第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動等、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は発生しておりません。また、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についても重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善しているものの、中国経済の構造変化や米中貿易摩擦などによる経済情勢の不透明感から、民間需要や輸出に力強さを欠き、設備投資マインドの悪化も相まって、企業業績の減速が顕在化しました。今後の経済状況につきましても、米中間の貿易摩擦を中心とした対立は、長期化すると予測され、中国人民元相場等の為替動向や、国内における消費税率引き上げによる個人消費の落ち込み、更には中東・東アジアにおける地政学リスクなどにより、先行きの見通しが極めて難しい状況となっております。

 こうした状況下で当社グループは、引き続き当社グループの特長を生かした事業運営とスピーディーな経営判断を心がけ、関係するグローバルな成長市場を中心に、独自の差別化製商品の拡販と新規顧客の開拓に努めるとともに、顧客に密着した生産・物流体制の更なる改善にも取り組んでまいりました。しかしながら、中国経済の変調はグローバルな受注環境に広範な影響を及ぼし始め、主要な関係業界の受注動向の減退により、当社グループの業績が低迷することとなりました。

 

 その結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高が159億2千9百万円(前年同四半期比10.1%減)、営業利益が1億9千1百万円(前年同四半期比76.8%減)、経常利益が2億3百万円(前年同四半期比76.5%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益が6千9百万円(前年同四半期比90.7%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

  [高機能材料事業]

スマートフォンなどの電子機器業界向け関連製商品の販売では、当第3四半期においては回復の兆しが見られてきたものの、当第3四半期連結累計期間における既存主要顧客への受注活動では、特に上期に著しく落ち込んだため、関係するコーティング製品やフィルム表面加工製品並びに関連高機能フィルム商品といった差別化製商品の販売が大幅に減少しました。また、自動車部品業界向け製商品の販売では、米中貿易摩擦による世界市場の減速化により、前年同四半期を下回りました。その結果、当事業全体の売上高は115億4百万円(前年同四半期比12.5%減)、営業利益は2億8千万円(前年同四半期比70.2%減)となりました。

 

(主な製商品群の概況)

製商品群

概況(数値は前年同四半期との対比)

コーティング製品

スマートフォン向けコーティング製品の販売は、新機種端末の販売動向が低調に推移し、当該機種向け電子部品製造用の製品や光学機器向け遮光部材製造用途の製品の販売が大きく減少しました。また、同様の理由により、フィルム表面加工製品の販売も振るわなかったことで、31.6%の大幅な減収となりました。

高機能樹脂製品

自動車部品業界向け電気絶縁用樹脂製品や、電気・電子機器のセンサー用樹脂製品の販売は、米中貿易摩擦等の影響により、世界自動車市場の鈍化が顕在化し、5.6%の減収となりました。

電子材料

電子機器向け回路基板材料の販売は、自動車や産業機器向け用途は堅調に推移したものの、スマートフォン向けの需要が大きく減少し、12.5%の減収となりました。

機能性樹脂

自動車向けなどの熱可塑性樹脂や樹脂用添加剤、回路基板材料用の熱硬化性樹脂の販売は、関連市場の需要動向の低迷により、5.5%の減収となりました。

 

  [環境材料事業]

主要な販売先である製紙業界では、新聞・塗工紙の市場が低迷しているものの、板紙・生活産業用紙の使用用途が拡大しており、当社グループにおいても、市場ニーズに応じて、特長を生かした差別化製商品の拡販と新たな用途や周辺市場の開拓等に取り組んでまいりました。競合他社との厳しい競争が続く中、自社製品の販売では、とりわけ品質機能を向上させた製紙用ケミカルズ製品の販売が増加しました。また、仕入商品の販売では、製紙関連ケミカルズ商品が、既存商品の拡販や新規商品である『Y-CUBE』の販売などにより増加しましたが、紙塗工用バインダーが、原材料価格の下落に伴う販売価格の引き下げなどで減少し、前年同四半期を下回りました。その結果、当事業全体の売上高は33億3千8百万円(前年同四半期比5.1%減)、営業利益は1千5百万円(前年同四半期比593.3%増)となりました。

 

(主な製商品群の概況)

製商品群

概況(数値は前年同四半期との対比)

ファインケミカルズ

製紙用ケミカルズ製品の販売では、品質機能を向上させた製品の投入により、新規採用の実績化に繋げるとともに、工業用殺菌剤の販売では、主力の製紙分野以外の用途向け販売も展開したため、全体として7.9%の増収となりました。

製紙用化学品

製紙関連ケミカルズ商品は、拡販や新規商材の導入で増加したものの、原材料ナフサの価格低下により、紙塗工用バインダーの販売価格が値下がりしたため、8.3%の減収となりました。

 

  食品材料事業

食品材料事業では、天然の食品素材を主要な取扱商品としており、的を絞った施策の下に、食品業界などへの拡販に鋭意注力してまいりました。これに加えて、これまでの営業活動で蓄積した食品に関わる様々な情報や技術を活用して、新規商材の発掘や市場の開拓、更には、独自性の発揮できる新規複合食品素材の開発といった新たなテーマにも積極的に取り組んでおります。当第3四半期連結累計期間では、乾燥野菜の販売は、暖冬の影響等により出荷が伸びなかったものの、新規商材の取扱や新たな用途の需要開拓等を積極的に推進しました。その結果、当事業全体の売上高は10億2千6百万円(前年同四半期比1.9%増)、営業利益は8千4百万円(前年同四半期比8.4%増)となりました。

 

(主な製商品群の概況)

製商品群

概況(数値は前年同四半期との対比)

食品素材等

天然の増粘安定剤の販売は、相場の高騰による仕入価格の上昇等で、市場環境が厳しかったものの、新規用途向けの採用により前年同四半期並みとなりました。乾燥野菜の販売は、暖冬の影響等を受けながらも、積極的な営業活動を推進し、既存商品の取扱シェア拡大を図ったこと等により、売上は堅調に推移し、全体では1.9%の増収となりました。

 

  [その他の事業

当社グループの成長を支える新たな事業領域を開発・育成すべく取り組んでいる「その他の事業」では、新たなビジネスチャンスの可能性を追求するため、市場開発用に新たな商材などを導入し、試販等による事業化への検討を行っております。当第3四半期連結累計期間における「その他の事業」の売上高は、5千8百万円(前年同四半期比45.4%増)、営業利益が4百万円(前年同四半期は営業損失0百万円)となりました。

 

(2)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2億5千7百万円であります。
 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 ①資金需要

設備投資、運転資金、借入金の返済及び利息の支払い、並びに配当及び法人税の支払い等に資金を充当しております。

 ②資金の源泉

主として営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入れにより、必要資金を調達しております。

 ③長期借入金

当第3四半期連結会計期間末の有利子負債は34億5千万円であり、この内訳は、金融機関からの長期借入金34億5千万円となっております。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。