第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動等、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は発生しておりません。また、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についても重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、感染抑制と経済活動の両立が進み、全国での旅行支援やインバウンドの再開で、一部業界では緩やかな回復の兆しが見受けられたものの、原油価格高騰による材料調達コストの度重なる上昇や電気・ガス料金の急激な値上げ、更に中国の景気低迷やロシアによるウクライナ侵攻などにより、世界経済及び事業環境が混沌とし、企業業績は極めて厳しい状況が続いております。海外市場ではインド等、一部諸外国で景気の回復基調が高まってきているものの、依然として、世界経済への不透明感が広がっております。今後の経営環境については、新型コロナウイルス感染症の拡大は一定程度に収まり、持ち直していくものと見込んでおりますが、海外景気の後退懸念により、本格的な回復には相当な時間を要することが想定されます。

 こうした状況下で当社グループは、引き続きグループの特長を生かした事業運営とスピーディーな経営判断を心がけ、関係するグローバルな成長市場とともに、今後市場拡大が見込まれる高速5G通信・半導体・次世代自動車・自然エネルギー分野・蓄電池・建材、化粧品等への差別化した製商品の拡販、新規顧客の開拓、バイオマテリアルを含めた国内外の産学連携の加速に注力しつつ、顧客に密着した生産・物流体制の更なる改善にも取り組んでまいりました。

 その結果、急激な円安や原材料価格の高騰等を背景に、主として上半期に、食品材料事業の販売が大きく伸長したことで増収となりましたが、収益面では取り扱い製商品原価の上昇により減益となりました。

 当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高が186億6百万円(前年同四半期比9.2%増)、営業利益が5億5千2百万円(前年同四半期比15.4%減)、経常利益が6億9千万円(前年同四半期比11.9%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益が5億5千4百万円(前年同四半期比15.5%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

  [高機能材料事業]

電子機器業界向け関連製商品の販売は、世界的なインフレによる需要の減少や、中国における新型コロナウイルス感染症拡大によりスマートフォン出荷台数が低水準に落ち込んだことで、売上高は前年同四半期を下回りました。一方、自動車部品業界向け製商品の販売は、世界的な半導体不足による自動車メーカーの減産の影響を受けたものの、EV関連部品向けの販売拡大や、円安等に伴い海外子会社の受注動向が好調に推移し、前年同四半期を上回りました。その結果、当事業全体の売上高は130億6千4百万円(前年同四半期比6.5%増)、営業利益は4億9千5百万円(前年同四半期比25.5%減)となりました。

 

(主な製商品群の概況)

製商品群

概況(数値は前年同四半期との対比)

コーティング製品

スマートフォン向け電子部品製造用途は、中国での需要低迷により市場が停滞したことで、14.6%の減収となりました。

高機能樹脂製品

自動車部品向け樹脂製品の販売は、海外市場におけるEV車の普及拡大を背景に関連製品の販売が好調に推移し、14.5%の増収となりました。

電子材料

車載用モーター向け絶縁紙等の一部商品販売は、供給制限の緩和による受注の回復や取引価格の上昇により、6.0%の増収となりました。

機能性樹脂

熱可塑性樹脂、回路基板向け熱硬化性樹脂の販売は、取引価格の上昇や一部取り扱い商品の供給制限の緩和により、3.0%の増収となりました。

 

  [環境材料事業]

主要な販売先である製紙業界では、新聞・塗工紙の市場は縮小しているものの、板紙・生活産業用途は堅調に推移しており、当社グループにおいても、市場ニーズに応じて、特長を生かした差別化製商品の拡販と新たな用途や周辺市場の開拓等に取り組んでまいりました。製品販売では、原材料価格の高騰により販売価格が上昇するとともに、板紙分野に注力した製品開発と新たな分野への受注拡大に取り組んできたことで、前年同四半期を上回りました。商品販売では、石化・モノマーの高騰等による取引価格の上昇により増収となりました。その結果、当事業全体の売上高は35億9千万円(前年同四半期比8.9%増)、営業利益は1億3百万円(前年同四半期比139.1%増)となりました。

 

(主な製商品群の概況)

製商品群

概況(数値は前年同四半期との対比)

ファインケミカルズ

需要が堅調な板紙・生活産業用途への継続的な販売活動の強化が、新規採用実績の増加に結びつくとともに、海外市場のビジネス展開進展により、11.4%の増収となりました。

製紙用化学品

主要取扱商品の塗工用バインダーの販売は、石化・モノマーに連動した販売価格が、上半期を中心に上昇したことから、8.1%の増収となりました。

 

  [食品材料事業]

食品材料事業では、健康に優しく特長ある天然の食品素材を主要な取扱い商品としており、的を絞った施策により、食品業界などへの拡販に鋭意注力してまいりました。これに加えて、これまでの営業活動で蓄積した食品に関わる様々な情報や技術を活用して、新規商材の発掘や市場の開拓、さらには、独自性の発揮できる新規複合食品素材の開発といった新たなテーマにも積極的に取り組んでおります。当第3四半期連結累計期間の販売では、家庭用加工食品向けは、引き続き堅調に推移するとともに、業務用加工食品向けは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による落ち込みから回復しつつある市場環境において、原産地の天候不順・物流コストの増加等に起因した取引価格の高騰により、増粘安定剤や乾燥野菜の販売は、前年同期四半期を上回りました。その結果、当事業全体の売上高は18億6千6百万円(前年同四半期比34.0%増)、営業利益は1億2千3百万円(前年同四半期比1.4%減)となりました。

 

(主な製商品群の概況)

製商品群

概況(数値は前年同四半期との対比)

食品素材等

急激な円安や輸入コストの上昇により取引価格が高騰しているものの、家庭用加工食品向けの堅調な需要が継続していることから、34.0%の増収となりました。

 

  [その他の事業]

当社グループの成長を支える新たな事業領域を開発・育成すべく取り組んでいる「その他の事業」では、アフリカから輸入した切り花を国内で販売する等、新たなビジネスチャンスの可能性を追求するとともに、市場開発用に新たな商材を関係業界に提案し、試販等による事業化への検討を行っております。当第3四半期連結累計期間では、航空貨物輸送の確保が厳しい状況下、海外産地からの流通量を前年より増加させたことで、新規販売先開拓と取扱高の拡大に繋がりました。その結果、「その他の事業」の売上高は8千5百万円(前年同四半期比17.6%増)、営業利益は1百万円(前年同四半期比75.6%減)となりました。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載をしております。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2億7千7百万円であります。
 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 ①資金需要

設備投資、運転資金、借入金の返済及び利息の支払い、並びに配当及び法人税の支払い等に資金を充当しております。

 

 ②資金の源泉

主として営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入れにより、必要資金を調達しております。

 

 ③長期借入金

当第3四半期連結会計期間末の有利子負債は40億円であり、この内訳は、金融機関からの長期借入金40億円となっております。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。