第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、『私たちは、情報サービスを通して「価値あるしくみ」を創造することで、社会の発展に貢献します。』という経営理念のもと、お客様の経営に役立つ最適な情報システムと高品質なサービスを提供いたします。また、より付加価値の高いビジネスに取組むとともに、営業力を強化することで収益性を向上し、企業価値を高め、すべてのステークホルダーから信頼され支持される企業となるべく、グループ全役職員が一丸となって取組んでまいります。

 

(2)目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、「お客様の価値(業績)を高める経営パートナー」となることを目標に、お客様の企業価値を高める最適なソリューションの提案や高付加価値商品の開発・拡販に努め、お客様との信頼関係をより強いものにしてまいります。

 現中期経営計画において、持続的成長の実現を目標としております。成長性・収益性については売上高および営業利益、資本効率についてはROE(自己資本利益率)を経営の重点指標としております。

 そのため、当社グループのコア市場である中堅市場に経営資源を集中させるとともに、独自のビジネスモデルを創造することで、品質・生産性の向上に努め、収益力の強化を図ってまいります。
 また、これまで培ってきたスキル・ノウハウの活用と共有による組織力強化に加え、最適なソリューションを提案できる人材の育成、あわせて外部パートナーとの協業をより積極的に推進してまいります。

 

(3)経営環境および事業戦略

 当社グループの事業基盤の特徴としては以下があげられます。

① 長い歴史の中で構築されたお客さまからの信頼

 当社は、設立以来67年に渡りお客さまに寄り添い、業務を理解し提案することで深い信頼関係を構築しており、直接取引を中心とした2万社以上のお客さまと取引を継続しております。信頼関係の維持ならびに向上に当たっては、毎年実施している顧客満足度アンケートにより、お客さまからの評価を分析し具体的な改善活動に繋げております。これらの取り組みにより、既存のお客さまからのリピート受注が90%を越えており、お客さまの業務理解と信頼関係がさらに深化する好循環を構築しております。

② お客さまの業務に精通することでコトづくりを提供

 当社は、富士通株式会社とパートナー契約を締結しており、同社との共創に加え、マルチベンダーの推進により常にお客さまニーズに合わせた最適な商品・サービスの提供が可能です。加えてソリューションパートナーを始めとした2,700社を超えるパートナー企業と密接なパートナーシップを構築し、互いの強みを融合して強力なソリューションを提供しております。

 これらを統合して、ICTに関するコンサルティングからシステム設計、構築、運用、検証までをワンストップで最適解を提供し差別化を図っております。

③ 共創から生まれた独自のパッケージソフトによる市場開拓

 当社は、お客さまの業務を理解し信頼関係を構築しながら、お客さまのニーズに応えたソリューションの提供を継続してまいりましたが、個々のプロジェクトで培ったソリューションを自社パッケージ化し、同様のニーズを持つお客さまに提供しております。具体的には、製造業向け個別受注型生産管理システム、間接材調達支援システム、流通専門店向け次世代POSシステム等、お客さまとの共創による成果として新規のお客さまへの提供にも寄与しております。

 今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大により、内外経済をさらに下振れさせるリスクが顕在化しており、これまで堅調であったICT投資への影響など、先行きに対する懸念材料となっております。また、感染症対策として働き方を根本的に見直す機運も高まり、これまで以上にICTに対するニーズが加速度的に変化し、新しいビジネスの付加価値提案が求められることで、企業間の競争激化が予想されます。

 このような環境のなか、当社グループは「お客さま第一」と「高品質なサービス」を基本に、当社にとって最大の財産であるお客さまのビジネス拡大と課題解決に寄与するため「価値ある仕組」としてのICTサービス提供を継続するとともに、「幸せを追求するICTサービス企業」を目指し、スピード感を持って重点施策に取組んでまいります。

 また、社会から信頼される企業であり続けるため、さらに、当社を取り巻くステークホルダーへ貢献するために、本業を通じた社会貢献、コンプライアンスの定着に引き続き取組んでまいります。

 なお、第68期の重点施策は以下のとおりです。

① 中堅ビジネスおよび富士通グループとの共創ビジネスをコアビジネスと位置づけ、お客さまの一番近くで「価値ある仕組」を創造し続けます。

② デジタルトランスフォーメーション時代を生き抜くために、自社製品にIoTやAIの最先端技術を組み込み、社内実践した仕組をお客さまに提供することで価値の増大を図ります。

③ ICTの新時代に益々強化が必要とされるセキュリティ対策において、次世代型セキュリティ製品である「AppGuard®」を含めた対策を広く世に知らしめ、将来の収益源の確保に努めます。

④ ストックビジネスの更なる底上げを図るために、パートナーと連携したストック商品拡販施策を展開するとともに、収益性向上のためのシステムと体制整備を継続します。

⑤ 営業活動における生産性向上を目的として導入したセールスフォースオートメーションとマーケティングオートメーションを有機的に連携させながら活用を図ることで、WEBマーケティングによる新規案件獲得、商談の組織対応強化を行い、受注拡大を目指します。

⑥ 製品・サービスの品質向上、プロジェクトロスの防止を目的に、プロジェクト管理ツールを活用し、パートナーを含めたSEサービス、ネットワークサービスの品質強化によるソリューションビジネスの拡充を図ります。

⑦ 新たに加えたグループ会社を含め、徹底した連携強化を図ることで事業領域の拡大、売上増進、コスト削減といったグループシナジーを最大化するグループ基盤を構築します。

⑧ 収益の源泉となる人材育成について、グループ全体での教育体制の整備を行い、「個人」が強い組織体制を整備してまいります。また、人材確保においても、地域性を重視した採用活動を行い、世代の波が少ない組織構造を作ってまいります。

⑨ 製造原価と販管費のコントロールを継続することで、営業利益の増加に努めるとともに、更なる財務基盤の安定と資本の増強に取組みます。

 

(4)コンプライアンスの徹底と有効な内部統制の整備・運用

 当社グループは、今後もグループ全体のコンプライアンスの徹底と有効な内部統制の整備・運用に努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 事業環境に関するリスク

① 市場動向リスク

 当社グループの主要顧客である中堅企業向け市場は、景気の影響を受けやすく、これに伴う需要の縮小により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 競合リスク

 当社グループ事業は、コンピュータメーカー各社および関連ソフトウェア会社、ソフトウェアパッケージ会社、システムインテグレータ、コンサルティング会社など多くの同業他社と競合関係にあります。現時点においては一定の競争力を有していると考えておりますが、今後、同業他社あるいは新規参入者に対し、取扱い商品・サービス、業務スキル、技術面等での競争結果によっては、業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 技術革新リスク

 当社グループが事業を展開する情報サービス業界においては、急速に技術等が変化しております。これらの技術革新への対応が遅れた場合には、当社グループの提供するサービスの競争力の低下等が生じる可能性があります。

④ 特定取引先への依存リスク

 当社グループの主要な取引先は、富士通株式会社であり、当連結会計年度において当社グループの売上高に占める富士通株式会社の割合は4.2%、仕入高に占める割合は19.1%であります。富士通株式会社とはパートナー契約を締結しております。取引関係は安定的に推移してまいりましたが、このような取引関係が継続困難となった場合や、何らかの理由で支障が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑤ お客さまとの成約前・導入後作業の未回収リスク

 当社グループは、システム等の導入においては、お客さまとの成約前に技術者やパートナーによる事前調査や提案作業(プレ作業)を実施する場合があります。また、過去にお客さまに導入したシステムの調整等について有償化できない作業(メンテ作業)が発生した場合には費用として計上しております。それらの作業については、予算化し事前の承認を含めた運用基準を策定しモニタリングしておりますが、結果的にお客さまとの成約に至らない場合やメンテ作業工数が増大した場合には、業績に影響を与える可能性があります。

(2) 品質に関するリスク

① プロジェクトリスク

 当社グループは、ソリューションサービスの一環としてシステム構築を行っておりますが、顧客との認識不一致、当社の調達先の技術力不足、システムの不具合から多額の修正費用が発生する可能性があります。また、このような不具合、納期遅延等により、お客様からの重大なクレームや訴訟等を受ける可能性があります。こうしたリスクを回避するために、当社は、不採算プロジェクト発生の事前防止と遂行中プロジェクトの課題の早期発見のために、現場部門における品質管理体制を強化するとともに、品質管理部門を常設し、全社的なプロジェクトの管理・支援を強化することによって、プロジェクトのリスクをコントロールし、損失の極小化を図っております。

② 製品開発リスク

 当社グループは、ソリューションサービスの一環として自社開発のソフトウェア製品を開発、販売しておりますが、製品が陳腐化し市場性が失われたり、想定外の不具合等の発生により、多額の改修費用が発生する可能性があります。

(3) 人材の確保・育成に関するリスク

 当社グループの最大の財産は「人材」であり、人材の確保、育成は経営基盤の維持、拡大の上で不可欠であります。人材確保の面では、定期採用・中途採用を行っており、会社説明会、インターネットの活用など幅広い採用活動を積極的に展開しておりますが、将来的に継続して必要な人材を確保することが困難なことも予想されます。当社グループは、人材育成を経営の最重要課題と位置づけており、必要なスキル習得のため教育を積極的に推進しておりますが、専門的知識や、技術・資格等を持つ人材に対する需要は強く、社外流出する可能性もあります。

(4) 情報管理に関するリスク

 当社グループは、事業活動を通じ、お客様の機密情報、個人情報を知る機会を有しております。万一、そのような情報が外部に流出するといったことが発生すると、当社グループの社会的信用失墜、お客様からの損害賠償請求等の事態がおこる可能性があります。当社グループにとって、情報管理は社会的責務であり、その適切な取扱い、管理の徹底のため、プライバシーマークの取得等情報管理に関する体制を整備しております。

 

(5) 財務リスク

① 退職給付リスク

 当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響額については、認識した連結会計年度から定額法により5年で費用処理しております。従って、将来、割引率が低下した場合や運用利回りが悪化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態は重要な影響を受ける可能性があります。

② 減損リスク(のれんを含む)

 当社グループは「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、保有資産の将来キャッシュ・フロー等を算定し、減損の測定等を実施しております。今後、保有資産から得られるキャッシュ・フローの状況等によっては当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 繰延税金資産の回収リスク

 当社グループは「税効果会計に係る会計基準」を適用しており、繰延税金資産について、決算の都度、将来の課税所得の見込みに基づき回収可能性の判断を実施しております。将来の期間にわたる課税所得の試算においては、慎重な判断に基づき、発生の確実性の高いと想定される金額により計算しておりますが、実際の課税所得が当初想定したものと異なる場合があります。これにより当連結会計年度末における繰延税金資産の回収可能見込額に過不足が発生する可能性があります。

④ 資金調達リスク

 当社グループは、金融機関から借入れを行っていますが、金融機関が貸出しを圧縮した場合、あるいは当社の信用引下げ等の事態が生じた場合、借換え又は新規の借入れが困難となり、適時に当社グループが必要とする金額の借入れを行うことができない場合には、当社グループの資金調達に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤ その他会計制度変更等に関するリスク

 当社グループは、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、連結財務諸表および財務諸表を作成していますが、会計基準等の変更により、会計方針を変更した場合には当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) コンプライアンスリスク

 当社グループは、「DAiKOグループ行動基準」を制定し、社員一人ひとりがこの行動基準を遵守し、法令・規範に則した行動を行うよう、周知徹底に取り組んでおります。また、経営監理委員会を設置し、コンプライアンスの徹底にグループ一体となって取り組んでおります。しかしながら役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合には、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 災害リスク

 地震等の自然災害、伝染病の発生等により、当社グループの事業継続に深刻な支障を来した場合には、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。BCP対策につきましては、近年では地震に加えて台風による被害の影響が増大しており、そのような状況を踏まえた当社グループのBCPを更に整備するとともに、お客さまに対するBCP対策のご支援を提案してまいります。特に当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす事象として、当連結会計年度の後半から発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大やそれに伴う経済活動停滞による影響がございます。その影響は少なくとも上期中は続くものと想定し、商談機会の減少ならびに製造業と流通業を中心とする広範な民需顧客層の投資意欲に陰りが出ると見込んでおり、当社グループの今後の業績への影響は避けられないと予想しております。当社グループはお客さまと従業員の安全を第一優先とし、本事象を契機とした働き方改革を推進し、お客さまに対してICTを活用したソリューションを提供してまいります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や設備投資の改善および良好な雇用環境が続き、景気は回復基調で推移しましたが、米中貿易摩擦や相次ぐ自然災害の影響に加え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大により、先行きが極めて不透明な状況で年度末を迎えました。

 当情報サービス業界では、IoTやAIなど新技術を活用した先進事例が増加するとともに、生産性向上や合理化目的のICT投資を中心に企業のシステム需要が概ね堅調だったことに加え、2019年10月の消費税対応および2020年1月のWindows7サポート終了に伴う更新入替が継続的に発生したことで、旺盛な需要に支えられながら推移いたしました。

 こうした環境の下、当社グループでは受注活動の強化と、収入安定化を目的としたストックビジネスの増強に取組みながら、引き続きサイバーセキュリティ製品「AppGuard®」の拡販ならびにスマートウォッチを活用したウェアラブル事業に注力するとともに、デジタルトランスフォーメーション推進の一環として、次世代IoT プラットフォーム「VANTIQ」の販売提携を実施するなど、新たなビジネスの拡大策を並行して展開いたしました。同時に、経営資源(技術、ノウハウ、人材、拠点、顧客基盤)の相互補完と活用によるマーケットの拡大を目的として、デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社(代表取締役社長:市川 聡、資本金453,156千円、本社:東京都中央区)と資本提携および業務提携をいたしました。

 また、業界共通の課題でもある技術者を中心とした人材不足への対策として、これまで株式会社DSR(旧株式会社大和ソフトウェアリサーチ、2019年7月社名変更)、株式会社アイデスを取得してきましたが、2019年11月、新たに大協電子通信株式会社を連結子会社化し、工事ビジネスの技術者確保による企業基盤の強化と、相互の事業領域におけるシナジーの創出による企業価値向上を、さらに一歩推し進めました。

 一方、社内的には、「お客さま第一」の方針のもと、お客さまの経営課題の解決をご支援するために、「人の品質」「物の品質」「仕事の品質」の向上を目指し、組織を横断するタスクフォース活動による品質向上に引き続き取組みました。

 この結果、販売面におきましては、富士通株式会社および同社グループとの連携による受注獲得に加え、消費税対応およびWindows7サポート終了による一時的な需要増ならびに連結子会社の取得による増収効果により、当連結会計年度の業績は、受注高391億41百万円(前期比105.8%)、売上高412億17百万円(前期比116.2%)となりました。

 利益面におきましては、販売面と同様の理由による増収に伴う売上総利益の増加に加え、当社グループにおいては比較的収益性の高いソフトサービスの需要が堅調に推移する中、品質向上を目的とした社内施策が奏功し、通常ソフト開発で見込まれるトラブルの減少でプロジェクトの採算性が改善したことなどにより、営業利益20億79百万円(前期比207.5%)、経常利益21億3百万円(前期比196.7%)と大幅な増益となりました。

 また、大協電子通信株式会社の連結子会社化による特別利益として、負ののれん発生益1億79百万円を計上したほか、法人税、住民税及び事業税ならびに法人税等調整額を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、19億56百万円(前期比74.3%)と減少しましたが、これは前連結会計年度において繰延税金資産の回収可能性の判断に関する企業分類が変更されたことにより、親会社株主に帰属する当期純利益が大幅に増加したこととの比較によるものです。

 

 事業部門別の連結販売実績は次のとおりであります。

 なお、当社グループは、情報通信分野における機器の販売及びサービスの提供を行う単一の事業活動を営んでいるため、事業部門別に記載しております。

 

情報通信機器部門

 情報通信機器部門におきましては、富士通株式会社および同社グループとの連携強化やWindows7サポート終了と消費税改正に伴う入替需要が当初の想定を上回ったことにより、受注高は124億98百万円(前期比105.2%)、売上高は134億88百万円(前期比119.6%)と増加しました。

ソリューションサービス部門

 ソリューションサービス部門におきましては、受注高は266億43百万円(前期比106.1%)、売上高は277億28百万円(前期比114.6%)となりました。同部門の内訳は以下のとおりです。

 ソフトウェアサービスでは、公共分野が減少したものの民需分野が堅調に推移したことに加え、取得いたしました連結子会社の売上高が主にソフトウェアサービスに属するため、売上高は188億80百万円(前期比121.1%)と大きく増加いたしました。

 保守サービスでは、ストックビジネスが堅調に推移したことにより、売上高は57億89百万円(前期比101.8%)となりました。

 ネットワーク工事では、受注高が既存顧客を中心に堅調に推移したことにより、売上高は30億58百万円(前期比105.0%)となりました。

 

 当社グループでは、2020年3月期(第67期)から2022年3月期(第69期)までの3カ年を対象とした中期経営計画「D’s WAY(ディーズウェイ)」を策定し公表しておりますが、1年目である当連結会計年度においては、事業部門別実績の通りWindows7サポート終了と消費税改正に伴う入替需要が想定を上回ったこと、およびプロジェクトの開始から終了までの管理を徹底したこと等により売上高、利益ともに大幅に中期経営計画を上回る結果となりました。

 

2020年3月期

(当連結会計年度)

増減

中期経営計画

実績

金額

売上高

38,030百万円

41,217百万円

3,187百万円

8.4%

営業利益

1,070百万円

2,079百万円

1,009百万円

94.3%

営業利益率

2.8

5.1

親会社株主に帰属する当期純利益

690百万円

1,956百万円

1,266百万円

183.5

ROE

(自己資本利益率)

9.7

24.0

自己資本比率

27.8

33.0

 (注) 自己資本は、期末日現在の金額にて算定しております。

 

②キャッシュ・フローの状況

 営業活動によるキャッシュ・フローは、16億39百万円の収入(前期は11億円の収入)となりました。これは主に

税金等調整前当期純利益21億84百万円、売上債権の減少による13億84百万円の収入、仕入債務の減少による17億99

百万円の支出、等によるものであります。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、21百万円の収入(前期は77百万円の支出)であり、主に子会社株式の取

得によるものであります。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、8億45百万円の支出(前期は2百万円の支出)であり、主に借入金の返

済によるものであります。

 これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度の期末残高より8億16

百万円増加し、54億56百万円となりました。

 

③生産、受注及び販売の実績

 当社グループは、情報通信分野における機器の販売及びサービスの提供を行う単一の事業活動を営んでいるため、事業部門別に記載しております。

 

a.受注実績

当連結会計年度における受注実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門別

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

情報通信機器

12,498,093

105.2

2,308,435

70.0

ソリューションサービス

 

 

 

 

ソフトウェアサービス

18,010,059

109.3

8,593,792

90.8

保守サービス

5,657,248

98.7

1,252,191

90.4

ネットワーク工事

2,976,349

102.9

613,423

88.2

小計

26,643,657

106.1

10,459,407

90.6

合計

39,141,750

105.8

12,767,843

86.0

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

b.販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門別

販売高(千円)

前年同期比(%)

情報通信機器

13,488,384

119.6

ソリューションサービス

 

 

ソフトウェアサービス

18,880,626

121.1

保守サービス

5,789,728

101.8

ネットワーク工事

3,058,313

105.0

小計

27,728,668

114.6

合計

41,217,053

116.2

 (注)1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

富士通株式会社

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

2,891,670

8.2

1,749,845

4.2

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.売上および売上原価

 当情報サービス業界におきましては、IoTやAIなど新技術を活用した先進事例が一部で実現する一方、民需分野では企業規模の大小を問わず慎重な投資姿勢は維持しながらも、人手不足を背景とした生産性向上や合理化目的のICT投資を中心に企業のシステム投資は回復する傾向も見られ、売上高は412億17百万円(前期比116.2%)、売上原価は316億69百万円(前期比112.4%)となりました。売上高総利益率は23.2%となりました。

 情報通信機器部門におきましては、富士通株式会社及び同社グループとの連携強化やWindows7サポート終了と消費税改正に伴う入替需要等により受注高が増加し、売上高は134億88百万円(前期比119.6%)と全売上高の32.7%(前期31.8%)となりました。

 ソフトウェアサービスでは、公共分野が減少したものの民需分野が堅調に推移したことに加え、取得いたしました連結子会社の売上高が主にソフトウェアサービスに属するため、売上高は188億80百万円(前期比121.1%)となりました。

 保守サービスでは、ストックビジネスが堅調に推移したことにより、売上高は57億89百万円(前期比101.8%)となりました。

 ネットワーク工事では、受注高が既存顧客を中心に堅調に推移したことにより、売上高は30億58百万円(前期比105.0%)となりました。

 その結果、ソリューションサービス部門の売上高は、277億28百万円(前期比114.6%)と全売上高の67.3%(前期68.2%)となりました。

 売上原価は、ハードウェアの販売に係る情報通信機器の原価率は85.5%(前期85.0%)となりました。ソリューションサービスにおけるソフトウェアサービスの原価率は66.3%(前期72.6%)、保守サービスの原価率は87.0%(前期85.2%)、ネットワーク工事の原価率は84.2%(前期83.3%)となりました。

b.販売費及び一般管理費

 販売費及び一般管理費は74億67百万円(前期比118.6%)であり、売上高に占める割合は18.1%(前期17.7%)となりました。

c.営業外損益

 営業外収益は65百万円(前期比64.8%)、営業外費用は42百万円(前期比123.8%)であり、ほぼ毎期継続して発生するものであり、基本的に財務活動を行う上で必要となるものと判断しております。今後とも営業成績に大きな影響を及ぼすような財務活動による営業外の収支は発生しないものと判断しております。

d.特別利益

 特別利益1億95百万円は負ののれん発生益1億79百万円及び投資有価証券売却益15百万円であります。

.特別損益

 特別損失1億13百万円は投資有価証券評価損80百万円、減損損失32百万円及び投資有価証券売却損1百万円であります。

.法人税等

 法人税、住民税及び事業税は3億82百万円(前期比139.8%)、法人税等調整額は△1億37百万円(前期法人税等調整額△20億52百万円)であります。

g.親会社株主に帰属する当期純利益

 親会社株主に帰属する当期純利益は19億56百万円(前期比74.3%)となりました。1株当たり当期純利益は142円89銭(前期1株当たり当期純利益192円17銭)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.資金需要

 当社グループの主な短期的な資金需要の主なものは、当社グループの販売目的である情報通信機器等の仕入、製造費用、及び販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、販売費及び一般管理費の主なものは人件費、賃借料などであります。当社グループの短期的な資金の源泉は、主に営業活動によって獲得した現金です。その結果、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、16億39百万円の収入(前期は11億円の収入)となりました。今後、当社グループの新たな事業の基盤となるデジタルトランスフォーメーション推進に当たり、人件費の増加やパートナーとの連携による支出の増加を見込んでおります。

 当社グループは、前連結会計年度に子会社を2社追加取得、当連結会計年度に子会社を1社追加取得いたしました。これは、当社グループの事業活動に必要な技術者を中心とした人事確保、新たな技術の習得を目的としており、今後も中期経営計画に沿って投資を継続する予定であります。

 株主還元といたしましては、当連結会計年度において、1株当たり年間6円、総額81百万円の配当金の支払いを行いました。また、2020年6月25日に開催された当社の定時株主総会において、2020年3月31日現在の株主に対し、1株当たり10円の配当、総額1億36百万円の期末配当を2020年6月26日に実施することが承認されました。

 以上の結果、当連結会計年度の期末日における現預金残高は55億13百万円となり、今後の資金需要には十分対応できる水準と考えております。

b.財務政策

 当社グループは運転資金の安定的かつ機動的な確保を重視した資金調達を基本方針としており、子会社の取得等の多額の資金需要に対しては、必要に応じて外部金融機関から資金調達しております。また、当社グループは、資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。さらに、グループ内の資金調達・管理の一元化を行い、より一層グループ全体の資金効率化を進めてまいります。当連結会計年度末における借入金は、短期借入金30億円、長期借入金2億64百万円及び社債1億50百万円であります。

 当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローの創出能力と、金融機関との相対取引により、当社グループの成長を維持するための運転資金の確保・調達が可能であると判断しております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表は連結会計年度末日における資産・負債の報告数値等の作成について、見積り・判断を行って算出する必要があります。実際の結果は様々な要因による不確実性があり、見積りと異なる場合があります。経営陣は主に財政状態および経営成績に関する以下の項目が影響を及ぼすものと判断しております。

a.たな卸資産

 当社グループは、連結会計年度末日におけるたな卸資産の商談の状況等を総合的に判断して陳腐化等の見積りを行い、これに基づき評価損を計上しております。また、当社グループは、受注契約に係る将来の損失に備えるため、翌連結会計年度以降に損失が発生すると見込まれる金額を受注損失引当金として計上しております。今後の実際の市場動向や、商談推移の如何により計上した評価損等の過不足が発生する可能性があります。

b.固定資産(のれんを含む)の減損

 当社グループは、事業資産について経営環境の悪化により経常的な収益が見込めなくなった場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。なお回収可能価額は、将来キャッシュ・フローを割り引いて算定した使用価値としております。また、遊休資産については、帳簿価額に対し時価が著しく下落している場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。今後の地価動向や景気動向等によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生する可能性があります。

c.株式等の減損

 当社グループは、取引関係の安定的な推移を目的として顧客および金融機関の株式等を保有しております。これらの中には連結会計年度末の時価が確定している上場株式等と時価が未確定の非上場株式等とが混在しております。当社グループでは個別銘柄ごとに時価の推移や発行体の財政状態等を見積り評価損等の計上を行っております。今後の株式市場の動向や、株式発行体の業績如何によっては追加すべき評価損等が発生する可能性があります。

d.賞与引当金

 当社グループは、当連結会計年度に含まれる将来の支給見込額の日数按分額に基づき費用および引当金を計上しております。当社における従業員に係る賞与支給額は、賞与支給の都度労働組合との合意を要するため、将来時点の個別事情により当連結会計年度末に想定した見込額と異なる可能性があります。

e.退職給付債務

 当社グループは、退職給付債務を数理計算上に仮定される各種の前提条件により計算しております。前提条件には、割引率、長期期待運用収益率、退職率、死亡率などが含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なった場合には、将来期間において認識される費用又は債務の金額に影響を及ぼす可能性があります。

f.繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産について、決算の都度、将来の課税所得の見込みに基づき回収可能性の判断を実施しております。将来の期間にわたる課税所得の試算においては、慎重な判断に基づき、発生の確実性の高いと想定される金額により計算しておりますが、実際の課税所得が当初想定したものと異なる場合があります。これにより当連結会計年度末における繰延税金資産の回収可能見込額に過不足が発生する可能性があります。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)富士通パートナー契約

 当社は、富士通株式会社(本店、神奈川県川崎市中原区)と同社製品の継続的な販売活動に関する基本契約として、1964年4月1日より通信特約店契約を締結いたしました。その後同契約は1970年10月1日にFACOMディーラー契約、1982年10月1日には富士通ディーラー契約として継承され、またそれと並行してパソコン特約店基本契約等の製品別の個別契約も別途締結されておりましたが、1987年10月1日よりそれらを統一した富士通システム機器ディーラー契約を締結いたしました。その後同契約は、1999年11月26日に、機器、プログラム・プロダクト、保守、サービス、コンサルティングに関する条項等大幅に拡充し、富士通パートナー契約として新たに締結いたしました。なお同契約については、双方から別段の意思表示がない限り同一条件をもって毎期継続するものとされております。

(2)富士通マーケティングパートナー契約

 当社は、株式会社富士通マーケティング(本社、東京都港区)と富士通グループの民需ビジネス市場における営業体制の再編に伴い、富士通製品(機器、プログラム・プロダクト、保守、サービス、コンサルティング等)の取扱いに関する契約として2012年4月1日付けでパートナー契約を締結いたしました。契約期間は2012年4月1日から2013年3月31日までであり、以降1年毎に自動更新するものとされております。

(3)株式譲渡契約

当社は、2019年11月6日開催の取締役会において、大協電子通信株式会社の全株式を取得し子会社化することについて決議し、2019年11月7日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。