第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動等、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は発生しておりません。また、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についても重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府の継続した経済政策や日銀の金融緩和政策のもと、度重なる豪雨や地震などの自然災害の影響も収束に向かい、堅調な海外経済にも支えられて企業収益の回復や雇用・所得環境の改善が継続し、景気は緩やかな回復基調を維持しました。しかし一方では、激化する米中間の対立や英国のEU離脱の問題、中東・東アジアで継続する地政学リスクなどによって、世界経済の減速感が強まっており、わが国経済の先行きに不安な影を投げかけております。

 こうした状況下で当社グループは、原材料価格の上昇などによるコストの上昇圧力が続く中、引き続き当社グループの特長を生かした事業運営とスピーディーな経営判断を心がけ、関係するグローバル市場での様々な変化やその影響を把握しながら、国内市場はもとより、中国・アジアの成長市場や米国及びその周辺市場など、幅広い関係市場で独自の差別化製商品の拡販と新規顧客の開拓に努め、更には、生産・物流の合理化などにも継続して取り組んでまいりました。しかしながら、とりわけスマートフォン関連業界向け需要の落ち込みが業績全体の大きな下押し要因となりました。

 その結果、当第3四半期連結累計期間における経営成績は、売上高が177億1千1百万円(前年同四半期比5.0%増)、営業利益が8億2千4百万円(前年同四半期比2.5%減)、経常利益が8億6千2百万円(前年同四半期比1.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益が7億4千9百万円(前年同四半期比5.3%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

  [高機能材料事業]

スマートフォンなどの電子機器業界向け関連製商品の販売では、光学機器向け新規顧客への販売は増加したものの、既存の主要顧客に対するスマートフォン向け販売が大きく落ち込み、関係するコーティング製品やフィルム表面加工製品並びに関連高機能フィルム商品といった差別化製商品の販売が減少しました。また、自動車部品業界向け製商品の販売では、中国での自動車生産が減少に転ずる大きな環境変化が起こり始めた中で、これまでのところ国内外の自動車生産が総じて堅調に推移したこともあって、特に高機能樹脂製品の販売が増加しました。その結果、当事業全体の売上高は131億4千6百万円(前年同四半期比1.6%増)、営業利益は9億4千万円(前年同四半期比3.8%減)となりました。

 

(主な製商品群の概況)

製商品群

概況(数値は前年同四半期との対比)

コーティング製品

光学機器向け部材製造用の新たなコーティング製品の販売は、大きく増加しましたが、スマートフォン向け電子部品製造用コーティング製品の主要顧客への販売が大きく減少し、その他フィルム表面加工製品の販売も減少したため、3.8%の減収となりました。

高機能樹脂製品

自動車部品業界向け電気絶縁用樹脂製品の販売は、国内外の堅調な需要を背景に増加し、また、電気・電子機器のセンサー用樹脂製品の販売も関係業界の安定した生産で増加したため、7.7%の増収となりました。

電子材料

電子機器向け回路基板材料の販売は、スマートフォン向けが大きく減少しましたが、用途の拡がりや値上げの実施で若干の販売増となりました。一方で、重電向け絶縁材料などの販売は、減少したため、全体では0.2%の減収となりました。

機能性樹脂

自動車向けなどの熱可塑性樹脂の販売は、若干増加しましたが、回路基板向けなどの熱硬化性樹脂や樹脂用添加剤の販売が、関係業界の需要低迷で減少したため、0.9%の減収となりました。

 

  [環境材料事業]

主要な販売先である製紙業界を中心に、引き続き差別化製商品の拡販と新たな用途や市場の開拓などに鋭意取り組んでおります。そうした中で、自社製品の販売では、競合他社との厳しい競争下でとりわけ製紙用ケミカルズ製品の販売が増加しました。また、仕入商品の販売では、紙塗工用バインダーが原材料価格の上昇に伴う販売価格の値上げの浸透や拡販などで販売が増加し、製紙関連ケミカルズ商品の販売も若干の増加となりました。その結果、当事業全体の売上高は35億1千6百万円(前年同四半期比11.8%増)、営業利益は2百万円(前年同四半期は営業損失1千1百万円)となりました。

 

(主な製商品群の概況)

製商品群

概況(数値は前年同四半期との対比)

ファインケミカルズ

競合他社との厳しい競争下で、工業用殺菌剤は減少しましたが、その他の製紙用ケミカルズ製品の販売が増加したため、2.5%の増収となりました。

製紙用化学品

紙塗工用バインダーの販売が値上げの浸透や拡販などで増加し、また、製紙関連ケミカルズ商品の販売も若干増加したため、14.4%の増収となりました。

 

  食品材料事業

食品材料事業では、健康に優しく特長ある天然の食品素材を主要な取り扱い商品としており、的を絞った施策の下に、これら商品の拡販に向けて食品業界などへの積極的な営業活動を引き続き行っております。これに加えて、これまでの営業活動を通して蓄積した食品に関わる様々な情報や技術を活用して、新たな商材の発掘や市場の開拓、更には、独自性のある新規複合食品素材の開発といった新たなテーマにも鋭意取り組んでおります。当第3四半期では、主要な輸入商品は、現地の仕入価格が天候不順などの影響で高騰して輸入コストが大きく上昇し、取引価格を押し上げたことで、増収とはなりましたが、国内での販売価格への転嫁が依然として期待通りには進展していないため、利益面では引き続き厳しい状況となりました。その結果、当事業全体の売上高は、10億7百万円(前年同四半期比36.0%増)、営業利益は7千8百万円(前年同四半期比12.6%減)となりました。

 

(主な製商品群の概況)

製商品群

概況(数値は前年同四半期との対比)

食品素材等

天然の増粘安定剤の販売は、主要な輸入商品の現地価格高騰の影響などを受けて国内の販売額が大きく増加し、また、乾燥野菜の販売は、輸入契約量の増加や拡販に努めたことで販売が増加したため、全体では36.0%の増収となりました。

 

  [その他の事業

当社グループの成長を支える新たな事業領域を開発・育成すべく取り組んでいる「その他の事業」では、新たなビジネスチャンスの可能性を追求するため、市場開発用に新たな商材などを導入し、試販等による事業化への検討を行っております。当第3四半期における「その他の事業」の売上高は、4千万円(前年同四半期比14.7%増)、営業損失が0百万円(前年同四半期は営業利益1百万円)となりました。

 

(2)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2億5千7百万円であります。
 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 ①資金需要

設備投資、運転資金、借入金の返済及び利息の支払い、並びに配当及び法人税の支払い等に資金を充当しております。

 ②資金の源泉

主として営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入れにより、必要資金を調達しております。

 ③長期借入金

当第3四半期連結会計期間末の有利子負債は35億円であり、この内訳は、金融機関からの長期借入金35億円(全額1年内返済予定)となっております。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。