1【財務報告に係る内部統制の基本的枠組みに関する事項】

 代表取締役社長三谷忠照および最高財務責任者取締役財務担当内田大剛は、当社の財務報告に係る内部統制の整備および運用に責任を有しており、企業会計審議会の公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の改訂について(意見書)」に示されている内部統制の基本的枠組みに準拠して財務報告に係る内部統制の整備および運用にあたっております。

当社グループ(当社および当社の関係会社)では、遵法経営が企業価値向上に不可欠であるとの認識のもと、コンプライアンスを強化して不正な行為が生じないクリーンな社風を形成し、経営の透明性を確保することをコーポレート・ガバナンスの基本と考え、内部統制機能を継続的に強化してまいりました。

具体的には、内部統制活動の有効性および効率性の向上を図る組織として、CSR本部が内部統制の整備に係る役割を、業務本部が内部統制の運用の定着に係る役割を、監査室が内部統制の整備・運用の評価に係る役割を担っており、これらの組織が連携しながら自らの役割を適切に果たすことで、当企業集団(当社および当社連結子会社)内での統制強化を図っております。

また、内部統制の仕組み・仕掛けが設計された自社開発の社内システム(L2)を、当社をはじめ連結子会社に導入し定着させることで内部統制機能の実効性を高めております。

社員教育としては、当社において自社開発したeラーニングシステムによる教育を導入し、当企業集団において、健全なビジネスモラルの醸成につながるよう教育活動を継続的に推進しております。

内部統制上の相互牽制機能が有効に働く組織体制、仕組み・仕掛けによって不正や誤謬の防止につながる機能を持つ社内システム、内部統制機能強化につながる継続的な社員教育が当企業集団の大きな強みであります。

 

現代においては、商品やサービス、あるいはそれらの提供形態にさまざまなイノベーションが生まれ、企業運営の在り方も多様化しており、事業活動の健全性や効率性にかかわる点検・検証事項が非常に多岐にわたっています。また、一般に企業が新規事業に取り組む場合においては、未知のリスクに向き合う必要があります。当社グループは「創業90年を超えるベンチャー企業」として、内外に様々な新事業を生み出すことを目的の一つとしており、あらゆる事業領域で機動的に内部統制システムを構築できる必要があります。6つの事業セグメントにおいて20年以上にわたり内部統制システムを構築・運用・改善してきた当社グループの経験は、こうした成長戦略の一部としても非常に重要なものだと考えております。

これからも急速に変化するビジネス環境に対応するため内部統制システムを随時見直し、当社グループの内部統制にかかる強みをさらに強化すべく取り組んでまいります。また、社員一人ひとりの健全なビジネスモラルの醸成は内部統制の重要な根幹であることを常に念頭に置き、引き続き教育活動を重視してまいります。

今後もステークホルダーの皆様の期待に応えるべく内部統制の透明性や質の向上に注力し、リスクを最小限に抑え、安定的な経営を維持し、持続的な成長を目指してまいります。

 

なお、内部統制は、内部統制の各基本的要素が有機的に結びつき、一体となって機能することで、その目的を合理的な範囲で達成しようとするものであるため、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止または発見することができない可能性があります。

 

 

2【評価の範囲、基準日及び評価手続に関する事項】

 財務報告に係る内部統制の評価は、当事業年度の末日である2024年3月31日を基準日として行われており、評価に当たっては、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠しております。

本評価においては、連結ベースでの財務報告全体に重要な影響を及ぼす内部統制(以下、「全社的な内部統制」)の評価を行ったうえで、その結果を踏まえて、評価対象とする業務プロセスを選定しております。当該業務プロセスの評価は、選定された業務プロセスを分析したうえで、財務報告の信頼性に重要な影響を及ぼす統制上の要点を識別し、当該統制上の要点について整備および運用状況を評価することによって、内部統制の有効性に関する評価を行っております。

当社グループの全社的な内部統制の評価範囲は、財務報告に対する金額的および質的影響の重要性を考慮し、当社および連結子会社17社ならびに持分法適用会社1社といたしました。なお、連結子会社4社および持分法適用会社4社については、金額的および質的重要性の観点から僅少であると判断し、全社的な内部統制の評価範囲に含めておりません。

全社的な内部統制の評価結果を踏まえ、業務プロセスに係る内部統制の評価範囲を合理的に決定しました。

業務プロセスに係る内部統制の評価範囲については、各事業拠点の前連結会計年度の売上高(連結会社間取引消去後)の金額が高い拠点から合算していき、前連結会計年度の連結売上高の概ね2/3に達している事業拠点および質的に重要と認識している事業拠点(当社を含む5事業拠点)を選定し、当該事業拠点における企業の事業目的に大きく関わる勘定科目として売上高、売掛金および棚卸資産に至る業務プロセスを評価の対象といたしました。また、重要な虚偽記載の発生可能性が高く、見積りや予測を伴う重要な勘定科目に係る業務プロセスについて、財務報告への影響を勘案し、評価の対象といたしました。さらに、ITに係る内部統制においても自動化統制が運用されているシステムを対象にIT業務処理統制の評価を実施いたしました。

 

3【評価結果に関する事項】

 上記の評価の結果、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効であると判断いたしました。

 

4【付記事項】

 付記すべき事項はありません。

 

5【特記事項】

特記すべき事項はありません。