第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは「人づくりこそ企業づくり 関わりあうすべての人たちと 夢と幸せのわかちあい」を経営理念として、品質を第一に商品を選択し、お客様にできる限り低価格で提供できるように努めてまいりました。今後も、その基本方針は不変です。

 また、小売部門におきましては店舗規模及び地域特性を生かした品揃えとより一層の顧客サービスにより、「お客様に圧倒的に支持される店舗づくり」を第一として取組んでまいります。そして同時に、「楽しくなければ売場ではない」という考え方のもとに、お客様が「わくわく」される店舗づくりに取組んでまいります。

(2)中長期的な会社の経営戦略

 上記ビジョンの実現に向け、下記の経営戦略を遂行してまいります。

①グループ経営基盤構築

・グループシナジーを最大限発揮できる体制を構築

・適切な権限委譲とグループガバナンスの設計

②事業戦略

・提供するサービス、商品の専門性追求

・「住・食」関連事業の更なる深耕

・外食事業では出店の拡大と新業態の開発

(3)経営指標

 中期経営計画の目標である連結売上高380,000百万円、経常利益25,000百万円の達成に向けてグループシナジーの創出に努めてまいります。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 現在のわが国経済は、大きな変革期に位置していると考えております。当社グループの主力事業であるホームセンター業界について考察すると、人口減少や消費行動の変化が進み、市場規模が大きく伸びる環境にはないと判断されます。異業態を含めた競争は更に激化し、業界再編が進むことで、今後は業界の上位クラス企業群、あるいは異業態をも巻き込んで消費者に支持される企業だけが生き残っていく構図が予想されます。

 新型コロナ感染症による影響の収束時期は不透明な状況ではありますが、ホームセンターは暮らしや仕事に必要な多数の商品を提供する社会的インフラであるという考えのもと、withコロナ、afterコロナによるニューノーマルへの生活者の意識・行動の変化への対応に取り組みながら、中長期的な成長を目指すための当社グループの重要課題は、当社とビバホームとのシナジーを最大限創出することであり、具体的な対策は次のとおりであります。

①売上高伸長

 a.出店戦略

 ビバホームは多彩な出店フォーマットにより、短期集中でドミナントを形成しております。多彩な出店形態を取り入れることで、グループでの出店エリアの拡大を進めてまいります。また、グループで物件情報の共有を行うことで、コンスタントな新規出店によるトップラインの伸長を実現してまいります。

 b.専門店事業の深耕・開発

 両社は、ホームセンターだけでなくペットショップ、プロショップ、アート&クラフト、リフォーム等多数の専門店事業を展開しております。ノウハウを共有することでシナジーを創出するとともに、既存ホームセンター内への出店を加速することにより、既存店の活性化を進めてまいります。

②荒利益率改善

 両社はコモディティ商品から付加価値のある独自商品のPB開発を行っております。両社の既存PB商品約4万SKUを共有することでPB売上構成比40%を目指します。また、PB商品に限らず仕入・開発機能の統合を行うことで、継続的な荒利益率改善を進めてまいります。

③販管費低減

 両社の物流拠点を共有することで、物流効率の改善を進めてまいります。また、ビバホームのITシステムを活用することで、作業効率の向上、業務の効率化を行い、生産性を向上させます。

 

2【事業等のリスク】

当社グループでは、発生しうるリスクの未然防止及び発生したリスクの低減をするための管理体制を整備し、業務の円滑な運営に資することを目的としてリスク管理規定を制定しております。

リスク管理体制は、社長を管理責任者、管理本部長を統括責任者とし、管理本部においてグループ全体のリスクを総括的に管理することとしており、各部門で定期的にリスクの洗い出し及び評価を行い、その結果を基にリスク評価対応表を作成し管理本部に報告しております。

リスク評価対応表には、その重要性の程度及び発生可能性の程度、業績及び財務状況等に与える影響の程度の分析等を取りまとめており、管理本部長は重要と判断したものを経営政策会議又は取締役会に報告し、リスク情報の共有及び対応方針の検討を行っております。

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年5月13日)現在において、当社グループが判断したものであります。ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できないリスク又は重要と見なされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。

(1)事業環境に関するリスク

①競合状況・経済状況について

当社グループの主力事業であるホームセンターについては、ほとんどの出店地域において、他社のホームセンターの他に「ドラッグストア」「ディスカウントストア」等競合関係にある店舗が多数存在しております。これらの競合他社が更に新規参入することや低価格戦略を打ち出してくることにより、競争は更に激化していくことが予想され、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、景気変動や人口減少等による消費の減少、EC市場拡大による店舗への来店頻度の減少などの経済状況の変化が、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、他社との差別化を図るため、新しい生活スタイルに対応した商品施策、地域特性重視の店舗づくり、新規サービスの拡大に取り組むとともに、専門店事業の深耕・開発に取り組み、既存店の活性化を進めてまいります。

 

②新規出店・増床について

当社グループは、小売事業において大型店舗を中心に出店を計画しておりますが、出店及び増床に際して、「大規模小売店舗立地法」「都市計画法」等のさまざまな法的規制等を受けております。法令規制の状況の把握に努めるとともに、出店計画段階より地域環境を考慮した店舗構造、運営方法を採用し、地域住民・自治体との調整を図りながら出店していくことを方針としておりますが、これらの法令の改正や各都道府県等が定めた規制の変更により計画どおりの新規出店ができない場合、開発期間が長期化した場合又は既存店の増床等が困難となった場合には、当社グループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、経済的情勢の変動等により出店用地の確保に時間を要する場合や、競合各社の出店等のさまざまな偶発的要因により、当社グループの出店計画に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③人材の確保について

当社グループは、新規出店等の業容拡大には、優れた人材の採用・育成が不可欠であると認識しております。スカウト活動や早期インターンシップによる優れた人材の早期確保、また、成果・能力主義を重視した人事制度の運用、能力向上に繋がる教育・研修制度の実施による人材の育成に努めております。しかしながら、少子高齢化、雇用情勢の変化等により、人材の採用・育成が計画通りに進捗せず事業運営に必要な人材が確保できない場合や、賃金相場の上昇や労働法令等の改正により人件費が増加した場合には、当社グループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

④天候要因について

ホームセンターでは季節性の高い商品(園芸・農業用品、冷暖房用品、除雪用品等)を多数取り扱っております。このような季節商品は冷夏や暖冬、長雨等の天候の変動が販売動向に大きく影響することから、想定外の天候不順が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、小売事業において「一店舗巨大主義+変化対応業」を店舗戦略としております。従来の商品だけでなく、ニーズの変化への対応と新たな需要の創造を重点方針とし、迅速な売場変更、商品変更に取り組んでまいります。

 

⑤感染症の流行について

2020年より感染が拡大した新型コロナウイルス感染症は、当社グループの営業活動及び物流体制にとって大きなリスクとなっております。従業員内で感染が拡大した場合には、営業活動の縮小や停止により当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、感染が広がり始めた時期より以下の対応を行っております。

・従業員の感染防止の意識向上のため、行動指針の作成と社内通達の定期的な発信

・毎朝の検温の義務化と従業員及び同居人の体調不良時の行動フローの作成

・従業員のマスク着用の義務化と手指消毒液の多箇所への設置

・休憩室等の飛沫防止対策と定期的な消毒の実施

・不要不急の出張や来訪者の受け入れの自粛とWeb会議開催のための環境整備

 今後、その他の感染症が流行した場合にも同様に対応し、感染拡大の防止に努めてまいります。

 

⑥自然災害について

当社グループは、国内の広域に店舗を展開しております。近年増加している局地的豪雨や大型台風、大規模地震等の自然災害が発生し、店舗に物理的損害があった場合、人的被害があった場合又は商品の物流・配送に支障が出た場合には、営業の縮小や停止により当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、有事の際、取締役及び各事業部長を委員とする緊急対策本部を設置し、被災状況の把握と対応の指示命令を行っております。また、火災保険等に加入し、自然災害による損失リスクに備えております。物流については、グループの物流拠点の共有化を進め、不測の事態に対応できる体制を整えてまいります。顧客、取引先、従業員等の人命尊重を最優先とした上で、ホームセンターは社会的インフラであるという考えの下、営業の継続または早期の営業再開に向けて対応してまいります。

 

(2)事業運営に関するリスク

①中期経営計画について

当社グループは、2021年度から2024年度に係る中期経営計画「LIFE」を策定し、「グループ経営基盤構築」・「事業戦略」・「財務戦略」を基本戦略としたグループシナジーの追求により事業拡大を進めてまいります。中期経営計画は、策定時に当社グループが入手している情報及び合理的と判断する一定の前提に基づき策定されておりますが、必要な情報を全て入手できるとは限らないこと等から、事業環境の変化やその他さまざまな要因により目標を修正する可能性や目標を達成できない可能性があります。

当社グループでは、事業環境のモニタリング、適切な執行体制及び的確な経営判断に努めることで、グループシナジーの最大化、中長期ビジョンの目指す数値目標の達成を図ってまいります。

 

②M&Aによる事業拡大について

当社グループは、事業の拡大を図るための手段として、M&Aを重要な経営戦略の一つとしてまいりました。対象企業については、当該企業の財務内容や契約関係等について綿密なデューデリジェンスを行うことによって、極力リスクを回避するよう努めておりますが、M&Aを行った後に、偶発債務の発生や未認識債務が判明した場合、又は当社グループが当初想定したシナジーや事業拡大の成果が得られなかった場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③固定資産の減損について

当社グループは、グループシナジーの最大限創出、専門店事業の深耕・開発に努め、既存店の活性化による集客力の向上、商品仕入・開発の統合による収益性向上に取り組んでまいりますが、経済状況や商圏環境の変化等の事由により店舗の収益性が悪化した場合や、保有資産の市場価格が著しく下落した場合等に、減損処理を行うことがあります。

また、当社グループは当連結会計年度末現在、23,538百万円ののれんを計上しております。当該のれんは将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、同様な事由により期待する効果が得られない場合、減損処理を行うことがあり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

④店舗運営に係る法的規制について

当社グループの店舗運営においては、労働基準法や独占禁止法、個人情報保護法等の様々な法規制を受けております。店舗運営に影響を及ぼす法令の改正等が行われた場合や、当社グループによる法令違反が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが管理する個人情報の流出が発生した場合には、当社グループの社会的信用の低下、損害賠償義務の発生等の可能性があります。

当社グループでは、コンプライアンス意識向上のため、各種規程の制定、社内教育、社内通達の定期的な発信を行うとともに、関係官庁、顧問弁護士、社労士等に相談し、情報収集、法令違反の未然防止に努めております。個人情報保護に関しては、個人情報保護規程に基づき、各事業所ごとに管理責任者を定め厳重に管理しており、内部監査においては重要項目として監査を実施しております。

 

⑤商品調達、価格変動及び品質管理について

当社グループは、商品の調達において複数の仕入先を確保するよう努めておりますが、何らかの要因で重要な商品の調達が困難となった場合や、原材料等の価格変動や燃料価格等の上昇により仕入価格が上昇した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、当社はビバホームとのシナジー効果創出によりPB商品売上構成比率40%を目指しております。その多くは海外の取引先から調達しており、物流や相手先都合等の理由により商品の入手が困難となり適正在庫の維持ができなくなった場合や、為替変動等により仕入価格が上昇した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

さらに、PB商品の開発においては、製造委託先の製品について品質検査、適法検査等を行っておりますが、販売した商品に不具合等が発生した場合には、大規模な返品、製造物責任法に基づく損害賠償、信用失墜等により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥敷金及び保証金の回収について

当社グループは、出店にあたり土地所有者と賃貸借契約を締結し、敷金及び保証金の差入れを行っております。土地所有者である法人又は個人が破綻等の状況に陥り、店舗の継続的使用や債権回収が困難となった場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、締結している長期賃貸借契約のうち、当社グループの事情により中途解約する場合には、敷金及び保証金の一部又は全部を放棄する可能性があります。

 

⑦金利について

当社グループは、M&Aに係る資金等を金融機関からの借入金により調達しており、有利子負債への依存度が高い水準にあります。営業キャッシュ・フローとバランスのとれた設備投資を心掛け、有利子負債を抑制するように努めてまいりますが、将来の金利情勢の変動により金利が予想以上に上昇した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑧システム障害について

当社グループは、様々な業務を基幹システムで処理しているため、人為的ミス、ネットワーク障害、コンピュータウイルス、大災害等の予期せぬ事態によりシステムに障害が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、システムの障害時に代替の業務運用を構築するため、主要システムのサーバーを大手ベンダーのデータセンターにアウトソーシングしております。

 

(3)外食事業に関するリスク

①食の安全について

当社グループが運営する各店舗は「食品衛生法」により規制を受けております。「食品衛生法」は、食品の安全性確保のため公衆衛生の見地から必要な規制その他の措置を講ずることにより、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もって国民の健康の保護を図ることを目的とした法律であります。

飲食店を営業するにあたっては、食品衛生責任者を置き、厚生労働省令の定めるところにより都道府県知事の許可を受ける必要があります。当社グループにおきましては、自社での定期的な衛生点検に加え、専門業者による衛生検査や細菌検査等の店舗衛生点検を直営・FC全店に対し客観的な観点から実施しており、安全な商品を消費者に提供するための衛生管理を徹底しておりますが、万一、食中毒等の事故が起きた場合は、この法的規制により食品等の廃棄処分、一定期間の営業停止、営業の禁止、営業許可の取消しを命じられるというリスクがあり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

②食材の調達について

当社グループは、豚肉、鶏肉、米、野菜等の食品を扱っているため、口蹄疫や豚コレラ、鳥インフルエンザ、BSE等の疫病の問題、又は天候不順などによる農作物の不作や残留農薬などの問題等により食材の調達に影響を受ける可能性があります。調達ルートを複数確保するよう努めておりますが、食材の安定的な確保に支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③FC展開について

当社グループは、FC加盟店(以下「加盟店」という。)による「かつや」、「からやま」及び「からあげ縁」店舗の出店を積極的に進めることを今後の事業拡大の基本方針としております。今後のFC店舗の増加を見据え、FC管理業務を行うFC本部体制の強化に努めておりますが、今後、FC本部体制の構築が事業拡大に伴って進展しない場合、又は加盟店の発掘、店舗物件の確保が想定どおり進捗せずFC店舗が計画どおり出店できない場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、依然として厳しい状況が続いております。政府の各種政策が実施され、一部持ち直しの動きも見られましたが、再び感染拡大がみられるなど、収束の見通しは立っておらず、先行きは不透明な状況で推移しております。

 このような環境下、当社グループの主力であるホームセンター事業におきましては、住まいと暮らしの必需品並びに農業や建築業等の仕事に不可欠な商品を多数提供する社会的インフラであるとの考えの下、感染拡大防止のための環境整備を行い、営業に努めて参りました。

 当社グループは2020年11月9日に株式会社ビバホーム(以下「ビバホーム」という。)を当社の子会社としたことにより、ビバホームを連結の範囲に含めております。その結果、当連結会計年度における売上高及び営業収入は183,560百万円(前期比62.9%増)、営業利益は16,018百万円(同67.3%増)、経常利益は16,956百万円(同63.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は8,725百万円(同80.0%増)となりました。

 

 セグメントの経営成績は次のとおりであります。

(小売事業)

 ホームセンター部門の売上高及び営業収入は、123,640百万円(前期比100.8%増)(内、ビバホームは51,967百万円)となりました。前期7月のニコペット京都八幡店、8月のホームセンタームサシ久喜菖蒲店・ニコペット久喜菖蒲店のオープンが寄与したこと及び新型コロナウイルス感染症の拡大防止需要や不要不急の外出自粛等による巣ごもり消費の拡大により、既存店売上高が前期比14.5%増となったことによるものです。

 その他小売部門の売上高も同様に巣ごもり消費の拡大により、8,418百万円(同19.2%増)となりました。

 その結果、小売事業の売上高及び営業収入は132,058百万円(同92.4%増)、営業利益は9,231百万円(同194.5%増)となりました。

(卸売事業)

 卸売事業の売上高及び営業収入は7,467百万円(前期比1.1%増)、営業利益は952百万円(同39.7%増)となりました。

(外食事業)

 外食事業は、主力のとんかつ専門店「かつや」(国内)のFCを含む店舗数が純増14店舗の420店舗、「からやま」・「からあげ縁」(国内)も純増27店舗の137店舗となるなど、積極的な事業展開を行いました。

 その結果、売上高及び営業収入は38,634百万円(前期比15.9%増)、営業利益は4,539百万円(同1.2%増)となりました。

(不動産事業)

 不動産事業の営業収入は4,691百万円(前期比62.7%増)(内、ビバホームは1,744百万円)、営業利益は1,583百万円(同22.9%増)となりました。

(その他)

 その他には前期9月1日に事業承継したフィットネス事業「JOYFIT」を1店舗を閉鎖し現在4店舗、「FIT365」1店舗、前期末2月にオープンした「FIT365」2店舗及び今期9月にオープンした「JOYFIT24」1店舗を含んでおります。フィットネス事業は新型コロナウイルス感染症拡大に伴う営業自粛要請による店舗休業等の影響により、売上高は708百万円、営業損失は297百万円となりました。

 

 財政状態については次のとおりであります。

(総資産)

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比較して247,771百万円増加し、353,379百万円となりました。これは主に有形固定資産が132,514百万円(内、ビバホームは130,882百万円)、商品及び製品が42,763百万円(内、ビバホームは42,827百万円)、のれんが22,997百万円増加したことによるものです。

(負債)

 当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比較して239,828百万円増加し、262,330百万円となりました。これは主に短期借入金が100,730百万円、リース債務(固定)が30,947百万円(内、ビバホームは30,853百万円)、長期借入金が25,600百万円(内、ビバホームは25,000百万円)増加したことによるものです。

(純資産)

 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比較して7,943百万円増加し、91,048百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が7,508百万円増加したことによるものです。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比較して5,487百万円増加し、25,605百万円となりました。

 

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、6,525百万円(前連結会計年度は8,487百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益15,657百万円、減価償却費4,761百万円、法人税等の支払額5,216百万円、その他の負債の減少額6,135百万円によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、98,027百万円(前連結会計年度は8,453百万円の使用)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出90,297百万円、有形固定資産の取得による支出6,544百万円、貸付けによる支出2,532百万円によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は、96,996百万円(前連結会計年度は1,678百万円の獲得)となりました。これは主に短期借入金の純増額99,630百万円、配当金の支払額1,216百万円によるものです。

 

③仕入及び販売の実績

a.商品等仕入実績

 当連結会計年度の商品等仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年2月21日

至 2021年2月20日)

構成比(%)

前年同期比(%)

小売事業(百万円)

88,446

83.3

184.3

卸売事業(百万円)

16,293

15.3

110.2

外食事業(百万円)

14,174

13.4

108.9

不動産事業(百万円)

0

0.0

73.3

その他(百万円)

0

0.0

70.7

消去(百万円)

△12,735

△12.0

合計(百万円)

106,181

100.0

163.0

(注) 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年2月21日

至 2021年2月20日)

構成比(%)

前年同期比(%)

小売事業(百万円)

132,058

71.9

192.4

卸売事業(百万円)

20,518

11.2

111.8

外食事業(百万円)

38,634

21.0

115.9

不動産事業(百万円)

6,338

3.5

149.6

その他(百万円)

708

0.4

159.8

消去(百万円)

△14,698

△8.0

合計(百万円)

183,560

100.0

162.9

(注) 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検証内容は次のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを行わなければなりません。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、特に重要と考えられるものは以下のとおりであります。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響については「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。

a.企業結合により取得したのれん及び商標権

 企業結合により取得したのれん及び商標権は、時価で算定しております。取得原価は、受け入れた資産及び引き受けた負債のうち企業結合日時点において識別可能なものの企業結合日時点の時価を基礎として、当該資産及び負債に対して配分しております。取得原価が、企業結合日における識別可能資産及び負債の正味価額を上回る場合にその超過額をのれんとして会計処理しております。

 取得した資産、特に無形資産の時価の算定は、独立の第三者による評価結果を利用し、入手可能な情報及びその仮定に基づいて時価を算定しております。

 経営者は、これらの判断及び評価は合理的であると判断しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動により影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合には連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 企業結合により取得したのれん及び商標権の算定に関連する内容は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 企業結合等関係」に記載しております。

b.固定資産の減損処理

 当社グループは、有形固定資産、のれん及び無形資産などの固定資産を保有しております。固定資産のうち、減損の兆候が認められる資産又は資産グループについては、回収可能価額(当該資産又は資産グループから得られる割引後将来キャッシュ・フロー及び当該資産又は資産グループの正味売却価額)が帳簿価額を下回る場合には、その回収可能価額まで帳簿価額を減額し、減損損失を認識することとなります。

 そのため、当該資産又は資産グループが属する事業の経営環境の著しい変化等により、見直しが必要となった場合には連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 減損損失に関連する内容は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結損益計算書関係 ※3減損損失」に記載のとおり、当連結会計年度において減損損失(1,141百万円)を計上しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績

 「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおり、当社グループは2020年11月9日に株式会社ビバホーム(以下「ビバホーム」という。)を当社の子会社としたことにより、ビバホームを連結の範囲に含めております。その結果、当連結会計年度における売上高及び営業収入は183,560百万円(前期比62.9%増)、営業利益は16,018百万円(同67.3%増)、経常利益は16,956百万円(同63.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は8,725百万円(同80.0%増)となりました。

 

 以下、連結財務諸表に重要な影響を与えた要因について分析いたします。

ⅰ)売上高、営業収入

 売上高は、前連結会計年度に比較して、68,994百万円の増収(内、ビバホームは52,412百万円)となりました。

 「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおり、ホームセンターを中心とした小売事業の新型コロナウイルス感染症の拡大防止需要や不要不急の外出自粛等による巣ごもり消費の拡大が増収となった主な要因であります。

 営業収入は、前連結会計年度に比較して、1,881百万円の増収(内、ビバホームは1,784百万円)となりました。

ⅱ)営業総利益、販売費及び一般管理費、営業利益

 営業総利益は、前期比60.6%増、27,523百万円の増益(内、ビバホームは19,944百万円)となりました。小売事業の増収に伴う増益が主な要因であります。

 販売費及び一般管理費については、前連結会計年度に比較して、21,080百万円の増加(内、ビバホームは16,550百万円)となりました。小売事業の好調な販売及び外食事業の積極的な事業展開による人件費等の増加が主な要因であります。

 営業利益につきましては、前期比67.3%増、6,443百万円の増益(内、ビバホームは3,393百万円)、小売事業の増収に伴い、営業利益率は0.3ポイント増の9.0%となりました。

ⅲ)営業外損益、経常利益

 営業外収益は、前連結会計年度に比較して、555百万円の増加となりました。主な要因は雇用調整助成金289百万円によるものです。

 営業外費用は、前連結会計年度に比較して、437百万円の増加となりました。主な要因は支払利息の増加384百万円によるものです。

 以上の結果、経常利益は前期比63.1%増、6,561百万円増益、経常利益率は前年同率の9.5%となりました。

ⅳ)特別損益、税金等調整前当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益

 特別利益は、前連結会計年度に比較して、477百万円の増加となりました。主な要因は段階取得による差益435百万円が発生したことによるものです。

 特別損失は、前連結会計年度に比較して、1,040百万円の増加となりました。主な要因は減損損失が652百万円増加したこと及び投資有価証券評価損が190百万円発生したことによるものです。

 その結果、特別損益は前連結会計年度に比較して563百万円悪化することとなりました。

 以上により、税金等調整前当期純利益は前期比62.1%増、5,998百万円の増益となり、親会社株主に帰属する当期純利益については、前期比80.0%増、3,878百万円の増益となりました。

 

b.戦略的現状と見通し

当社グループは、主力のホームセンター部門において、変化対応型店舗戦略を推し進め、「住」関連の専門性を追求すると共に、全国規模の展開を目指して、確固たる事業基盤を構築すべく注力しております。

店舗規模及び地域特性を生かした品揃えとより一層の顧客サービスにより、「お客様に圧倒的に支持される店舗づくり」を第一として取組んでまいります。そして同時に、「楽しくなければ売場ではない」という考えのもとに、お客様が「わくわく」される店舗づくりに取組んでまいります。

 

c.資本の財源及び資金の流動性についての分析

ⅰ)キャッシュ・フローの状況

 「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

ⅱ)資金需要について

当連結会計年度においては、2020年11月9日の株式会社ビバホームの当社子会社化等に伴う株式取得による支出90,297百万円、ホームセンター及び外食事業の新規出店等に7,813百万円の設備投資を行いました。

次期の当社グループの資金需要については、ホームセンター及び外食事業の新規出店・改装・開発を中心に21,900百万円の設備投資を予定しております。

なお、この設備資金につきましては主に自己資金及び借入金によって賄う予定であります。

 

③経営上の目標の達成状況

 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略、(3)経営指標」に記載のとおり、連結売上高380,000百万円、経常利益25,000百万円の達成に向けて取組んでおります。

 

 各指標の推移は次のとおりであります。

 

第49期

(自 2017年2月21日

 至 2018年2月20日)

第50期

(自 2018年2月21日

 至 2019年2月20日)

第51期

(自 2019年2月21日

 至 2020年2月20日)

第52期

(自 2020年2月21日

 至 2021年2月20日)

売上高(百万円)

102,161

106,840

109,483

178,477

経常利益(百万円)

10,037

10,647

10,394

16,956

経常利益率(%)

9.8

10.0

9.5

9.5

 

4【経営上の重要な契約等】

(資本業務提携契約の締結)

 当社は、2020年6月9日開催の取締役会において、株式会社LIXILビバ(現 株式会社ビバホーム、以下、当社と併せて「両社」といいます。)との間で資本業務提携(以下、「本資本業務提携」といいます。)に係る契約(以下、「本資本業務提携契約」といいます。)を締結することを決議し、同日付で締結いたしました。

 なお、同日付でLIXILビバ株式に対する公開買付け(以下、「本公開買付け」といいます。)を実施することを決議しており、本資本業務提携契約は、本公開買付けが成立することを条件として効力を生じるものとされております。本公開買付けは、2020年7月21日付で成立しております。

 

(1)本資本業務提携の目的

 本資本業務提携は、両社の対等の精神に基づく統合により、本資本業務提携を通じた両社のシナジーの創出による企業価値の向上を目指すとともに、近年の自然災害等の発生をも踏まえ、ホームセンターの社会的使命を果たすべく、「安心安全な住まいの提案とより豊かな暮らし」を実現することを目的としております。

 また、両社は、かかる目的を達成するため、プロ顧客に対しては「リフォーム関連資材の総合プラットフォームの確立」を目指すものとし、一般顧客に対しては「変化するニーズに合わせた売場・商品提案、新たなサービス提供の取り組み」を実施するものとしております。

 

(2)本資本業務提携の内容等

 両社は、本公開買付けの成立後速やかに、両社の役職員を構成員とする統合委員会を設置し、本資本業務提携契約の目的の早期実現に向け、事業運営方針等に関する協議を開始するものとしております。かかる協議には、以下に定める事項が含まれるものとしております。

 

① 対等の精神に基づき2021年度にホールディングカンパニー制への移行を目指すこと

② 商品開発、共同仕入、テナントリーシング、施設管理、不動産運営、物件開発、EC(電子商取引)事業、決済サービス及び販売促進の各分野において、それぞれ、事業の運営方針等について検討を行い、これらを実施すること

③ 共同のエリア戦略に基づく出店、店舗フォーマット、運営体制、M&Aについて検討を行うこと

④ 将来的な本部機能再編、システム・物流の共通化、人事制度、人材の採用・教育、顧客管理、グループブランディング等についての検討を行うこと

 

 また、両社は、以下の各項目に関する相互の業務提携について検討し、かつ実行するものとしております。

 

① PB(プライベートブランド)商品の共有及び新規共同開発

② 商品の共同調達

③ 什器、備品、資材等の共同調達

④ 出店戦略、店舗運営戦略の協働

⑤ M&A関係の情報共有、協力

⑥ EC(電子商取引)ビジネスにおける協力

⑦ 海外展開の強化

 

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。