文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、国民の豊かな社会生活に極めて重要な教育と文化に「紙」媒体を通じて貢献することを、経営の基本理念としております。
日本全国に網羅した拠点からタイムリーに「原紙」を配送し販売することによって、新聞・書籍・教育図書・情報雑誌・帳票類・折込広告等の製作に関わってまいりました。日常生活に欠くことのできない生活必需品の「紙」を常に安定供給していくとともに、環境の変化に迅速に対応できる体制を図り、あらゆる可能性を追求しつつ永続的発展を目指しております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、目標経営指標として以下の項目を掲げております。
ROE(自己資本利益率) : 5.0%以上
有利子負債額 :5億円以下
自己資本比率 :30.0%以上
当連結会計年度末の有利子負債は0円、自己資本比率は36.6%で、いずれも目標を達成しており今後もその維持に努めてまいります。一方ROEは3.7%で未だ低水準でありますが、資本効率の観点から一層の収益向上を図り、目標達成を目指します。
(3)経営環境、中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
国内紙流通業界を取り巻く環境は、人口の減少や紙需要縮小傾向が続き、販売数量が前年を割る厳しい状況にあります。国内製紙メーカー各社は、加速する需要減に対応するため生産能力削減を相次いで打ち出しており、更なる集約と合理化が急務となっております。
このような状況下で当社グループは、引き続き顧客ニーズにきめ細かく対応する営業活動により販売シェアの拡大を図り、販売数量確保と適正価格販売に注力してまいります。また、商社機能を最大限に活かし、紙以外の産業用設備機器や化成品等の新商材販売を推進してまいります。
物流事業におきましても、積極的な営業活動により外部顧客の需要を取り込み、グループ全体で連携をして更なる業績向上に邁進してまいります。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因については、以下のものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成30年3月31日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 紙業界の動向について
我が国紙業界の商品流通は、製紙メーカー、代理店、卸、コンバータ(印刷業)及びユーザー(出版業など)が主たる流れになっております。
当社グループは、卸に属し、直接コンバータ及びユーザーと取引を行っておりますので市場の動向次第では仕入価格の上昇分を同時に販売価格に転嫁できない状況が発生いたします。また、我が国の紙・板紙製品の原材料は多くを輸入に頼っており、加えて原油価格、為替変動によっても商品価格に影響を受けざるを得ません。以上の観点から、国内外の経済状況により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 有利子負債について
当社グループは、当連結会計年度末現在、有利子負債はありませんが、将来、金融機関等からの借入による資金調達をした場合、市場金利の動向如何では、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 取引先の信用リスクについて
当社グループは、取引先に対して取扱商品等の掛売りを行っております。このため、取引先の信用状況が急速に悪化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 所有する投資有価証券の時価変動リスクについて
当社グループの所有する有価証券は仕入先企業、販売先企業、取引先金融機関など、業務上密接な関係にある企業の株式が大半でありますが、株式市況の動向等によりましては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度末における投資有価証券の総資産に対する比率は4.2%であります。
(5) 不動産市況等の影響について
当社グループは、所有不動産の活用による収益基盤の安定化を目的として不動産賃貸事業に取り組んでおります。不動産市況等により、賃貸条件の悪化など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、堅調な海外経済と国内金融政策を背景として、企業収益や雇用環境が改善し、設備投資も持ち直しており、総じて緩やかな回復基調が続きました。
当社グループは、構造的な国内紙需要の低迷に加えメーカーからの長期に亘る価格修正の難航という極めて厳しい環境のもと、引き続き卸商分野の小口需要に注力し、適正価格販売を主眼として積極的な販売活動を展開してまいりました。
その結果、印刷用紙は販売数量・売上高ともに前年を上回りましたが、情報用紙の販売数量減により、売上高は前年を下回りました。
利益面では、諸経費の削減効果や物流子会社の外部需要取り込みにより、営業利益、経常利益が改善しました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、繰延税金資産の計上により増益となりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ130百万円増加し、9,066百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ40百万円増加し、5,745百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ89百万円増加し、3,321百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高は15,399百万円(前年同期比3.2%減)、営業利益84百万円(前年同期比10.3%増)、経常利益107百万円(前年同期比9.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益120百万円(前年同期比39.8%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(洋紙卸売事業)
売上高は15,266百万円(前年同期比3.2%減)、セグメント利益(営業利益)は348百万円(前年同期比3.6%増)となりました。
(不動産賃貸事業)
売上高は122百万円(前年同期比1.6%減)、セグメント利益(営業利益)は43百万円(前年同期比7.5%減)となりました。
(物流事業)
売上高は308百万円(前年同期比4.3%増)、セグメント利益(営業利益)は25百万円(前年同期比2.4%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同期に比べ213百万円増加し、606百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は308百万円(前年同期は137百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上及び売上債権の減少等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は63百万円(前年同期は37百万円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は31百万円(前年同期は30百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
洋紙卸売事業(千円) |
15,266,345 |
96.8 |
|
不動産賃貸事業(千円) |
44,249 |
95.8 |
|
物流事業(千円) |
88,465 |
90.3 |
|
合計(千円) |
15,399,061 |
96.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、有価証券、商品、固定資産に関しては、会計方針により継続的な評価を行っており、見積りについては見積りを必要とする事象及び見積りに与える要因を把握した上で適切な仮定を設定して評価を行っております。
なお、連結財務諸表に重要な影響を与えると考えられる項目は、次のとおりであります。
a.投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係維持のために、特定の取引先及び金融機関の株式を所有しております。これらの株式には公開会社の株式と非公開会社の株式が含まれております。当社グループは、金融商品に関して投資価値の下落が一時的でないと判断した場合、又は著しい下落が発生した場合に減損処理をしており、将来の投資先の業績不振又は株式市況の悪化等により、評価損の計上が必要となる可能性があります。
b.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。取引先の財政状況が悪化し支払能力が低下した場合、追加の引当が必要となる可能性があります。
c.繰延税金資産
当社グループは、企業会計と税務上の資産・負債との間に生じる一時的な差異に係る税効果について、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して繰延税金資産を計算しております。繰延税金資産の回収可能性の評価に際し、過去の実績等に基づき将来の課税所得を合理的に見積もり、回収可能性があると判断された金額を計上しております。将来において当社グループを取り巻く環境に大きな変化があった場合、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前年同期比130百万円増加の9,066百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加等により流動資産が176百万円増加したことと、有形・無形固定資産の償却等により固定資産が46百万円減少したことによるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前年同期比40百万円増加の5,745百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の増加等により流動負債が52百万円増加したことによるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前年同期比89百万円増加の3,321百万円となりました。これは主に、利益剰余金が87百万円増加したことによるものであります。
2)経営成績
(売上高、売上総利益)
当連結会計年度の売上高は、情報用紙の販売数量が減少したこと等により、前年同期比3.2%減の15,399百万円となりました。一方、利益率が0.4%改善したため、売上総利益は0.1%減の2,006百万円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、役員減員等による人件費減少と物流費用の削減効果により、前年同期比0.6%減の1,922百万円となりました。その結果、営業利益は10.3%増の84百万円となりました。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は、概ね前年と変動なく31百万円となりました。一方、営業外費用は、受取手形流動化に伴う手形売却損の減少により、前年同期比15.0%減の7百万円となりました。その結果、経常利益は9.2%増の107百万円となりました。
(特別利益、法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は、投資有価証券売却益4百万円を特別利益に計上し、特別損失はありませんでした。法人税等は前年同期比26.4%増の30百万円となりました。また、翌期の業績動向を踏まえ繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、翌期に課税所得を減少させる項目について繰延税金資産を計上することとし、法人税等調整額△37百万円を計上しました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は39.8%増の120百万円となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの資金需要は、主に運転資金需要と設備投資資金需要の二つがあります。
運転資金の主なものは、商品の仕入と販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備投資資金需要の主なものは、倉庫・事務所等の設備や機械といった固定資産の維持・更新費用と、事業活動に関わるソフトウエア等の無形固定資産投資によるものであります。
(財政状態)
当社グループは、経営指標目標として有利子負債額5億円以下を掲げております。運転資金及び設備投資資金は内部資金より充当しており、現在、有利子負債はありません。必要な資金は、売掛金回収による手形債権・電子記録債権を譲渡し、流動化することにより調達しております。また、取引銀行4行と当座貸越契約を締結しており、内部資金で不足が生じた場合に備えております。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおりであります。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(洋紙卸売事業)
売上高は、印刷用紙は販売数量・売上高ともに前年を上回りましたが、情報用紙の販売数量減により、前年同期比3.2%減の15,266百万円となりました。セグメント利益は、売上総利益率の改善と諸経費の削減効果により、前年同期比3.6%増の348百万円となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ、商品が52百万円増加しましたが、受取手形及び売掛金が108百万円減少したこと等により、5,164百万円となりました。
(不動産賃貸事業)
売上高は、前連結会計年度において一部賃貸用不動産を売却したことにより、前年同期比1.6%減の122百万円となりました。セグメント利益は、売上高と同じ理由により、前年同期比7.5%減の43百万円となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ11百万円減少し、1,730百万円となりました。
(物流事業)
売上高は、積極的な営業活動により外部顧客の需要を取り込み、前年同期比4.3%増の308百万円となりました。セグメント利益は、物流コストの増加により、前年同期比2.4%減の25百万円となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ、現金及び預金が28百万円増加したこと等により、276百万円となりました。
該当事項はありません。
該当事項はありません。