第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢の改善が見られる等、緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、中国を始めとした新興国経済の減速、また日銀によるマイナス金利の導入等の影響もあり、依然として景気・経済の先行きは不透明な状況が続いております。

 ホームセンター業界におきましては、増税後の個人消費の回復は鈍く、同業種・他業種企業との競争がさらに激化し、厳しい経営環境が継続することとなりました。

 このような環境下、当社グループでは、主力のホームセンター部門においては変化対応型店舗戦略を推し進め、「住」関連の専門性を追求するとともに、既存店の改装、売場・陳列の見直しを行い、他店との一層の差別化に力を注ぎました。
 以上の結果、当連結会計年度における売上高は1,013億8百万円(前期比0.4%減)、営業利益は87億75百万円(同0.2%減)、経常利益は94億68百万円(同1.8%減)、当期純利益は47億63百万円(同18.3%減)となりました。

 

 セグメント別の業績は次のとおりであります。

1)小売事業

 ホームセンター部門の売上高は、627億7百万円(前期比5.6%減)となりました。前年度3月にオープンしたホームセンタームサシ新津店及び10月にオープンしたホームセンタームサシ美原店が寄与した一方、既存店売上高が前期比7.1%減となったことによるものです。既存店売上高については、第1四半期は前期に消費税増税前の駆け込み需要があったこと等で前年同期比11.9%減、第2四半期及び第3四半期(5月21日から11月20日)は個人消費が回復してこないことに加え、一部天候不順もあり前年同期比4.9%減、第4四半期は暖冬の影響で前年同期比6.1%減と厳しい状況が続きました。

 その他小売部門の売上高は62億78百万円(前期比3.3%増)となりました。なお、アークオアシスデザイン上越店及び長岡店を12月30日に、ミートプロ三条店を1月10日に閉店致しました。

 その結果、小売事業の売上高は689億85百万円(同4.9%減)、営業利益は37億49百万円(同6.9%減)となりました。

 2)卸売事業

 新規取引先の開拓等に努めた一方で、全国のホームセンター既存店売上高が低迷する影響で、卸売事業の売上高は85億34百万円(前期比3.5%減)、営業利益は8億41百万円(同13.4%減)となりました。

 3)外食事業

 外食事業は、主力のとんかつ専門店「かつや」のFCを含む店舗数が今年度38店舗純増の340店舗となりました。その他の業態につきましては、からあげ専門店「からやま」等の出店の他に、「からあげ縁」が加わったことにより、FCを含む店舗数が今年度純増38店舗の52店舗となりました。積極的な事業展開により、売上高は209億42百万円(前期比18.8%増)、営業利益は29億23百万円(同12.5%増)となりました。

 4)不動産事業

 不動産事業の売上高は28億45百万円(前期比5.1%増)、営業利益は12億39百万円(同6.2%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

  当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比較して11億49百万円増加し、61億63百万円となりました。

 

  当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、74億88百万円(前連結会計年度は93億33百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益88億93百万円、減価償却費25億71百万円、法人税等の支払額39億95百万円によるものであります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、34億58百万円(前連結会計年度は93億6百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出25億65百万円、投資有価証券の取得による支出40億97百万円、有価証券の償還による収入50億円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、28億76百万円(前連結会計年度は18億45百万円の獲得)となりました。これは主に短期借入金の減少20億円、配当金の支払額7億30百万円によるものであります。

2【仕入及び販売の状況】

(1)商品等仕入実績

 当連結会計年度の商品等仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年2月21日

至 平成28年2月20日)

構成比(%)

前年同期比(%)

小売事業(百万円)

47,843

79.1

95.2

卸売事業(百万円)

15,775

26.1

95.0

外食事業(百万円)

7,609

12.6

96.2

不動産事業(百万円)

1

0.0

101.7

消去(百万円)

△10,758

△17.8

合計(百万円)

60,471

100.0

95.2

 (注) 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年2月21日

至 平成28年2月20日)

構成比(%)

前年同期比(%)

小売事業(百万円)

68,985

68.1

95.1

卸売事業(百万円)

19,633

19.4

95.9

外食事業(百万円)

20,942

20.7

118.8

不動産事業(百万円)

3,993

3.9

102.6

消去(百万円)

△12,247

△12.1

合計(百万円)

101,308

100.0

99.6

 (注) 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)地域別販売実績(小売事業)

 

当連結会計年度

(自 平成27年2月21日

至 平成28年2月20日)

売上高(百万円)

構成比(%)

前年同期比(%)

期末店舗数(店)

ホームセンター、スーパーセンター及びムサシプロ

 

 

 

 

東北地方

12,434

18.0

91.9

8

信越地方

25,249

36.6

93.1

19

北陸地方

13,936

20.2

92.8

8

近畿地方

11,087

16.1

102.9

4

小計

62,707

90.9

94.4

39

その他小売事業

 

 

 

 

信越地方

4,788

7.0

106.2

2

近畿地方

784

1.1

91.9

2

その他

705

1.0

98.7

2

小計

6,278

9.1

103.3

6

合計

68,985

100.0

95.1

45

 (注) 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

 現在のわが国経済は、大きな変革期に位置していると考えております。当社グループの主力事業であるホームセンター業界について考察すると、消費者はモノ消費への充足感を強く抱き、将来予想される人口減少もあり、業界全体が大きく伸びていく環境にはないと判断されます。そのことは、企業間の弱肉強食化を進め、業界を超えた再編へと動いていかざるを得ない環境に踏み込みつつあると考えられます。ホームセンター企業の多くは、地方で起業し、その地位を高めてきました。しかし、地方の中堅ホームセンター企業から淘汰・再編が進み始めた現状にあって、今後は業界の上位クラス企業群、あるいは異業種企業群をも巻き込んで消費者に支持される企業だけが生き残っていく構図が予測されます。
 こうした環境下、当社グループの重要課題は、
  1.ホームセンター店舗の差別化、比較優位化
  2.事業エリアの拡大と将来事業の育成
であると認識しております。
 第1の課題である「ホームセンター店舗の差別化、比較優位化」においては、2つの店舗が並存しているときに一般消費者は必ず、当社の「ホームセンタームサシ」に来店していただける店舗価値を付加するということであります。そのためには、住関連商品なら無いものはないという品揃え、さらに技術サービスや商品情報提供のための専門的店舗人員の配置等費用はかかっても、店舗価値の向上に注力してまいります。
 加えて、プロ需要の取組みにも一層、努めてまいります。モノの流通経路の変遷もあって、「ホームセンタームサシ」においてプロが購買する商品は増えております。プロの需要を喚起することによって新しい市場を開拓していくことは、われわれの使命であるとも考えております。
 第2の課題である「事業エリアの拡大と将来事業の育成」については、当社の主たるホームセンター事業の出店エリアは、近い将来に予想されている人口減少地域と重なっており、年々厳しさを増しております。上記経営戦略でも述べたとおり、人口密集エリアへの迅速な出店拡大を継続的な課題として取組んでまいります。

 また、将来の収益の核となる事業として、アークオアシス事業を育成してきました。高年齢化社会の進行、個人の価値観の多様化などを踏まえ、「文化の創造・継続」に取組むのがアークオアシス事業であります。油絵、日本画、書道、写経、水墨画、陶芸、彫刻、フラワーアレンジメント、トールペイント、織物、アクセサリー、ステンドガラス、絵手紙等に関する商品の販売とカルチャー教室を併設した店舗展開で消費者の有意義な時間づくりに貢献していく所存であります。

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年5月12日)現在において、当社グループが判断したものであります。

出店に係る法的規制について

平成12年6月に施行された「大規模小売店舗立地法」は、売場面積1,000㎡超の新規出店や既存店舗の増床等について、騒音、交通渋滞、ごみ処理問題等、出店地近隣住民の生活を守る立場から、都道府県又は政令指定都市が一定の審査を行い規制するものであります。
 さらに、平成19年11月には「まちづくり三法」が改正施行されました。

当社グループは、小売事業において「1店舗巨大主義+変化対応型」店舗戦略を採用し、「ホームセンタームサシ」を新規出店する場合には、売場面積20,000㎡クラスと同10,000㎡規模を基本として、出店計画段階より地域環境を考慮した店舗構造、運営方法を採用し、地域住民・自治体との調整をはかりながら出店していく方針であります。

今後は、売場面積10,000㎡規模の店舗を中心に出店を計画しておりますが、上述の法的規制等により計画どおりの出店が出来ない場合には、今後の当社グループの事業展開や業績に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

(1)当社が締結している業務運営契約

相手方の名称

契約品目

契約の内容

契約の期間

株式会社ジョイフル本田

取扱う全商品

当社は、新店舗・改装店舗の業務指導を受ける。また、開発商品・輸入商品の供給を受ける契約

平成28年12月31日

まで

(注)当社はロイヤルティーとして毎月売上高の一定率を株式会社ジョイフル本田へ支払っております。

 

6【研究開発活動】

  該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度末日(平成28年2月20日)現在における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年5月12日)現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを行わなければなりません。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

①概要

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は売上高1,013億8百万円(前期比0.4%減)、営業利益は87億75百万円(同0.2%減)、経常利益は94億68百万円(同1.8%減)、当期純利益は47億63百万円(同18.3%減)となりました。

以下、連結財務諸表に重要な影響を与えた要因について分析いたします。

②売上高

売上高は、前連結会計年度に比較して、3億81百万円の減収となりました。
 「第2 事業の状況  1業績等の概要 (1)業績」に記載のとおり、外食事業が好調に推移した一方で、小売事業が厳しい状況下で減収となったことが主な要因であります。

③売上総利益、販売費及び一般管理費、営業利益

売上総利益は、前期比1.6%増、5億80百万円の増益となりました。外食事業の増収に伴う増益が主な要因であります。売上総利益率については、小売事業の粗利率改善及び、前述のとおり粗利率の高い外食事業の増収効果等により、0.7ポイント改善して36.8%となりました。

販売費及び一般管理費については、前期比2.1%増、5億95百万円の増加となりました。増加の主な要因は、外食事業の積極的な事業展開によるものであります。

 営業利益につきましては、小売事業の減収に伴う減益を外食事業の増益で賄いきれず、前期比0.2%減、15百万円の減益、営業利益率は0.1ポイント増の8.7%となりました。

④営業外損益、経常利益

営業外収益は、前連結会計年度に比較して、1億95百万円の減少となりました。

営業外費用は、前連結会計年度に比較して、33百万円の減少となりました。
 以上の結果、経常利益は前期比1.8%減、1億77百万円の減益、経常利益率は0.2ポイント減の9.3%となりました。

⑤特別損益、税金等調整前当期純利益、当期純利益

特別利益は、前連結会計年度に比較して、24億26百万円減少しました。前連結会計年度において、関係会社株式の売却による持分変動利益12億49百万円及び関係会社株式売却益9億68百万円が発生したことによるものです。

特別損失は、前連結会計年度に比較して、12億65百万円減少しました。前連結会計年度において、固定資産売却損9億95百万円、貸倒引当金繰入額1億70百万円が発生したことによるものです。

 その結果、特別損益は前連結会計年度に比較して11億61百万円悪化することとなりました。

以上により、税金等調整前当期純利益は前期比13.1%減、13億38百万円の減益となり、当期純利益については、前期比18.3%減、10億65百万円の減益となりました。

 

(3)戦略的現状と見通し

当社グループは、主力のホームセンター部門において、変化対応型店舗戦略を推し進め、「住」関連の専門性を追及すると共に、全国規模の展開を目指して、確固たる事業基盤を構築すべく注力しております。

また、競合他社が効率化、ローコストオペレーション経営を目指しているのに対して、当社グループは「圧倒的な地域一番店」の店舗づくりに傾注しております。「その店に行けば、無いものはない」という状況、「お客様がわくわくする、楽しい売場づくり」によって、他店との差別化を一層、推し進めてまいります。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

①キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比較して、当連結会計年度末には11億49百万円増加いたしました。主な要因は以下のとおりであります。

営業活動の結果得られた資金は、その他の負債の減少、法人税等の支払額の増加などの要因により前連結会計年度に比較して、18億45百万円減少いたしました。

投資活動の結果使用した資金は、有形固定資産の取得による支出の減少、有価証券の取得による支出の減少などの要因により、前連結会計年度に比較して、58億47百万円減少いたしました。

財務活動の結果獲得した資金は、少数株主からの払込みによる収入の減少、長期借入による収入の減少などの要因により、前連結会計年度に比較して、47億22百万円減少いたしました。

②資金需要について

当連結会計年度においては、ホームセンターの増床・改装及び外食事業の新規出店を中心に26億38百万円の設備投資を行いました。

次期の当社グループの資金需要については、ホームセンター及び外食事業の新規出店を中心に41億円の設備投資を予定しております。

なお、この設備資金につきましては自己資金によって賄う予定であります。