第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善など、一部に回復の動きが見られる一方、伸び悩む個人消費、世界経済等、先行きについては不透明な状況が続いております。

 このような環境下、当社グループでは、主力のホームセンター部門においては変化対応型店舗戦略を推し進め、「住」関連の専門性を追求するとともに、既存店の改装、売場・陳列の見直しを行い、他店との一層の差別化に力を注ぎました。

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は1,030億31百万円(前期比1.7%増)、営業利益は88億42百万円(同0.8%増)、経常利益は95億80百万円(同1.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は50億9百万円(同5.2%増)となりました。

 

 セグメント別の業績は次のとおりであります。

1)小売事業

 ホームセンター部門の売上高は、626億34百万円(前期比0.1%減)となりました。6月にオープンしたホームセンタームサシ上田店が寄与した一方で、既存店売上高については前期比1.4%減となったことによるものです。

 その他小売部門の売上高は59億39百万円(同5.4%減)となりました。ミートプロ三条店を前期1月に閉店したことによる減収が主な要因であります。

 その結果、小売事業の売上高は685億74百万円(同0.6%減)、営業利益は新店オープンによる粗利率の低下、オープン経費の発生等もあり、33億65百万円(同10.2%減)となりました。

 2)卸売事業

 卸売事業の売上高は83億67百万円(前期比2.0%減)、営業利益は8億97百万円(同6.6%増)となりました。

 3)外食事業

 外食事業は、主力のとんかつ専門店「かつや」のFCを含む店舗数が今年度34店舗純増の374店舗となりました。その他の業態につきましては、からあげ専門店「からやま」等の出店の一方で、業態転換の為の閉店等を行ったことにより、店舗数は52店舗となりました。

 その結果、売上高は232億86百万円(前期比11.2%増)、営業利益は33億50百万円(同14.6%増)となりました。

 4)不動産事業

 不動産事業の売上高は28億3百万円(前期比1.5%減)、営業利益は12億6百万円(同2.7%減)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

  当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比較して38億30百万円増加し、99億93百万円となりました。

 

  当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、85億46百万円(前連結会計年度は74億88百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益92億23百万円、減価償却費24億56百万円、法人税等の支払額31億93百万円によるものであります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、43億15百万円(前連結会計年度は34億58百万円の使用)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出43億3百万円、有形固定資産の取得による支出23億62百万円、有価証券の償還による収入24億7百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、3億98百万円(前連結会計年度は28億76百万円の使用)となりました。これは主に長短借入金の純増額10億円、配当金の支払額10億13百万円、預り保証金の返還による支出3億11百万円によるものであります。

2【仕入及び販売の状況】

(1)商品等仕入実績

 当連結会計年度の商品等仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年2月21日

至 平成29年2月20日)

構成比(%)

前年同期比(%)

小売事業(百万円)

47,625

78.2

99.5

卸売事業(百万円)

15,326

25.1

97.2

外食事業(百万円)

8,525

14.0

112.0

不動産事業(百万円)

0

0.0

93.8

消去(百万円)

△10,554

△17.3

合計(百万円)

60,924

100.0

100.7

 (注) 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年2月21日

至 平成29年2月20日)

構成比(%)

前年同期比(%)

小売事業(百万円)

68,574

66.6

99.4

卸売事業(百万円)

19,262

18.7

98.1

外食事業(百万円)

23,286

22.6

111.2

不動産事業(百万円)

3,939

3.8

98.6

消去(百万円)

△12,030

△11.7

合計(百万円)

103,031

100.0

101.7

 (注) 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)地域別販売実績(小売事業)

 

当連結会計年度

(自 平成28年2月21日

至 平成29年2月20日)

売上高(百万円)

構成比(%)

前年同期比(%)

期末店舗数(店)

ホームセンター、スーパーセンター及びムサシプロ

 

 

 

 

東北地方

11,783

17.2

94.8

8

信越地方

25,745

37.5

102.0

21

北陸地方

14,049

20.5

100.8

8

近畿地方

11,056

16.1

99.7

4

小計

62,634

91.3

99.9

41

その他小売事業

 

 

 

 

信越地方

4,281

6.3

89.4

2

近畿地方

955

1.4

121.7

4

その他

703

1.0

99.7

2

小計

5,939

8.7

94.6

8

合計

68,574

100.0

99.4

49

 (注) 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

 現在のわが国経済は、大きな変革期に位置していると考えております。当社グループの主力事業であるホームセンター業界について考察すると、消費者はモノ消費への充足感を強く抱き、今後予想される人口減少もあり、業界全体が大きく伸びていく環境にはないと判断されます。そのことは、企業間の弱肉強食化を進め、業界を超えた再編へと動いていかざるを得ない環境に踏み込みつつあると考えられます。ホームセンター企業の多くは、地方で起業し、その地位を高めてきました。しかし、地方の中堅ホームセンター企業から淘汰・再編が進み始めた現状にあって、今後は業界の上位クラス企業群、あるいは異業種企業群をも巻き込んで消費者に支持される企業だけが生き残っていく構図が予測されます。

 こうした環境下、当社グループの重要課題は、

1.ホームセンター店舗の差別化、専門性の深耕、比較優位化

2.事業エリアの拡大と将来事業の育成

であると認識しております。

 第1の課題である「ホームセンター店舗の差別化、専門性の深耕、比較優位化」においては、2つの店舗が並存しているときに一般消費者は必ず、当社の「ホームセンタームサシ」に来店していただける店舗価値を付加するということであります。そのためには、住関連商品なら無いものはないという品揃え、さらに技術サービスや商品情報提供のための専門的店舗人員の配置等費用はかかっても、店舗価値の向上に注力してまいります。

 加えて、プロ需要の取組みにも一層、努めてまいります。モノの流通経路の変遷もあって、「ホームセンタームサシ」においてプロが購買する商品は増えております。プロの需要を喚起することによって新しい市場を開拓していくことは、われわれの使命であるとも考えております。

 第2の課題である「事業エリアの拡大と将来事業の育成」については、当社の主たるホームセンター事業の出店エリアは、近い将来に予想されている人口減少地域と重なっており、年々厳しさを増しております。上記経営戦略でも述べたとおり、海外戦略と合わせ人口密集エリアへの迅速な出店拡大を継続的な課題として取組んでまいります。

 また、将来の収益の核となる事業として、アークオアシス事業を育成してきました。高年齢化社会の進行、個人の価値観の多様化などを踏まえ、「文化の創造・継続」に取り組むのがアークオアシス事業であります。油絵、日本画、書道、写経、水墨画、陶芸、彫刻、フラワーアレンジメント、トールペイント、織物、アクセサリー、ステンドガラス、絵手紙等に関する商品の販売とカルチャー教室を併設した店舗展開で消費者の有意義な時間づくりに貢献していく所存であります。

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年5月11日)現在において、当社グループが判断したものであります。

出店に係る法的規制について

平成12年6月に施行された「大規模小売店舗立地法」は、売場面積1,000㎡超の新規出店や既存店舗の増床等について、騒音、交通渋滞、ごみ処理問題等、出店地近隣住民の生活を守る立場から、都道府県又は政令指定都市が一定の審査を行い規制するものであります。
 さらに、平成19年11月には「まちづくり三法」が改正施行されました。

当社グループは、小売事業において「1店舗巨大主義+変化対応型」店舗戦略を採用し、「ホームセンタームサシ」を新規出店する場合には、売場面積20,000㎡クラスと同10,000㎡規模を基本として、出店計画段階より地域環境を考慮した店舗構造、運営方法を採用し、地域住民・自治体との調整をはかりながら出店していく方針であります。

今後は、売場面積10,000㎡規模の店舗を中心に出店を計画しておりますが、上述の法的規制等により計画どおりの出店が出来ない場合には、今後の当社グループの事業展開や業績に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

  該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度末日(平成29年2月20日)現在における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年5月11日)現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを行わなければなりません。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

①概要

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は売上高1,030億31百万円(前期比1.7%増)、営業利益は88億42百万円(同0.8%増)、経常利益は95億80百万円(同1.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は50億9百万円(同5.2%増)となりました。

以下、連結財務諸表に重要な影響を与えた要因について分析いたします。

②売上高

売上高は、前連結会計年度に比較して、17億23百万円の増収となりました。
 「第2 事業の状況  1業績等の概要 (1)業績」に記載のとおり、外食事業が好調に推移したことが増収となった主な要因であります。

③売上総利益、販売費及び一般管理費、営業利益

売上総利益は、前期比2.0%増、7億30百万円の増益となりました。外食事業の増収に伴う増益が主な要因であります。売上総利益率については、前述のとおり粗利率の高い外食事業の増収効果等により、0.1ポイント改善して36.9%となりました。

販売費及び一般管理費については、前期比2.3%増、6億63百万円の増加となりました。増加の主な要因は、外食事業の積極的な事業展開によるものであります。

 営業利益につきましては、小売事業の減益を外食事業の増益で補い、前期比0.8%増、66百万円の増益、営業利益率は0.1ポイント減の8.6%となりました。

④営業外損益、経常利益

営業外収益は、前連結会計年度に比較して、42百万円の増加となりました。主な要因は受取配当金の増加によるものです。

営業外費用は、前連結会計年度に比較して、3百万円の減少となりました。
 以上の結果、経常利益は前期比1.2%増、1億12百万円の増益、経常利益率は9.3%の同率となりました。

⑤特別損益、税金等調整前当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益

特別利益は、前連結会計年度に比較して、1億5百万円増加いたしました。主な要因はテナント退店収入が発生したことによるものです。

特別損失は、前連結会計年度に比較して、1億10百万円減少いたしました。主な要因は店舗閉鎖損失が減少したことによるものです。

 その結果、特別損益は前連結会計年度に比較して2億16百万円良化することとなりました。

以上により、税金等調整前当期純利益は前期比3.7%増、3億29百万円の増益となり、親会社株主に帰属する当期純利益については、前期比5.2%増、2億46百万円の増益となりました。

 

(3)戦略的現状と見通し

当社グループは、主力のホームセンター部門において、変化対応型店舗戦略を推し進め、「住」関連の専門性を追及すると共に、全国規模の展開を目指して、確固たる事業基盤を構築すべく注力しております。

また、競合他社が効率化、ローコストオペレーション経営を目指しているのに対して、当社グループは「圧倒的な地域一番店」の店舗づくりに傾注しております。「その店に行けば、無いものはない」という状況、「お客様がわくわくする、楽しい売場づくり」によって、他店との差別化を一層、推し進めてまいります。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

①キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比較して、当連結会計年度末には38億30百万円増加いたしました。主な要因は以下のとおりであります。

営業活動の結果得られた資金は、法人税等の支払額の減少、たな卸資産の増加などの要因により前連結会計年度に比較して、10億57百万円増加いたしました。

投資活動の結果使用した資金は、有価証券の取得による支出の減少があったものの、有価証券の償還による収入が減少したことなどの要因により、前連結会計年度に比較して、8億57百万円増加いたしました。

財務活動の結果使用した資金は、短期借入金の純増減額の増加などの要因により、前連結会計年度に比較して、24億78百万円減少いたしました。

②資金需要について

当連結会計年度においては、ホームセンターの増床・改装及び外食事業の新規出店を中心に25億5百万円の設備投資を行いました。

次期の当社グループの資金需要については、ホームセンター及び外食事業の新規出店を中心に25億50百万円の設備投資を予定しております。

なお、この設備資金につきましては自己資金によって賄う予定であります。