第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

当社は、創業以来「すべてはお客様のために」の経営理念のもと、お客様の様々なニーズにお応えすることにより、事業領域を拡大してまいりました。独立系のエレクトロニクス総合商社としての強みを活かした電子部品・半導体販売に始まり、多品種・小ロットを得意とするEMSビジネス、更には、お客様製品の企画・開発や設計支援、ソフトウェア・映像制作、ネットワークソリューションを中心としたシステムサポート等、国内外を問わず多様なサービスを提供しております

一方、エレクトロニクス商社を取り巻く事業環境は、サプライヤー側での半導体・デバイスメーカーの再編統合や代理店政策の見直し、お客様の判断に基づく完成品組立ての海外生産シフト、国内外市場では需給変化や価格変動、更には技術革新の進展に伴う製品ライフサイクルの短命化など、環境変化のスピードは加速し、未だ多数の競合企業が存在するエレクトロニクス商社業界での企業間競争は今後ますます厳しくなるものと認識しております

 

このような状況の中、当社は、大手顧客への電子デバイス拡販および海外市場を中心としたEMSビジネス拡大を柱とする、成長戦略を加速させることを狙いとして、富士通グループの商社である富士通エレクトロニクス株式会社(以下、「富士通エレクトロニクス」)の株式を取得、本年11月よりグループ会社としました

当社が対処すべき最重要課題として、以下の施策効果の早期実現に取り組んでまいります

 ①電子部品・半導体ビジネスのシェア拡大

当社及び富士通エレクトロニクスにおいて取扱い商材や国内外の販売チャネルを相互に補完することにより、お客様ニーズ対応力を強化し、電子部品・半導体ビジネスにおけるシェア拡大を目指します。

 ②EMSビジネスの事業規模拡大

当社がグローバルに展開するEMS拠点網の上に、富士通エレクトロニクスの強みである広範な顧客基盤を共有することにより、当社が得意とする高付加価値型のEMSビジネスの非連続な成長を実現します。

 ③両社事業協業に伴う経営効率の更なる向上

当社及び富士通エレクトロニクスが持つ販売関連組織・各種機能の最適化や相互活用の最大化に取り組むことにより、両社の収益性向上を図ります。

 

今回の株式取得を通じて、当社は売上高5,000億円級の企業グループを形成することとなり、中長期の経営ビジョンとして実現を目指す「我が国業界No.1企業」としての経営基盤を固めるとともに、これを足場にして売上高兆円級の海外競合企業とも伍して戦える「世界に通用する企業」として更に成長すべく、引き続き当社グループの企業価値向上に取り組んでまいります。

 

■中期経営計画 2021

 富士通エレクトロニクスを当社グループの傘下に収め、本年4月から始動した3ヶ年計画の「中期経営計画2021」では、基本方針に掲げる以下の3項目を重点的に取り組んでまいります。

1 基本方針

<収益基盤の強化>

常に時流を先読みする創業来のDNAを活かし、これから高い成長性・収益性が見込まれる市場・分野に注力、当社グループの収益基盤の強化を図ります。

 ①「車載」「通信」「環境」「産業機器」「医療・ヘルスケア」の成長分野に注力

 ②EMSビジネス、海外ビジネスの強化・拡大

<経営基盤の安定化>

 ①グループ横断的なコスト削減施策の継続

 ②組織体制整備によるグループ経営の効率化推進

 ③コーポレートガバナンスの強化、人財の育成

<新規事業の創出>

外的環境変化への耐性強化のため、自社リソースおよびM&Aを積極的に活用、新規事業の創出を図ります。

 ①「社会課題(保育、福祉、介護等)ビジネス」「素材ビジネス」の取り組み

 ②ベンチャー投資によるオープンイノベーションの推進

 ③M&Aの積極的な活用

 

2 目標とする経営指標

以上の取り組みにより、新しい中期経営計画の最終年度となる2022年3月期には、下記の経営目標の達成を目指してまいります。

 

売上高

5,000億円

営業利益

 130億円

ROE

8%以上

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの事業等に関し、経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経済環境

 当社グループの営業収入のうち、重要な部分を占める半導体などのエレクトロニクス関連商品は、主に民生用機器などに搭載されており、当社グループが販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。従いまして、日本、北米、欧州、東アジア、東南アジア等の主要市場における景気の変動、それにともなう需要の拡大、縮小は、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)為替レートの変動

 当社グループの事業には海外における商品の販売、製造が含まれております。各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表上円換算されております。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、為替相場の変動により円換算後の数値が影響を受ける可能性があります。

 当社グループは、外国為替相場の変動リスクを軽減するため、先物為替予約等による通貨ヘッジ取引を行い、米ドル、ユーロ、英ポンド、中国元および円を含む主要通貨間の為替レートの変動による影響を最小限に止める努力をしておりますが、為替予約のタイミングや急激な為替変動は、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)カントリーリスク

 当社グループは、EMSをはじめ部品の販売など多くの海外取引を展開しており、各国に販売および製造拠点を有しております。従いまして、現地での政治的要因および経済的要因の悪化ならびに法律または規制の変更など外的要因によるカントリーリスクが業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当社グループは、製造効率を高めるために製造の一部を外部製造業者へ委託をしております。従いまして、これらの製造拠点における環境の変化、労働力の不足、ストライキなど予期せぬ事象により設備の管理、製造に影響を及ぼす可能性があります。また、伝染病が蔓延した場合や、地震などの災害発生においても、労働力の不足、あるいは部品調達や製造が困難になる可能性があり、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)価格競争および競合

 当社グループが取り扱うエレクトロニクス関連商品(一般電子部品、EMS、半導体、情報機器関連商品など)の市場は競争が激しく、且つ技術革新や顧客ニーズの変化および頻繁な新商品の参入に特徴付けられ、国内外の多くの製造業者、商社と競合しております。当社グループは、激化する低価格競争や新規参入業者の増加に対して、競争力のある価格、商材や技術などにより対抗できない場合は、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 また、その他事業などにおいては消費者嗜好の変化により、商品のライフサイクルが短い市場もあり、市場そのものの拡大、縮小の波も激しく、そのスピードに対応できない場合は、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)商品調達力

 当社グループは、国内外2,000社を超える製造業者と提携し、電子部品・半導体などの電子機器からパソコンおよび関連機器、家電、通信機器、玩具まで多種多様な商品の仕入れが可能ですが、市場動向や顧客ニーズの変化により最適な時期と価格で仕入れることができない場合は、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループ独自の仕入れ方法により以下のリスクが考えられます。

①当社グループは、国内外メーカーより汎用メモリーなどの半導体および電子部品などエレクトロニクス関連商品を仕入れて、国内外の顧客に提供をしておりますが、仕入先である国内外メーカーの財務その他事業上の問題や製品の競争力の低下あるいは商品に対する需要が減少した場合には、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

②当社グループは、国内外のパソコンメーカーよりその製品を仕入れて販売しておりますが、仕入先であるメーカーの条件変更や仕入価格・利幅の変化により業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

③当社グループは、スポーツ用品等の商品を仕入れて販売しておりますが、仕入先であるメーカーの条件変更や仕入価格・利幅の変化により業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)自社製品の取り扱いに伴うリスクについて

 当社グループは、自社ブランドでの電源・光学機器等を開発し、製造、販売をしております。今後も新製品、新技術の開発により事業拡大を目指しておりますが、以下のようなリスクが含まれます。

①在庫に関するリスク

②製品の欠陥に対する保証リスク

③新製品・新技術への投資に必要な資金や資源の確保のリスク

④新製品・新技術への資金や資源の投資リスク

⑤急速な技術革新に対し十分な対応が出来ないリスク

  上記リスクをはじめとして、当社グループが業界と市場の変化を十分に予測することはできず、魅力ある製品を開発できない場合には、将来の成長と収益性を低下させ、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)法的規制等について

 当社グループは、国内外で事業展開を行っているため、各国の法的規制の適用を受けております。また、将来において現在予期し得ない法的規制等が設けられる可能性があります。従いまして、これらの法的規制等を遵守できなかった場合、当社グループの事業活動が制限される可能性があり、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)市場リスク

 当社グループは、金融機関や、仕入、販売に係わる会社などの株式を保有しておりますので、株式市場の価格変動リスクを負っています。これら株式の価格変動リスクについては、特別なヘッジ手段を用いておりません。

 

(9)重要な訴訟について

 当社グループは、国内外事業に関連して、訴訟、紛争、その他の法律的手続の対象となるリスクがあり、これらの法的なリスクについては当社グループの法務部門(業務管理部)が一括管理しております。また、必要に応じて取締役会および監査役会に報告する管理体制となっております。当連結会計年度において当社グループの事業に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、将来重要な訴訟等が提起された場合には、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)退職給付債務

 当社グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更される場合、一般的には将来にわたって認識される費用および計上される債務に影響し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)個人情報について

 当社グループは、個人情報保護法により定められた個人情報の漏洩防止に努めるべく、個人情報の管理体制を整備しております。しかしながら、情報化社会における個人情報を取り巻く環境は多様化しており、予期せぬ事態により個人情報が漏洩した場合には、当社グループの社会的信用の低下や対応のために発生する費用などによりグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、2018年5月施行のGDPR(EU一般データ保護規則)について、必要な対応をしています。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における経済情勢を振り返りますと、米国経済は引き続き堅調に推移しましたが、世界的な景気減速懸念を背景として米国連邦準備理事会(FRB)が政策金利を据え置くなど先行きには慎重な見方を示しました。中国経済は米中貿易摩擦への懸念から景気減速が顕著となり、世界的に大きな影響を与えました。欧州では主要国であるドイツの輸出が伸び悩み、我が国経済も、これまでの緩やかな回復基調を牽引してきた大企業・製造業の景況感に中国経済減速の影響が出始めました。

当社グループが属するエレクトロニクス業界におきましては、これまで堅調に推移した携帯電話向け電子部品が、スマホ市場の成熟化や単価上昇の影響により鈍化する一方、電気自動車や自動運転支援技術に代表されるエレクトロニクス化が進む車載関連市場は堅調に推移しました。

かかる状況の中、当社グループは「すべてはお客様のために」の経営理念のもと、顧客からの要請に対応して海外における生産拠点の拡充を進めるとともに、国内においても生産拠点の整備および機能強化を図るなど、EMS(注)ビジネスの拡大に注力してまいりました。本年1月には富士通エレクトロニクスをグループ会社化し、更なる成長へ向けての足場を固めました。

当連結会計年度における当社グループの売上高は、一部顧客において生産調整や製品切替えに伴い一時的に数量減となりましたが、主力のEMSビジネスが全般的に堅調に推移したこと、ならびに本年1月からの富士通エレクトロニクスのグループ会社化などにより前年同期比大幅に増加し、2,927億79百万円(前年同期比24.1%増)となりました。

利益面では、立ち上げ期にあるベトナム、メキシコなど海外新工場での費用先行などの影響等があり、営業利益は75億70百万円(前年同期比6.8%減)、経常利益は78億59百万円(前年同期比10.1%減)となりました。一方、企業買収に伴い「負ののれん発生益」を特別利益として計上したこと、および連結納税制度の影響による法人税負担の減少などにより、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比で大幅に増加し、80億14百万円(前年同期比23.5%増)となりました。これまで過去最高であった2006年3月期の72億72百万円を上回り、13期ぶりの最高益更新となりました。

 

セグメントごとの業績は次のとおりであります。

a.電子部品事業(半導体、一般電子部品、EMSなどの開発・製造・販売など)

当事業では、EMSビジネスは車載向けおよび空調機器向けが引き続き順調に推移しましたが、医療機器向けが主要顧客における製品切替えに伴う生産調整により低調に推移しました。部品販売ビジネスは、家電製品向けが主要顧客における生産調整の影響などにより低調に推移しました。加えて、本年1月からの富士通エレクトロニクスのグループ会社化などにより、売上高は2,255億98百万円(前年同期比31.0%増)と大幅に増加しました。セグメント利益は47億61百万円(前年同期比10.4%減)となりました。

b.情報機器事業(パソコン、PC周辺機器、各種家電、写真・映像関連商品およびオリジナルブランド商品などの販売など)

当事業では、商業施設向けLED設置ビジネスが引き続き順調だったものの、住宅向け家電販売ビジネスが、販売先の納期調整の影響などにより減少しました。また、パソコン販売については、個人向けが堅調に推移したものの法人向けが低調に推移しました。これらの結果、売上高は443億44百万円(前年同期比6.8%減)となり、セグメント利益は19億6百万円(前年同期比13.4%減)となりました。

c.ソフトウェア事業(CG映像制作、アミューズメント関連商品の企画・開発など)

当事業では、CGアニメーション制作やゲームソフトの開発などが堅調に推移しました。これらの結果、売上高は28億76百万円(前年同期比12.0%増)となり、セグメント利益は2億47百万円(前年同期比43.5%増)となりました。

d.その他事業(エレクトロニクス機器の修理・サポート、アミューズメント機器の製造・販売、スポーツ用品の販売など)

当事業では、アミューズメント業界向けゲーム機器販売が好調に推移しました。また、パソコンおよびPC周辺機器のリサイクルビジネスも堅調に推移しましたが、ゴルフ用品販売が低調に推移しました。これらの結果、売上高は199億59百万円(前年同期比47.6%増)となり、セグメント利益は4億90百万円(前年同期比59.0%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物につきましては、322億31百万円(前連結会計年度比33億52百万円の増加)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、15億47百万円の支出(前年同期は100億77百万円の収入)となりました。これは主に、仕入債務の減少によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、68億60百万円の支出(前年同期は41億73百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、116億84百万円の収入(前年同期は28億11百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入によるものであります。

 

③仕入、受注及び販売の実績

a.商品仕入実績

当連結会計年度のセグメント別の仕入実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

電子部品事業(百万円)

189,997

134.6

情報機器事業(百万円)

35,680

92.7

ソフトウェア事業(百万円)

0

88.5

その他事業(百万円)

14,783

184.2

合計(百万円)

240,461

128.7

(注)上記金額は消費税等を含んでおりません。

 

b.受注実績

当連結会計年度のセグメント別の受注実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

電子部品事業

225,893

129.9

75,669

240.1

情報機器事業

44,333

94.0

590

98.1

ソフトウェア事業

2,850

103.3

372

93.4

その他事業

21,932

163.3

2,080

1,935.8

合計

295,009

124.3

78,712

241.2

(注)上記金額は消費税等を含んでおりません。

 

c.販売実績

当連結会計年度のセグメント別の販売実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

電子部品事業(百万円)

225,598

131.0

情報機器事業(百万円)

44,344

93.2

ソフトウェア事業(百万円)

2,876

112.0

その他事業(百万円)

19,959

147.6

合計(百万円)

292,779

124.1

(注)1.上記金額は消費税等を含んでおりません。

2.セグメント間の取引については相殺消去しております。

3.売上高の10%を超える主な相手先が存在しないため、「最近2連結会計年度の10%を超える主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合」の記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針および見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを実施しております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

イ.財政状態

・資産合計

当連結会計年度末における総資産は2,137億61百万円となり、前連結会計年度末に比べ850億5百万円の増加となりました。富士通エレクトロニクスのグループ会社化が大きく影響し、主に受取手形及び売掛金503億35百万円、商品及び製品186億73百万円がそれぞれ増加したことによるものです。

流動資産につきましては、1,823億96百万円となり、前連結会計年度末に比べ783億26百万円の増加となりました。繰り返しとなりますが、主に受取手形及び売掛金503億35百万円、商品及び製品186億73百万円がそれぞれ増加したことによるものです。

固定資産につきましては、313億64百万円となり、前連結会計年度末に比べ66億78百万円の増加となりました。これは主に、有形固定資産が28億円増加したことによるものであります。

・負債合計

負債は1,295億1百万円となり、前連結会計年度末に比べ713億78百万円の増加となりました。これは主に、富士通エレクトロニクスの株式取得資金などを調達したことによる短期借入金252億70百万円、支払手形及び買掛金414億91百万円がそれぞれ増加したことによるものです。

・純資産合計

純資産は842億59百万円となり、前連結会計年度末に比べ136億27百万円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益80億14百万円などによる利益剰余金61億13百万円の増加と、富士通エレクトロニクスのグループ会社化などによる非支配株主持分75億79百万円の増加によるものです。

 

ロ.経営成績

当社グループは「すべてはお客様のために」の経営理念のもと、顧客からの要請に対応して海外における生産拠点の拡充を進めるとともに、国内においても生産拠点の整備および機能強化を図るなど、EMSビジネスの拡大に注力してまいりました。本年1月には富士通エレクトロニクスをグループ会社化し、更なる成長へ向けての足場を固めました。結果、当社グループの売上高は、一部顧客において生産調整や製品切替えに伴い一時的に数量減となりましたが、主力のEMSビジネスが全般的に堅調に推移したこと、ならびに本年1月からの富士通エレクトロニクスのグループ会社化などにより前年同期比大幅に増加し、2,927億79百万円(前年同期比24.1%増)となりました。利益面では、立ち上げ期にあるベトナム、メキシコなど海外新工場での費用先行などの影響等があり、営業利益は75億70百万円(前年同期比6.8%減)、経常利益は78億59百万円(前年同期比10.1%減)となりました。一方、企業買収に伴い「負ののれん発生益」を特別利益として計上したこと、および連結納税制度の影響による法人税負担の減少などにより、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比で大幅に増加し、80億14百万円(前年同期比23.5%増)となりました。これまで過去最高であった2006年3月期の72億72百万円を上回り、13期ぶりの最高益更新となりました。

・売上高

売上高は前連結会計年度に比べ24.1%増加の、2,927億79百万円となりました。国内売上高は、前連結会計年度に比べ21.0%増加の1,803億6百万円となりました。海外売上高は、29.4%増加の1,124億73百万円となりました。

 

・セグメント別概要

 電子部品事業(半導体、一般電子部品、EMSなどの開発・製造・販売など)

当事業では、EMSビジネスは車載向けおよび空調機器向けが引き続き順調に推移しましたが、医療機器向けが主要顧客における製品切替えに伴う生産調整により低調に推移しました。部品販売ビジネスは、家電製品向けが主要顧客における生産調整の影響などにより低調に推移しました。加えて、本年1月からの富士通エレクトロニクスのグループ会社化などにより、売上高は2,255億98百万円(前年同期比31.0%増)と大幅に増加しました。

 情報機器事業(パソコン、PC周辺機器、各種家電、写真・映像関連商品およびオリジナルブランド商品などの販売など)

当事業では、商業施設向けLED設置ビジネスが引き続き順調だったものの、住宅向け家電販売ビジネスが、販売先の納期調整の影響などにより減少しました。これらの結果、売上高は443億44百万円(前年同期比6.8%減)となりました

 ソフトウェア事業(CG映像制作、アミューズメント関連商品の企画・開発など)

当事業では、CGアニメーション制作やゲームソフトの開発などが堅調に推移しました。これらの結果、売上高は28億76百万円(前年同期比12.0%増)となりました

 その他事業(エレクトロニクス機器の修理・サポート、アミューズメント機器の製造・販売、スポーツ用品の販売など

当事業では、アミューズメント業界向けゲーム機器販売が好調に推移しました。また、パソコンおよびPC周辺機器のリサイクルビジネスも堅調に推移しましたが、ゴルフ用品販売が低調に推移いたしました。これらの結果、売上高は199億59百万円(前年同期比47.6%増)となりました

・売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は前連結会計年度より538億10百万円増加し2,572億33百万円となりました。売上高に対する売上原価の比率は87.9%となっております。

販売費及び一般管理費は前連結会計年度より35億96百万円増加し279億76百万円となりました。販売費及び一般管理費増加の主な要因は、従業員給与等人件費の増加であります。

・営業外収益(費用)

営業外収益(費用)は前連結会計年度より3億31百万円減少し2億89百万円の収益(純額)となりました。その減少の主な要因は、為替差損益の増減によるものであります。

・経常利益

経常利益は上記記載の結果、前連結会計年度より8億80百万円減少し78億59百万円となりました。

・特別利益(損失)

特別利益(損失)は負ののれん発生益21億64百万円などの特別利益24億3百万円を計上し、投資有価証券評価損5億50百万円などの特別損失6億14百万円を計上しております。

・親会社株主に帰属する当期純利益

以上の結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度より3億49百万円増加し96億49百万円となり、法人税、住民税及び事業税や、法人税等調整額、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引くと、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度より15億23百万円増加し80億14百万円となりました。

 また、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度より55円49銭増加し292円7銭となりました。

 

 当社グループの経営成績に影響を与える大きな要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

b.資本の財源および資金の流動性

イ.キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フロー状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

ロ.資金需要

運転資金需要のうち主なものは、当社取扱商品の購入費用及び製品製造のための材料や部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、新規事業あるいは商権獲得のためのM&A費用等によるものであります。

ハ.財政政策

短期運転資金の調達に関しましてはグループ内での資金効率化を行ったうえで金融機関からの借入を基本としております。

 

M&A・設備投資・長期運転資金の調達に関しましては、直接金融から間接金融まで様々な調達方法の中からその時点の財政状況、資金需要の期間及び目的を勘案し、最適な調達を行なうことを基本としております。

 

c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、重要な指標の一つとしてROEを利用しており、中期経営計画2021(2018年11月6日付)ではROE8%以上の継続的、安定的な確保を目標としております。
 当連結会計年度における当社グループの
ROEは10.9%であり、今後も当該指標の改善に努めてまいります。

 

d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度のセグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

4【経営上の重要な契約等】

(1)仕入先との主要な契約

 現在、当社及び連結子会社が締結している仕入先との主要な契約は次のとおりであります。

契約会社名

相手先

主要取引品目

契約の種類

契約期間

加賀電子㈱

(当社)

帝国通信工業㈱

ボリューム、スイッチ、プリント基板

販売代理店契約

1974年11月以降

松下電器産業㈱

トランジスタ、ダイオード、IC、ボリューム、スピーカー、コンデンサ

販売代行店契約

1976年11月以降

沖電気工業㈱

データ機器、IC、電子部品

販売特約店契約

1979年4月以降

新電元工業㈱

ダイオード、トランジスタ、スイッチング電源

販売特約店契約

1981年1月以降

シャープ㈱

液晶、IC、LED

基本売買契約

1984年6月以降

カシオ計算機㈱

デジタル機器

基本取引契約

1984年7月以降

ヤマハ㈱

IC

基本売買契約

1985年9月以降

セイコーエプソン㈱

LCD

取引基本契約

1985年11月以降

京セラ㈱

セラミックフィルター、セラミック発振子トリマー、ブザー、チップコン

販売代理店契約

1988年8月以降

ザインエレクトロニクス㈱

液晶向け高速LVDSチップセット、カスタムASIC

販売代理店契約

1997年7月以降

キヤノン販売㈱

パーソナルコンピュータ、周辺機器、ソフトウェア、コピー

取引基本契約

1998年12月以降

ホシデン㈱

機構部品、通信機器、情報機器

販売代理店契約

2002年4月以降

加賀テック㈱

(連結子会社)

サムスンLED㈱

LED製品

販売契約書

2010年3月以降

ハネウェルジャパン㈱

センサー、スイッチ

販売店契約

2012年8月以降

加賀デバイス㈱

(連結子会社)

三菱電機㈱

液晶モジュール、半導体等

半導体・デバイス代理店契約書

1991年4月以降

OmniVision Technologies

(Hong Kong) Company Limited

CMOSイメージセンサー

SUPPLY AGREEMENT

2005年5月以降

ルネサスエレクトロニクス㈱

半導体およびこれに関連する製品

ルネサスエレクトロニクス特約店契約書

2010年10月以降

加賀マイクロソリューション㈱

(連結子会社)

日本ケミコン㈱

電解コンデンサ

取引基本契約

1998年11月以降

Imagination Technologies Limited

ムービーデコーダ用ハードウェアIP(SGX)

LICENCE AGREEMENT

2007年8月以降

(注)2.

㈱CRI・ミドルウェア

『CRI GT2』および『CRI Sofdec』ライセンス(SGX)

ライセンス契約(使用許諾契約)

2009年2月以降

加賀ソルネット㈱

(連結子会社)

アップルジャパン合同会社

パーソナルコンピュータ、周辺機器、ソフトウェア

Apple Authorized Reseller Agreement

2018年5月1日

2020年4月30日

パナソニックコンシューマー マーケティング㈱

デジタルカメラ・メディア・電池等

取引基本契約

2008年4月以降

 

 

契約会社名

相手先

主要取引品目

契約の種類

契約期間

加賀ソルネット㈱

(連結子会社)

レノボ・ジャパン㈱

パーソナルコンピュータ、周辺機器

Lenovoディストリビューター契約書

2011年3月以降

VAIO㈱

パーソナルコンピュータ、周辺機器

製品売買基本契約書

2015年3月以降

㈱エー・ディーデバイス

(連結子会社)

㈱ジャパンディスプレイ

液晶表示装置

ビジネスパートナー基本契約

2003年4月以降

東芝デバイス&ストレージ㈱

半導体、集積回路

東芝ビジネスパートナー 株式会社東芝 電子デバイス営業グループ特約店基本契約書

2014年2月以降

東芝メモリ㈱

メモリ

東芝ビジネスパートナー 東芝メモリ特約店基本契約書

2017年7月以降

富士通エレクトロニクス㈱

(連結子会社)

㈱ソシオネクスト

IC

販売特約店契約

2015年3月以降

CYPRESS SEMICONDUCTOR CORPORATION

IC

CYPRESS DISTRIBUTOR AGREEMENT

2015年9月以降

富士通コンポーネント㈱

コネクタ・サーマルプリンタ

特約店契約書

1996年4月以降

富士通インターコネクトテクノロジーズ㈱

プリント基板製品

物品取引基本契約書

2002年12月以降

ウインボンド・エレクトロニクス株式会社

IC

販売特約店契約書

2004年11月以降

㈱富士通ゼネラル

基盤製品・コントローラ

物品取引基本契約書

1997年8月以降

(注)1.上記契約の契約期間について、アップルジャパン合同会社を除き全て自動更新する旨の条項が定められております。

2.Imagination Technologies Limitedとの契約期間については、無期限とする旨の条項が定められております。

 

5【研究開発活動】

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は103百万円であります。

なお、当連結会計年度において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はございません。