、ステークホルダーと社員に繁栄をもたらす
このサステナビリティ基本方針を実現するため、事業を通じた社会課題解決と経営基盤の強化の双方の観点から、5つの優先課題(マテリアリティ)及び活動目標を設定しています。
5つの優先課題(マテリアリティ)と活動目標、貢献するSDGs
(2) サステナビリティに関する取組
<ガバナンス>
当社は、全社的な視点でサステナビリティ経営を推進するため、2022年に「サステナビリティ委員会」を設置しました。
同委員会は、代表取締役社長執行役員を委員長、経営企画担当執行役員を副委員長、関連部門の責任者を委員として構成しています。サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)に関する特定・評価・進捗管理を行い、継続的な改善に取り組んでいます。専門性が求められるテーマについては、「リスク・コンプライアンス委員会」や「安全衛生委員会」などと連携し、活動の高度化と実効性の向上を図っています。
経営会議では、サステナビリティ委員会からの活動計画や進捗報告をもとに、重要課題の協議・意思決定を行います。取締役会は、経営会議で決定された重要事項について定期的に報告を受け、指示・監督を行います。
サステナビリティ推進体制図
第73期 サステナビリティ関連の会議体における主な承認・報告事項
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会議体 |
回数 |
主な討議内容 |
|
取締役会 |
2回 |
・サステナビリティ委員会 72期活動報告について ・人権方針の策定、開示について |
|
サステナビリティ委員会 |
7回 |
・中期経営計画“TY2027”に基づくサステナビリティ中期計画 ・“STY2027”の具体的活動と目標、KPIの設定について ・調達ガイドラインの策定について ・サステナブル調達を実現するためのサプライヤー調査の開始および調査結果について ・人権方針の策定および人権デュー・ディリジェンスの導入について ・女性活躍促進、ダイバーシティの取り組み強化について ・温室効果ガス(GHG)排出量削減計画の見直しについて ・ESG評価機関による評価結果および今後の優先事項について ・国連グローバル・コンパクトの署名について |
サステナビリティ指標と役員報酬の連動
当社は、2025年11月12日開催の取締役会において、事後交付型業績連動型株式報酬制度(パフォーマンス・シェア・ユニット)の導入を決議いたしました。本制度は2025年12月19日開催予定の第73期定時株主総会における承認を前提とし、対象となる初回の業績評価期間は2025年10月1日から2027年9月30日までの2事業年度です。当社取締役(社外取締役を除く)の報酬体系において、従来の財務指標に加え、サステナビリティに関連する中長期的な非財務指標を組み込むことで、サステナビリティ経営への意識を高め、企業価値の持続的な向上に対するコミットメントを一層強化いたします。
詳細は、「
<戦略>
当社は企業理念の一つである「“はかる”技術で未来を創る」のもと、2021 年よりサステナビリティ経営を推進しています。最先端の計測ソリューションを開発・提供することで、多様な産業でのイノベーションの創出を支えています。事業そのものが持続可能な未来づくりに貢献するものであると認識し、さらなる拡大を目指すとともに、環境保全や人的資本への取り組みなどもサステナビリティ経営の最重要課題の一つとして位置付けています。
2030 年に向けた長期ビジョン“BT600-2030”においては、環境・社会に貢献する「先進モビリティ」や「脱炭素/エネルギー」などを成長事業に掲げ、サステナビリティへの取り組みを加速しています。
2024 年に策定したサステナビリティ中期計画“STY2027”では、「技術革新への貢献」、「環境保全の推進」、「持続可能な経営基盤の確立」を重点課題に特定し、全部門が重点課題に関連した具体的活動計画と目標を設定して、その実現を目指しています。
<リスク管理>
当社のサステナビリティに関するリスクはサステナビリティ委員会が管理しています。気候変動、サプライチェーン、人権等のサステナビリティに係る政策や規制等の動向について、定期的に情報収集を行い、それらの外部課題を基に、サプライチェーン及びバリューチェーン上の各段階で想定されるリスクを特定しています。その後、財務影響が大きいリスクや機会については経営会議および取締役会に報告し、全社的なリスク管理の観点から適切な対策を審議し決定することで、リスクの最小化のための管理や機会の最大化のための戦略を推進しています。
事業活動全般にわたり生じるさまざまなリスクは「
<指標および目標>
サステナビリティ中期計画“STY2027”におけるKPIの進捗は以下のとおりです。
“STY2027”KPIの進捗
社外からの評価・イニシアチブへの参画
FTSE Blossom Japan Index / FTSE Blossom Japan Sector Relative Index
当社は2025年7月に「FTSE Blossom Japan Index」の構成銘柄に初めて選定されました。また、「FTSE Blossom Japan Sector Relative Index」には3年連続で選定されています。気候変動への対応や責任ある調達の推進など、サステナビリティに関する取り組みを強化するとともに、ESG関連情報の積極的な開示にも努めており、こうした取り組みが評価されました。
CDP
当社は国際的な環境非営利団体であるCDPより、CDP2025「気候変動」において「B」スコアを獲得しました。「B」スコアの認定は3年連続となります。CO2排出量削減をはじめとした脱炭素化に貢献する製品の提案や開発支援などを通じて、気候変動問題に対する取り組みを強化しています。また、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に沿った情報開示の充実にも努めており、こうした取り組みが評価されました。
国連グローバル・コンパクト
当社は「国連グローバル・コンパクト」(UN Global Compact、以下 UNGC)に署名し、2025年4月に参加企業として登録されました。併せて、UNGC に署名している日本企業などで構成される「グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン」に加入いたしました。
(3) 気候変動
当社は、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に賛同し、提言に基づく気候関連情報の開示を実施しております。
<ガバナンス>
当社は、「環境保全の推進」をサステナビリティ優先課題の一つとして設定し、サステナビリティ委員会が気候変動に関する取り組みを主管しています。同委員会や推進体制の詳細は、「(2)サステナビリティに関する取組<ガバナンス>」をご参照ください。
<戦略>
当社は、気候変動が企業の持続可能性に影響を及ぼすリスクであると同時に、事業拡大につながる重要な機会でもあると認識しております。こうした認識のもと、気候変動が当社にもたらすリスクと機会を把握し、影響のある項目についてインパクト分析を実施しております。さらに分析結果に基づき、複数のシナリオを想定した戦略の検討およびレジリエンスの検証を行っております。
なお、事業に及ぼす財務影響度については、現時点では定性評価を行っていますが、次年度にはより詳細なシナリオ分析および定量評価の実施を予定しております。これにより、気候変動に伴うリスクと機会への対応力の強化を図ってまいります。
<リスク管理>
当社は気候変動に関連するさまざまな外部環境の変化に対応するために、サステナビリティ委員会にてリスクと機会が与える財務影響を「大」「中」「小」の3段階で定性的に分析・評価し、対策案を検討しています。財務影響が大きいリスクや機会については経営会議および取締役会に報告し、全社的なリスク管理の観点から適切な対策を審議し決定することで、リスクの最小化のための管理や機会の最大化のための戦略を推進しています。今後も引き続き、気候変動におけるさらなるガバナンスおよびリスク管理の強化を進めてまいります。
気候関連のリスクおよび機会、当社事業への財務影響
採用シナリオ:
4℃シナリオ:IPCC/RCP8.5、IEA
1.5/2℃シナリオ:IPCC/RCP2.6、IEA
時間軸の定義:
短期:3年未満、中期:3年~10年未満、長期:10年~30年
リスクへの対応策
<指標および目標>
当社は企業活動に伴って発生する環境負荷を軽減するため、GHG排出量について、以下のとおり目標を設定しています。
Scope1とScope2については、削減の取組みを加速させるため、2025年10月より対象範囲を従来の東陽テクニカ単体から国内外の連結子会社に拡大するとともに、ネットゼロ達成目標を2050年から2033年に前倒ししました。パリ協定が求める1.5℃基準に適合しており、2024年を基準年として2030年に60%削減、2033年にネットゼロの達成を目指しています。
Scope3については、2026年中にカテゴリ11および12の排出量を算定し、サプライチェーン全体に与える影響を把握したうえで、新たな削減目標の設定を予定しております。
<GHG排出量目標(Scope1、Scope2)>
|
|
実績 |
目標 |
|||
|
2024年 (基準年) |
2025年 (速報値) |
2027年 |
2030年 |
2033年 |
|
|
GHG排出量 (単位:t-CO2) |
|
|
1,111 (2024年比32%減) |
650 (2024年比60%減) |
ネットゼロ |
(注)1. 対象範囲は、東陽テクニカ(単体)および国内外連結子会社です。
2. 2025年の数値は現時点の集計値であり、第三者保証を取得した数値については当社ウェブサイトにて開示いたします。
GHG排出量(Scope1、Scope2、Scope3)の推移
<GHG排出量 Scope1、Scope2>
|
項目 (単位:t-CO2)
|
年度(前年10月~当年9月) |
||||
|
2021 |
2022 |
2023 |
2024 |
2025 (速報値) |
|
|
Scope1 |
288 |
338 |
291 |
340 |
353 |
|
Scope2 |
779 |
805 |
819 |
1,284 |
1,026 |
|
Scope1、2 |
1,067 |
1,143 |
1,110 |
1,624 |
1,379 |
<GHG排出量 Scope3>
|
Scope・カテゴリ別 |
年度(前年10月~当年9月) |
|||
|
2023年 |
2024年 |
2025年 |
||
|
Scope3 (単位:t-CO2) |
47,936 |
52,080 |
47,310 |
|
|
|
カテゴリ1 購入した製品・サービス |
43,281 |
47,929 |
45,384 |
|
|
カテゴリ2 資本財 |
4,156 |
3,453 |
1,222 |
|
|
カテゴリ3 Scope1, 2に含まれない 燃料及びエネルギー活動 |
193 |
275 |
281 |
|
|
カテゴリ4 輸送、配送(上流) |
83 |
144 |
134 |
|
|
カテゴリ5 事業から出る廃棄物 |
8 |
14 |
18 |
|
|
カテゴリ6 出張 |
75 |
92 |
93 |
|
|
カテゴリ7 雇用者の通勤 |
140 |
175 |
177 |
|
|
カテゴリ8 リース資産(上流) |
算定対象外 |
||
|
|
カテゴリ9 輸送、配送(下流) |
算定対象外 |
||
|
|
カテゴリ10 販売した製品の加工 |
算定対象外 |
||
|
|
カテゴリ11 販売した製品の使用 |
― |
||
|
|
カテゴリ12 販売した製品の廃棄 |
― |
||
|
|
カテゴリ13 リース(下流) |
算定対象外 |
||
|
|
カテゴリ14 フランチャイズ |
算定対象外 |
||
|
|
カテゴリ15 投資 |
算定対象外 |
||
(注)1.Scope1,Scope2およびScope3の対象範囲は、2021年~2023年は東陽テクニカ単体、2024年~2025年は国内外連結子会社を含む当社グループの数値です。
2.2023年のデータは、株式会社日本環境認証機構による第三者保証を取得しています。
3.2024年のScope2の増加は、R&Dセンターの開設によるものです。
4.カテゴリ11、12については、輸出入(外国間取引を含む)および国内取引の他、多くの種類の商品を取り扱うため、時点で全ての商品について算定しておりませんが、次年度以降に対応予定です。
5.2025年のデータは現時点の集計値(速報)であり、第三者保証を取得した数値については当社ウェブサイトにて開示いたします。
(4) サプライチェーンマネジメント(サステナブル調達の取組み)
サプライチェーンマネジメントについての考え方
当社は、すべての取引先との信頼関係を築きながら、サプライチェーン全体での持続可能な社会の実現を目指しています。調達においては、倫理的かつ法令を遵守した公正な取引を行い、環境と社会に配慮した調達活動を推進し、高品質な製品・ソリューションの提供に努めています。これらの活動は、当社単独で完遂できるものではなく、部品や原材料を提供いただく取引先のご理解・ご協力を得ながら、サプライチェーン全体でサステナビリティに取り組んでいくことが不可欠です。この考えに基づき、2025年2月に調達方針に紐づく「東陽テクニカグループ サステナブル調達ガイドライン」を策定しました。本ガイドラインは、当社ウェブサイト等で開示するとともに、取引先に対してサステナブル調達アンケートを依頼する際に添付し、遵守のお願いをしております。
サステナブル調達アンケート・リスク評価の実施
当社は、2025年から主要な取引先を対象にサステナブル調達に関するアンケートを実施しています。「東陽テクニカグループ サステナブル調達ガイドライン」に基づき、人権・労働、安全衛生、環境、公正取引・倫理、品質・安全性、情報セキュリティなどの取組状況について確認し、取引先のサステナビリティ向上に向けた取組状況の把握に努めています。
2025年のアンケート調査結果では、対象会社は68社、アンケートの回答率は55.9%となりました。アンケートの結果、重大なリスクが特定された取引先はありませんでしたが、当社調達ガイドラインの基準に満たない項目が確認された取引先に対しては改善要請を行うとともに、次年度以降も継続してリスク評価を実施いたします。今後も、双方向のコミュニケーションを図り、協働でサステナビリティに取り組むことで、持続可能なサプライチェーンの構築を目指してまいります。
(5)人権への対応
人権尊重の取組み
当社は、グローバルに事業を展開する企業として、自社のみならずサプライチェーンを含めた人権尊重への取り組みが求められていることを認識しています。国際的に認められた人権原則を尊重し、事業活動に関わるすべての人々の人権を守ることは、企業にとって重要な社会的責務との考えのもと、これまでも「東陽テクニカ コンプライアンス」に基づき、人権尊重の取り組みを推進してきました。
人権尊重への取り組みの重要性は年々高まっており、当社はその考え方をより明確にし、取り組みを一層強化するため、2025年10月に「東陽テクニカグループ 人権方針」を策定しました。本方針は取締役会の承認を経て制定され、グループ各社を含むすべての役職員に周知しています。
今後、当社のビジネスに関わるバリューチェーン全体におけるステークホルダーの人権尊重の実践に取り組んでいきます。人権デュー・ディリジェンスを通じて、顕著な人権課題を特定し、負の影響の防止、軽減措置を講じて是正に努めます。
人権問題に対する通報制度
当社は、人権に関する懸念を通報できる専用窓口を設置しており、東陽テクニカグループ各社の役員・従業員(契約社員、アルバイト、派遣社員を含む)および取引先様がご利用いただけます。日本語、英語、中国語の3か国語に対応しており、海外からの通報も可能です。
従業員向けの内部通報窓口はイントラネットなどを通じて周知に努めるなど、適切な利用促進に努めています。また、お取引様を対象とした通報窓口は、当社ウェブサイトでご案内するなど広く周知を行っています。
これらの窓口は、いずれも第三者機関に運営を委託しています。通報者のプライバシー保護を徹底し、通報したことを理由に、当社が通報者・相談者またはその勤務先に対して不利益な取扱いを行うことはありません。
(6) 人的資本
<戦略>
当社が最も大切にしている財産は人です。社員の優れた技術力と発想で新たな価値を創造し続けることが、当社の企業価値そのものです。人的資本(人財)を最大化すべく、社員の挑戦を後押しするための環境づくりとして、「人財育成」および「社内環境整備」を次のとおり推進しております。
①人財育成
(ⅰ)人財育成方針
技術革新に貢献する企業として、専門性の高い技術力や柔軟な発想力を持つ人財の確保と育成は、当社の持続的な企業活動の根幹です。
当社では教育中期計画を掲げ、個人の能力や強みを伸ばすことができるようなキャリアアップ支援と評価制度の拡充を推進しています。また、一人ひとりが自発的に能力開発できる環境を整え、自己啓発を推進しています。
(ⅱ)推進体制
・社員の育成-配置-評価のサイクルを機能させることにより、キャリアアップを図っています。
・人材育成委員会を設けて、社員教育の4本柱(階層別教育、職能別教育、語学研修、全社共通研修)を基軸とした社内教育を推進するとともに、育成-配置-評価の運用状況モニタリングを行っています。
・社内公募制度、新卒入社3年目社員異動希望実現プログラムを設けて、社員のキャリアアップ意欲に積極的に対応しています。
②社内環境整備
当社は全社方針実現に向けた優先課題の一つに「多彩な人財の育成と活躍」を掲げており、具体的に以下の取り組みを行っております。
(ⅰ)多様性と人権を尊重する組織の推進
性別、国籍、経験、年齢、性的指向、障がいの有無に関わらずすべての社員が自分らしく働くための組織づくりを、制度と風土の両面から推進しています。
視点の多様性が意思決定の質を高め、新たな発想を生み、当社の目指す「新たな価値の創造」へと繋がる大きな原動力となります。
・女性の活躍
女性の活躍促進のため、女性管理職比率向上の目標を定め、積極採用、育成および活躍を支援する職場環境づくりに努めています。また、従業員における女性採用比率も高まってきています。
・外国人の活躍
外国籍の社員も多数活躍しており、国籍に関わらず優秀な社員には重要なポジションを担ってもらっています。今後も当社の成長を支える原動力として、外国籍社員の採用を継続します。
・キャリア採用者の活躍
多様な経験を活かし多くのキャリア採用者が活躍しています。社員構成におけるキャリア採用者の比率は高く、管理職においては50%を超えています。今後も積極的な採用を推進していきます。
・シニア層の活躍
定年後再雇用の年齢を65歳から引き上げ、全社員を対象に希望に応じて70歳まで雇用を行っています。60歳から65歳までの従業員を「マイスター」、65歳以上の社員を「シニアマイスター」と位置づけ、経験や能力を活かしてもらうと共に社員の生活の安定を図っています。
・障がい者採用の推進
多様性のある企業文化を醸成し、一人ひとりがそれぞれの希望やスキルに合った仕事で活躍できる環境を整え、積極的な採用を推進しています。
(ⅱ)持続的な能力開発の推進
各種教育・研修を強化するとともに、個人の能力や強みを伸ばすことができるようなキャリアアップ支援と評価制度の拡充を推進しています。
従業員それぞれの役割や専門性に対応した体系的かつ多様な研修プログラムを設けています。
教育体系図
(ⅲ)安心して働ける職場環境づくり
働き方改革のさらなる取り組みにより、社員一人ひとりのワーク・ライフ・バランスの実現と、心身の健康維持・促進を図ることで、社員全員が安心して働ける職場環境づくりを目指します。
・ワーク・ライフ・バランスの推進
従業員一人ひとりの生産性の向上や働きがいの実感が得られるよう、ワーク・ライフ・バランス推進や生産性向上のための取り組みを実施しています。
当社は1日の所定労働時間を7時間とし、テレワーク制度、フレックスタイム制度、育児・介護両立のための休業や短時間勤務制度等を整えています。
・従業員の心身の健康増進と安全
「社員の健康こそが持続的な企業成長の基盤である」と考え、健康経営に積極的に取り組んでいます。社員一人ひとりが心身ともに健康で、安心して働き続けられる職場環境の実現を目指し、経営トップのリーダーシップのもと、全社的な体制で取り組みを推進しています。
具体的には、健康診断実施後のフォローアップ、メンタルヘルス対策、働き方の見直し、ワーク・ライフ・バランスの推進、健康増進セミナーの導入など、多角的な施策を展開。産業医や安全衛生委員会、健康保険組合とも連携しながら、継続的な改善を図っています。
健康経営の推進にあたり、社長(経営トップ)が「健康経営推進最高責任者」として全体をリードしています。
また、人事部長を事務局長とする「健康経営推進事務局」が中心となり、産業医、安全衛生委員会、健康保険組合と密接に連携しながら、健康経営に関する施策全体を統括しています。
さらに、各部門長は、所属社員が主体的に健康づくりに取り組める職場環境の整備を担っています。
<指標および目標>
社内環境整備に関する指標および目標(2027年10月まで)
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テーマ |
項目 |
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2025年10月実績 |
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多様性と人権を尊重する組織の推進 |
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「健康経営優良法人 認定」の取得 |
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未取得(申請中) |
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主なリスクは以下のとおりであり、これらリスク発生の回避及び発生した場合の対応に努めていきます。
なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年12月18日)現在において当社グループが判断したものです。
(1) 自然災害・社会的混乱について
当社グループは、国内及び海外に事業展開しております。大地震や津波、台風、大雨による洪水や河川氾濫などの自然災害、テロ、戦争、新型ウイルス等の感染症が発生した場合、企業活動全般や人的資源に重大な影響、損害を与え、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに備え、安否確認システムの導入やデータセンターの分散化などの対策を講じており、さらなる対策強化のため事業継続計画(BCP)の改善を進めています。
(2) 為替レートの変動について
当社グループは、海外から製品を輸入し国内外へ販売しております。従って、為替レートの変動が損益に影響を与える可能性があります。急激な円安・円高に対しては、販売価格の変更や為替予約等により、為替レート変動の影響軽減に努めております。また、当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、海外の連結子会社の財務諸表を円換算しており、為替レートが変動した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) プロジェクトの長期化について
当社グループの事業におきましては、案件によっては建設業の許可を要するなど、プロジェクトが大型化する傾向にあります。そのような案件では計測システムの納期や設置が長期化するため、検収遅延発生の要因が増加しております。期中に予定していた検収時期が後ろ倒しとなり、期中に売上計上できなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。スケジュール管理の徹底や遅延リスクの高い案件の売上計上時期をあらかじめ保守的に予定することで、軽減してまいります。
(4) 総代理店契約解消について
当社グループと総代理店契約を締結している海外メーカーが、日本法人の設立や他社からの買収によって、当社グループとの総代理店契約を解消する場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。海外メーカーへの投資によるパートナーシップの強化や、その競合メーカーを含むより多くの海外メーカーと関係構築することでリスクの軽減に努めております。
(5) グループガバナンスについて
当社グループではM&Aによる事業拡大を推進していることから、国内外で子会社が増加しています。そのため、各子会社における法規制の遵守や業務プロセス管理の徹底が不十分だった場合、法令違反や不正・不祥事によって当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社では買収後の経営統合プロセスを適切に進め、リスクの軽減やシナジーの最大化に努めております。
(6) 研究開発について
当社グループでは付加価値の高い自社オリジナルソリューションを提供するため、研究開発活動を強化しております。しかしながら、開発期間の長期化等により開発を断念せざるを得ない場合や市場に投入した製品の販売低迷が続いた場合、研究開発コストを回収できず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 人材の確保について
当社グループでは、人材を企業にとって最も重要な財産=“人財”と捉え、持続的成長に向けてさまざまなバックグラウンド、経験、スキルを持つ人材を採用しています。今後、国内の少子高齢化に伴う労働力人口の減少等によって、当社グループが必要とする能力を持つ人材や必要な人員数を確保できなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは業績連動に基づく社員への積極的な利益還元、人事制度の拡充や働き方改革を推し進めることで“人財”の確保や定着を図り、リスクの軽減に努めております。
(8) 人権リスクについて
当社グループはグローバルに事業を展開する企業として、自社のみならずサプライチェーンにおいても人権尊重への取り組みが求められていることを認識しています。自社グループやサプライチェーンにおいて強制労働や児童労働、ハラスメントや差別、不適切な労働条件といった人権侵害があった場合、損害賠償や取引停止、ブランド価値の棄損などが発生するリスクがあり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは人権方針を策定して人権尊重の取り組みを強化するとともに、調達方針を策定して取引先にも対応・遵守を求めることでリスクの軽減に努めています。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
経営成績の状況
当社では当連結会計年度より2027年9月期を最終年度とする新たな中期経営計画“TY2027”にて、経営指標である売上高450億円、営業利益45億円、ROE11%の実現に向けて成長戦略を推進しております。
当連結会計年度においては、売上面では予定していた国内外の大型案件のうち、顧客都合により複数の売上計上が期ずれし、特に先進モビリティ事業が大きく減少しました。また、期初の受注残高が少なかった脱炭素/エネルギー事業も減少しました。一方、情報通信/情報セキュリティ事業、海洋/防衛事業は堅調な需要に支えられ増加しました。これらの結果、連結売上高は325億5千9百万円(前連結会計年度比7.1%減)となりました。この内、国内売上高は308億8千6百万円(前連結会計年度比2.4%減)、米国や中国向けを中心とした海外売上高は16億7千2百万円(前連結会計年度比50.5%減)でした。なお、遅延した案件は来期以降の収益増加に貢献する見込みです。
利益面におきましては、売上総利益率は前連結会計年度より上昇したものの、減収の影響が大きく、加えて研究開発費、人件費の増加などもあり、営業利益は19億1千4百万円(前連結会計年度比43.1%減)となりました。為替差益などの営業外収益により経常利益は19億8千5百万円(前連結会計年度比41.2%減)、事業会社ごとの利益構成の変化によって連結実効税率が法定実効税率より高くなったことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は11億9千5百万円(前連結会計年度比52.6%減)となりました。
受注高については、複数の大型案件を受注した海洋/防衛事業が大きく伸長したのをはじめ、ほぼすべての事業において増加したことにより、過去最高となる401億5千1百万円(前連結会計年度比19.4%増)となりました。受注残高は受注の増加や案件の長期化により、前連結会計年度を大きく上回る246億2千5百万円(前連結会計年度比44.6%増)となりました。
なお、当社グループは経営管理区分および社内組織の見直しを行ったことに伴い、当連結会計年度より「機械制御/振動騒音」を「先進モビリティ」に、「物性/エネルギー」を「脱炭素/エネルギー」に、「海洋/特機」を「海洋/防衛」に、「ライフサイエンス」を「その他」に名称変更しました。また、モビリティ分野の製品ラインを「脱炭素/エネルギー」から、事業領域が近く、シナジーが見込まれる「先進モビリティ」に移管しました。さらに、マテリアルサイエンス(材料評価)分野の製品ラインを「脱炭素/エネルギー」から「その他」に移管しました。前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の報告セグメントの区分方法により作成しており、以下の前連結会計年度比については、変更後のセグメント区分方法に組み替えた数値で比較しております。
事業セグメントごとの業績は、次のとおりです。
(先進モビリティ)
先進モビリティ事業におきましては、AD(自動運転) /ADAS(先進運転支援システム)開発向け評価システムの海外大型案件やeモビリティ分野における国内の大型案件の売上計上が、顧客の建屋建設や設備工事の遅れにより来期以降となったことで売上高が減少しました。一方で、国内の振動騒音計測関連は好調に推移しました。
この結果、売上高は75億9千5百万円(前連結会計年度比22.7%減)、セグメント利益は7億7百万円(前連結会計年度比65.9%減)となりました。
(脱炭素/エネルギー)
脱炭素/エネルギー事業におきましては、電気化学測定システムや低温測定・磁気測定分野は期初計画を上回って推移しましたが、全体としては期初の受注残高が少なかったことで、売上高を大きく伸ばした前連結会計年度に比べ減少しました。売上高の減少に加え、水素関連事業の製造子会社であるエル・テール社の生産能力増強などで販管費が増加し、セグメント利益も減少しました。
この結果、売上高は58億4千1百万円(前連結会計年度比11.3%減)、セグメント利益は9億4千3百万円(前連結会計年度比40.8%減)となりました。
(情報通信/情報セキュリティ)
情報通信/情報セキュリティ事業におきましては、情報通信分野では主力の大手通信事業者向けネットワーク性能試験製品が計画を上回って推移したほか、脆弱性スキャナや自社開発の大容量パケットキャプチャなどが前期に比べ伸長しました。サイバーセキュリティ分野では、サービスプロバイダー案件が堅調に推移したほか、官公庁向け大型案件の計上があり、売上を押し上げました。
この結果、売上高は81億2千万円(前連結会計年度比8.5%増)、セグメント利益は6億8千6百万円(前連結会計年度比76.8%増)となりました。
(EMC/大型アンテナ)
EMC/大型アンテナ事業におきましては、期初の受注残高減少や、顧客の電波無響室工事の遅れによる期ずれなどで売上高が減少しましたが、期末の受注残高は増加しており来期は挽回を見込んでいます。また、売上高の減少や新製品開発費の計上によりセグメント利益も減少となりました。
この結果、売上高は44億2千7百万円(前連結会計年度比5.4%減)、セグメント利益は1億6千8百万円(前連結会計年度比28.9%減)となりました。
(海洋/防衛)
海洋/防衛事業におきましては、防衛装備品の需要が堅調に推移したほか、来期計上予定だった大型案件を早期に納品できたこともあり売上高は増加しました。しかしながら、受注した大型案件に係る一過性コストの計上がありセグメント利益は減少しました。
この結果、売上高は27億6百万円(前連結会計年度比19.7%増)、セグメント利益は2億5千1百万円(前連結会計年度比45.4%減)となりました。
(ソフトウェア開発支援)
ソフトウェア開発支援事業におきましては、ゲーム関連企業向けや車載関連企業向けが堅調に推移し、売上高は増加しました。一方、英国ポンド高の影響による仕入れコスト増や新規事業拡大のための増員による販管費増などにより、セグメント利益は減少しました。
この結果、売上高は23億8千2百万円(前連結会計年度比11.9%増)、セグメント利益は3億4千9百万円(前連結会計年度比13.9%減)となりました。
(その他)
その他事業におきましては、ライフサイエンス分野では子会社のレキシー社が堅調に推移したものの、マテリアルサイエンス分野で電子顕微鏡の大型案件を複数計上した前連結会計年度に比べ売上高は減少しました。また、売上高の減少やライフサイエンス分野の長期在庫の評価損計上などにより、セグメント利益も減少しました。
この結果、売上高は14億8千3百万円(前連結会計年度比28.6%減)、セグメント利益は2千9百万円(前連結会計年度比74.2%減)となりました。
財政状態の状況
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は、194億9千万円(前連結会計年度末は184億2千3百万円)となり、10億6千6百万円増加しました。これは流動資産のその他の増加(8億5千7百万円から20億7千9百万円へ12億2千1百万円増)、現金及び預金の増加(30億9千1百万円から36億5千7百万円へ5億6千6百万円増)、及び受取手形、売掛金及び契約資産の減少(62億2千8百万円から54億1百万円へ8億2千7百万円減)、商品及び製品の減少(39億9千7百万円から37億8千5百万円へ2億1千2百万円減)が主な要因です。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産は、204億4千6百万円(前連結会計年度末は207億1千万円)となり、2億6千4百万円減少しました。これはソフトウェア仮勘定の増加(2千2百万円から9千8百万円へ7千5百万円増)、及び工具、器具及び備品(純額)の減少(9億5千4百万円から8億1千2百万円へ1億4千1百万円減)、ソフトウェアの減少(8億5千8百万円から7億1千7百万円へ1億4千万円減)、のれんの減少(15億6千1百万円から14億8千2百万円へ7千8百万円減)が主な要因です。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債は、108億1千1百万円(前連結会計年度末は98億8千3百万円)となり、9億2千7百万円増加しました。これは短期借入金の増加(20億円から27億円へ7億円増)、契約負債の増加(30億2千万円から36億1千6百万円へ5億9千6百万円増)、及び流動負債のその他の減少(13億8千6百万円から11億2千3百万円へ2億6千3百万円減)が主な要因です。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債は、10億6百万円(前連結会計年度末は11億2千3百万円)となり、1億1千7百万円減少しました。これは固定負債のその他の減少(3億1千2百万円から2億6百万円へ1億6百万円減)が主な要因です。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、281億1千9百万円(前連結会計年度末は281億2千7百万円)となり、7百万円減少しました。これは為替換算調整勘定の増加(1億4千7百万円のマイナスから2千5百万円へ1億7千2百万円増)、繰延ヘッジ損益の増加(9千4百万円のマイナスから4千1百万円へ1億3千6百万円増)、その他有価証券評価差額金の増加(1千7百万円から1億1千9百万円へ1億1百万円増)、及び利益剰余金の減少(252億4千2百万円から248億6千6百万円へ3億7千6百万円減)、退職給付に係る調整累計額の減少(4千4百万円から3百万円へ4千1百万円減)が主な要因です。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ5億6千6百万円増加し、36億5千7百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
資金の主な増加要因は、税金等調整前当期純利益19億5千6百万円及び売上債権及び契約資産の減少額7億5千2百万円です。一方、資金の主な減少要因は、法人税等の支払額9億3千7百万円及び賞与引当金の減少額1億8百万円です。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローは21億9千5百万円の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
資金の主な増加要因は、有価証券の売却による収入5億1千7百万円及び有形固定資産の売却による収入1億3千1百万円です。一方、資金の主な減少要因は、投資有価証券の取得による支出5億5千3百万円及び有形固定資産の取得による支出4億7千万円です。
この結果、投資活動によるキャッシュ・フローは7億7千万円の減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
資金の主な増加要因は、短期借入金の純増加額7億円です。一方、資金の主な減少要因は、配当金の支払額15億7千2百万円及び自己株式の取得による支出1億円です。
この結果、財務活動によるキャッシュ・フローは9億7千2百万円の減少となりました。
③ 生産、受注及び売上の状況
a. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前期比(%) |
受注残高(千円) |
前期比(%) |
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先進モビリティ |
9,762,613 |
+7.3 |
6,985,837 |
+45.0 |
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脱炭素/エネルギー |
6,359,600 |
+9.5 |
2,630,907 |
+24.5 |
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情報通信/情報セキュリティ |
7,817,336 |
△4.0 |
3,432,572 |
△8.1 |
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EMC/大型アンテナ |
5,130,535 |
+24.8 |
3,296,030 |
+27.1 |
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海洋/防衛 |
6,120,878 |
+117.7 |
5,582,742 |
+157.5 |
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ソフトウェア開発支援 |
2,504,441 |
+9.8 |
1,033,768 |
+13.3 |
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その他 |
2,456,537 |
+79.6 |
1,663,201 |
+140.9 |
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合計 |
40,151,943 |
+19.4 |
24,625,060 |
+44.6 |
b. 売上実績
当連結会計年度における売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
売上高(千円) |
前期比(%) |
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先進モビリティ |
7,595,828 |
△22.7 |
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脱炭素/エネルギー |
5,841,765 |
△11.3 |
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情報通信/情報セキュリティ |
8,120,772 |
+8.5 |
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EMC/大型アンテナ |
4,427,800 |
△5.4 |
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海洋/防衛 |
2,706,528 |
+19.7 |
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ソフトウェア開発支援 |
2,382,771 |
+11.9 |
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その他 |
1,483,709 |
△28.6 |
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合計 |
32,559,176 |
△7.1 |
(注) 主な相手先別の売上実績及びその割合については、いずれも売上高の100分の10未満のため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社では当連結会計年度より2027年9月期を最終年度とする中期経営計画“TY2027”をスタートさせ、経営指標である売上高450億円、営業利益45億円、ROE11%の実現に向けて成長戦略を推進しております。
当連結会計年度は、売上高325億5千9百万円(前連結会計年度比7.1%減)、営業利益は19億1千4百万円(前連結会計年度比43.1%減)、経常利益19億8千5百万円(前連結会計年度比41.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益11億9千5百万円(前連結会計年度比52.6%減)、ROE4.3%となりました。
以下、連結損益計算書に重要な影響を与えた要因について分析いたします。
(ⅰ) 売上高
売上高の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。
(ⅱ) 売上原価、売上総利益、販売費及び一般管理費
売上原価は、183億5千1百万円(前連結会計年度比7.6%減)、売上総利益は142億7百万円(同6.4%減)となりました。販売費及び一般管理費は、研究開発費の増加、従業員給与賞与の増加、福利厚生費の増加、諸手数料の増加、旅費交通費の増加に伴い122億9千3百万円(同4.0%増)となりました。
(ⅲ) 営業外損益
営業外損益は、前連結会計年度の9百万円の利益から、7千万円の利益へ6千1百万円増加しました。これは主に、為替差益の増加6千5百万円、支払補償費の増加1億1千万円、為替差損の減少1億6百万円によるものです。
(ⅳ) 特別損益
特別損益は、前連結会計年度の5千5百万円の損失から、2千9百万円の損失へ2千5百万円増加しました。これは主に、固定資産圧縮損の減少32億4千1百万円、減損損失の減少3億4百万円、固定資産売却益の減少34億8千9百万円によるものです。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
当社グループの資金需要のうち主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費の営業費用、各種税金の納付及び配当金の支払です。また、成長戦略として、自社のオリジナル製品・ソリューションの開発投資を積極的に行うとともに、M&Aによる事業拡大を検討しており、有望なM&A案件があれば投資を実行してまいります。これらの必要な資金に関しては、営業活動によるキャッシュ・フロー、自己資金及び銀行借入で賄うことを基本方針としており、事業拡大に伴う営業活動によるキャッシュ・フローの増加と合わせて、資本効率向上を目指した資金運営を行ってまいります。
また、株主の皆様への利益還元を重要な経営政策と考えており、安定的かつ積極的な配当を行うとともに、成長投資とのバランスを見ながら自己株式の取得を適宜検討してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の採用や、資産・負債及び収益・費用の計上及び開示に関する経営者の見積りを必要とします。
経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
該当事項はありません。
当社グループは、お客様の技術要求に対応した製品を独自に開発してまいりました。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発活動の総額は、各セグメントに配分していない全社費用
セグメント別の研究開発活動を示すと次のとおりです。
(1) 先進モビリティ
Driving & Motion Test Systemの開発費用等として
(2) 脱炭素/エネルギー
有機材料評価システムの開発費用等として
(3) 情報通信/情報セキュリティ
該当事項はありません。
(4) EMC/大型アンテナ
イミュニティ試験ソフトウェア等の開発費用として
(5) 海洋/防衛
該当事項はありません。
(6) ソフトウェア開発支援
該当事項はありません。
(7) その他
3次元手術計画ソフトウェアの開発費用等として