第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営の基本方針

当企業集団(当社および当社連結子会社)は、以下の方針を掲げ経営目標を達成すべく取り組んできました。

・お客様にとっての最適を追求すること。

・お客様の期待に応えられる柔軟性と力強さを備えた企業になること。

・分野と分野、あるいは業界と業界の交差点に立つことによって、お客様のイノベーションを促進する役割を担い、さまざまな業界をつなぐネットワークの中で、重要な結び目になること。

・複数の事業セグメントにわたって、それも単なる商社ではなく、時にはメーカーであったり、時にはコンサルタントであったりと、複数のレイヤーでビジネスを展開すること。

 

次にセグメント別の今後の重点施策についてご説明申しあげます。

 

<化学品関連事業>

①国内における化成品販売については、既存顧客に対する取扱品目の拡大や、経営課題の解決につながる付加価値の高い提案により収益力の向上を図るとともに、新規エリア・分野の開拓による新規顧客獲得に努めてまいります。

②医薬品原薬については、既存のジェネリック医薬品向け原薬については、競争優位性のある品目に特化するとともに、パートナー企業との協業を推進し、より効率的な製品開発に努めてまいります。新薬・長期収載品向け原薬については、2020年度からの稼働に向けて、研究・品質管理棟および少量合成棟の新設工事を開始しており、供給体制の整備を着実に進めてまいります。

③機能性素材の受託製造については、当社ベトナム子会社Aureole Fine Chemical Products Inc.が保有する2つの工場を武器に、既存製品の供給エリア拡大を図るとともに、新規素材の探求や技術力の強化により新規ビジネスの発掘に努めてまいります。

④金属回収や触媒のリサイクルなどの環境ビジネスについては、既存ビジネスの横展開による販売エリアの拡大を図るとともに、新たなバリューチェーンの構築において、パートナー企業との連携を推進することにより、新規ビジネスの獲得を図ってまいります。

⑤ベトナムにおける化成品販売については、北部および南部双方において既存顧客のシェア拡大に努めるとともに、日系企業およびその他外資系企業を中心に新規顧客獲得に注力してまいります。さらに、保有設備の生産能力増強を図るとともに、自社製品の拡販にも努めてまいります。

 

<空調設備工事関連事業>

①首都圏においては、一級建築士事務所としての幅広いソリューション提案を強みに受注拡大を図るとともに、住宅設備機器関連部門との協業によりオフィスビル等の元請・複合型リニューアル工事にも積極的に取り組んでまいります。

 北陸地区においても、一級建築士事務所としてエンドユーザーの顔が見えるユーザーダイレクト提案活動に注力するとともに、地域に密着し当企業集団の総合力を活かした営業活動を展開することで受注獲得に努めてまいります。

②施工現場の人手不足や時間外労働の上限規制を見据えた施工現場の負荷低減と中長期的なリードタイムの短縮を目的として、ICTの活用により、施工現場からバックオフィスへの業務の移管ならびに現場業務と事務所業務のスピーディーな連携に貢献する施工管理業務システムの運用を推進してまいります。

③現場の事故防止および安全管理を担う当社安心安全推進本部が作成した「安全衛生テキストブック」は、施工現場からタブレット端末を用いて常に最新バージョンを閲覧できることが特徴です。この特徴を活かし、現場の品質管理・業務効率の向上を図るとともに、安全かつ効率的な施工体制を強化してまいります。

④当社ベトナムCAD設計・積算子会社Aureole Construction Software Development Inc.(以下、ACSD社と略します)では、3次元データによる建物の統括的な管理を可能にするBuilding Information Modelingに対応できる技術者の育成に取り組んでおります。ACSD社と当社BIM室および技術部門が連携し、従来は施工現場で担っていた設備の納まり等の検討業務を上流工程の設計に前倒しすることにより、施工現場にやさしい設計を実現してまいります。

 また、昨年12月には、ベトナム南部のホーチミン本社、北部のハノイ支店に続き、中部にフエ支店を設置しました。優秀な学生の採用・定着につなげ、BIM/CIM※業務を中心に事業の強化を図ってまいります。

※「BIM/CIM」とは、「Building Information Modeling」および「Construction Information Modeling」の略称で、建物の建築および土木分野のインフラ等の建設において、コンピュータ上に作る仮想3Dモデルにさまざまな属性情報を付加する設計手法です。施工業務の効率化や円滑な保守・メンテナンスサービスの実現が期待されます。

 

<情報システム関連事業>

①クラウド関連事業は、当社子会社コンフィデンシャルサービス㈱を軸に、顧客課題に対応した独自サービスの創出を図ってまいります。さらに、情報セキュリティ格付「AAAis(トリプルA)」の8年連続取得に加えて、「金融機関等コンピュータシステムの安全対策基準(FISC安全対策基準)」の適合証明を取得したIDC(インターネットデータセンター)を最大限に活用するとともに、パートナー企業との連携強化を図り受注拡大に努めてまいります。

②「POWER EGG®」は、品質向上に努めるとともに競争力のある製品・サービスを継続的に提供すべく、AIなどの新技術への対応を図ってまいります。さらに、パートナー企業との協業のもと、企業が目指す「働き方改革」を切り口に民間企業や金融機関など様々な業種へのアプローチを推進するとともに、当社ベトナム子会社Aureole Information Technology Inc.(以下、AIT社と略します)を軸としたベトナムでの新規顧客の獲得に注力してまいります。

③オフショア開発は、AIT社において、システムインテグレーション、「POWER EGG®」および当企業集団の社内システム開発のスピード化とコストダウンに貢献してまいります。さらに、パートナー企業と連携し日本企業からのオフショア開発案件に注力する一方で、ベトナム現地日系企業からのシステム開発案件の受注拡大に努め、新たな付加価値を創造しベトナムにおけるブランド力の向上を図ってまいります。

 本年4月には、首都圏を拠点に「POWER EGG®」の販売やシステムインテグレーションサービスを展開する当社ICTソリューション事業部が、大阪府に西日本支店を新たに設置し営業を開始いたしました。今後、西日本地区におけるお客様へのサポート体制を拡充するとともに、さらなる事業拡大に向けて営業活動を強化してまいります。

 

<樹脂・エレクトロニクス関連事業>

①自動車メーカーの新興国展開により、車載製品の現地調達率向上への取り組みが強化されるとともに、性能・品質・コストへの要求も一層高まっており、競争環境はより厳しくなっていくことが想定されます。このような中、生産効率の向上を図るべく、広島・ベトナムのトライアルセンターでの生産準備活動の徹底による「良品しかつくれない製造工程」を構築するとともに、金型製造のさらなる内製化によるコスト削減ならびに量産工程の自動化を進めてまいります。また、自社製品の研究開発にも取り組み、受託製造のみならず自社仕様の提案力強化に取り組んでまいります。

②自動車関連ビジネスでは、Connected(つながる)、Autonomous(自律走行)、Shared(共有)、Electric(電動)の「CASE」が4大トレンドとなってきております。各自動車メーカーや部品メーカーは「CASE」への対応を図っており、より一層電子部品の需要が増大していくと考えられます。そのような中で、樹脂成形品に電子製品を組み合わせた複合ユニット製品に加え、樹脂成形品に金属部品を挿入した高圧部品の生産体制構築にも取り組んでまいります。

 なお、2017年に取得した連結子会社であるFujitsu Computer Products of Vietnam, Inc.(以下、FCV社と略します)を通じて、この2年間で富士通グループとの技術・人材両面での交流を積極的に進めてきました。その結果、当社グループにおいてもユニットビジネスに対する知見を深めることができ、一定の成果が得られたことから、本年3月には当社のFCV社への出資持分50.001%すべてを富士通㈱に譲渡しております。今後も富士通グループとの幅広い連携を強めユニットビジネスの推進に取り組んでまいります。

<エネルギー関連事業>

①産業用燃料は、引き続き元売り会社との緊密な連携を図って、新規顧客獲得および既存顧客への増販策を展開するとともに、環境・省エネ改善をキーワードとした燃料転換および機器設備の拡販を推進してまいります。

②民生用LPガスは、引き続き集合住宅の新規顧客獲得を進めるべく、福井エリアでの新規顧客の開拓に取り組むとともに、ハイブリッド給湯器や太陽光発電を組み合わせた付加価値提案による戸建ての新規顧客獲得に一層注力してまいります。また、ガス関連機器にとどまらず、空調設備工事および水廻りリフォーム工事をもワンストップで提供する取り組みを推進するとともに、技術サービス部門の技術力・営業力の強化にも取り組んでまいります。

 

<住宅設備機器関連事業>

①首都圏において、当社子会社㈱インフィルは、一級建築士事務所として永年培ってきたディベロッパー、ゼネコンおよび設計事務所との信頼関係を武器に、非住宅の新築・リニューアル案件獲得に努めるとともに、空調設備工事関連部門との協業のもと、空調・給排水衛生設備工事の案件を発掘し、事業間シナジーを高めてまいります。また、オーダーメイドキッチン・洗面化粧台・システム収納等、当社グループが培ってきたモノづくりへのこだわりを体感できる東京ショールームや国内外の各種展示会を活用した高級マンション・戸建て住宅への営業活動を推進し、「AQUA」や「Daysy®」などのオリジナル製品の拡販に努めるとともに、さらなる新製品開発にも注力してまいります。㈱インテンザは、本年4月に新たに東京都新宿区にショールームをオープンさせ、ユーザーの使いやすさを追求したオリジナルキッチン「A'dress®」を中心に展示するなど、『INTENZA』ブランドの認知度向上に努めてまいります。

②北陸地区において、当社子会社三谷産業コンストラクションズ㈱は、空調設備工事および住宅設備機器の複合提案を推進するとともに、空調機器メーカー・住宅設備機器メーカーとの協業による案件発掘に努めてまいります。さらに、「暮らし快適サポート隊」を軸にエンドユーザー向け住環境丸ごとサービスの提供や、お客様にとって最適な住宅リフォームを提案する地域密着型サービス『ラクだ』ブランドの浸透を図ってまいります。

 また、昨年11月には「イオンタウン金沢示野」に『ラクだ』初の店舗をオープンしました。これまでのサービス展開に加え、店舗型サービスを提供することで、個人のお客様それぞれの課題をより深くヒアリングし、お客様にとってのメリットをより具体的に感じていただけるようなご提案を行ってまいります。

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月18日)現在において、当社が判断したものであります。

 

(1)機密情報・個人情報の取り扱いについて

当企業集団はシステムインテグレーション、アウトソーシング等の事業を通じて多くのお客様の機密情報・個人情報をお預かりしており、社会的責任が極めて高いものと認識しております。このような状況のもと、当社はこれまで、情報資産の運用ルールを定めた情報セキュリティ制度の導入、個人情報保護への取り組みをより一層強化するためのプライバシーマークの取得等、リスク管理体制を順次整備するとともに、アウトソーシング事業については、ISO(JISQ)27001の認証を取得しております。さらに2012年4月、情報セキュリティ格付で北陸3県において初めて最上位にランクされる「AAAis(トリプルA)」を取得しております。

現在、機密情報・個人情報保護意識をさらに高め、情報資産の保護の継続的な徹底に努めることにより、お客様の信頼を一層確かなものにする活動を推進しております。

万が一、お客様の機密情報・個人情報が外部に漏洩するような事態となった場合には当社の信用失墜による売上の減少または損害賠償による費用の発生等により、当企業集団の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)為替レートの変動について

当企業集団には在外連結子会社が10社あり、ベトナム子会社Aureole Fine Chemical Products Inc.を除く9社については、連結財務諸表作成のために子会社各社の外貨建決算数値を決算日の直物為替相場により円貨に換算しております。そのため、換算時の為替相場の変動により円換算後の資産および負債の額、収益および費用の額が影響を受け、それにより当企業集団の業績に影響を及ぼす可能性があります。現状、円高は当企業集団の業績に悪影響を及ぼし、逆に円安は好影響をもたらします。

 

(3)投資有価証券の時価または実質価額変動について

当社は、営業上の取引関係維持・拡大を主目的として、取引先等の有価証券を保有しており、連結貸借対照表に計上されております投資有価証券につきましては、大半が当社保有の有価証券であります。

当連結会計年度末における投資有価証券のうち、子会社株式および関連会社株式以外の有価証券は保有目的上、全て「その他有価証券」に区分しております。時価のある有価証券については今後の株価の動向によって時価が変動し、時価のない有価証券については当該株式の発行会社の財政状態によって実質価額が変動することにより、当企業集団の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)法的規制について

当企業集団は、様々な商品およびサービスを取り扱う関係上、医薬品医療機器等法をはじめ、関連する法令・規制は多岐にわたり、海外進出においても当該国の各種法令・規則等の適用を受けています。当企業集団としては、法的手続きによる権利の保全や法令遵守の徹底を図っております。現時点において当該許認可が取消となる事由は発生しておりませんが、将来において、現在予期し得ない法的規制等の発令や法解釈の多様性によるリスクにさらされる可能性があり、これらに係る指摘を受けた場合、事業活動の制限や新たなコストの発生などにより、当企業集団の財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

なお、主な許認可は以下のとおりであります。

 

許認可等の名称

会社名

所管官庁等

許認可等の内容/有効期限

法令違反の要件および

主な許認可取消事由

医薬品製造業許可

(包装一表示等)

三谷産業㈱

東京都

許可番号13AZ200192

2024年6月

(5年ごと更新)

薬機法その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、又は役員等が欠格条項に該当したとき。(法第75条)

神奈川県

許可番号14AZ200105

2022年6月

(5年ごと更新)

許可番号14AZ200120

2023年6月

(5年ごと更新)

医薬品製造業許可

アクティブ

ファーマ㈱

富山県

許可番号16AZ200046

2024年4月

(5年ごと更新)

相模化成工業㈱

東京都

許可番号第13AZ000810号

2020年3月

(5年ごと更新)

医薬品販売業許可

三谷産業㈱

東京都

許可番号第5301131117号

2020年3月

(6年ごと更新)

アクティブ

ファーマ㈱

東京都

許可番号第5301131200号

2020年2月

(6年ごと更新)

相模化成工業㈱

東京都

許可番号第0332990083号

2023年11月

(6年ごと更新)

三谷産業

イー・シー㈱

富山県

許可番号第富卸0181号

2024年5月

(6年ごと更新)

 

 

許認可等の名称

会社名

所管官庁等

許認可等の内容/有効期限

法令違反の要件および

主な許認可取消事由

毒物劇物販売業登録

三谷産業㈱

東京都

登録番号第3101130088号

2020年3月

(6年ごと更新)

毒物及び劇物取締法その他毒物及び劇物に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき。(法第19条)

愛知県

登録番号名毒劇第1303号

2021年9月

(6年ごと更新)

三谷産業イー・シー㈱

石川県

登録番号第3X0192号

2023年12月

(6年ごと更新)

登録番号第1X0510号

2021年6月

(6年ごと更新)

富山県

登録番号第富一0661号

2024年5月

(6年ごと更新)

 

(5)海外での事業展開について

当企業集団は、国内で蓄積した知識・技術をもとにベトナムで樹脂・エレクトロニクス関連の製造・販売、空調設備工事・住宅設備機器の設計・積算、化学品の製造・販売などの子会社を設立または取得し、その業容を拡大させております。ベトナムをはじめとする海外進出国においては、テロ・紛争等による政情の不安定化、経済情勢の変動、為替レートの急激な変動、法制度の変更、労働力の不足等のカントリーリスクを含めた事業環境の著しい変化により、当企業集団の財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)業績の変動について

当企業集団の利益は、第4四半期連結会計期間(1月~3月)に偏る傾向にあります。これは情報システム関連事業、空調設備工事関連事業および住宅設備機器関連事業における売上計上が年度末を含む第4四半期連結会計期間に集中することが主要因であります。なお、当連結会計年度における各四半期の連結業績は以下のとおりであります。

                                (単位:百万円)

 

 

当連結会計年度

 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

売上高

18,300

21,824

20,367

25,241

85,732

営業利益

77

669

215

1,372

2,335

 

(7)知的財産権について

当企業集団が開発・製造販売する医薬品原薬、機能性素材、パッケージソフトウェア、オリジナル家具等については、特許事務所との連携のもと特許権や意匠権等の知的財産権に関する調査の徹底を図っておりますが、知的財産権侵害を理由として訴訟提起される場合があります。このような事案が生じた場合には、事業活動の制限や訴訟費用の発生等により、当企業集団の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)事業投資について

当企業集団は、対象企業の株式・出資持分を取得して当該企業の経営に参画し、既存事業とのシナジー創出を図ることや、既存事業のさらなる拡大に向けた設備投資や新会社設立などの事業投資活動を行っております。事業投資にあたっては、投資採算・リスク等を十分かつ慎重に検討しておりますが、投下資金の回収不能や事業計画通りに進捗しないことによるリスク、さらには撤退による追加損失が発生するリスクを完全に回避することは困難であると考えております。このような事案が生じた場合には、当企業集団の財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

業績面については、当連結会計年度の売上高は857億32百万円(前期比49億13百万円増 6.1%増)、営業利益は23億35百万円(前期比68百万円減 2.9%減)、経常利益は29億48百万円(前期比24百万円減 0.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は20億6百万円(前期比1億17百万円減 5.6%減)となりました。

 

売上高が前期比49億13百万円増加した主な要因は、以下のとおりすべてのセグメントにおける増加であります。

・化学品関連事業           23億44百万円

・樹脂・エレクトロニクス関連事業   13億12百万円

・情報システム関連事業        6億88百万円

・住宅設備機器関連事業        4億67百万円

・空調設備工事関連事業        3億37百万円

・エネルギー関連事業         1億31百万円

 

営業利益が前期比68百万円減少した主な要因は、以下のとおり樹脂・エレクトロニクス関連、エネルギー関連および住宅設備機器関連事業における減少を、その他のセグメントにおける増加で補うことができなかったためであります。

・樹脂・エレクトロニクス関連事業  △3億17百万円

・エネルギー関連事業          △34百万円

・住宅設備機器関連事業         △21百万円

・情報システム関連事業          98百万円

・空調設備工事関連事業        1億52百万円

・化学品関連事業           2億46百万円

 

経常利益は、営業利益の減少を主要因に減少しました。親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の減少および過年度法人税等の計上を主要因に減少しました。

 

(セグメントの状況)

営業利益の大きいセグメントの順に記載いたします。

セグメントごとの当社事業部門および子会社・関連会社につきましては、「第1 企業の概況」の「3.事業の内容」をご参照ください。

 

<化学品関連事業>

 国内における化成品販売については、基礎化学品の納入量増および単価上昇に加えて、西日本地区での販売が好調であったことから、売上高は増加しました。

 医薬品原薬については、顧客での自社製品の本格採用により販売数量が増加したことから、売上高は増加しました。

 機能性素材の受託製造については、一部の既存製品の受託契約が終了したことから、売上高は減少しました。

 環境ビジネスについては、金属回収において物流の改善およびパートナー企業数の拡大により販売数量が増加したことから、売上高は増加しました。

 ベトナムにおける化成品販売については、南部での既存顧客向けの販売が堅調であったものの、北部の主要既存顧客における失注があったことから、売上高は減少しました。

 以上により、全体の売上高は前期比7.7%増の327億16百万円、営業利益は前期比19.1%増の15億43百万円となりました。

 

<空調設備工事関連事業>

 受注高は、首都圏において大型リニューアル工事を獲得できたことに加えて、北陸地区において大型新築工事を獲得できたことから、前期比24.1%増の127億98百万円となりました。

 売上高は、首都圏において新築・リニューアル工事が順調に進捗したことに加えて、ベトナムにおける設計・積算業務の受託が好調であったことから、前期比3.4%増の102億88百万円となりました。営業利益は、首都圏・北陸地区ともに大型新築・リニューアル工事での効率化が図れたことから、前期比18.5%増の9億73百万円となりました。

 

<情報システム関連事業>

 受注高は、オリジナルソリューションである「POWER EGG®」の民間企業・金融機関向け受注が好調であったことに加えて、複数の大型システムインテグレーション案件を獲得できたことから、前期比10.2%増の72億28百万円となりました。

 売上高は、「POWER EGG®」の販売が好調であったことに加えて、「POWER EGG®」を軸としたシステムインテグレーションサービスも好調であったこと、さらに民間企業への次期システム更新に向けた大型ハードウエア案件が増加したことから前期比11.2%増の68億22百万円、営業利益は前期比13.1%増の8億49百万円となりました。

 なお、2019年3月末時点での「POWER EGG®」の導入実績は、前期比52社増の1,323社となりました。

 

<エネルギー関連事業>

 産業用燃料については、販売価格は前期に比べ原油価格が高値で推移したことから高水準となりました。販売数量は、主力のA・C重油、灯油を中心に暖冬による需要の減退および販売競争の激化の影響を受けて低迷を余儀なくされました。

 民生用LPガスについては、販売価格は、LPガス輸入価格が通期では前期に比べ高値基調となった結果、強含みで推移しました。販売数量は、主力の集合住宅・戸建て住宅向けを中心に、新規顧客獲得による増加があったものの、暖冬による需要の落ち込みにより減少しました。

 以上により、全体の売上高は、産業用燃料における販売価格の上昇により前期比2.3%増の58億79百万円となりました。一方で、営業利益は、民生用LPガスの原価上昇と販売数量の減少により、前期比12.3%減の2億46百万円となりました。

 

<樹脂・エレクトロニクス関連事業>

 売上高は、プリント基板の製造・販売が前期並みに推移し、さらに車載向け樹脂成形品の量産が伸長したことから、前期比7.5%増の187億28百万円となりました。一方で、営業利益は、プリント基板製造の原価上昇に加えて、車載向け樹脂成形品製造における樹脂材料価格の上昇等があったことから、前期比58.1%減の2億28百万円となりました。

 なお、2018年4月に新しい広島事業所が完成し、操業を開始しました。ベトナム量産工場における「良品しかつくれない製造工程」確立に向けて、トライアルセンターを有するマザー工場としての機能を強化しています。

 

<住宅設備機器関連事業>

 受注高は、首都圏において大型の集合住宅向けキッチン・洗面化粧台案件を獲得できたことに加えて、北陸地区において大型ホテル案件を獲得できたことから、前期比14.7%増の140億48百万円となりました。

 売上高は、首都圏および北陸地区において納入物件の完工・引き渡しが順調に進んだことから前期比3.8%増の128億57百万円となりました。一方で、営業利益は、首都圏および北陸地区において新製品の開発や新サービスの販売体制強化による人件費ならびにブランドの認知度向上のための広告宣伝費、展示会出展費用等が増加したことから前期比10.4%減の1億82百万円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、41億53百万円(前連結会計年度は16億36百万円)の収入となりました。

主なプラス要因は、税金等調整前当期純利益32億42百万円、減価償却費16億96百万円、仕入債務の増加額10億48百万円であります。

一方、主なマイナス要因は、法人税等の支払額10億61百万円、たな卸資産の増加額6億87百万円、売上債権の増加額5億86百万円であります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、41億63百万円(前連結会計年度は53億89百万円)の支出となりました。

主な要因は、有形固定資産の取得による支出24億63百万円、連結の範囲の変更を伴う関係会社出資金の売却による支出8億3百万円、投資有価証券の取得による支出5億90百万円であります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、7億84百万円の支出(前連結会計年度は49億35百万円の収入)となりました。

主な要因は、株式の発行による収入15億64百万円、短期及び長期の借入金の純減額が合わせて14億30百万円であります。

これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ7億16百万円減少し、56億4百万円となりました。

 

③受注及び販売の実績

a.受注実績

当連結会計年度の空調設備工事関連事業、情報システム関連事業および住宅設備機器関連事業の受注実績は、次のとおりであります。

(単位:百万円)

セグメントの名称

受注高

前期比(%)

受注残高

前期比(%)

空調設備工事関連事業

12,798

124.1

12,058

126.3

情報システム関連事業

7,228

110.2

4,763

109.3

住宅設備機器関連事業

14,048

114.7

11,673

111.4

 (注)1.受注実績の金額は、セグメント間の内部受注高および受注残高を含めて記載しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:百万円)

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前期比(%)

化学品関連事業

32,716

107.7

空調設備工事関連事業

10,288

103.4

情報システム関連事業

6,822

111.2

エネルギー関連事業

5,879

102.3

樹脂・エレクトロニクス関連事業

18,728

107.5

住宅設備機器関連事業

12,857

103.8

その他

1,744

102.7

 合計

89,036

106.4

 (注)1.販売実績の金額は、セグメント間の内部売上高を含めて記載しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

富士通株式会社

9,812

11.7

9,491

10.7

3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。

当社は、連結財務諸表の作成において必要な見積りについては、過去の実績やその時点で入手可能な情報等を勘案したうえで行っておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.当連結会計年度末の財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産残高は、723億56百万円(前連結会計年度末は718億14百万円)となり、前連結会計年度末に比べ5億42百万円増加いたしました。流動資産の残高は、現金及び預金の3億90百万円の減少、完成工事未収入金4億14百万円の減少、商品及び製品3億34百万円の減少、原材料及び貯蔵品7億44百万円の減少、流動資産のその他に含まれる未収入金14億59百万円の増加を主要因に前連結会計年度末に比べ2億53百万円増加し、373億46百万円となりました。一方、固定資産の残高は、投資有価証券19億71百万円の増加、建設仮勘定8億64百万円の減少を主要因に前連結会計年度末に比べ2億89百万円増加し、350億9百万円となりました。

当連結会計年度末における負債残高は、365億39百万円(前連結会計年度末は385億67百万円)となり、前連結会計年度末に比べ20億28百万円減少いたしました。流動負債の残高は、短期借入金10億99百万円の減少を主要因に前連結会計年度末に比べ9億27百万円減少し、320億8百万円となりました。一方、固定負債の残高は、長期借入金9億23百万円の減少を主要因に前連結会計年度末に比べ11億0百万円減少し、45億30百万円となりました。

当連結会計年度末における純資産残高は、358億17百万円(前連結会計年度末は332億46百万円)となり、前連結会計年度末に比べ25億70百万円増加いたしました。株主資本の残高は、前連結会計年度末に比べ30億95百万円増加し、290億64百万円となりました。一方、その他の包括利益累計額の残高は、前連結会計年度末に比べ8億90百万円増加し、50億75百万円となりました。また、非支配株主持分の残高は、前連結会計年度末に比べ14億15百万円減少し、16億77百万円となりました。

これらの結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の42.0%から47.2%に増加し、1株当たりの純資産額は、前連結会計年度末の529円26銭から554円48銭に増加いたしました。

 

b.経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況」の「2.事業等のリスク」をご参照ください。

 

c.資本の財源及び資金の流動性について

運転資金需要

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上債権の回収サイクルと仕入債務の支払サイクルのギャップおよび営業活動上において必要なたな卸資産に対する支出によるもののほか、人件費や手数料等の販売費及び一般管理費であります。

 

設備投資

設備投資につきましては、「第3 設備の状況」の「1.設備投資等の概要」をご参照ください。

 

資金管理

当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と源泉を安定的に確保することを基本としております。

運転資金は自己資金および金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。当連結会計年度においては、2018年6月11日に公募増資により、4,000,000株の新株式を発行し、13億75百万円の資金調達を行いました。また、2018年7月10日にオーバーアロットメントによる当社株式の売出しに関連した第三者割当増資により、596,500株の新株式を発行し、2億5百万円の資金調達を行いました。

なお、当連結会計年度末における借入金およびリース債務等を含む有利子負債の残高は151億0百万円となっております。また当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は56億4百万円となっております。

資金は原則として当社で集中管理し、当社グループ内の余剰資金の有効活用を図っております。当社グループ内における新規の設備投資資金の調達については、諸条件を勘案し決定いたしますが、全て当社の事前承認に基づいております。

 

d.経営者の問題意識と今後の方針について

当企業集団における投資プロジェクトについては、採算面や投資回収面、リスク等を十分に検討したうえで決定しております。ここ数年は当企業集団の存在価値の向上を念頭に、付加価値の高い商品・製品・サービスの提供を図るべく、設備投資や子会社新設に積極的に取り組んでまいりました。

当企業集団は、今後とも、さらなる事業拡大と持続的な成長を図っていくため引き続き積極的な投資を実行する一方、これまでの投資成果としての営業活動によるキャッシュ・フローの増大を図り、適切に有利子負債を削減していく方針であります。

4【経営上の重要な契約等】

(1)事業分離(関係会社出資金の売却)について

 当社は、2019年3月28日開催の取締役会において、連結子会社であるFujitsu Computer Products of Vietnam, Incの出資持分50.001%のすべてを、富士通㈱に譲渡することについて決議し、2019年3月28日付で両社と譲渡契約を締結しております。これに伴い、2019年3月28日付で連結の範囲から除外いたしました。

 なお、詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)事業分離(関係会社出資金の売却)」をご覧ください。

 

5【研究開発活動】

当連結会計年度における研究開発費の主なものは、化学品関連事業における子会社アクティブファーマ㈱での医薬品向け原薬の開発、情報システム関連事業におけるハノイ工科大学、ハノイ国家大学工業技術大学、ホーチミン工科大学およびホーチミン自然科学大学のベトナム4大学との「Web技術等に関する情報システム分野の研究」をテーマとした共同研究であり、総額は193百万円であります。