第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、重要な変更があった事項は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)新型コロナウイルス感染症拡大に伴うリスクについて

新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大や長期化に伴い、経済活動は停滞し、先行きも極めて不透明な状況に陥っています。

かかる状況下、当社グループにおいても、新型コロナウイルス感染症拡大により、自動車関係業界の稼働調整に伴い、受注環境が悪化していることから、主力製品の売上高が減少し、事業活動及び業績に影響が生じております。引き続き、注視していますが、このような環境下においては、新型コロナウイルス感染症の収束時期や具体的な影響等を見通すことは難しく、現段階では合理的に算定することは困難であり、今後の当社グループの業績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、世界経済が急減速したことで、事業環境も著しく悪化し、企業業績は極めて厳しい状況が続いております。また、欧米各国では、ロックダウン措置等が段階的に緩和されたものの、感染再拡大のリスクが顕在化しつつあり、更なる世界経済の悪化に対する懸念や不透明感が日増しに強まっております。今後の国内外の経営環境においては、一定の感染症対策の実施とともに、経済活動の再開も求められていることもあり、さらに一段と厳しい状況に晒されることから、景気の回復には相当な時間を要することが想定されます。

 こうした状況下で当社グループは、引き続き当社グループの特長を生かした事業運営とスピーディーな経営判断を心がけ、関係するグローバルな成長市場を中心に、製商品の差別化による拡販、新規顧客の開拓、バイオマテリアルを含めた産学連携の加速に努めるとともに、顧客に密着した生産・物流体制の更なる改善にも取り組んでまいりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大は、受注環境にも広範な影響を及ぼしており、主要な関係業界の受注動向が減退し、当社グループの業績は低迷することとなりました。

 その結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高が43億4千4百万円(前年同四半期比14.8%減)、営業損失が3千2百万円(前年同四半期は営業利益4千9百万円)、経常利益が7百万円(前年同四半期比84.5%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益が1億7千4百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失1百万円)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。

 

[高機能材料事業]

スマートフォンなどの電子機器業界向け関連製商品の販売では、新機種端末等の販売動向が低迷した前年同四半期の低調な水準から回復し、前年度下期と同様の受注環境が継続したことから、関係するコーティング製品やフィルム表面加工製品並びに関連高機能フィルム商品といった差別化製商品の販売が堅調に推移しました。一方で、自動車部品業界向け製商品の販売では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、世界市場が減速したことで、関係業界の受注動向が減退し、前年同四半期を大幅に下回りました。その結果、当事業全体の売上高は31億4千1百万円(前年同四半期比14.7%減)、営業利益は1千2百万円(前年同四半期比88.7%減)となりました。

 

(主な製商品群の概況)

製商品群

概況(数値は前年同四半期との対比)

コーティング製品

スマートフォン向けコーティング製品の販売は、新機種端末等の販売動向が回復しつつあることや、複数のカメラを搭載する多眼化ニーズも相まって、光学機器向け遮光部材製造用途の製品や、電子部品製造用の製品、フィルム表面加工製品の販売が増加したことで、18.5%の増収となりました。

高機能樹脂製品

自動車部品業界向け電気絶縁用樹脂製品の販売や、電気・電子機器のセンサー用樹脂製品の販売は、国内外問わず、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受け、売上が著しく減少したことから、23.4%の減収となりました。

電子材料

電子機器向け回路基板材料の販売は、スマートフォン向け需要が回復基調に転じてきているものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、特に、自動車部品業界向け需要が減少したことから、10.9%の減収となりました。

機能性樹脂

自動車部品業界向けの熱可塑性樹脂、回路基板向け熱硬化性樹脂の販売は、特に自動車用途の需要が新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたため、25.4%の減収となりました。

 

 

[環境材料事業]

主要な販売先である製紙業界では、新聞・塗工紙の市場が低迷しているものの、板紙・生活産業用紙の使用用途が拡大しており、当社グループにおいても、市場ニーズに応じて、特長を生かした差別化製商品の拡販と新たな用途や周辺市場の開拓等に取り組んでまいりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、主要な顧客である製紙会社での操業が大幅に短縮したことで、当事業における製商品の売上は減少いたしました。特に、紙塗工用バインダーは、顧客操業の短縮に加え、原油価格及び原料価格の下落に伴う販売価格の引き下げなどにより減収となりました。その結果、当事業全体の売上高は7億6千8百万円(前年同四半期比28.0%減)、営業損失は2百万円(前年同四半期は営業利益3百万円)となりました。

 

(主な製商品群の概況)

製商品群

概況(数値は前年同四半期との対比)

ファインケミカルズ

段ボール等の板紙関連や、製紙分野以外の市場向けにも注力して営業活動等を進めておりますが、競合他社との厳しい競争に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、16.0%の減収となりました。

製紙用化学品

新型コロナウイルス感染症拡大による顧客操業の短縮により、売上が低迷し、特に、紙塗工用バインダーが、原油価格や原料モノマーの値下げなどで大きく減少したことで、31.4%の減収となりました。

 

食品材料事業

食品材料事業では、健康に優しく特長ある天然の食品素材を主要な取り扱い商品としており、的を絞った施策の下に、食品業界などへの拡販に鋭意注力してまいりました。これに加えて、これまでの営業活動で蓄積した食品に関わる様々な情報や技術を活用して、新規商材の発掘や市場の開拓、更には、独自性の発揮できる新規複合食品素材の開発といった新たなテーマにも積極的に取り組んでおります。当第1四半期連結累計期間の販売では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、業務用加工食品向けは落ち込んだものの、食品備蓄のニーズの高まりにより、家庭用加工食品向けの需要が伸び、増粘安定剤や乾燥野菜の販売は、前年同期四半期を上回りました。その結果、当事業全体の売上高は4億3千3百万円(前年同四半期比28.8%増)、営業利益は4千万円(前年同四半期比94.9%増)となりました。

 

(主な製商品群の概況)

製商品群

概況(数値は前年同四半期との対比)

食品素材等

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、家庭用加工食品向けの需要増加により、食品素材等の販売が伸長するとともに、天然の増粘安定剤の販売は、新規用途向けの営業活動が奏功し、また、乾燥野菜の販売は、新規産地品の取り扱い開始等により、28.8%の増収となりました。

 

その他の事業

当社グループの成長を支える新たな事業領域を開発・育成すべく取り組んでいる「その他の事業」では、アフリカから輸入した生花を国内で販売する等、新たなビジネスチャンスの可能性を追求するとともに、市場開発用に新たな商材などを導入し、試販等による事業化への検討を行っております。当第1四半期連結累計期間における輸入生花の販売では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、原産地国の空港が封鎖されたことで、取り扱いが減少しました。その結果、「その他の事業」の売上高は1百万円(前年同四半期比90.7%減)、営業損失は3百万円(前年同四半期は営業利益1百万円)となりました。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響につきましては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載をしております。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、8千9百万円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

①資金需要

設備投資、運転資金、借入金の返済及び利息の支払い、並びに配当及び法人税の支払い等に資金を充当しております。

 

②資金の源泉

主として営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入れにより、必要資金を調達しております。

 

③長期借入金

当第1四半期連結会計期間末の有利子負債は34億5千万円であり、この内訳は、金融機関からの長期借入金34億5千万円となっております。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。