文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、国民の豊かな社会生活に極めて重要な教育と文化に「紙」媒体を通じて貢献することを、経営の基本理念としております。
日本全国に網羅した拠点からタイムリーに「原紙」を配送し販売することによって、新聞・書籍・教育図書・情報雑誌・帳票類・折込広告等の製作に関わってまいりました。日常生活に欠くことのできない生活必需品の「紙」を常に安定供給していくとともに、環境の変化に迅速に対応できる体制を図り、あらゆる可能性を追求しつつ永続的発展を目指しております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、2019年度から3年間の目標経営指標として、売上高、営業利益、当期純利益、ROE、
ROA、ROICの6指標を掲げております。収益力の拡大と資本効率を向上させることにより、企業価値の最大化を目指しております。
(3)経営環境、中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき課題
新型コロナウイルス感染症の影響は、国際・国内経済の混迷とそれに伴う印刷物の需要を大きく減少させ、長期的に厳しい状況が続くものと予想されます。
国内紙流通業界を取り巻く環境は、さらに電子媒体へのシフトが進展し、紙需要の減少基調はより一層厳しさを増してまいります。
この環境下、当社グループは、顧客・取引先・従業員及びその家族の安全を最優先とし、社会的責任を果たすべく政府方針に従って感染拡大防止に努めてまいります。また、終息後の新たな紙需要を迅速に捉え、安定供給と適正価格販売に注力し、必ず再開する将来のマーケットに十分な準備を整えてまいる所存です。
当社グループは、2022年3月期までの中期経営計画を策定し、売上高170億円、営業利益2億円、当期純利益1.5億円、ROE5%、ROA3%、ROIC5%の達成を目標としておりますが、洋紙市場における今後の感染症の影響を十分見極めながら計画の再検討を進めております。また、長期的な紙需要の減少を踏まえ、洋紙以外の新商材販売を積極的に推進するとともに、物流事業の更なる合理化・効率化を図り、安定した収益確保に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2020年3月31日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 紙業界の動向について
我が国紙業界の商品流通は、製紙メーカー、代理店、卸、コンバータ(印刷業)及びユーザー(出版業など)が主たる流れになっております。
当社グループは、卸に属し、直接コンバータ及びユーザーと取引を行っておりますので市況の動向次第では仕入価格の上昇分を同時に販売価格に転嫁できない状況が発生いたします。また、我が国の紙・板紙製品の原材料は多くを輸入に頼っており、加えて原油価格、為替変動によっても商品価格に影響を受けざるを得ません。以上の観点から、国内外の経済状況により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 有利子負債について
当社グループは、当連結会計年度末現在、有利子負債はありませんが、将来、金融機関等からの借入による資金調達をした場合、市場金利の動向如何では、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 取引先の信用リスクについて
当社グループは、取引先に対して取扱商品等の掛売りを行っております。このため、取引先の信用状況が急速に悪化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 所有する投資有価証券の時価変動リスクについて
当社グループの所有する有価証券は仕入先企業、販売先企業、取引先金融機関など、業務上密接な関係にある企業の株式が大半でありますが、株式市況の動向等によりましては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度末における投資有価証券の総資産に対する比率は4.1%であります。
(5) 不動産市況等の影響について
当社グループは、所有不動産の活用による収益基盤の安定化を目的として不動産賃貸事業に取り組んでおります。不動産市況等により、賃貸条件の悪化など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 自然災害及び感染症等のリスク
当社グループは、全国6か所に拠点を置き地域に密着した販売を行っておりますが、大規模な地震や自然災害及び新型の感染症等が発生した場合、周辺地域での販売活動の制限や物流寸断による販売機会の喪失、設備や商品への被害損失、販売減少や取引先信用リスクの増大等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(新型コロナウイルス感染症について)
当社グループは、全従業員とその家族及びお取引先様の安全を最優先とし、テレワークを活用した在宅勤務や時差出勤の推進、不要不急の出張禁止や営業面談時間の短縮、マスク着用・消毒液設置・3密回避の徹底等、事業継続の観点から感染予防の諸対策を実施しております。
しかしながら、感染拡大が長期化し想定以上の事態が発生した場合、洋紙市場の更なる縮小が予想され、当社グループの財政状態及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や雇用環境の改善を背景として底堅く推移しておりましたが、米中貿易摩擦の長期化に加え、新型コロナウイルスの世界的感染拡大があらゆる経済活動を停滞させ、未曽有の混迷状況が続いております。
紙流通業界におきましては、価格修正の浸透や各メーカーによる供給不足の解消が図られたものの、消費税増税後は国内紙需要が減少に向かい、当期終盤には新型コロナウイルス感染拡大により国内出荷は急激に打撃を受けております。
このような状況に至るまで当社グループは、顧客ニーズにきめ細かく対応する営業活動と適正価格販売の堅持に取り組んでまいりました。
その結果、売上高は上期に改善したものの、下期の販売低迷により主力の印刷用紙の販売重量が前年を大きく下回りました。
利益面では、上期の価格修正改善により、営業利益、経常利益は増益となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は、税効果会計における法人税等調整額が前年に比べて87百万円増加したことにより減益となりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ606百万円減少し、8,806百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ646百万円減少し、5,319百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ39百万円増加し、3,487百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高は15,748百万円(前年同期比1.8%増)、営業利益154百万円(前年同期比40.4%増)、経常利益177百万円(前年同期比31.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益103百万円(前年同期比35.5%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(洋紙卸売事業)
売上高は15,619百万円(前年同期比1.8%増)、セグメント利益(営業利益)は398百万円(前年同期比5.9%増)となりました。
(不動産賃貸事業)
売上高は121百万円(前年同期比0.3%減)、セグメント利益(営業利益)は42百万円(前年同期比0.5%減)となりました。
(物流事業)
売上高は329百万円(前年同期比0.8%減)、セグメント利益(営業利益)は24百万円(前年同期比21.0%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同期に比べ47百万円増加し、735百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は132百万円(前年同期は138百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上、売上債権及び仕入債務の減少等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は53百万円(前年同期は25百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産及び投資有価証券の取得による支出等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は32百万円(前年同期は30百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
洋紙卸売事業(千円) |
15,618,998 |
101.8 |
|
不動産賃貸事業(千円) |
43,873 |
99.0 |
|
物流事業(千円) |
85,732 |
105.3 |
|
合計(千円) |
15,748,604 |
101.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、有価証券、商品、固定資産に関しては、会計方針により継続的な評価を行っており、見積りについては見積りを必要とする事象及び見積りに与える要因を把握した上で適切な仮定を設定して評価を行っております。
なお、連結財務諸表に重要な影響を与えると考えられる項目は、次のとおりであります。
a.投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係維持のために、特定の取引先及び金融機関の株式を所有しております。これらの株式には公開会社の株式と非公開会社の株式が含まれております。当社グループは、金融商品に関して投資価値の下落が一時的でないと判断した場合、又は著しい下落が発生した場合に減損処理をしており、将来の投資先の業績不振又は株式市況の悪化等により、評価損の計上が必要となる可能性があります。
b.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。取引先の財政状況が悪化し支払能力が低下した場合、追加の引当が必要となる可能性があります。
c.繰延税金資産
当社グループは、企業会計と税務上の資産・負債との間に生じる一時的な差異に係る税効果について、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して繰延税金資産を計算しております。繰延税金資産の回収可能性の評価に際し、過去の実績等に基づき将来の課税所得を合理的に見積もり、回収可能性があると判断された金額を計上しております。将来において当社グループを取り巻く環境に大きな変化があった場合、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前年同期比606百万円減少の8,806百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金及び電子記録債権の減少及び商品の増加等により流動資産が505百万円減少したことによるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前年同期比646百万円減少の5,319百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金及び電子記録債務の減少等により流動負債が641百万円減少したことによるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前年同期比39百万円増加の3,487百万円となりました。これは主に、利益剰余金が70百万円増加したことによるものであります。
2)経営成績
(売上高、売上総利益)
当連結会計年度の売上高は、販売重量が前年を下回りましたが、価格修正の浸透と適正価格販売の堅持により、前年同期比1.8%増の15,748百万円となりました。また、同理由により売上総利益は、前年同期比3.2%増の2,108百万円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、人件費と物流費の増加により、前年同期比1.1%増の1,954百万円となりました。その結果、営業利益は40.4%増の154百万円となりました。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は、概ね前年と変動なく31百万円、営業外費用も同様に7百万円となりました。その結果、経常利益は31.8%増の177百万円となりました。
(特別利益、特別損失、法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別損益は、2019年10月に発生した台風19号による物流倉庫浸水被害に伴い、災害損失113百万円を特別損失に計上し、損害保険契約による受取保険金115百万円を特別利益に計上しました。法人税、住民税及び事業税は、前年同期比25.1%増の80百万円となりました。また、将来の業績動向を踏まえ繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、将来課税所得を減少させるスケジューリング可能な項目について繰延税金資産を計上したため、法人税等調整額は△1百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は35.5%減の103百万円となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの資金需要は、主に運転資金需要と設備投資資金需要の二つがあります。
運転資金の主なものは、商品の仕入と販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備投資資金需要の主なものは、倉庫・事務所等の設備や機械といった固定資産の維持・更新費用と、事業活動に関わるソフトウエア等の無形固定資産投資によるものであります。
(財政状態)
当社グループは、運転資金及び設備投資資金を内部資金より充当しており、現在、有利子負債はありません。必要な資金は、売掛金回収による手形債権・電子記録債権を譲渡し、流動化することにより調達しております。また、取引銀行4行と当座貸越契約を締結しており、内部資金で不足が生じた場合に備えております。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおりであります。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(洋紙卸売事業)
売上高は、販売重量は減少しましたが、販売価格の修正改善によりに前年を上回りました。その結果、前年同期比1.8%増の15,619百万円となりました。セグメント利益は、売上高の増加等により、前年同期比5.9%増の398百万円となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ、受取手形及び売掛金が489百万円及び電子記録債権が432百万円減少し、商品が295百万円増加したこと等により、4,830百万円となりました。
(不動産賃貸事業)
売上高は、前連結会計年度とほぼ変わらず、前年同期比0.3%減の121百万円となりました。セグメント利益も、前連結会計年度とほぼ変わらず、前年同期比0.5%減の42百万円となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ41百万円減少し、1,641百万円となりました。
(物流事業)
売上高は、前連結会計年度とほぼ変わらず、前年同期比0.8%減の329百万円となりました。セグメント利益は、売上高の減少及び販管費の増加により、前年同期比21.0%減の24百万円となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ10百万円増加し、335百万円となりました。
該当事項はありません。
該当事項はありません。