第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度(平成26年12月1日~平成27年11月30日)におけるわが国経済は、政府主導の経済政策と日銀による金融政策により、企業収益は好調に推移し、緩やかな回復基調が続きましたが、足元では企業の設備投資の鈍化等、先行き不透明な状況が依然として続いております。
 世界経済におきましても、米国を中心とした先進国経済の回復が見られる反面、中国を中心とした新興国経済の失速や、金融市場の混乱、原油安などを発端とし、依然として先行き不透明な状況が続いております。
 このような状況の中、主にアパレル資材と生活産業資材を扱う当社グループにおきましては、中期経営計画「グローバル成長企業を目指して」の取組みのもと、日本を含めたグローバルな販売網・生産拠点の拡充を着実に推進することで、事業規模拡大を要とした成長戦略を実行してまいりました。
 その結果、当連結会計年度の業績は、売上高432億9千3百万円(前年同期比20.7%増)、営業利益17億2千1百万円(前年同期比20.4%増)、経常利益18億7千1百万円(前年同期比8.2%増)、当期純利益14億3千2百万円(前年同期比12.7%増)となりました。
 なお、当連結会計年度における海外子会社の連結財務諸表作成にかかる為替レートは次のとおりです。
 119.97円/米ドル、134.94円/ユーロ、18.97円/中国元、15.48円/香港ドル、3.63円/台湾ドル、
 0.0053円/ベトナムドン、3.30円/タイバーツ
 また、前年同期の連結会計年度における為替レートは次のとおりです。
 109.45円/米ドル、138.85円/ユーロ、17.75円/中国元、14.10円/香港ドル、3.60円/台湾ドル、
 0.0052円/ベトナムドン、3.38円/タイバーツ

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

 

(日本)

服飾資材関連では、大手量販店向け付属品、国内及び欧米のスポーツアパレルメーカー向け付属品の売上高が増加しました。
 生活産業資材関連では、学校用指定文具、ランドセル用付属品、カメラ向け付属品、製品靴の売上高が増加しました。
 その結果、売上高は283億9千7百万円(前年同期比3.5%増)となりました。

 

(アジア)

服飾資材関連では、香港における欧米ベビー服メーカー・アウターカジュアル服メーカー向けの売上高が増加しました。
 生活産業資材関連では、香港及びタイにおけるカメラ向け付属品、上海における日系自動車メーカー向け自動車内装品の売上高が増加しました。
 また、前連結会計年度に連結子会社化した服飾副資材を扱うGSG(SCOVILL)FASTENERS ASIA LIMITED及びSCOVILL FASTENERS INDIA PVT.LTDが当連結会計年度より業績に反映されております。
 その結果、売上高は81億3千8百万円(前年同期比37.5%増)となりました。

 

(欧米)

服飾資材関連では、欧米における医療用・作業着用付属品の売上高が増加しました。
 生活産業資材関連では、欧州におけるカメラ向け付属品、米国における日系自動車メーカー向けの自動車内装品の売上高が増加しました。
 また、前連結会計年度に連結子会社化した服飾副資材を扱うGSG FASTENERS,LLC及びSCOVILL FASTENERS UK LIMITEDが当連結会計年度より業績に反映されております。
 その結果、売上高は67億5千8百万円(前年同期比168.7%増)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、20億3千4百万円の収支プラス(前連結会計年度11億2千3百万円の収支プラス)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の獲得によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、9億7千7百万円の収支プラス(前連結会計年度58億6千5百万円の収支マイナス)となりました。これは主に、有形固定資産の売却によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、11億1千3百万円の収支マイナス(前連結会計年度49億8千1百万円の収支プラス)となりました。これは主に、長期借入金の返済と配当金の支払いによるものであります。

 

 上記の結果により、現金及び現金同等物は前期末に比べて20億1千1百万円増加し、期末残高は88億5千8百万円となりました。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績及び受注状況

当社グループのうち連結子会社において生産を行っておりますが、グループ事業全体における重要性が低いため、生産実績及び受注状況については記載しておりません。

 

(2) 販売実績

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年12月1日

至 平成27年11月30日)

前年同期比(%)

金額(千円)

構成比(%)

日本

28,397,032

65.6

103.5

アジア

8,138,317

18.8

137.5

欧米

6,758,585

15.6

268.7

合計

43,293,935

100.0

120.7

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(3) 仕入実績

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年12月1日

至 平成27年11月30日)

前年同期比(%)

金額(千円)

構成比(%)

日本

21,097,680

75.0

105.4

アジア

4,833,020

17.2

102.2

欧米

2,203,198

7.8

1,537.1

合計

28,133,899

100.0

113.0

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 金額は、仕入価格によっております。

3 セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

3 【対処すべき課題】

当社グループは第7次中期経営計画を推進するにあたり下記項目を経営課題として位置づけ、グループ一丸となって企業価値向上に取り組みます。
 
① グループ収益基盤の拡大強化
 国内外パートナーとの協業による企画開発の強化と同時に、販売戦略に基づく製造、購買、在庫の三元グローバル管理体制の確立を図ります。また、収益基盤拡大強化のための営業ツールの充実化、設備投資、新規拠点の拡大、M&Aについて積極的に投資してまいります。
 
② 資本政策の確立
 最適資金調達方針の策定、株価の適正水準の維持、株主還元政策の再考を実施いたします。
 
③ 内部統制の強化
 政府指針にのっとり、適宜コーポレートガバナンス・コードに対応していきます。また、グローバルに成長していくにあたり、人財の活性化とダイバーシティー経営の推進、経営インフラの再構築としてのSAP有効活用、グローバルキャッシュマネジメントを推進してまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を与える可能性があると考えられる主な事項は次のとおりであります。
 次の事項には、将来に関するものが含まれますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) コンプライアンスリスク

①全般

当社グループは、法令遵守及び倫理に基づき誠実に行動することを経営理念に取り入れ、すべての役員及び社員が各種法令や行動規範から逸脱しないよう徹底を図っておりますが、万一それらに該当する行為が発生しコンプライアンス上の問題に直面した場合には、監督官庁等からの処分、訴訟の提起、社会的信用の失墜等により当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

②知的財産権

当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しないように、また当社グループの知的財産権が第三者に侵害されないように、知的財産権保護のための体制を整備しております。しかし、第三者から知的財産権の侵害を理由とする訴訟が提起されたり、また、第三者から知的財産権の侵害を受けたりする可能性を排除することは不可能であるため、このような事態が生じた場合には、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

③製造物責任、景品表示

当社グループは、定められた品質管理基準に従って管理体制を確立しております。また製造物責任保険の付保も行っておりますが、商品の欠陥や商品パッケージの表示内容不備に起因する訴訟が提起されたり、大規模な商品回収や保険で填補できない損害賠償につながる事態が発生したりする可能性を排除することはできないため、このような事態が生じた場合には、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(2) 海外進出リスク

当社グループの商品の一部は、海外生産を行っております。そのため、海外における政治・経済情勢の変化、戦争やテロ等による国際社会の混乱や、自然災害の発生は、当社グループ商品の安定供給に支障をきたし、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(3) 信用リスク

当社グループの事業における売上債権は、取引先ごとに一定の信用を供与し、掛売りを行ったものであります。当社グループにおいて厳格な与信管理を行っておりますが、必ずしも全額の回収ができる保証はありません。従いまして取引先の不測の信用状況の悪化や経営破綻等は、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(4) 海外商品との競合リスク

当社グループで販売する商品はアジア及び国内において中国製等の安価な商品との価格競争が激しくなっております。当社グループでは、コスト競争力を強化するため海外生産能力の増強や現地調達比率を高める戦略を講じておりますが、競合によってもたらされる販売価格の下落や販売数量の減少が当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

 

(5) 仕入価格の変動リスク

当社グループで販売する商品の仕入価格は原材料費の変動により影響を受けますが、その価格の上昇が仕入価格に転嫁された場合、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(6) 保有資産の時価変動リスク

当社グループの過去の財政状態及び経営成績は、保有資産の時価変動等によって変動してきました。将来においても保有資産の時価変動等により損失を計上しないとの保証はありません。

 

(7) 情報システムリスク

当社グループは、情報システム運営上の安全確保のため、外部からの侵入を防ぐファイアーウォール構築等を行いリスク対応に取り組んでおります。しかし外部からの予期せぬ不正アクセス、コンピューターウィルス侵入等による企業機密情報、個人情報の漏洩、さらには自然災害、事故等による情報システム設備の損壊や通信回線のトラブル等により情報システムが不稼動となる可能性を完全に排除することはできません。このような場合、業務効率の低下を招くほか、被害の規模によっては当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(8) 為替変動リスク

当社グループは、輸出入取引等に係る為替変動リスクに対して、実需の範囲内で成約時に為替予約を行えるようにしております。しかしながら、予測を超えた為替レートの変動があれば、当社グループの業績や財務状況に悪影響を与える可能性があります。

 

(9) 自然災害のリスク

当社グループの事業所や取引先が地震などの自然災害により被害を受けた場合は、販売や購買活動に直接的または間接的に影響を及ぼす可能性があります。その場合、当社グループの業績や財務状況に悪影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

業務提携基本契約

 

契約会社名

相手方の名称

契約内容

契約発効日

契約期間

対価

モリト
株式会社

株式会社クラレ
クラレファスニング株式会社

面ファスナー製品事業等に関する業務提携

平成20年4月1日

平成20年4月1日
~平成25年3月31日
(以後2年毎の自動更新)

 

 

6 【研究開発活動】

特記事項はありません。   

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は次のとおりであります。次の事項には、将来に関するものが含まれますが、当該事項は当連結会計年度末現在において、当社が判断したものであります。

 

(1) 当連結会計年度の経営成績の分析

 売上高は、432億9千3百万円となり、前年同期比20.7%の増収となりました。

 営業利益は、17億2千1百万円となり、前年同期比20.4%の増益となりました。

経常利益は、円安の影響を受け為替差益の増加などにより、18億7千1百万円となり、前年同期比8.2%の増益となりました。

 当期純利益は、14億3千2百万円となり、前年同期比12.7%の増益となりました。

 

セグメント別の状況につきましては、第2「事業の状況」1「業績等の概要」(1)業績に記載のとおりであります。

 

(2) 当連結会計年度の財政状態の分析

総資産は、473億3千1百万円となり前年同期比17億3千7百万円増加しました。
 流動資産につきましては、261億6千6百万円となり前年同期比19億4千8百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が21億4千8百万円増加したことによります。

固定資産につきましては、211億6千4百万円となり前年同期比2億1千万円減少しました。これは主に、投資有価証券が6億2千7百万円減少したことによります。

流動負債につきましては、122億9千8百万円となり前年同期比4億1千5百万円増加しました。これは主に、未払法人税等が3億2百万円増加したことによります。

固定負債につきましては、39億1千8百万円となり前年同期比3億2百万円減少しました。これは主に、長期借入金が3億7千5百万円減少したことによります。

純資産につきましては、311億1千3百万円となり前年同期比16億2千4百万円増加しました。なお、自己資本比率は前連結会計年度の64.7%から65.7%と1.1ポイント増加しました。 

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

第2「事業の状況」1「業績等の概要」(2)キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。

 

(4) 今後の事業戦略

当社グループは、『存在価値を創造する、あたらしい「モリトグループ」の実現』を経営ビジョンとした「第7
次中期経営計画“Make it happen. 未来は私たちで切り拓く!!!”(平成28年11月期~平成30年11月期)」を
推進してまいります。その初年度である平成28年11月期につきましては、日本発付加価値商品の開発とグローバ
ル展開による収益基盤の拡大を要とし、時代が求める価値創造の実現化をスタートしてまいります。また、既存
市場であるASEAN・中国・欧米のみならず、未開拓市場での事業につきましても取組を加速させ、価値創造に貢献
してまいります。