当連結会計年度におけるわが国経済は、政府・日銀による経済・金融政策の効果により、雇用環境や企業収益の改善など、景気は全体として緩やかな回復基調にありましたが、中国の景気減速への不安から世界景気の下振れ懸念が拡大するなど、先行き不透明な状況で推移いたしました。
食品業界におきましては、消費税引き上げの影響の長期化に加え、円安や原材料価格の上昇による商品価格の値上げの動きにより、消費者の節約志向が続いており、依然として厳しい事業環境となっております。
このような状況にあって当社グループは、近年、海外農産物の作柄や世界の需給環境が大きく変化する中、安定した品質と数量確保を目的に、仕入・調達機能の強化に取り組んでまいりました。
販売面においては、食品業界を取り巻く市場変化に即応すべく、お客様ニーズに合わせた商品提案力の強化と、新商品開発や生産体制の拡充に努めてまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、製菓・製パン業界への販売が堅調に推移し、また、乳飲料や加工食品、量販店・CVSベンダー等の幅広い業界のお客様への販売が伸長したことから、1,067億48百万円(前年同期比8.6%増)となりました。
利益面につきましては、営業利益が33億52百万円(前年同期比33.7%増)となり、経常利益は35億95百万円(前年同期比31.1%増)となりました。当期純利益は、SHOEI FOODS(U.S.A.),INC.での火災事故に伴う保険差益の計上により、26億2百万円(前年同期比55.2%増)となりました。
次に、事業の部門別概況をご報告いたします。
<乳製品・油脂類>
国内の生乳生産量が減少傾向にある中、粉乳、バター等の原料乳製品が供給不足の影響から販売減となりましたが、海外乳製品の取扱いを大幅に増加させるとともに、輸入調整品の提案営業を推し進め、また、油脂類も販売が堅調に推移したことから、品目別売上高は、301億33百万円(前年同期比7.0%増)となりました。
<製菓原材料類>
製菓用チョコやカラーシュガー等の自社製菓材料が堅調に推移しましたが、栗製品は、マロンペーストや甘露煮製品が前年実績を下回りました。和菓子材料や穀粉類は前年並みに推移し、製菓用の凝固剤や茶葉製品などの仕入商品が販売増となったことから、品目別売上高は、176億60百万円(前年同期比0.9%増)となりました。
<乾果実・缶詰類>
米国産のレーズン、アーモンド、クルミ等の乾果実・ナッツ類は、国際相場の高騰と円安基調による輸入価格の上昇から、数量ベースでの国内需要は伸び悩みました。中国産のナッツ、シード類は、欧州を中心に輸出が堅調に推移し、黄桃、白桃等のフルーツ缶詰も販売が堅調に推移したことから、品目別売上高は、439億81百万円(前年同期比13.8%増)となりました。
<菓子・リテール商品類>
プルーン小袋品は、米国西海岸の港湾ストの影響等から販売減となりましたが、ナッツ類は、健康志向の高まりから、無添加ロースト品を中心にアーモンド・クルミ製品が伸長し、また、掛物チョコやアソートチョコ等の菓子類は、CVS等のPB商品を中心に堅調に推移したことから、品目別売上高は、145億20百万円(前年同期比7.5%増)となりました。
当期のセグメントの業績は次のとおりであります。
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| (単位:百万円) | |
| 報告セグメント | 調整額 | 連結 損益計算書 計上額 | |||
日本 | 米国 | 中国 | 計 | |||
売上高 | 94,946 | 21,519 | 12,697 | 129,162 | △22,414 | 106,748 |
セグメント利益 | 4,045 | 317 | 148 | 4,510 | △1,157 | 3,352 |
(注)売上高、セグメント利益につきましては、各セグメント間の取引を消去する前の金額によって表示しております。また、セグメント情報の詳細については、「注記事項の(セグメント情報等)」をご参照ください。
国内の売上高は、自然健康食品ブームを背景に、アーモンドやクルミ等のナッツ類が伸長するなど、製菓・製パン業界をはじめ、多くの食品関連企業への販売が堅調であったことから、前年同期比8.8%増の949億46百万円となりました。セグメント利益は、原材料価格の上昇や情報システムに係わる管理費用の増加もありましたが、生産子会社の操業度向上による原価率の改善等から、前年同期比26.5%増の40億45百万円となりました。
当地域の売上高は、農産物の価格高騰や米国西海岸の港湾ストの影響から、輸出高は前年に比べ微増に留まりましたが、為替相場による円貨換算から前年同期比11.3%増の215億19百万円となりました。セグメント利益は、クルミ、プルーンの加工事業が堅調に推移し、農園経営の採算性も改善したことから前年同期比14.2%増の3億17百万円となりました。
当地域の売上高は、レーズン、クランベリー等の乾果実類やアーモンド、クルミ等のナッツ類が、製菓・製パン向けに伸長し、また、中国産ナッツ・シード類は、欧州等への輸出が堅調であったことから前年同期比49.1%増の126億97百万円となりました。セグメント利益は、人件費や物流コストの増加等もありましたが、輸出販売の採算性や工場稼働率の向上等から1億48百万円(前年同期はセグメント利益が34百万円の赤字)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2億87百万円増加し、57億78百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、6億9百万円(前年同期比25億18百万円減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益40億89百万円、減価償却費19億17百万円、売上債権36億34百万円の増加、たな卸資産31億30百万円の増加、仕入債務14億85百万円の増加、法人税の支払額10億48百万円等によるものです。
前年同期比で減収となりました要因は、税金等調整前当期純利益、仕入債務は増加しましたが、売上債権、たな卸資産の増加額が前年比で増加したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、22億81百万円(前年同期比15百万円減)となりました。これは主に、工場設備等の有形固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、16億40百万円(前年同期比19億70百万円増)となりました。これは主に、短期借入金36億56百万円と長期借入金8億28百万円の増加、自己株式買取りによる支出24億16百万円、配当金の支払い3億30百万円によるものです。
当連結会計年度における生産実績をセグメントの区分に替えて事業の部門別に示すと、次のとおりであります。
事業部門の名称 | 当連結会計年度 (自 平成26年11月1日 至 平成27年10月31日) | |
金額(千円) | 前年同期比(%) | |
乳製品・油脂類 | 10,912,131 | 104.5 |
製菓原材料類 | 5,201,302 | 94.0 |
乾果実・缶詰類 | 24,970,046 | 112.8 |
菓子・リテール商品類 | 14,118,955 | 107.8 |
合計 | 55,202,434 | 107.8 |
(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントの区分に替えて事業の部門別に示すと、次のとおりであります。
事業部門の名称 | 当連結会計年度 (自 平成26年11月1日 至 平成27年10月31日) | |
金額(千円) | 前年同期比(%) | |
乳製品・油脂類 | 20,737,439 | 106.1 |
製菓原材料類 | 11,950,706 | 99.2 |
乾果実・缶詰類 | 15,435,741 | 114.4 |
菓子・リテール商品類 | 414,471 | 106.0 |
その他 | 353,227 | 99.9 |
合計 | 48,891,584 | 106.7 |
(注) 1 金額は仕入価格によっております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
当社および連結子会社は需要見込による生産方式をとっているため、該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントの区分に替えて事業の部門別に示すと、次のとおりであります。
事業部門の名称 | 当連結会計年度 (自 平成26年11月1日 至 平成27年10月31日) | |
金額(千円) | 前年同期比(%) | |
乳製品・油脂類 | 30,133,101 | 107.0 |
製菓原材料類 | 17,660,888 | 100.9 |
乾果実・缶詰類 | 43,981,421 | 113.8 |
菓子・リテール商品類 | 14,520,080 | 107.5 |
その他 | 452,681 | 103.6 |
合計 | 106,748,171 | 108.6 |
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
今後の見通しにつきましては、中国経済が減速基調にあると思われますが、米国経済は、景気回復を確かなものにしつつあり、また、日本経済も雇用環境や企業収益が改善傾向にあるなど、緩やかな景気回復が見込まれております。
食品業界におきましては、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)合意に伴う今後の政策対応や、個人消費に与える消費増税の影響など、依然、不透明な状況が続くものと予想されます。
このような状況下で当社グループは、少子・高齢化やライフスタイルの多様化など、消費構造が大きく変化する中で、市場ニーズに即応した商品開発やお客さまに安全で安心な食品をお届けすることを最優先テーマに、食文化を通じて社会に貢献する企業グループを目指しております。
また、企業価値の最大化ならびに永続的発展を図ることを目的に、ステークホルダーの皆さまとの対話を図りながら、内部統制システムの強化と経営の効率化を推進し、コーポレート・ガバナンス体制の充実に努めてまいります。
当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあり、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項と考えております。
なお、下記事項の記載において将来に関する事項が含まれておりますが、当連結会計年度末において判断したものであります。
① 食品原材料や商品の安定調達と価格高騰について
当社グループは、国内外から食品原材料や商品を調達しており、自然災害や天候不順等に起因した凶作等、安定した品質と数量を確保することができないリスクや、農産物の海外相場や為替等の大幅な変動から、仕入原価や生産コストが大きく影響を受け、当社グループの利益の確保に影響を及ぼす可能性があります。
② 食品の安全性について
当社グループは、国内外の食品メーカーや生産者から商品および原材料を調達し、また、国内および米国、中国に生産子会社を保有しております。安全性に係わる予見しえない問題や、製造および加工工程での不測の事故の発生等から、大規模な商品回収や多額な製造物賠償責任が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 事業のグローバル化による影響について
当社グループは、食品原材料や商品の一部を海外から調達しており、また、海外において、生産拠点および販売事業を営んでいることから、戦争やテロ、政治・社会変化、不利な影響を及ぼす租税制度や諸規制の設定または改廃等、予期せぬ事象が生じた場合、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 災害による影響について
当社グループは、大地震や自然災害などの想定を超える事象が発生し、保有する施設や工場などの損壊・喪失、また、感染症疾患の大流行等が発生した場合、商品供給や生産活動に支障を来たし、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成に当たっては、主として当連結会計年度末の判断に基づき金額を見積った項目があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
当連結会計年度末の総資産は、前年同期に比べ90億31百万円増加し、683億1百万円となりました。その主な要因は、流動資産については、「仕掛品」が52百万円、「前渡金」が4百万円それぞれ減少したものの、「現金及び預金」が2億87百万円、「受取手形及び売掛金」が38億99百万円、「商品及び製品」が17億80百万円、「原材料及び貯蔵品」が17億43百万円それぞれ増加したことから、前年同期に比べ71億75百万円増加し、477億10百万円(構成比69.9%)となりました。固定資産については、有形固定資産が6億16百万円、無形固定資産が47百万円、投資その他の資産が11億92百万円それぞれ増加したことから、前年同期に比べ18億55百万円増加し、205億91百万円(構成比30.1%)となりました。
負債合計は、前年同期に比べ77億72百万円増加し、367億37百万円(構成比53.8%)となりました。その主な要因は、流動負債については、「支払手形及び買掛金」が17億50百万円、「短期借入金」が39億73百万円、「未払法人税」が3億65百万円それぞれ増加したことから、前年同期に比べ65億65百万円増加し、327億84百万円(構成比48.0%)となりました。固定負債については、「繰延税金負債」が5億61百万円、「長期借入金」が6億83百万円それぞれ増加したことから、前年同期に比べ12億7百万円増加し、39億52百万円(構成比5.8%)となりました。
純資産合計は、前年同期に比べ12億59百万円増加し、315億63百万円(構成比46.2%)となりました。その主な要因は、「利益剰余金」が23億56百万円、その他有価証券等評価差額金が8億55百万円、為替調整勘定が5億88百万円それぞれ増加したことによるものです。
当連結会計年度の売上高は、前年同期に比べ84億98百万円増加し、1,067億48百万円(前年同期比8.6%増)となり、売上原価は、前年同期に比べ69億41百万円増加し、926億33百万円(前年同期比8.1%増)となりました。
なお、事業部門別の分析等は、第2「事業の状況」1「業績等の概要」(1) 業績項目をご参照ください。
販売費及び一般管理費は、前年同期に比べ7億12百万円増加し、107億61百万円(前年同期比7.1%増)となりました。
営業利益は、前年同期に比べ8億44百万円増加し、33億52百万円(前年同期比33.7%増)となりました。
営業外収益(費用)の純額は、2億42百万円の利益になりました。
特別利益(損失)の純額は、4億94百万円の利益となりました。
当期純利益については、前年同期に比べて9億25百万円増加し、26億2百万円(前年同期比55.2%増)となりました。1株当たりの当期純利益は前年同期の86円23銭に対し137円72銭となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前年同期に比べて2億87百万円増加し57億78百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、6億9百万円の収入となりました。
なお、投資活動によるキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フローも含めた分析・詳細については、第2「事業の状況」1「業績等の概要」(2) キャッシュ・フローの状況をご参照下さい。
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、第2「事業の状況」3「対処すべき課題」に記載のとおりであります。