世界がウィズコロナの新たな段階への移行が進められている一方で、ウクライナ情勢の悪化や長引く円安、原油高により、当社グループの国内外の事業活動やサプライチェーンや、各国での物価高騰による需要の停滞など経済活動に関するリスクが重なり、依然として先行き不透明な状況です。
当社が属する市場においても上記による影響が続いておりますが、当社グループの目指すべき方向は変わらず、下記を経営課題として位置づけ、取り組んでまいります。
「安心・安全・健康」、「価値創造」を成長のキーワードと捉え、既存事業の継続的成長とともに、付加価値のある革新的なパーツを世界に発信し続け、当社グループの存在価値を示してまいります。
M&Aも視野に入れた新規事業開拓を積極的に進めてまいります。外部環境による働き方の変化やライフプランが多様化する中、当社グループの価値観に共感し、戦略を遂行できる人材を確保・維持・育成することが重要となってまいります。個々の発想や能力を最大限に発揮できる職場環境を整え、人的資産価値の向上を図ってまいります。
積極的な事業拡大を見据え、調達・投資・再配分の資金循環の効率化とリスク管理を徹底し、強固な財務体質を構築してまいります。IT基盤を再整備し、事業効率化を追求するとともに、経営に必要な情報をよりタイムリーに収集し、経営の迅速化を進めてまいります。同時に、社会貢献に関する取り組みが肝要であると考えます。当社グループは、国連サミットで採択された持続可能な開発目標(SDGs)の考えに賛同し、サステナブルやエコにこだわったモノづくり、ダイバーシティの推進及びコンプライアンスの徹底などにより、世界中の人々が幸せに豊かに暮らす社会の実現を目指してまいります。
当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を与える可能性があると考えられる主な事項は、次のとおりです。
次の事項には、将来に関するものが含まれますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループは、法令遵守及び倫理に基づき誠実に行動することを経営理念に取り入れ、すべての役員及び社員が各種法令や行動規範から逸脱しないよう徹底を図っておりますが、万一それらに該当する行為が発生しコンプライアンス上の問題に直面した場合には、監督官庁等からの処分、訴訟の提起、社会的信用の失墜等により当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しないように、また当社グループの知的財産権が第三者に侵害されないように、知的財産権保護のための体制を整備しております。しかし、第三者から知的財産権の侵害を理由とする訴訟が提起されたり、また、第三者から知的財産権の侵害を受けたりする可能性を排除することは不可能であるため、このような事態が生じた場合には、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
当社グループは、定められた品質管理基準に従って管理体制を確立しております。また製造物責任保険の付保も行っておりますが、商品の欠陥や商品パッケージの表示内容不備に起因する訴訟が提起されたり、大規模な商品回収や保険で填補できない損害賠償につながる事態が発生したりする可能性を排除することはできないため、このような事態が生じた場合には、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
当社グループの商品の一部は、海外生産を行っております。そのため、海外における政治・経済情勢の変化、戦争やテロ等による国際社会の混乱や、自然災害の発生は、当社グループ商品の安定供給に支障をきたし、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
当社グループの事業における売上債権は、取引先ごとに一定の信用を供与し、掛売りを行ったものであります。当社グループにおいて厳格な与信管理を行っておりますが、必ずしも全額の回収ができる保証はありません。従いまして取引先の不測の信用状況の悪化や経営破綻等は、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
当社グループで販売する商品はアジア及び国内において中国製等の安価な商品との価格競争が激しくなっております。当社グループでは、コスト競争力を強化するため海外生産能力の増強や現地調達比率を高める戦略を講じておりますが、競合によってもたらされる販売価格の下落や販売数量の減少が当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
当社グループで販売する商品の仕入価格は原材料費の変動により影響を受けますが、その価格の上昇が仕入価格に転嫁された場合、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
当社グループの過去の財政状態及び経営成績は、保有資産の時価変動等によって変動してきました。将来においても保有資産の時価変動等により損失を計上しないとの保証はありません。
当社グループは、情報システム運営上の安全確保のため、外部からの侵入を防ぐファイアーウォール構築等を行いリスク対応に取り組んでおります。しかし外部からの予期せぬ不正アクセス、コンピューターウイルス侵入等による企業機密情報、個人情報の漏洩、さらには自然災害、事故等による情報システム設備の損壊や通信回線のトラブル等により情報システムが不稼動となる可能性を完全に排除することはできません。このような場合、業務効率の低下を招くほか、被害の規模によっては当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
当社グループは、輸出入取引等に係る為替変動リスクに対して、実需の範囲内で成約時に為替予約を行えるようにしております。しかしながら、予測を超えた為替レートの変動があれば、当社グループの業績や財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(9) 自然災害・感染症等のリスク
当社グループの事業所や取引先が地震などの自然災害、新型コロナウイルス等の感染症の流行により被害を受けた場合は、販売や購買活動に直接的又は間接的に影響を及ぼす可能性があります。その場合、当社グループの業績や財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりです。
当連結会計年度(2021年12月1日~2022年11月30日)における経営環境は、ウィズコロナの新たな段階への移行が進み、経済活動に持ち直しの動きが見られたものの、ウクライナ情勢等による原油価格の上昇に伴う原材料費の高騰、世界的な金融引き締めによる為替の変動といった様々なリスクが重なり、依然として先行きが不透明な状況が続いております。
主にアパレル関連、プロダクト関連、輸送関連の事業を行う当社グループにおきましては、当社主力商品の原材料の価格高騰や調達難、半導体不足による自動車メーカーの減産や生産停止、海上輸送の遅れや運送費の高騰といった利益を押し下げる要因が多い状況でありました。しかし一方で、流行に左右されないメディカルウェア、作業服関連、ヨガやフィッシングなどスポーツ関連商品や医療機器関連商品をはじめとする機能性に優れた付属品や製品が好調に推移しました。また、サステナブルな社会の実現を目指したモリトグループの取り組み「Rideeco(リデコ)」において、廃漁網や縫製工場から出るはぎれなどを活用した環境配慮型の商品の開発・販売を推進し、新規取引の獲得に注力しました。さらに、運送費など経費の見直しを継続して実施し、収益力が大幅に改善されました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高484億7千8百万円(前年同期比11.1%増)、営業利益21億1千6百万円(前年同期比30.7%増)、経常利益23億4千2百万円(前年同期比27.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益16億7千4百万円(前年同期比19.0%増)となりました。
なお、当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を適用しており、当連結会計年度の売上高は4億2千7百万円、営業利益は4千6百万円それぞれ減少し、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は6百万円それぞれ増加しております。
なお、当連結会計年度における、海外子会社の連結財務諸表作成に係る収益及び費用の換算に用いた為替レートは、次のとおりです。
(注) () 内は前年同期の換算レートです。
セグメント別の経営成績につきましては、次のとおりです。
(日本)
アパレル関連では、欧米向けの作業服・メディカルウェア向け付属品、カジュアルウェア向け付属品、スポーツウェア向け付属品、スポーツシューズ向け付属品の売上高が増加しました。
プロダクト関連では、医療機器関連商品、均一価格小売店向け商品、建築現場向け安全関連商品、スノーボード・サーフィン・アウトドア関連商品の売上高が増加しました。
輸送関連では、日系自動車メーカー向け自動車内装部品の売上高が増加しました。
その結果、売上高は335億1千6百万円(前年同期比10.9%増)、セグメント利益は16億1千8百万円(前年同期比17.7%増)となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は4億2千7百万円、セグメント利益は4千6百万円それぞれ減少しております。
(アジア)
アパレル関連では、中国・香港での欧米向け作業服関連付属品、カジュアルウェア向け付属品、ベトナムでのスポーツシューズ向け付属品の売上高が増加しました。
輸送関連では、半導体不足の影響により、中国での日系自動車メーカー向け自動車内装部品の売上高が減少しました。
その結果、売上高は83億4千万円(前年同期比3.5%増)、セグメント利益は6億9千6百万円(前年同期比73.7%増)となりました。
(欧米)
アパレル関連では、作業服向け付属品、カジュアルウェア向け付属品、高級ダウンウェア向け付属品の売上高が増加しました。
輸送関連では、半導体不足の影響により、日系自動車メーカー向け自動車内装部品の売上高が減少しました。
その結果、売上高は66億2千1百万円(前年同期比23.7%増)、セグメント利益は1億4百万円(前年同期比82.7%増)となりました。
また、当連結会計年度における財政状態の概況は、次のとおりです。
総資産は、502億7千1百万円となり前連結会計年度末比43億3千3百万円増加しました。
流動資産につきましては、304億8千1百万円となり前連結会計年度末比35億2千3百万円増加しました。これは主に、商品及び製品が15億6千9百万円増加したこと、受取手形及び売掛金が8億9千2百万円増加したこと、原材料及び貯蔵品が6億8千7百万円増加したこと、電子記録債権が5億6千1百万円増加したこと、現金及び預金が7億3百万円減少したことによります。
固定資産につきましては、197億9千万円となり前連結会計年度末比8億1千万円増加しました。これは主に、のれんが2億8千万円増加したこと、機械装置及び運搬具が1億6千8百万円増加したこと、無形固定資産のその他に含まれる商標権が1億3千7百万円増加したことによります。
流動負債につきましては、93億9百万円となり前連結会計年度末比18億1百万円増加しました。これは主に、支払手形及び買掛金が10億8千4百万円増加したこと、その他に含まれる有償支給に係る負債が2億5千9百万円増加したこと、その他に含まれる未払費用が1億1千3百万円増加したこと、賞与引当金が1億6百万円増加したこと、1年内返済予定の長期借入金が1億1千4百万円減少したことによります。
固定負債につきましては、42億7千8百万円となり前連結会計年度末比2億3千7百万円減少しました。これは主に、長期借入金が2億8千万円減少したことによります。
純資産につきましては、366億8千4百万円となり前連結会計年度末比27億6千9百万円増加しました。
なお、自己資本比率は前連結会計年度の73.7%から72.9%と0.8ポイント減少しました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、8億5千万円の収支プラス(前連結会計年度26億4千4百万円の収支プラス)となりました。これは主に、棚卸資産の増加及び法人税等の支払により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益の獲得及び減価償却費の計上により資金が増加したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1億3千5百万円の収支マイナス(前連結会計年度4億1百万円の収支マイナス)となりました。これは主に、投資有価証券の売却及び有形固定資産の売却により資金が増加した一方で、有形固定資産の取得により資金が減少したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、19億1千6百万円の収支マイナス(前連結会計年度13億8千万円の収支マイナス)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出、配当金の支払及び自己株式の取得による支出により資金が減少したものであります。
上記の結果、現金及び現金同等物は前期末に比べて6億2千3百万円減少し、期末残高は103億9千6百万円となりました。
当社グループのうち連結子会社において生産を行っておりますが、グループ事業全体における重要性が低いため、生産実績及び受注状況につきましては記載しておりません。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1 金額は、仕入価格によっております。
2 セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。
イ 売上高
売上高につきましては、前連結会計年度に比べ48億4千1百万円増加し、484億7千8百万円(前年同期比11.1%増)となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
営業利益は前連結会計年度に比べ4億9千7百万円増加し、21億1千6百万円(前年同期比30.7%増)となりました。これは主に、販売費及び一般管理費が5億8千9百万円増加(前年同期比6.0%増)したものの、売上高が増加したことに伴い売上総利益が10億8千6百万円増加(前年同期比9.5%増)したことによります。
営業外損益は、前連結会計年度に比べ1千1百万円増加し、2億2千5百万円となりました。これは主に、雇用調整助成金が1億7百万円減少したこと、為替差益が1千1百万円増加したこと、不動産賃貸料が1千万円増加したこと、売上割引が5千9百万円減少したこと、為替差損が3千4百万円減少したことによるものであります。
この結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ5億8百万円増加し、23億4千2百万円(前年同期比27.7%増)となりました。
特別損益は前連結会計年度に比べ1千3百万円減少し、2億7千4百万円となりました。これは主に、投資有価証券売却益が2億1千4百万円減少したこと、固定資産売却益が1億2千2百万円増加したこと、受取保険金が9千6百万円増加したことによるものであります。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ2億6千6百万円増加し、16億7千4百万円(前年同期比19.0%増)となりました。
財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループにおける資金需要の主なものは、資材・商品等の仕入・調達費用、販売費及び一般管理費等の運転資金及び新規設備や新規事業等への投資資金であります。
当社グループは、必要な運転資金及び設備投資資金につきましては、原則として自己資金で賄うこととしております。今後も所要資金は「営業活動によるキャッシュ・フロー」を源泉に自己資金調達を原則とする方針であります。多額の設備投資資金が必要となった場合は、必要資金の性格に応じて金融機関からの借入、資本市場からの直接調達も検討する方針であります。
当社グループにおきまして、当連結会計年度は『存在価値を創造する、あたらしい「モリトグループ」の実現』を経営ビジョンとしてまいりました。
新型コロナウイルス感染症拡大とウクライナ情勢の影響により、予断を許さない状況が続いておりますが、第8次中期経営計画(2022年11月期から2026年11月期の5年間)にて定めました2026年11月期連結売上高500億円、連結営業利益25億円を目指し、移り変わりの早い市場や新しい生活様式にも対応すべく各種施策に取り組んでまいります。
2023年11月期の当社グループの通期見通しにつきましては、激しい為替変動や物価上昇など、世界経済の先行きが不透明な中ではありますが、基軸商品に加え、機能性、サステナブルやエコにこだわった付加価値商品の販売に注力し、連結業績は2022年11月期を上回る、売上高500億円、営業利益23億円、経常利益24.5億円、親会社株主に帰属する当期純利益18億円を予想しております。
該当事項はありません。