第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1)フィロソフィー

①経営理念:すべてはお客様のために

②ビジョン:我が国業界No.1企業を目指す

グローバル競争に勝ち残る企業を目指す

③行動指針:「F.Y.T.(ファイト)」(変化に柔軟に、常に若々しく、果敢に挑戦する)

「3G(スリージー)」(あらゆるものを、グローバルに、総合力を活かして)

「加賀イズム」(経営マインド・営業マインド・社会人としての心構え)

 

当社は、創業以来「すべてはお客様のために」の経営理念のもと、お客様の様々なニーズにお応えすることにより、事業領域を拡大してまいりました。独立系商社としての強みを活かした電子部品・半導体の販売に始まり、多品種・小ロット生産を得意とするEMSビジネス(電子機器の製造受託サービス)、更には、お客様製品の企画・開発や設計支援、ソフトウェア・映像制作、ネットワークソリューションやシステムサポートなど、今や国内外を問わず、エレクトロニクスの総合商社として多様なサービスを提供しております。

 

(2)「中期経営計画 2027」

①グランドデザイン

当社は、「中期経営計画 2024」での成果と課題を踏まえ、次代に向けた当社グループの持続的成長の指針として、2025年度(2026年3月期)から2027年度(2028年3月期)までの3ヵ年の経営計画「中期経営計画 2027(2025-2027)」を、2024年11月6日に公表しました。本中計では、当社が創業60周年を迎える2028年度(2029年3月期)には、「売上高1兆円企業」の実現を見据えた長期構想の下、前中計で掲げた“グローバル競争に勝ち残る世界に通用する企業”、“我が国業界No.1企業”の「経営ビジョン」を継承しております。

 

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②「中期経営計画 2027」の概要

1)基本方針 ~重点施策とアクションプラン~

本中計は、「収益性と資本効率を重視した経営により、企業価値を高める」ことを基本方針とし、以下の重点施策を定めました。

「更なる収益力の向上」につきましては、中核事業の拡大に加えて、M&Aへの挑戦と新規事業の創出に取り組んでまいります。

「経営基盤の高度化」では、戦略的な資本政策を実行すべく、キャッシュアロケーションの考え方を明らかにするとともに、株主還元方針についても見直しました。

「SDGs 経営の推進」につきましては、2021年11月に策定しましたサステナビリティ中長期経営計画に基づき、ESGに関連する経営課題への対応を加速してまいります。

 

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2)経営目標 ~自立成長+新規M&Aで持続的な成長を実現~

本中計における経営目標につきましては、2028年度での「売上高1兆円」を見据え、計画最終年度となる2027年度に「売上高8,000億円以上」、「営業利益360億円以上」としました。このうち、オーガニック成長による目標は、「売上高7,000億円以上」、「営業利益350億円以上」としております。営業利益率は、厳しい事業環境が想定されますが、5.0%を確保することを目標とします。なお、2025年3月期実績からの年平均成長率(CAGR)は、売上高で8.5%、営業利益で14.0%となります。

また、資本効率を示す代表的な指標であるROEの目標は、現状の株主資本コスト10%を意識し、「12.0%以上」としました。

 

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3)キャッシュアロケーション

本中計では、企業価値の向上に向けて、計画期間中に創出したキャッシュの使途としては、財務規律を維持しつつ、「成長投資」と「株主還元」に重点的に配分することを基本的な方針としております。

この考えに基づき、本中計期間中の3ヵ年で獲得する営業キャッシュフローを600億円程度と見込み、株主還元に220億円から300億円規模、新規M&AやEMS事業における生産能力増強など成長投資には300億円超を配分することを目安にしております。

なお、M&Aは、案件によっては必要な資金量が大きくぶれる可能性がありますので、超過する場合は外部借り入れで賄い、また、不要になった場合は株主還元に充当してまいります。

 

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(3)株主還元方針

当社は、株主の皆様に対してより積極的に配当を実施する観点から、「連結配当性向30%~40%」に引き上げ、中長期的な利益成長に連動した増配に努めてまいります。普通配当につきましては、新たに「DOE(株主資本配当率)4.0%」を安定的かつ継続的な配当の目安としました。また、利益水準や資本効率性に応じた追加施策として、特別配当や自己株式取得を機動的に実施してまいります。

 

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(4)「サステナビリティ中長期経営計画」

当社は、2021年11月に、「サステナビリティ中長期経営計画」を策定し、「すべてはお客様のために」の経営理念のもと、「持続可能な社会の実現」と「持続的なグループの成長」の両立を目指したサステナビリティ経営を推進しております。その取り組みにあたっては、お客様、取引先、株主・投資家、従業員、地域社会など全てのステークホルダーとの対話を尊重し、持続可能な社会の実現に積極的な役割を果たすとともに、企業価値の向上を目指してまいります。

 

 

①サステナビリティ方針

1)事業活動を通じて環境課題に取り組みます

事業活動を通じて、CO2排出量の削減、廃棄物の削減と再利用の推進に取り組むとともに、環境に配慮した製品およびサービスを提供することで、地球環境を大切にする社会の実現に貢献します。

2)人権を尊重し、人財を育成します

性別や年齢、国籍や社会的身分、障がいの有無など個人の属性に関係なく、すべてのステークホルダーの人権を尊重します。また、多様な従業員が心身ともに安全且つ健康に働ける職場環境や個々の能力を最大限発揮できる人事制度・教育研修体系を整備し、イノベーションに挑戦する人財づくりに取り組みます。

3)社会との相互信頼の確立を目指します

法令や規則を遵守し、公正な競争、高品質な製品およびサービスの提供、適時適切な情報開示など、誠実な企業活動を実践するとともに、ガバナンス体制の強化を図ることで社会から信頼される企業を目指します。

 

②サステナビリティ推進体制

加賀電子グループは、CSRならびにサステナビリティの推進を重要な経営課題と捉え、加賀電子株式会社の代表取締役 社長執行役員が委員長となる「サステナビリティ委員会」を設置し、その直下には「環境経営推進」「ダイバーシティ推進」「ガバナンス」「コンプライアンス」「リスクマネジメント」「情報開示」の各専門委員会を配して、グループ横断的にCSRならびにサステナビリティを推進するマネジメント体制を敷いています。経営トップのコミットメントのもと、事業部門とも連携して、各委員会を通じて、ESG課題に対する方針施策・目標策定、進捗管理などグループ一体となってサステナビリティの推進に取り組んでいます。

 

③マテリアリティ(重要課題)の特定

加賀電子グループは、世界および当社が直面する様々な課題や社会からの要請に真摯に向き合い、「E:環境」「S:社会」「G:ガバナンス」ならびに「B:事業」の4つの観点から、当社の経営にとってインパクトの大きい重要課題を以下の通り特定しました。これらのマテリアリティの取組みを通じて、持続可能な社会の実現に寄与する企業活動を実践し、さらなる企業価値の向上を推進していきます。

 

 

マテリアリティ

関連するSDGs

(注)

経済・社会情勢の変化

取組み課題

E

クリーンな地球環境を作る

7・13

・地球温暖化・環境問題の深刻化

・カーボンニュートラルへの

要請

・環境・エネルギー問題に貢献する製品およびサービスの提供

・環境負荷低減に向けた取り組みの継続

S

働きやすい会社、豊かな社会を作る

5・8・10

・ニューノーマルに向けた社会構造の変化

・少子高齢化による人材の逼迫

・ニューノーマルに相応しいダイバーシティおよび

働き方の促進

・加賀イズムの継承・発展による人財育成

G

持続可能な経営基盤を作る

16・17

・コーポレート・ガバナンス強化への要請

・環境変化に耐えうるレジリエンスの実現

・ガバナンス、コンプライアンスのさらなる強化

・利益重視経営の徹底

B

持続的な事業成長を実現する

9・12・17

・デジタルトランスフォーメーションの進展

・IoT・AIなどICTの普及による超スマート社会の到来

・グローバル競争の激化

・デジタル化社会に貢献する製品およびサービスの提供

・社会課題解決に貢献する新規事業創出

・グローバル展開のさらなる促進

(注)5:ジェンダー平等を実現しよう     7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに

8:働きがいも経済成長も        9:産業と技術革新の基礎をつくろう

10:人や国の不平等をなくそう      12:つくる責任つかう責任

13:気候変動に具体的な対策を      16:平和と公正をすべての人に

17:パートナーシップで目標を達成しよう

 

④サステナビリティ中長期経営計画の主要KPI

 

主なテーマ

取り組み課題・検討課題

中期目標

長期目標

E

再生可能エネルギー100%化の実現

・国内営業拠点における再エネ導入

2024年:40%

2030年:100%

・国内製造拠点における再エネ導入

〜2024年:情報収集・分析及び方針決定

・自家発電/外部調達

・太陽光パネル/バイオマス発電/再エネ事業者

2030年: 50%
2050年:100%

・海外製造拠点における再エネ導入

2030年: 30%
2050年:100%

社有車両EV化

・国内営業車両の電動車(EV、HV、PHV、FCV)への切り替え

2024年:85%

2030年:100%

S

ダイバーシティと
人財マネジメント

・中核人財の多様性確保
(女性、外国人、中途採用)

<女性新卒総合職比率>
2023年:30%
<女性管理職比率>
2024年:15%

<女性新卒総合職比率>
2028年:40%
<女性管理職比率>
2029年:17%

・高齢者・障がい者雇用の取り組み

「ワークライフ・マネジメント」と「生産性向上」

・育児・介護支援、テレワークなど

 各種制度拡充

2022年:各種制度拡充
2023年:認定取得

2025年:外部認定取得
2024年〜認定継続

・健康経営優良法人の認定取得

G

CGコード改訂・
東証再編に対応したガバナンス体制の再構築

・独立社外取締役1/3以上

・指名・報酬委員会の設置

2021年6月実施済み

次期CGコード改訂に応じて目標設定

・取締役会の多様化

〜2022年6月:方針決定

・プライム市場に対応したCGコード・フルコンプライ

2021年11月実施済み

経営の監督機能

・執行機能の一層強化

・「委任型執行役員」制度の導入

2022年4月:施行

・「委員会等設置会社」への移行

〜2023年3月:方針決定

 

 

⑤サステナビリティ中長期経営計画の進捗

 

主なテーマ

取り組み課題・検討課題

2024年度/2025年度の主な活動・進捗状況

E

再生可能エネルギー100%化の実現

・国内営業拠点における再エネ導入

・再エネ由来電力は全体電力の13.2%で導入済。

・非化石証書を購入し、再エネ導入率40%の目標を達成。

・国内製造拠点における再エネ導入

・太陽光発電での十和田工場の導入率は8.4%、福島事業所は20.9%となり再エネ導入率は18.4%に推移。

・海外製造拠点における再エネ導入

・メキシコ工場は太陽光発電の許可を受け、2025年1月より稼働し、再エネ導入は21.2%に推移。賃貸の製造拠点はI-REC(再エネ証書)の購入を検討中。

社有車両EV化

・国内営業車両の電動車(EV、HV、PHV、FCV)への切り替え

・電動車化比率:90.0%

(2025年7月にグループ会社化した協栄産業㈱の比率を含めると83.2%)

S

ダイバーシティと
人財マネジメント

・中核人財の多様性確保
(女性、外国人、中途採用)

・<女性新卒総合職比率>14.8%

・<女性管理職比率>15.2%

・高齢者・障がい者雇用の取り組み

・障がい者雇用は法定雇用率2.5%に対して2.3%(92.0%)

(2026年3月末)

「ワークライフ・マネジメント」と「生産性向上」

・育児・介護支援、テレワークなど

 各種制度拡充

・男性育児休業制度は連結33名、単体10名が利用。

 男性育児休業取得率は連結82.5%、単体100.0%。

・健康経営優良法人の認定取得

・健康経営優良法人の認定継続。(4年連続)

 HPに健康経営方針や取り組みを掲載。

G

CGコード改訂・
東証再編に対応したガバナンス体制の再構築

・独立社外取締役1/3以上

・指名・報酬委員会の設置

・社外取締役を2025年6月株主総会にて選任し、取締役12名中6名を社外取締役とする。

・取締役会の多様化

・2025年6月株主総会にて「監査等委員会設置会社」へ移行、 女性取締役就任。

・プライム市場に対応したCGコード・フルコンプライ

・2026年CGコード改訂に対応するため、当社CGコードの見直しを

 検討中。

経営の監督機能・執行機能の一層強化

・「委任型執行役員」制度の導入

・2022年4月より導入済。

・運用継続中

・「委員会等設置会社」への移行

・2025年6月株主総会後に「監査等委員会設置会社」へ

 移行済。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

当社グループは、CSRならびにサステナビリティの推進を重要な経営課題と捉え、代表取締役 社長執行役員が委員長となる「サステナビリティ委員会」を設置し、その直下には、「環境経営推進」「ダイバーシティ推進」「ガバナンス」「コンプライアンス」「リスクマネジメント」「情報開示」の各専門委員会を配して、グループ横断的にCSRならびにサステナビリティを推進するマネジメント体制を敷いています。また、SDGsの取り組みに関するグループ全体の連携を強化するための専任部署として、サステナビリティ推進部を設置しております。

 サステナビリティ委員会の役割として、各専門委員会にて洗い出されたサステナビリティ関連の検討事項に対する審議や、当社グループにおける気候変動関連事項を含むESGに関する戦略策定ならびに施策の展開の他、目標の策定、進捗状況のモニタリング等を行っております。

 サステナビリティ委員会にて検討・決定された内容は、都度取締役会に報告され、取締役会では報告内容について委員会に諮問のうえ、委員会より展開された施策の指導・監督を行っております。

 なお、2025年度にはサステナビリティ委員会は2回、各委員会は原則毎月1回開催し、テーマごとに活発な議論・検討を重ねております。

 

●サステナビリティ推進体制

 

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●各専門委員のミッション

 

コンプライアンス委員会

全社員が業務遂行にあたり、法令・社内諸規程等を遵守し、社会規範に沿った責任ある行動を強化していくため、コンプライアンスの一層の推進に取り組みます。

 

リスクマネジメント委員会

リスクの事前予防を基本に、事故や事件などの危機が発生した際の対応力ならびに事業継続力の強化に取り組みます。

 

情報開示委員会

株主・投資家に対して、透明性・継続性を基本に、公平・公正かつ適時適切な情報開示に取り組みます。

 

環境経営推進委員会

「脱炭素社会」の実現に貢献するため、当社グループの国内外事業所において「再生可能エネルギー」の積極的な利活用等について取り組みます。

 

ダイバーシティ推進委員会

会社と社員が協力し合い、人々の生活の質の向上と持続可能な社会づくりへの貢献に向けて、「ダイバーシティの推進」や「働き方改革」「健康経営」等について取り組みます。

 

ガバナンス委員会

 

株主をはじめ全てのステークホルダーの皆様にとって「価値ある企業」であり続けるために、経営力の強化を目指したガバナンス構築に取り組みます。

 

 

 

(2)戦略

 当社グループは、「サステナビリティ中長期経営計画」において、以下の通り取り組みサステナビリティ経営を推進しています。

 

①サステナビリティへの取り組み

 

<サステナビリティ方針の策定>

1)事業活動を通じて環境課題に取り組みます

2)人権を尊重し、人財を育成します

3)社会との相互信頼の確立を目指します

 

方針の詳細は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)「サステナビリティ中長期経営計画」 ①サステナビリティ方針」をご参照ください。

 

<マテリアリティ(重点課題)の特定>

加賀電子グループは、世界および当社が直面するさまざまな課題や社会からの要請に真摯に向き合い、「E:環境」「S:社会」「G:ガバナンス」ならびに「B:事業」の4つの観点から、当社の経営にとってインパクトの大きい重要課題を特定しました。これらのマテリアリティの取組みを通じて、持続可能な社会の実現に寄与する企業活動を実践し、さらなる企業価値の向上を推進していきます。

 

マテリアリティの詳細は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)「サステナビリティ中長期経営計画」 ③マテリアリティ(重要課題)の特定」をご参照ください。

 

<TCFD提言の枠組みに沿った対応>

加賀電子グループでは、サステナビリティ中長期経営計画において事業活動を通じたCO2排出量の削減、廃棄物の削減と再利用の推進に取り組むとともに、環境に配慮した製品およびサービスを提供することで地球環境への貢献を進めています。また、マテリアリティの一つとして「クリーンな地球環境を作る」を掲げて気候変動への対応に取り組んでおり、TCFD提言の枠組みに沿って重要な移行リスク・物理的リスクおよび機会を認識するとともに、その対応方針を次の通りとしております。

 

[TCFD提言の対応状況]

 

TCFD提言で示された各リスク・機会の項目を参考に、気候変動問題が当社グループの事業に及ぼすリスク・機会に関して、検討いたしました。

また、1.5℃シナリオと、4℃シナリオの二つのシナリオを用いて、政策や市場動向の移行(移行リスク・機会)に関する分析と、災害などによる物理的変化(物理的リスク・機会)に関する分析を実施いたしました。

 

●気候変動シナリオについて

・1.5℃シナリオ(脱炭素シナリオ)

気候変動の影響を抑制するためにカーボンニュートラル実現を目指した取り組みが活発化し、世界の平均気温上昇を産業革命期以前と比較して1.5℃未満に抑えることを目指したシナリオ。1.5℃シナリオでは、移行リスクの中でも政策・法規制リスクの影響が2℃シナリオに比べて大きくなると想定されています。

 

・4℃シナリオ(高排出シナリオ)

気候変動対策が現状から進展せず、世界の平均気温が産業革命期以前と比較して今世紀末頃に約4℃上昇するとされるシナリオ。物理的リスクにおける異常気象の激甚化や海面上昇リスクによる影響が大きくなると想定されています。

 

 

当社グループでは気候変動に関する重要な物理的リスク・移行リスクと収益機会として、下記を認識しています。

 

リスク・収益機会の種類

時間軸

影響度

対応方針

移行リスク
(1.5~2℃シナリオで最も顕在化すると想定)

法規制

・政策

リスク

将来、炭素税が導入されれば事業活動にて排出されるCO2に対して課税され、コストが増加する

中期~長期

・保有車両のEV化、再エネ使用率を高める

(サステナビリティ中長期経営計画にて対応中)

将来、サプライヤーへの炭素税の導入により、調達コストの上昇が懸念される

中期~長期

・サプライヤーとのエンゲージメントで梱包、輸送方法など見直しを行う

・出来る限り販売価格への転嫁を行う

排出量削減目標達成に向けたカーボンオフセット需要の増加により、クレジット価格が上昇する

中期~長期

・自社での太陽光パネルの設置を進行中(青森、福島、ベトナム、メキシコ、中国湖北、マレーシアにて設置済)

さらにオフサイトPPA導入も検討

・非化石証書の購入済

(サステナビリティ中長期経営計画にて策定)

技術

リスク

再生可能エネルギー比率の上昇による電源単価の高騰

中期

・自社太陽光パネル等自家発電設備の能力増強(加賀EMS十和田にて導入中)

・蓄電池導入の検討

・電力オークションを通じて電力購入開始

市場

リスク

商社ビジネスおよびEMSビジネスにおいて省エネ・低炭素製品/部材に対する顧客ニーズを満たせないことにより、売上が減少する

中期~長期

・顧客要望に沿った環境性能に優れた製品/部材の取り扱い、ラインナップ充実

再生可能エネルギーや電気自動車の市場が拡大し、鉱物資源(レアメタル等)の需要がひっ迫することで、調達コストが上昇する

中期~長期

・サプライチェーンの多様化を検討

・代替製品の開拓

・製品の販売価格への転嫁

評判

リスク

GHG削減の取り組み遅れや情報開示不足により、ESGを重視する顧客からの評価が低下する

短期~長期

・気候関連情報開示の徹底、外部評価の向上への積極的な取り組み

・時間軸:短期:〜3年、 中期:3〜6年(2030年)、 長期:6年〜26年(2050年)

・影響度:大:営業利益の10%以上、 中:営業利益の3%〜10%、 小:営業利益の3%未満

 

 

リスク・収益機会の種類

時間軸

影響度

対応方針

物理的リスク
(4℃シナリオ等で最も顕在化すると想定)

急性

リスク

顧客及びサプライヤーの事業活動停止やサプライチェーン断絶により、復旧までの期間の売上が減少する

短期〜中期

・サプライチェーンの多様化

・BCP対策マニュアルの整備

自社拠点の被災により、復旧対応コストが発生する

短期〜長期

・防災設備の導入、既存設備の災害対策強化

・BCP対策マニュアルの整備

・国内工場でのハザードマップ完備

慢性

リスク

工場において、労働環境悪化に伴い熱中症等の対応費用が増加する

中期~長期

・工場内の空調設備などの職場環境の見直し(空調設備は毎年高効率機種に入れ替え中)

機会

資源の効率性

事業拠点への省エネ機器導入により運用コストが削減される

短期〜中期

・エネルギー効率のモニタリングと継続的改善

・AI自動制御によるエネルギー消費管理製品の利用

製品・サービス

省エネ・低炭素製品への需要増加により、売上が増加する

中期~長期

・EV自動車向け半導体・電子部品の注力

・EVバスの販売拡大

省エネ・低炭素製品への助成が強化される

短期~中期

・PC周辺リサイクルビジネス増大への対策

市場

平均気温上昇に伴う空調機器の市場拡大により、EMS加工需要が増加する

中期~長期

・空調機器顧客との戦略的パートナーシップ構築

・取扱製品の拡充

・サプライチェーンの安定的供給

GHG排出量削減の取り組みが進んだ場合、ステークホルダーからの評価が向上する

短期〜中期

・CDPスコアの向上やSBT取得の検討

・時間軸:短期:〜3年、中期:3〜6年(2030年)、長期:6年〜26年(2050年)

・影響度:大:営業利益の10%以上、中:営業利益の3%〜10%、小:営業利益の3%未満

 

②人的資本、知的財産への投資等の考え方

当社グループは、「ダイバーシティ推進」をテーマに、「女性活躍推進」「女性・外国人・中途採用者の管理職への登用」における多様性の確保に関して諸施策の取り組みを進めております。また、「ワークライフ・マネジメントと生産性向上の両立」をテーマに、働き方の見直しや育児・介護にターゲットを絞った環境や制度の整備を行い、テレワークを恒常的な制度として規程・ルール化したほか、「健康経営推進委員会」の組織化や健康課題を踏まえた目標設定など、健康経営に関する各施策の実施に取り組み、昨年に続き4年連続で「健康経営優良法人」の認定を取得しました。

 

③管理職における多様性の確保についての考え方

当社グループは、知見・経験・能力、ジェンダーや国際性など異なる属性を反映させた多様な視点や価値観・意見が社内に存在することが、斬新な着想や多面的な検討など経営戦略を実現する上での強みとなり、当社の持続的な成長や企業価値の向上にとって不可欠であると認識しております。

特に経営陣を支える中核人財である管理職については、より一層の多様性の確保と充実に向けて中長期的な目標を設定し、計画的な人財育成と、多様な人財が様々なキャリアパス・働き方を柔軟に選択できるような社内環境整備に取り組んでまいります。

 

(3)リスク管理

 当社グループは、サステナビリティに関わるリスクと機会について「サステナビリティ委員会」で協議の上、当社グループが取り組むべきマテリアリティ(重要課題)を特定し、「環境経営推進」「ダイバーシティ推進」「ガバナンス」の各委員会が中心となって、その実現に向けてグループ全体でサステナビリティ経営を推進しています。特定した9つのマテリアリティに沿って、「サステナビリティ中長期経営計画」に展開し、取り組みテーマごとに定量目標を定めて進捗状況をモニタリングしています。当社グループにおける「サステナビリティ中長期経営計画」の定量目標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)「サステナビリティ中長期経営計画」④サステナビリティ中長期経営計画、主要KPI」をご参照ください。

 一方、全社事業的な視点での当社グループのリスクマネジメントについては、リスクマネジメントを統括・推進する組織として「リスクマネジメント委員会」を設置し、グループで連携したリスクマネジメント体制を整備しています。

 当社グループにおけるリスク管理の詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

(4)指標及び目標

 ①環境配慮・脱炭素社会への取り組み

当社グループは、環境配慮・脱炭素社会への取り組みとして、サステナビリティ中長期経営計画において「再生可能エネルギー100%化の実現」と「社有車両のEV化」をテーマに「中期」「長期」の目標を掲げ目標達成に向け取り組んでいます。

中長期目標およびその活動・進捗状況については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)「サステナビリティ中長期経営計画」 ④「サステナビリティ中長期経営計画、主要KPI」および⑤「サステナビリティ中長期経営計画の進捗」をご参照ください。

なお、当社グループは2023年度(2024年3月期)よりScope1,2,3の算定を開始いたしました。これにより、2023年度排出量を基準とし、削減目標を次の通り定めました。当社グループでは今後とも目標達成に向け取り組んでまいります。

 

●排出量実績

(単位:t-CO2)

項目

2024年度

2025年度

2024年度比

Scope1

1,440

1,118

△22.4%

Scope2

35,005

36,112

3.2%

Scope3

2,467,668

2,147,515

△13.0%

排出量合計

2,504,113

2,184,745

△12.8%

(注)1.CO2排出量の2025年度の実績については暫定値です。

2.2025年7月に協栄産業株式会社を連結子会社化したことにともない、2025年度の数値には同社の実績を含めております。また、期間比較の整合性を確保する観点から、2024年度の数値についても同社の実績を含めて遡及的に修正しております。さらに、SBT認定取得に向けたコミットメントレターを提出しており、協栄産業株式会社を含めた形で基準年を2024年度へ変更する予定です。これにともない、SBT基準に基づき算定方法の見直しを行い、数値を再算定しております。

 

●削減目標(2024年度策定)

指標

基準年

目標年

目標

Scope1+2

2023年度

2030年

42.0%削減

Scope3

2023年度

2030年

25.0%削減

 

 ②人的資本、多様性について

当社グループは、2030年代中にグループ全体における女性管理職比率を25%程度にすることを目指し、中長期の目線で、当たり前に女性が活躍する環境づくりを進めております。具体的には、社員の自律的な成長をサポートしつつ、経験の蓄積やキャリア意識の醸成などに持続的に取り組むことで、中核人財に占める女性比率を着実に増やしてまいります。

また、当社グループでは、上記「(2)戦略 ③管理職における多様性の確保についての考え方」において記載しました、管理職の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標および実績は、次のとおりであります。

指標

目標

実績(2026年4月時点)

女性の管理職への登用(連結)

2020年代中17.0

2030年代中に25.0%

15.2

外国人の管理職への登用(連結)

引き続き現状水準維持

28.3

中途採用者の管理職への登用(連結)

引き続き現状水準維持

49.1

(注)外国人・中途採用者の管理職への登用については、国籍や採用時期によって特段の差が生じているとは認識していない為、現状水準を維持する事を目標としております。

 

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経済環境について

 当社グループの主要事業である電子部品事業(半導体、一般電子部品、EMS、半導体等の開発・製造・販売等)は、当社グループが販売している国または地域の経済環境の影響を受けます。従いまして、日本、北米、欧州、アジア等の主要市場における景気の変動、それにともなう需要の拡大、縮小は、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)為替レートの変動について

 当社グループの事業には、海外における商品の販売、製造が含まれております。各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表上円換算されております。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、為替相場の変動により円換算後の数値に影響を受ける可能性があります。

 当社グループは、外国為替相場の変動リスクを軽減するため、先物為替予約等による通貨ヘッジ取引を行い、米ドル、ユーロ、英ポンド、中国元、タイバーツおよび円を含む主要通貨間の為替レートの変動による影響を最小限に止める努力をしておりますが、為替予約のタイミングや急激な為替変動は、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)カントリーリスクについて

 当社グループは、EMSをはじめ電子部品の販売等多くの海外取引を展開しており、世界各国に販売および製造拠点を有しております。現地での政治的要因による法律または規制の変更、経済的要因による急激なインフレまたはデフォルト、社会情勢悪化にともなうテロ行為または戦争、自然災害である地震、台風または洪水、更には伝染病の蔓延等の影響により当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)仕入先との関係および競合について

 当社グループは、国内外2,000 社を超える製造業者、商社と提携し、電子部品・半導体等の電子機器からパソコンおよび関連機器、家電、通信機器、玩具まで多種多様な商品の仕入れが可能ですが、仕入先の代理店政策変更ま

たは仕入先自体の統廃合等により商権に変更が生じる場合もしくは仕入先の工場所在の地域による自然災害、パンデミック、地政学的なリスクによる長期的な工場稼働停止等の事象が生じた場合は、業績に影響を与える可能性が

あります。また、当社グループが取り扱うエレクトロニクス関連商品(一般電子部品、EMS、半導体、情報機器関連商品等)の市場は競争が激しく、且つ技術革新や顧客ニーズの変化および頻繁な新商品の参入に特徴付けられ、国内外の多くの製造業者、商社と競合しております。当社グループは、激化する低価格競争や新規参入業者の増加に対して、特定の業界や業務に特化したサービスを提供することで他社との差別化を図り対応しておりますが、競争力のある価格、商材、技術等により対応できない場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)自社製品の取り扱いに伴うリスクについて

 当社グループは、エレクトロニクス製品の開発・製造・販売を行っております。今後も新製品、新技術の開発により事業拡大を目指しておりますが、以下のようなリスクが含まれます。

①製品の供給責任に伴うリスク

②製品の欠陥に対する保証リスク

③新製品・新技術への資金や資源の投資リスク

④急速な技術革新に対し十分な対応が出来ないリスク

⑤レピュテーションにおけるリスク

 上記リスクをはじめとし、当社グループとして業界と市場の変化を十分に予測することができず、魅力ある製品を開発できない場合には、将来の成長と収益性を低下させ、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可

能性があります。

 

 

(6)法的規制等について

 当社グループは、国内外において事業展開を行っており、日本国外の各種法令・規制および日本における会社法、税法、金融商品取引法、独占禁止法、労働法、知的財産基本法、環境関連法令等の影響を受けており、法令・規則に違反した場合、当社グループの業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。また、従業員の不正行為は、その内容次第では当社の業績や社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)株式市場リスクについて

 当社グループは、金融機関や、仕入、販売等に係わる会社の株式を保有しておりますので、株式市場リスクを負っています。これら株式市場リスクについては、特別なヘッジ手段を用いておりません。

 

(8)重要な訴訟について

 当社グループは、国内外の事業に関連して、訴訟、紛争、その他の法律的手続の対象となるリスクがあり、これらの法的なリスクについては当社グループの法務部門が一括管理しております。また、必要に応じて取締役会およ

び監査等委員会に報告する管理体制となっております。当連結会計年度において当社グループの事業に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、将来重要な訴訟等が提起された場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)個人情報について

 当社グループは、個人情報保護法により定められた個人情報の漏洩防止に努めるべく、個人情報の管理体制を整備しております。しかしながら、情報化社会における個人情報を取り巻く環境は多様化しており、予期せぬ事態に

より個人情報が漏洩した場合には、当社グループの社会的信用の低下や対応のために発生する費用などによりグループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)M&Aについて

当社グループは、M&Aを事業の拡大を図る手段として位置づけております。M&Aを行う際は、買収によるリスクを極力回避するため、その対象となる企業の財務内容や契約関係について綿密なデューデリジェンス等を実施し

ておりますが、当該対象企業が価値算定時に期待した利益を計上できない場合や、M&A時に検出できなかった偶発債務や未認識債務等が顕在化した場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)貿易コンプライアンスについて

 当社グループでは、輸出入貿易による仕入・販売を行っております。貿易取引が安全保障貿易に対し各国法令を遵守するために、顧客、サプライヤー、貿易パートナーだけでなく、出荷される商品やその目的地、輸送方法、貿易財務書類等、各貿易における精査を行う必要があります。また米国輸出規制では、「再輸出規制」等により米国外に対して影響する規制もあるため合わせて精査を行う必要があります。法令に違反した場合、事業活動が制限される可能性があり、当社グループの社会的信用の低下とともに業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)求償リスクについて

 弊社が提供した、製品およびサービスの不具合を起因として、取引先やその顧客等に予期しない事故や損害が発生した場合、法的責任(損害賠償等)を問われる可能性があります。対策として、仕入先、顧客との製品仕様書の取り交わし、法的規制の準拠確認、安全基準の準拠確認、各種損害保険の付保等によるリスク回避策の実行に努めておりますが、それでも重大な問題が発生した場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)人財の確保、労務リスクについて

 当社グループの属するエレクトロニクス業界は、競争が激しく、且つ技術革新や顧客ニーズの変化および頻繁な新商品の参入に特徴付けられ、国内外の多くの顧客へ価値を提供し続けるためには、優秀な人財の採用・育成が必

要不可欠となります。近年、優秀な人財の採用は競争が激しくなるなかで、当社は時間外労働の上限規制や年次有給休暇の取得義務化など法令遵守に取り組み、多様な人財が心身ともに安全且つ健康に働ける職場環境、個々の能

力を最大限発揮できる人事制度・教育研修体系を整備し、イノベーションに挑戦する人財育成に取り組んでおりますが、万が一、法令違反が起きた場合や、必要な人財の確保または育成ができなかった場合には、当社グループの

業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

(14)グループガバナンスについて

 当社グループは、国内外に多くのグループ会社を有しており、グループガバナンスの強化が重要であると認識しております。財務報告に係る内部統制を含め、「内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況」のとおり内部統制システムを運用、整備しておりますが、新規M&Aによるグループ会社の増加や外的環境の変化等による新たなリスクに対して、システム整備が迅速に実施されないリスクがあります。当システムが適切に機能しなかった場合、不正、不祥事による有価証券報告書への虚偽記載、コンプライアンス違反等による取引先からの信頼性の低下や損害賠償等の請求により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)サイバーセキュリティについて

当社グループは、業務上取引先の各種機密情報を保持しております。サイバー攻撃や人為的な過失による機密情報の漏洩・改ざん・紛失、サービス停止、不正アクセスなどのリスクに対して、グループ共通の情報セキュリティ対策ガイドラインを策定し、グループ全体の対応状況の可視化と継続的な改善を実施しています。また、最先端のサイバーセキュリティ対策製品を導入し、従業員への定期的な情報セキュリティ教育を実施することでリスクの軽減に努めています。さらに、サイバー攻撃対応手順を整備し、インシデント発生時には迅速に対応できる体制を整えています。これらの対策を通じて当社グループは、情報セキュリティリスクに対する備えを強化し、顧客企業からの信頼を維持することを目指しています。しかし、このような取り組みにもかかわらず、情報漏洩等が発生した場合には、損害賠償の請求だけでなく、社会的信用の失墜、取引先の離反等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

  ①財政状態及び経営成績の状況

 

前連結会計年度

(自2024年4月1日

至2025年3月31日)

当連結会計年度

(自2025年4月1日

至2026年3月31日)

増減

 

売上高

           百万円

547,779

           百万円

658,941

     百万円

111,162

 

20.3%

売上総利益

(利益率)

71,665

13.1%

85,350

13.0%

13,684

△0.1pt

19.1%

販売費及び一般管理費

48,064

57,525

9,460

19.7%

営業利益

(利益率)

23,601

4.3%

27,824

4.2%

4,223

△0.1pt

17.9%

経常利益

22,593

29,930

7,336

32.5%

税金等調整前当期純利益

23,709

40,376

16,666

70.3%

親会社株主に帰属する

当期純利益

17,083

31,099

14,016

82.0%

1株当たり当期純利益

325円08銭

627円71銭

302円63銭

ROE

10.8%

17.8%

7.0pt

為替レート(期中平均)

   USドル

152円58銭

150円77銭

△1円81銭

(注)当社は、2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり当期純利益」を算出しております。

 

 

当社グループを

取り巻く経営環境

 

当連結会計年度における世界経済は、米国による関税政策の影響や長引くウクライナ情勢、さらには中東情勢に起因する資源価格の高騰やサプライチェーンの混乱など不確実性が高まりました。

当社グループが属するエレクトロニクス業界においては、サプライチェーンにおける在庫調整が解消に向かう中、車載機器では、電装化や高度化の進展を背景に需要持ち直しなど堅調に推移しました。一方、AIサーバー向けの需要拡大を背景にしたメモリ製品の需給逼迫により、広範な業界において調達価格の上昇ならびに調達困難な状況が生じました。

 

当連結会計年度における当社グループの業績概況につきましては、以下のとおりであります。

 

売上高

 

電子部品事業においては、サプライチェーンにおける在庫調整の解消が徐々に進む中、部品販売ビジネスでは、メモリの需給逼迫に対応してスポット販売にも積極的に取り組みました。EMS(注)ビジネスでは、海外生産拠点の設備増強が売上増に寄与しました。情報機器事業においては、教育機関および量販店向けにパソコン販売が好調に推移し、その他事業においては、米国向けアミューズメント機器ビジネスが年間を通じて増収を維持しました。

また、2025年7月に実施したTOBによって、第2四半期より協栄産業株式会社が連結子会社に加わりました。

これらの結果、前年同期比1,111億62百万円増収の6,589億41百万円となりました。

(注)<Electronics Manufacturing Service>電子機器の受託生産を行うサービス

 

 

 

売上総利益

 

売上増にともない、前年同期比136億84百万円増益の853億50百万円となりました。

 

営業利益

 

売上増にともなう販売経費増、企業買収にともなう固定費増などにより販売費及び一般管理費は増加しましたが、売上総利益の増加がこれを上回り、前年同期比42億23百万円増益の278億24百万円となりました。

 

経常利益

 

当期後半にかけて為替相場の変動により、前期に計上していた為替差損が為替差益に転じたことなどから営業外損益が改善し、前年同期比73億36百万円増益の299億30百万円となりました。

 

税金等調整前

当期純利益

 

企業買収にともなう負ののれん発生益(77億97百万円)および政策保有株式縮減にともなう投資有価証券売却益(16億63百万円)など特別利益の計上により、前年同期比166億66百万円増益の403億76百万円となりました。

 

親会社株主に帰属する

当期純利益

 

法人税、住民税及び事業税の計上などにより、前年同期比140億16百万円増益の310億99百万円となりました。

 

『中期経営計画 2027』

初年度の成果

 

 

業績面では、期中に3度の上方修正を行うなど年間を通して堅調に推移し、売上高および売上総利益から親会社株主に帰属する当期純利益までの全ての段階利益において、前期比増収増益となりました。また、売上高および親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、2023年3月期以来3期ぶりに、過去最高を更新しました。

一方、施策面では、『中期経営計画 2027』で掲げた、「収益性と資本効率を重視した経営により、企業価値を高める」の基本方針のもと、大胆かつスピード感のある施策展開に努めました。重点施策の「M&Aへの挑戦」では、2025年7月に協栄産業株式会社をTOBにより連結子会社としました。また、「資本戦略の実践」については、同年8月、当社の主力取引銀行4行が保有する当社株式全数(約492万株、発行済株式総数(自己株式を除く)の9.4%)を総額144億円で取得するとともに、全株式を消却しました。自己株式の取得数は過去最大の規模であり、自己株式の消却は当社として初めての施策となります。

このように当連結会計年度は、中計初年度として順調なスタートをきることができたものと認識しています。

 

 

セグメントごとの業績は次のとおりであります。

 

前連結会計年度

(自2024年4月1日

至2025年3月31日)

当連結会計年度

(自2025年4月1日

至2026年3月31日)

増減

電子部品事業

 

売上高

セグメント利益

           百万円

472,910

16,927

           百万円

568,834

19,304

     百万円

95,924

2,377

 

20.3%

14.0%

情報機器事業

売上高

セグメント利益

42,652

3,307

54,182

4,444

11,529

1,137

27.0%

34.4%

ソフトウェア事業

売上高

セグメント利益

3,387

509

3,307

365

△80

△143

△2.4%

△28.2%

その他事業

売上高

セグメント利益

28,829

2,707

32,617

3,487

3,788

780

13.1%

28.8%

合計

売上高

セグメント利益

547,779

23,601

658,941

27,824

111,162

4,223

20.3%

17.9%

(注)「セグメント利益」については、各セグメントでは調整前の数値を記載し、合計は調整後の数値で記載しております。

 

 

 

電子部品事業

 

(半導体、一般電子部品、EMSなどの開発・製造・販売など)

部品販売ビジネスは、サプライチェーンにおける在庫調整の解消が進む中、前期後半から顕在化してきたAIサーバー向けメモリ需要の拡大を背景とした汎用メモリを中心に一部半導体製品の需給逼迫に対して、独立系商社としての調達力の強みを活かしたスポット販売(約411億円)に取り組みました。また、連結子会社化した協栄産業株式会社の売上が第2四半期以降に加わりました。EMSビジネスは、車載向け一部顧客において需要減速が見られましたが、海外拠点を中心に積極的に進めてきた設備増強が奏功し、空調機器や医療機器向けが好調に推移しました。

これらの結果、売上高は5,688億34百万円(前年同期比20.3%増)、セグメント利益は193億4百万円(前年同期比14.0%増)となりました。

 

情報機器事業

 

(パソコン、PC周辺機器、各種家電、写真・映像関連商品およびオリジナルブランド商品など完成品の販売など)

パソコン販売ビジネスは、教育機関向けで取扱受託校数の拡大に取り組みました。GIGAスクール構想第二期の需要も取り込み、好調に推移しました。量販店向けでは、AIパソコンなど主要PCメーカーの新製品効果や、Windows10サポート終了に伴う買替需要、メモリ価格高騰を見越した駆け込み需要などを取り込み、年間を通して好調に推移しました。携帯端末向けセキュリティソフト販売も、新製品導入による買替需要などが寄与し、売上を押し上げました。

これらの結果、売上高は541億82百万円(前年同期比27.0%増)、セグメント利益は44億44百万円(前年同期比34.4%増)となりました。

 

ソフトウェア事業

 

(CG映像制作、アミューズメント関連商品の企画・開発など)

ゲーム向けおよびアミューズメント機器向けのCG映像制作では、新規受注獲得に積極的に取り組みましたが、前連結会計年度後半に計上した大型受注案件の反動減により減収となりました。利益面では、第2四半期以降、黒字化が定着しましたが、第1四半期における営業損失の影響が残り、通期ベースで前期比減益となりました。

これらの結果、売上高は33億7百万円(前年同期比2.4%減)、セグメント利益は3億65百万円(前年同期比28.2%減)となりました。

 

その他事業

 

(エレクトロニクス機器の修理・サポート、アミューズメント機器の製造・販売、スポーツ用品の販売など)

Windows10から11への切り替え需要やメモリ価格高騰による新品パソコン製品の値上げを背景に、パソコン製品やパソコン周辺機器のリサイクル・リユースビジネスが好調に推移しました。前連結会計年度後半より米国市場向けに旺盛な前倒し出荷が続いたアミューズメント機器ビジネスは、当下半期に入り一服感が見られたものの、通期ベースで増収を維持しました。

これらの結果、売上高は326億17百万円(前年同期比13.1%増)、セグメント利益は34億87百万円(前年同期比28.8%増)となりました。

 

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物につきましては、882億92百万円(前連結会計年度比156億11百万円の増加)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、24億71百万円の支出(前年同期は250億47百万円の収入)となりました。これは主に、当第4四半期に集中した大口のスポット販売にともなう売上債権の増加によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、34億66百万円の支出(前年同期は99億67百万円の支出)となりました。これは主に、連結の範囲の変更をともなう子会社株式の取得によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、203億29百万円の収入(前年同期は73億43百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の増加によるものであります。

 

 

③仕入、受注及び販売の実績

a.商品仕入実績

当連結会計年度のセグメント別の仕入実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

  至 2026年3月31日)

前年同期比(%)

電子部品事業(百万円)

472,045

24.5

情報機器事業(百万円)

53,308

33.9

ソフトウェア事業(百万円)

その他事業(百万円)

21,451

12.0

合計(百万円)

546,806

24.8

 

b.受注実績

当連結会計年度のセグメント別の受注実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

電子部品事業

612,838

27.8

230,842

23.6

情報機器事業

53,147

21.6

744

△58.2

ソフトウェア事業

3,534

11.4

446

103.6

その他事業

33,317

26.4

3,812

22.5

合計

702,837

27.1

235,846

22.9

 

c.販売実績

当連結会計年度のセグメント別の販売実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

  至 2026年3月31日)

前年同期比(%)

電子部品事業(百万円)

568,834

20.3

情報機器事業(百万円)

54,182

27.0

ソフトウェア事業(百万円)

3,307

△2.4

その他事業(百万円)

32,617

13.1

合計(百万円)

658,941

20.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.売上高の10%を超える主な相手先が存在しないため、「最近2連結会計年度の10%を超える主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合」の記載を省略しております。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態

・資産合計

当連結会計年度末における総資産は4,036億94百万円となり、前連結会計年度末に比べ980億22百万円の増加となりました。

流動資産は3,423億68百万円となり、前連結会計年度末に比べ852億4百万円の増加となりました。これは主に、当第4四半期に集中した大口のスポット販売と協栄産業株式会社の連結化により売掛金が572億43百万円、商品及び製品が135億96百万円それぞれ増加したことによるものであります。

固定資産は613億25百万円となり、前連結会計年度末に比べ128億18百万円の増加となりました。これは主に、協栄産業株式会社の連結化も影響し有形固定資産が31億79百万円、投資有価証券が68億46百万円それぞれ増加したことによるものであります。

・負債合計

負債は2,201億77百万円となり、前連結会計年度末に比べ808億85百万円の増加となりました。これは主に、当第4四半期に集中した大口のスポット販売による立替資金と協栄産業株式会社の連結化により短期借入金が535億7百万円、支払手形及び買掛金が210億33百万円それぞれ増加したことによるものであります。

・純資産合計

純資産は1,835億16百万円となり、前連結会計年度末に比べ171億36百万円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益310億99百万円の計上などにより利益剰余金が154億2百万円増加したことによるものであります。

b.経営成績

・売上高

売上高は前連結会計年度に比べ20.3%増加の6,589億41百万円となりました。国内売上高は前連結会計年度に比べ29.3%増加の3,995億92百万円となり、海外売上高は8.7%増加の2,593億49百万円となりました。

・セグメント別概要

 電子部品事業(半導体、一般電子部品、EMSなどの開発・製造・販売など)

売上高は5,688億34百万円(前年同期比20.3%増)となりました。これは主に、電子部品事業においては、部品販売ビジネスは、汎用メモリ需給逼迫に対応したスポット販売の寄与や第2四半期からの協栄産業株式会社の連結化、加えてEMSビジネスでは、海外拠点の設備増強が奏功し、空調機器向け、医療機器向けが好調に推移したことなどによるものであります。

 情報機器事業(パソコン、PC周辺機器、各種家電、写真・映像関連商品およびオリジナルブランド商品など完成品の販売など)

売上高は541億82百万円(前年同期比27.0%増)となりました。これは主に、パソコン販売ビジネスにおいて教育機関向け、量販店向けがともに好調であったほか、セキュリティソフト販売も寄与いたしました。加えて、LED設置工事が好調であったことなどによるものであります。

 ソフトウェア事業(CG映像制作、アミューズメント関連商品の企画・開発など)

売上高は33億7百万円(前年同期比2.4%減)となりました。これは主に、ゲーム向けおよびアミューズメント機器向けのCG映像制作において新規受注獲得に取り組みましたが、前連結会計年度後半に計上した大型案件受注の反動などによるものであります。

 その他事業(エレクトロニクス機器の修理・サポート、アミューズメント機器の製造・販売、スポーツ用品の販売など)

売上高326億17百万円(前年同期比13.1%増)となりました。これは主に、PC製品およびPC周辺機器のリサイクル・リユースビジネスが好調に推移したこと、ならびに米国市場向けアミューズメント機器の出荷が下半期に入り一服感が見られたものの通期ベースで増収を維持したことなどによるものであります。

 

・売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は前連結会計年度より974億77百万円増加し5,735億91百万円となりました。売上高に対する売上原価の比率は87.0%となっております。

販売費及び一般管理費は前連結会計年度より94億60百万円増加し575億25百万円となりました。販売費及び一般管理費増加の主な要因は、売上高増加に伴う販売費の増加によるものであります。

・営業利益

営業利益は前連結会計年度に比べ17.9%増の278億24百万円となりました。

 

・営業外収益(費用)

営業外収益(費用)は前連結会計年度より31億13百万円増加し21億5百万円の収益(純額)となりました。主な要因は、為替変動による為替差益の計上によるものであります。

・経常利益

経常利益は上記記載の結果、前連結会計年度より73億36百万円増加し299億30百万円となりました。

・特別利益(損失)

特別利益(損失)は負ののれん発生益77億97百万円、投資有価証券売却益16億63百万円などの特別利益109億18百万円を計上し、特別退職金2億35百万円などの特別損失4億72百万円を計上しております。

・親会社株主に帰属する当期純利益

以上の結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度より166億66百万円増加し403億76百万円となり、法人税、住民税及び事業税や、法人税等調整額、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引くと、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度より140億16百万円増加し310億99百万円となりました。

 また、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度より302円63銭増加し627円71銭となりました。

 

また、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える大きな要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

当連結会計年度のキャッシュ・フロー状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループは、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金又は借入等により資金調達することとしております。今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達していく方針であります。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを実施しております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

④資本の財源および流動性

a.資金需要

運転資金需要のうち主なものは、当社取扱商品の購入費用及び製品製造のための材料や部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、新規事業あるいは商権獲得のためのM&A費用等によるものであります。

b.財政政策

短期運転資金の調達に関しましてはグループ内での資金効率化を行ったうえで金融機関からの借入を基本としております。

M&A・設備投資・長期運転資金の調達に関しましては、直接金融から間接金融まで様々な調達方法の中からその時点の財政状況、資金需要の期間及び目的を勘案し、最適な調達を行うことを基本としております。

 

⑤経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、重要な指標の一つとしてROEを採用しており、中期経営計画2027ではROE12.0%以上の確保を目標としております。
 なお、当連結会計年度における当社グループのROEは、17.8%となりました。

 

⑥セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度のセグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

5【重要な契約等】

(1)仕入先との主要な契約

 現在、当社及び連結子会社が締結している仕入先との主要な契約は次のとおりであります。

契約会社名

相手先

主要取引品目

契約の種類

契約期間

加賀電子㈱

(当社)

帝国通信工業㈱

ボリューム、スイッチ、プリント基板

販売代理店契約

1974年11月以降

沖電気工業㈱

データ機器、IC、電子部品

販売特約店契約

1979年4月以降

新電元工業㈱

ダイオード、トランジスタ、スイッチング電源

販売特約店契約

1981年1月以降

シャープ㈱

液晶、IC、LED

基本売買契約

1984年6月以降

ヤマハ㈱

IC

基本売買契約

1985年9月以降

セイコーエプソン㈱

半導体等

取引基本契約

1985年11月以降

京セラ㈱

セラミックフィルター、セラミック発振子トリマー、ブザー、チップコン

販売代理店契約

1988年8月以降

ホシデン㈱

機構部品、通信機器、情報機器

販売代理店契約

2002年4月以降

加賀テック㈱

(連結子会社)

日本ハネウェル㈱

センサー、スイッチ

販売店契約

2012年8月以降

加賀デバイス㈱

(連結子会社)

三菱電機㈱

半導体等

半導体・デバイス代理店契約書

1991年4月以降

OmniVision Technologies Singapore Pte.LTD.

CMOSイメージセンサー

NON-EXCLUSIVE DISTRIBUTOR AGREEMENT

2023年2月以降

Quectel Wireless Solutions Co.,Ltd.

通信用モジュール、アンテナ

DISTRIBUTORSHIP AGREEMENT

2017年4月以降

Nordic Semiconductor ASA

通信用IC、通信用モジュール

NON-EXCLUSIVE DISTRIBUTION AGREEMENT

2019年7月以降

Efinix, Inc.

FPGA

DISTRIBUTION AGREEMENT

2022年3月以降

加賀マイクロソリューション㈱

(連結子会社)

日本ケミコン㈱

電解コンデンサ

取引基本契約

1998年11月以降

Imagination Technologies Limited

ムービーデコーダ用ハードウェアIP(SGX)

LICENCE AGREEMENT

2007年8月以降

(注)2.

㈱CRI・ミドルウェア

『CRI GT2』および『CRI Sofdec』ライセンス(SGX)

ライセンス契約(使用許諾契約)

2009年2月以降

加賀ソルネット㈱

(連結子会社)

アップルジャパン合同会社

パーソナルコンピュータ、周辺機器、ソフトウェア

Apple Authorized Reseller Agreement

2026年5月以降

パナソニックマーケティングジャパン㈱

デジタルカメラ・メディア・電池等

取引基本契約

2008年4月以降

レノボ・ジャパン合同会社

パーソナルコンピュータ、周辺機器

Lenovoディストリビューター契約書

2011年3月以降

VAIO㈱

パーソナルコンピュータ、周辺機器

製品売買基本契約書

2015年3月以降

㈱ノートンライフロック

セキュリティーソフト

正規ディストリビューター契約

2020年10月以降

 

 

契約会社名

相手先

主要取引品目

契約の種類

契約期間

㈱エー・ディーデバイス

(連結子会社)

㈱ジャパンディスプレイ

液晶表示装置

ビジネスパートナー基本契約

2003年4月以降

キオクシア㈱

メモリ

特約店基本契約書

2019年4月以降

東芝デバイス&ストレージ㈱

半導体、集積回路

東芝ビジネスパートナー 東芝デバイス&ストレージ株式会社 特約店基本契約書

2020年4月以降

加賀FEI㈱

(連結子会社)

FCLコンポーネント㈱

リレー・キーボード・タッチパネル

特約店契約書

1996年4月以降

㈱アクセル

NVPROM

取引基本契約書

2015年6月以降

㈱ソシオネクスト

IC

販売特約店契約

2021年1月以降

RAMXEED㈱

IC

取引基本契約書

2021年10月以降

Richtek Technology Corporation

IC

Distributor Agreement

2022年9月以降

MediaTek Inc. Taipei Branch

ASSP

SALES DISTRIBUTOR AGREEMENT

2022年10月以降

TRIPOD VIETNAM (BIENHOA) ELECTRONIC Co.LTD

プリント基盤製品

Distributorship Agreement

2023年7月以降

IntelliGo Technology Inc.

IC

AGENT AGREEMENT

2023年1月以降

㈱エクセル

(連結子会社)

アルプスアルパイン㈱

スイッチ、ボリューム、各種センサー等

代理店取引基本契約

2008年2月以降

協栄産業㈱

(連結子会社)

三菱電機㈱

半導体等

半導体・デバイス代理店契約書

2015年4月以降

(注)1.上記契約の契約期間について、アップルジャパン合同会社を除き全て自動更新する旨の条項が定められております。

2.Imagination Technologies Limitedとの契約期間については、無期限とする旨の条項が定められております。

3.2026年4月1日付をもって、加賀デバイス株式会社と株式会社エクセルは、加賀デバイス株式会社を存続会社として合併いたしました。

 

(2)財務上の特約が付された金銭消費貸借契約

①当社が締結している財務上の特約が付された金銭消費貸借契約は次のとおりです。

契約の種類

契約締結日

相手方の属性

期末残高

(百万円)

弁済期限

財務制限条項

担保

純資産合計(連結)

損益(連結)

コミットメントライン

2019年5月28日

都市銀行3行

地方銀行1行

10,000

2026年4月30日

直前期及び2018年3月期の75%以上を維持

相対融資

2021年12月27日

生命保険会社

700

2026年12月25日

直前期及び2021年3月期の75%以上を維持

2期連続して経常損失とならない

相対融資

2021年12月27日

生命保険会社

300

2026年12月25日

直前期及び2019年3月期の75%以上を維持

2期連続して経常損失とならない

相対融資

2023年3月31日

生命保険会社

500

2028年3月31日

直前期及び2022年3月期の75%以上を維持

2期連続して経常損失とならない

タームローン契約

2025年7月14日

都市銀行

8,500

2026年7月17日

直前期及び2025年3月期の75%以上を維持

2期連続して経常損失とならない

 

②連結子会社である協栄産業株式会社が締結している財務上の特約が付された金銭消費貸借契約は次のとおりです。

(1) 連結子会社の名称    協栄産業株式会社

(2) 連結子会社の住所    東京都品川区

(3) 連結子会社の代表者氏名 代表取締役社長 平澤 潤

(4) 契約に関する内容等は、以下のとおりであります。

契約の種類

契約締結日

相手方の属性

期末残高

(百万円)

弁済期限

財務制限条項

担保

純資産合計(連結)

損益(連結)

シンジケートローン

2022年3月24日~2024年11月26日

都市銀行4行

地方銀行1行

2,575

2027年3月31日~2029年11月30日

直前期及び契約締結日の直前に終了した決算期の75%以上を維持

2期連続して営業損失とならない

 

6【研究開発活動】

当社グループは、エレクトロニクス総合商社として顧客のニーズにきめ細かく対応するため、技術統括部を核として、技術サポートから設計開発・製造まで幅広く対応すると共に、映像・通信機器・アミューズメント機器とそれに関わるソフトウェア・電源機器や各種センサーなどの研究開発を行っております。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は783百万円であります。

 

(電子部品事業)

 電子機器に使用されるセンサー、通信モジュール、小型無線モジュール開発を中心に通信インフラから玩具に至るまで、各分野における要素技術開発や各種センサー技術を利用した製品の開発およびアミューズメント市場向け次世代フラッシュメモリー製品の開発などに取り組んでおります。

 当事業に係る研究開発費は609百万円であります。

 

(情報機器事業)

 特記事項はありません。

 

(ソフトウェア事業)

 新たなビジネス領域を拡大するため、オリジナルゲームの開発等に取り組んでおります。

 当事業に係る研究開発費は7百万円であります。

 

(その他事業)

 主にクレーンゲーム、アーケードゲームなどのアミューズメント関連機器や子供向け遊具などの開発に取り組んでおります。

 当事業に係る研究開発費は167百万円であります。