第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社は、「美と健康」に関する生活必需品をフルラインで安定的に供給する企業として、高品質・ローコストの物流機能と小売業の利益経営に貢献する営業機能を両輪に、メーカーから小売業に至るまでのサプライチェーン全体の最適化・効率化に貢献する中間流通業を目指すことを基本方針としております。

 

(2)経営環境及び対処すべき課題等

当社が属する化粧品・日用品、一般用医薬品業界においては、労働人口減少による人手不足により、人件費や配送費の上昇が続いており、将来においてもこの影響はさらに大きくなると予想しております。これは、当社だけの課題ではなく、メーカーから小売業に至るサプライチェーン全体の課題となっており、メーカーから小売業の中間に位置する当社の役割・使命はますます重要なものとなっております。

このような環境のなか、当社は今後の事業運営に大きな影響を及ぼしかねない労働人口減少を対処すべき課題と認識し、この課題に対応すべく中期経営計画における重点項目を定め取組んでおります。

 

(3)経営戦略等

当社は、2019年3月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画を策定いたしました。労働人口減少に伴う人手不足が深刻化するなか、製・配・販の中間に位置する当社の役割・使命はますます重要になっております。このような状況のなか、当社は「1兆円、その先へ ~攻めの投資で流通改革に挑戦~」をビジョンに掲げ、これを実現するため「利益の再投資」「新物流モデルの確立」「品質を伴った生産性の向上」「人材・組織の強化」を重点項目として取組んでおります。これらの取組みにより、サプライチェーン全体の最適化・効率化を実現し、持続的成長と中長期的な企業価値向上に努めてまいります。取組みの達成状況を判断するための指標項目として、事業活動の成果を示す売上高、営業利益及び経常利益、並びに当社の生産性を推し量る販管費率を定めております。中期経営計画の最終年度となる2021年3月期につきましては、計画策定時にこれらの項目の数値設定をしておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、現段階において再度合理的に算定することが困難であるとの判断から、具体的な数値は設定しておりません。

 

①サプライチェーン全体の効率化に向けた「利益の再投資」

事業で得た利益を、事業基盤強化のために再投資することで持続的成長を果たしてまいります。特に事業規模拡大に向けた出荷キャパシティの確保及び労働人口減少や働き方改革に対応するため、生産性向上を実現する「効率の良い物流センター」等への投資を行ってまいります。これらにより、高品質の流通サービスを提供することで社会インフラを担う企業としてサプライチェーン全体の効率化に資する取組みを進めてまいります。

 

②新技術とノウハウを融合した「新物流モデルの確立」

これまでの卸売業の枠を超えたAI・ロボットなどの最新技術を取入れ、当社が持つ物流ノウハウと融合させることで、新しい物流モデルの確立に挑戦してまいります。自動化やロボット化を推進し、従来比2倍の人員生産性を実現することで労働人口減少に対応するとともに、人への負担軽減や危険作業を回避する「人にやさしい物流」を実現してまいります。

 

③「強み」に磨きをかける「品質を伴った生産性の向上」

当社は、1998年から高品質かつローコストな仕組みを提供できる物流モデル構築に取組んでまいりました。今後においても新しい物流モデル確立はもとより、既存の物流センター内の改善活動の継続、業務集約及び人材の最適配置などを進め、品質を伴った着実な生産性向上を果たし、将来の環境変化に対応しうる効率の高い事業基盤を構築してまいります。

 

④お取引先の課題解決に資する「人材・組織の強化」

持続的成長の源泉である経営理念を基に自発的活動のできる人材を育成し、その人材が互いに協力して活躍できる最適な組織構築に取組んでまいります。これらにより、サプライチェーン全体の生産性向上に向け、当社の総合力を発揮し、小売業・メーカー及び協力パートナーとの協働取組みによる課題解決を推進することで業績拡大に取組んでまいります。

 

⑤ESG(環境・社会・ガバナンス)を重視した経営

当社は、化粧品・日用品、一般用医薬品などの生活必需品を扱う中間流通業者であります。企業活動を通じて、持続可能な社会に向けたSDGsの達成に貢献するとともに、「人々の豊かで快適な生活の実現」を目指しております。流通段階において存在するムダを排除し生産性向上に努めることで、社会的価値の提供や環境負担軽減にも貢献できると考えております。このような考え方を基本に、効率的かつ有効なガバナンス体制の強化を進め、社会インフラ企業として持続的成長を果たしてまいります。

 

(注)SDGs(Sustainable Development Goals)とは、2015年の国連サミットで採択された持続可能な社会の実現を目指すために、国際社会が2030年までに達成すべき環境や社会に関する17の目標のことをいいます。

 

2【事業等のリスク】

当社では、当社を取り巻くリスクについて経営レベルで議論を行い、的確にリスクを把握することに努めております。こうして把握したリスクに対して、影響度や発生可能性を勘案し「重要なリスク」を特定しております。

 

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)労働人口減少に関するリスク

 当社は、多くの従業員により事業活動を行っておりますが、昨今の労働人口減少により人件費の高騰や人材の確保が難しくなっております。このため、魅力ある職場環境や人事制度の構築、既存物流センターの改善活動による生産性の向上、及び大幅に生産性を向上させる新物流モデルの開発などに取組み、労働人口減少に向けた対応を行っております。しかしながら、今後労働人口の減少の予期せぬ進展により、さらなる人件費の高騰や計画どおりに人材を確保できない場合は、事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)事業環境の変化に関するリスク

当社が属する化粧品・日用品、一般用医薬品業界において、業種・業態を超えた競争の激化やM&Aによる規模拡大が続いております。このため、当社では取引先のニーズを捉え、環境の変化に即座に対応できる組織を構築しております。しかしながら、今後さらなる競争の激化や取引先の企業再編等により取引先の政策や取引条件が大幅に変更された場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)情報システム・情報セキュリティに関するリスク

当社は、重要な営業・物流施設であるRDCの運営・管理において、複雑にプログラミングされた独自の情報システムやコンピュータネットワークを用いております。自然災害などに対応するため、基幹コンピュータ機器を免震設備及び自家発電装置を備えたデータセンターに設置し、サーバの二重化及びバックアップを行っており、業務が困難な場合は、遠隔地にある代替データセンターに切替え業務継続するなどの仕組みを整え、業務継続性の向上を図っております。しかしながら、想定を超える自然災害などの発生により、機能停止した場合などは、販売・物流に大きな支障が生じる可能性があります。

また、コンピュータウイルスの侵入を防止するため、ソフトの導入及びシステムの監視体制を構築しておりますが、サイバー攻撃などによるシステム障害や情報漏洩が発生した場合は、事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)自然災害・感染症等の発生に関するリスク

当社は、全国に多数の事業所、物流センターを設置し、多くの従業員により事業活動を行っております。自然災害や感染症の拡大等による損失を最小限に抑えるため、一部の事業所の物流機能が不全となった場合においても、他の事業所からバックアップできる体制を敷くなど、事業継続計画(BCP)の整備に努めております。しかしながら、大規模な自然災害の発生等によるライフラインや交通網の寸断、新型インフルエンザ等の感染症の流行により予期せぬ事態が発生した場合、物流サービスの提供などに支障が生じ業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)固定資産の減損に関するリスク

他事業者との競合規模や当社の事業領域の拡大、日々進化し続けるデジタル技術の活用など当社を取り巻く環境が変化するなか、持続的成長に向けた物流・情報システム機能を充実・拡大するための設備投資を積極的に実施しております。しかしながら、事業環境の著しい変化や収益状況の悪化などにより、固定資産の減損損失を計上する必要が生じた場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)コンプライアンスに関するリスク

当社は、ステークホルダーのみなさまから信頼され永続的に発展する企業であるためには、一人ひとりが、法令の遵守はもちろんのこと、社会におけるルールやマナーを守り、高い倫理観を持って行動することが重要であると考えております。このため一人ひとりがコンプライアンスの重要性について理解を深められるよう、集合研修やオンライン研修など様々な教育・研修を行っております。しかしながら、コンプライアンス上のリスクは完全に排除することは困難であり、法令等に抵触する事態が発生した場合、当社の社会的信用の低下や発生した損害に対する賠償金の支払いなどにより、事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)特有の法的規制等に係るもの

当社は、一般用医薬品及びその関連商品を取り扱っております。このため主に医薬品医療機器等法などの関連法規の規制を受けており、各事業所が所轄の都道府県知事より必要な許可、登録、指定及び免許を受け、あるいは監督官公庁に届出の後、販売活動を行っております。このため主管部門であるCSR推進本部において必要な許認可等の取得及び法令遵守の環境維持に努めておりますが、法令違反等によりその許認可等が取り消された場合や許認可等が得られない場合は、当社売上のおよそ1割を占める商品の全部又は一部の販売が制限され事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)債権回収リスク

当社は、販売先との継続取引に伴う債権について、当該販売先との密な連携体制の強化や当社内における債権管理の徹底、さらには取引信用保険の加入等により貸倒発生のリスクを抑える活動を行っておりますが、結果として販売先の破産、民事再生等による債務不履行が発生した場合は、業績に影響を与える可能性があります。

 

(9)商品在庫リスク

当社が所有する商品在庫及び販売先からの返品在庫は、ほとんどが仕入先へ返品が可能なため商品在庫リスクを回避することができますが、仕入先の破産や民事再生等が発生した場合、商品在庫の価値低下を招くと同時に返品が不能となるため、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)業績の変動について

当社の業績は、第4四半期において、他の各四半期に比べて売上高は減少する傾向にあり、利益も売上高の変動の影響を受けて減少する傾向になっております。

これは主に、1月は年末にかけて日用品をまとめて購入する消費需要が12月に発生する影響により、また2月は営業日数が少ないため他の月に比べて売上高が少なくなることによります。

このため、第3四半期までの業績の傾向が、年間の当社の業績の傾向を示さない可能性があります。

なお、2020年3月期における四半期毎の業績の概要は以下のとおりであります。

 

 

2020年3月期

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

年間

売上高 (百万円)

(構成比 %)

262,633

(25.1)

282,352

(27.0)

253,409

(24.2)

248,016

(23.7)

1,046,412

(100.0)

営業利益 (百万円)

(構成比 %)

6,259

(25.3)

7,535

(30.5)

5,615

(22.7)

5,298

(21.5)

24,708

(100.0)

経常利益 (百万円)

(構成比 %)

6,964

(25.5)

8,162

(29.9)

6,321

(23.1)

5,868

(21.5)

27,316

(100.0)

(注)上記には、消費税等を含めておりません。

 

(11)親会社グループとの関係

当社は、「化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業」、親会社グループは、主に「医療用医薬品卸売事業」を行っており、取り扱い商品や流通形態等が大きく異なることから、現状は親会社グループの事業との間に競合関係はなく、当社の自由な営業活動や経営判断に影響を与えるものはありません。また、当社の事業戦略、人事政策等につきましては、全て当社が独立して主体的に検討のうえ、決定しております。現状は、これら親会社グループとの関係については大きな変更を想定しておりませんが、仮に将来において親会社グループが当社と同一の事業に参入し新たな競合関係が発生するなど親会社グループが経営方針を変更した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、当事業年度末現在の親会社グループとの関係につきましては、次のとおりであります。

① 資本関係

当社親会社である株式会社メディパルホールディングスの持株比率は50.13%となっております。

 

② 人的関係

[役員の兼任]

当社役員について親会社グループからの受け入れはありませんが、適切なグループガバナンス維持のため、当社代表取締役社長糟谷誠一は親会社の取締役を兼務しております。

 

③ 取引関係

関連当事者取引のうち、親会社グループに関連する取引は以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

会社名

取引内容

取引金額

取引条件等

2019年3月期

2020年3月期

(親会社)

㈱メディパルホールディングス

保険料の支払

11

11

団体保険を親会社グループ一括で運用しており、負担分を支払しております。

保険金等の受取

10

9

保険契約に基づき、保険金等を受取しております。

(兄弟会社)

㈱メディセオ

確定拠出年金信託報酬の支払

2

2

親会社グループ一括で運用しており、負担分を支払しております。

商品の販売等

486

421

卸売業者間の取引条件を勘案して決定しております。

商品の仕入

23

20

配送コスト等を勘案して双方交渉のうえ決定しております。

不動産の賃貸

56

56

第三者機関の価格査定を基に決定しております。

(兄弟会社)

㈱アトル

商品の仕入

4

3

配送コスト等を勘案して双方交渉のうえ決定しております。

(兄弟会社)

㈱トリム

保険料の支払

271

458

当社の保険代理店として取引しており、第三者の取引条件と同等であります。

(注)1.上記には、消費税等を含めておりません。

2.株式会社トリムは、2020年4月1日付で商号を株式会社メディパル保険サービスに変更しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1)業績

当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が緩やかに改善していたものの、消費税率の引上げによる消費者マインドへの影響や、世界的な広がりを見せている新型コロナウイルス感染症の拡大の影響などにより、先行きの不透明な状況が続いております。

化粧品・日用品、一般用医薬品業界においては、人手不足による人件費や物流費の上昇が続くなかで、台風や大雨などの度重なる自然災害、消費税率の引上げに伴う消費者マインドの変化、そして第4四半期以降は、新型コロナウイルス感染症の拡大などの影響を受けることとなりました。足下の動向としては、インバウンド需要が大幅に減少する一方で、感染防止に関連した商品の需要が急激に増加しております。また、紙製品などにおいては一時的かつ急激な需要増加があり、需給や配送において、調整の取りづらい状況が続いております。当社が取り扱う商品は、日々の生活に欠かせない必需品であることから、かかる環境下における商品の安定供給などサプライチェーンの維持・継続に向けた当社の重要性はさらに高まるものと考えております。

このような状況のなか、当社は社会的な使命を果たすべく、「顧客満足の最大化と流通コストの最小化」をコーポレートスローガンに、人々の生活に密着した「美と健康」に関する商品をフルラインで提供する中間流通業として、サプライチェーン全体の最適化・効率化を目指した取組みを着実に進めております。小売業の効果的な品揃えや販売活動を支援する営業体制の強化、及び安心・安全で高品質・ローコスト物流機能の強化を図り、平時はもとより有事の際にも「安定供給」できる体制により、小売業ひいては消費者のみなさまへローコストかつ安定的に商品をお届けする取組みを行っております。

当事業年度は「1兆円、その先へ ~攻めの投資で流通改革に挑戦~」をビジョンとする中期経営計画の2年目にあたり、労働人口減少に伴う人手不足をはじめとした流通における課題の解決を推進し、持続的成長を見据えた企業価値の向上に努めました。

具体的には、首都圏での出荷能力増強とAI・ロボット等を活用した新物流モデルの展開による飛躍的な生産性向上を目的とした「RDC埼玉」(埼玉県北葛飾郡杉戸町)を2019年11月に稼働させたほか、2020年3月には、首都圏における最適出荷体制の構築と経営資源の有効活用による資産の効率化を図るため「RDC東京」(千葉県浦安市)を売却いたしました。

また、2019年10月に営業組織を改革・強化いたしました。企業間の相互協力による取組みを強化し、サプライチェーン全体の生産性向上を視野に「コストの利益化」を推進するためのSCM本部の設置、及び消費者に商品がわたる店頭を重視した取組み強化と、店頭における情報を活用・フィードバックすることによる商談の品質向上を担う店舗支援本部を設置いたしました。

 

以上の結果、当事業年度の業績については次のとおりとなりました。

売上高        1兆464億12百万円(前期比  3.1%増)

営業利益         247億8百万円(前期比  2.7%減)

経常利益         273億16百万円(前期比  4.2%減)

当期純利益        254億12百万円(前期比 28.6%増)

 

なお、当社のセグメント報告は、単一セグメントのためセグメント別の記載を省略しております。

 

(注)SCM(Supply Chain Management)とは、生産された商品が消費者にわたるまでの流通過程全体を視野に、商品や情報等の流れを最適化・効率化するための手法のことをいいます。

(2)キャッシュ・フロー

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前事業年度末より42億16百万円増加し、225億75百万円となりました。

当事業年度中における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は210億5百万円(前期比25億59百万円の減少)となりました。これは主に、税引前当期純利益368億25百万円、売上債権の増加額107億77百万円、仕入債務の増加額78億52百万円、法人税等の支払額89億18百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は37億88百万円(前期比57億42百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出174億31百万円、有形固定資産の売却による収入132億98百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は130億1百万円(前期比43億21百万円の減少)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額25億円、長期借入金の返済による支出59億50百万円、配当金の支払額43億85百万円によるものであります。

生産、受注及び販売の実績

 当社は、卸売事業を営んでいるため生産、受注の実績はありません。このため、販売実績について記載しております。

 

(1)販売方法

 当社は化粧品・日用品、一般用医薬品等の卸売業であり、メーカー及び商社から仕入れた商品を量販店、小売店及び卸売業者等へ販売しております。

 

(2)販売実績

①当事業年度における販売実績を商品分類別に示すと、次のとおりであります。

商品分類別の名称

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

金額(百万円)

化粧品

265,950

100.2

日用品

454,452

104.4

医薬品

137,817

99.2

健康・衛生関連品

172,256

107.4

その他

15,935

103.2

合計

1,046,412

103.1

(注)上記の金額には、消費税等を含めておりません。

 

②当事業年度における販売実績を販売先業態別に示すと、次のとおりであります。

販売先業態別の名称

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

金額(百万円)

Drug

ドラッグストア

663,366

103.8

HC

ホームセンター

95,622

102.4

DS、Su.C

ディスカウントストア、スーパーセンター

76,272

109.1

CVS

コンビニエンスストア

75,146

100.1

SM、SSM

スーパーマーケット、スーパースーパーマーケット

51,496

94.4

GMS

ゼネラルマーチャンダイジングストア

37,778

100.8

その他

輸出、その他

46,729

101.7

合計

1,046,412

103.1

注)上記の金額には、消費税等を含めておりません。

 

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。

重要な会計方針は、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。

財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っており、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積り及び判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。

なお、新型コロナウイルス感染症の拡大が会計上の見積りに影響を及ぼす可能性がありますが、期末時点で入手しうる情報により見積りを行っております。

 

(固定資産の減損処理)

当社は、保有する固定資産のうち、営業活動から生じる損益が継続してマイナスである資産及び今後使用が見込まれない資産について、帳簿価額を回収可能額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画の変更や市場環境の悪化などにより、その見積りや前提とした仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

(2)当事業年度の経営成績の分析

(売上高)

当事業年度は台風や大雨などの度重なる自然災害、消費税率の引上げに伴う消費者マインドの変化、そして第4四半期以降は、新型コロナウイルス感染症の拡大などの影響を受けることとなりました。

このような状況のなか、当社は社会的な使命を果たすべく、「顧客満足の最大化と流通コストの最小化」をコーポレートスローガンに、人々の生活に密着した「美と健康」に関する商品をフルラインで提供する中間流通業として、サプライチェーン全体の最適化・効率化を目指した取組みを着実に進めております。当事業年度は、中期経営計画に掲げているお取引先の課題解決に資する「人材・組織の強化」の取組みとして2019年10月に営業組織を改革・強化いたしました。企業間の相互協力による取組みを強化し、サプライチェーン全体の生産性向上を視野に「コストの利益化」を推進するためのSCM本部の設置、及び消費者に商品がわたる店頭を重視した取組み強化と、店頭における情報を活用・フィードバックすることによる商談の品質向上を担う店舗支援本部を設置いたしました。これらの取組みにより、当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ311億58百万円増加し、1兆464億12百万円(前期比3.1%増)となりました。

(売上総利益、販売費及び一般管理費、営業利益)

当事業年度の売上総利益は、売上高の増加に伴い前事業年度に比べ18億81百万円増加し、815億27百万円(前期比2.4%増)となったものの、売上拡大に向けた取組みによるリベートの増加などにより、対売上高比率は7.8%(前期比0.1%減)となりました。

当事業年度の販売費及び一般管理費については、中期経営計画に基づき、AI・ロボットなどを活用した新物流モデルのRDC埼玉へ積極的に投資するとともに、既存物流センターの継続した改善取組みを行うことで人員生産性の向上に努めてまいりました。一方で、RDC埼玉開設に伴うイニシャルコストの発生や人手不足を背景とした配送費の高騰などにより、対売上比率は5.4%(前期比0.1%増)となりました。

以上の結果、営業利益は前事業年度に比べ6億90百万円減少し、247億8百万円(前期比2.7%減)となりました。

(営業外損益、経常利益)

当事業年度の経常利益は、営業外収益に計上している物流センター建設に伴う助成金収入が前期比6億21百万円減少したことなどにより、前事業年度に比べ12億11百万円減少し、273億16百万円(前期比4.2%減)となりました。

(特別損益、当期純利益)

当事業年度の当期純利益は、RDC東京売却による固定資産売却益94億1百万円を計上したことなどにより、前事業年度に比べ56億45百万円増加し、254億12百万円(前期比28.6%増)となりました。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

「2.事業等のリスク」を参照ください。

 

(4)経営戦略の現状と見通し

「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (1)業績」を参照ください。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 財務方針

 当社は、常に事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持並びに健全な財務体質を目指し、安定的な営業活動によるキャッシュ・フローの創出、幅広い資金調達手段の確保に努めております。

 当事業年度末現在において、当社の流動性は十分な水準にあり、財務の柔軟性は高いと考えております。

 今後の設備の新設等に関わる投資予定金額、資金調達方法については、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画」を参照ください。

 

② 資産、負債及び純資産

当事業年度末の総資産は、4,187億56百万円(前期比6.4%増)となりました。その内訳は主に、現金及び預金225億75百万円、売掛金1,920億62百万円、商品及び製品433億98百万円、未収入金152億円、固定資産1,387億74百万円であります。

負債につきましては、2,004億59百万円(前期比2.1%増)となりました。その内訳は主に、買掛金1,520億5百万円、未払金197億10百万円であります。

純資産につきましては、2,182億97百万円(前期比10.7%増)となりました。その内訳は主に、資本金158億69百万円、資本剰余金278億27百万円、利益剰余金1,647億70百万円であります。

 

③ キャッシュ・フロー

当事業年度の資金の状況として、営業活動の結果得られた資金は210億5百万円(前期比25億59百万円の減少)となりました。これは主に、税引前当期純利益368億25百万円、売上債権の増加額107億77百万円、仕入債務の増加額78億52百万円、法人税等の支払額89億18百万円によるものであります。

投資活動の結果使用した資金は37億88百万円(前期比57億42百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出174億31百万円、有形固定資産の売却による収入132億98百万円によるものであります。

財務活動の結果使用した資金は130億1百万円(前期比43億21百万円の減少)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額25億円、長期借入金の返済による支出59億50百万円、配当金の支払額43億85百万円によるものであります。

以上の結果、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、225億75百万円となりました。

当社の現在のキャッシュ・フローの状況において、営業活動による資金の創出、金融機関からの円滑な資金の借入及び適正な手元資金の保有が図られており、財務方針に基づく流動性及び財務の柔軟性は確保できていると考えております。

 

(6)経営者の問題意識と今後の方針について

「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」を参照ください。

また、新型コロナウイルス感染症の拡大については、海外からの旅行客の減少に伴うインバウンド需要の

減少や生活様式の変化が見込まれるものの、生活をしていくうえで必要となる商品を取り扱う当社において

需要の激減などは想定しづらいと考えております。このため、企業価値向上に向けた中長期的な取組みにつ

きましては、大きな戦略変更は不要であり、引き続き生活必需品の流通を担う事業基盤拡充に努めてまいり

ます。なお、現時点で業績への影響を合理的に見積もることは困難であります。

 

4【経営上の重要な契約等】

固定資産の譲渡

当社は、2019年7月26日開催の取締役会において、固定資産の譲渡を行うことを決議し、2019年7月29日に不動産売買契約を締結し、2020年3月27日に譲渡が完了いたしました。

 

1.譲渡の理由

経営資源の有効活用による資産の効率化を図るため、以下の固定資産を譲渡することといたしました。

 

2.譲渡資産の内容

資産の内容及び所在地

譲渡価額

帳簿価額

譲渡益

RDC東京

土地:24,960.00㎡

建物:28,046.98㎡(延床面積)

(千葉県浦安市千鳥12番15他)

(※1)

(※1)

9,401百万円

※1 譲渡価額、帳簿価額は、譲渡先の意向により開示を控えさせていただきますが、競争入札による市場価格を反映した適正な価格での譲渡となります。

※2 別途、固定資産の譲渡に伴い固定資産除却損を79百万円計上いたしました。

 

3.譲渡先の概要

譲渡先は、国内事業法人となっておりますが、譲渡先との取り決めにより開示を控えさせていただきます。なお、譲渡先と当社との間には、資本関係、人的関係及び関連当事者として特記すべき事項はございませんが、取引関係において物流センター建設工事の委託等がございます。

 

4.譲渡の日程

(1)取締役会決議日

2019年7月26日

(2)契約締結日

2019年7月29日

(3)物件引渡日

2020年3月27日

 

5.当該事象の損益に与える影響額

当該事象により、当事業年度において、固定資産売却益9,401百万円を特別利益、固定資産除却損79百万円を特別損失として計上いたしました。

 

5【研究開発活動】

 当社は、労働人口減少が進行し、生産性の高い仕組みを構築することがますます重要である環境下において、物流ノウハウと融合することを目的にAI・ロボットなどの最新技術の研究開発活動を行っております。

 当事業年度の主な研究開発活動は、大きさ、重さ、形状などが異なる何万種もの商品を自動で識別し、ピッキングするロボットアームの設計・開発であり、研究開発費の総額は118百万円となりました。

 なお、当社は卸売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。