第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済政策や日本銀行の金融政策の効果、原油価格の下落等の影響により、企業収益の改善や雇用・所得環境の改善傾向が継続し、第2四半期までは全体として堅調に推移しておりましたが、中国をはじめとする新興国や資源国等の景気の減速懸念により、世界経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響を受け、緩やかに回復すると見られていた景気は不透明感が増し、足踏み状態が続いております。

当社グループの既存事業領域である石油化学、鉄鋼、機械製造業界等におきましては、企業収益が改善し老朽化した設備の合理化や品質向上、生産効率化を目的とした設備投資は継続的に実施されておりますが、当該収益の改善が生産設備の稼働率上昇に伴うものではなく、円安や資源安による一時的な収益押し上げによるものであったことから、投資マインドの改善に時間がかかり本格的な設備投資には至りませんでした。

このような状況下、当社グループにおきましては、経営基本方針として「新たな成長への挑戦と強靭な収益構造の確立」を新たに掲げ、収益力の向上と産業構造の変化に対応した強固な経営基盤作りを推し進めました。顧客密着営業の強化を引き続き重点営業戦略とし、工場設備の安全、安定操業、省力化へのシステム提案取組、防災・省エネ・環境に対応した産業機械の新規派生商材の発掘と拡販に注力いたしました。

その結果、建設業や鉄鋼製品製造業向け各種車両・産業機械、舶用機器製造業や電力供給業向け計測制御機器等の販売が堅調に推移したものの、前年度業績を牽引したメガソーラー関連付帯機器や災害対策用特殊車両の売上減に加え、化学品製造業、機械製造業、プラント・エンジニアリング他国内業界全般的に設備投資が低調で、当連結会計年度の売上高は325億10百万円(前連結会計年度比5.3%減)となり、売上総利益50億13百万円(同3.6%減)、営業利益9億円(同10.7%減)、経常利益9億9百万円(同11.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益5億20百万円(同10.9%減)となりました。

 

品目別売上高の状況は次のとおりであります。

 

(工業用計測制御機器)

工業用計測制御機器につきましては、舶用業界向けディーゼルエンジン用各種センサーの販売や、火力発電所向け液面センサー更新の販売が増加しましたが、プラント建設案件の減少や公共インフラ案件を中心に設備投資が低調で、前連結会計年度比3.4%減となりました。

 

(環境計測・分析機器)

環境計測・分析機器につきましては、環境配慮型水質管理機器の更新案件や、鉄鋼業界において大気・ガス分析計の販売が堅調に推移しましたが、前年のような大型定期修繕による設備更新が一巡した為、前連結会計年度比2.5%減となりました。

 

(測定・検査機器)

測定・検査機器につきましては、老朽化設備に対する保安メンテナンス機器の販売や鉄鋼製品製造業向けに検査装置の販売が伸長しましたが、前年のような大型検査機器の案件が減少し、前連結会計年度比3.3%減となりました。

 

(産業機械)

産業機械につきましては、建設業界向け路面清掃車の販売や高効率ポンプ・省エネ照明器具の販売が堅調に推移した他、非鉄金属業界向けに粉塵防止装置の販売が増加しましたが、前年度業績を牽引したメガソーラー案件関連付帯機器や災害対策用特殊車両の売上が大幅減少し、前連結会計年度比8.4%減となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は38億1百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億95百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の増加は、7億77百万円となりました(前連結会計年度は7億54百万円の増加)。これは、税金等調整前当期純利益が9億17百万円であったこと、売上債権の減少10億44百万円、仕入債務の減少7億38百万円あったことが主な要因であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の減少は、2億円となりました(前連結会計年度は6百万円の増加)。これは、有価証券の償還による収入50百万円、投資有価証券の売却による収入19百万円があった一方で、投資有価証券の取得による支出2億3百万円、有形固定資産の取得による支出が38百万円あったことが主な要因であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の増加は、21百万円となりました(前連結会計年度は1億86百万円の減少)。これは、長期借入れによる収入が5億円あった一方で、長期借入金の返済による支出が3億40百万円、配当金の支払いによる支出が1億38百万円あったことが主な要因であります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績において、当社グループは単一セグメントとしているため、品目別に示すと次のとおりであります。

 

品目別

生産高(千円)

前年同期比(%)

工業用計測制御機器

239,615

8.9

産業機械

208,299

△13.0

合計

447,914

△2.5

 

(注) 1 上記は製造を行っております連結子会社(双葉テック㈱)の合計金額であります。

2 上記金額は製造原価によっております。

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当連結会計年度の受注実績において、当社グループは単一セグメントとしているため、品目別に示すと次のとおりであります。

 

品目別

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

工業用計測制御機器

330,945

23.2

98,171

84.0

産業機械

245,447

△16.0

119,561

2.3

合計

576,392

2.8

217,732

27.9

 

(注) 1 連結子会社(双葉テック㈱)において受注生産を行っております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績において、当社グループは単一セグメントとしているため、品目別に示すと次のとおりであります。

 

品目別

販売高(千円)

前年同期比(%)

工業用計測制御機器

15,760,335

△3.4

環境計測・分析機器

2,455,649

△2.5

測定・検査機器

1,705,043

△3.3

産業機械

12,589,803

△8.4

合計

32,510,832

△5.3

 

(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2 総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。

 

 

3 【対処すべき課題】

プラントや工場内で使用される工業用計測制御機器の国内市場は成熟化が進み、持続的な市場の成長はあまり期待できず、価格競争も更に厳しくなるものと考えております。

また、国内市場では今後少子高齢化による労働人口の減少が更に進むことから、経済成長を維持するためには製造現場における生産設備の自動化・効率化と労働生産性の向上が避けられない課題であり、老朽設備の更新やIoT等のビッグデータを活用した最新の情報・通信技術を導入する企業が増加すると予想されます。

このため、当社グループでは、持続的安定成長を図るため、既存事業領域「守り」と新市場開拓領域「攻め」を明確にした事業展開を推し進めます。顧客に提供する付加価値の高度化による収益力の向上を最重要課題とし、製造現場での労働生産性向上への取り組みに貢献すべく、エンジニアリング機能強化によるワンストップ提案営業の推進、「環境・安心・安全・品質」をキーワードとした環境配慮型商品及び保安・メンテナンス機器の拡販、現場ニーズに対応する新商材の発掘を全国展開の営業拠点網を活用し積極的に取り組んでまいります。

また、扱い商材の拡充と国内販売体制強化を目的とした企業買収、戦略的提携等も視野に入れ、当社グループ業績の向上と業容の拡大に努めてまいります。

管理面におきましては、当社グループの持続的成長を目指して、上場企業に求められているコーポレートガバナンス・コードに沿った内部統制環境の改善・強化と、企業価値向上を実現するために最重要課題となる人材育成に引き続き取り組んでまいります。

当社の経営基盤とは、優良な取引先、人材・組織、財務体質であり、これらの強化・安定成長が、企業価値の向上、すなわち持続的な収益拡大につながります。厳しい企業間競争に打ち勝ち、市場の国際化に対応できる、販売力、提案力、情報収集能力等十分な力量を持った人材を育成するとともに、社員一人一人が当事者意識を強く持って行動する現場力の強化と、それを統合する社内総合力の強化を図ってまいります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあり、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項と考えております。なお、文中の将来に関する事項については、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、ここに掲げられている項目に限定されるものではありません。

(1) 経済状況による影響

当社グループの売上高のうち約50%を占める工業用計測制御機器は、国内外の経済環境の悪化により設備投資の動向に陰りが生じた場合、設備更新需要が停止したり、遅延することにより、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。

(2) 債権管理に係る影響

上述のような変動によって、取引先企業が倒産する危険性があり、当社グループでは継続取引先については定期的な信用調査分析を行い、また、新規、単発等の大口取引については可能な限りの債権保全策を採った上での取引とする等、債権管理に最善の注意を払っておりますが、倒産の規模・件数によっては、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。

(3)アクシデント等による影響

当社グループは、生産設備に使用する機材及び装置の納入に携わっており、その設備等において納入時には予測し得ない不適合が生じ、それを原因とした事件、事故が発生した場合にはその機材及び装置の製造者とともに営業上の損失を被り、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。

(4) 業績の季節的変動に係る影響

官公庁関連や民間設備の予算執行時期が下期偏重傾向にあるため、当社グループの売上高も通常下期偏重となっております。これに対して販売費及び一般管理費は、その大部分が固定費であることから、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の割合も下期に偏重し、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 機密情報保護に係る影響

当社グループが納入する商品・システムは、顧客企業との秘密保持契約により製作・納入したものが含まれ、これらの案件は、その顧客に納入した商品・システムの内容がその顧客の競合企業に知れると、その顧客の業績に多大な影響を及ぼしかねず、当社グループにおいて予期せぬ何らかの要因でこれらが漏洩した場合、顧客からの訴訟等を含め、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。

(6) 自然災害による影響

地震、台風等の自然災害や火災等の事故災害が発生し、当社グループの拠点や仕入先の設備等に大きな被害が発生した場合には、営業活動の一時停止や商品の納期遅延等により、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。

(7) 環境に関するリスク

当社グループは、計測制御機器、環境計測・分析機器、測定・検査機器、産業機械等の総合商社として、持続可能な社会の実現に向けて環境と調和の取れた企業活動の推進に取り組んでおります。また、環境に関する外部認証(ISO14001)を取得し、外部機関からの適正性の評価の取得に積極的に取り組むとともに、環境保全活動を継続的かつ計画的に推進しております。しかしながら、当社グループの事業活動により環境汚染等が生じた場合には、汚染除去費用や損害賠償責任の発生、社会的な信用の低下等に繋がる可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループの事業領域においては、老朽化設備の更新や生産効率化を目的とした設備投資は継続的に実施されましたが、先行き不透明な事業環境を背景に本格的な新規設備投資には至らず、子会社を含む当社グループの業績は減収減益となり、売上高は前連結会計年度比5.3%減、経常利益は同11.8%減となりました。

また、国内市場の縮小や新規設備投資の減少から厳しい価格競争が展開され、利益率の低下傾向が続いておりましたが、売上総利益率向上運動(M2運動)を継続推進すると共に、新たに「量から質へ」を掲げて付加価値営業の最大化に取り組んだ結果、当連結会計年度の売上総利益率は、前連結会計年度比0.2%改善し15.4%となりました。

当社グループの事業領域である国内市場は、原油価格や中国経済の動向等に左右され、引き続き不安定な状態が続くものと予想されますが、政府の各種景気対策の効果により、今後民間企業の設備投資意欲は更に改善するものと見込んでおります。

 

(2) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 ①財政状態

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ4億88百万円減少し212億69百万円となりました。これは現金及び預金が6億14百万円増加した一方で、売上債権の回収が進んだことから受取手形及び売掛金が10億51百万円減少したことが主な要因であります。

一方負債は、前連結会計年度末に比べ7億39百万円減少し132億64百万円となりました。これは支払手形及び買掛金が7億43百万円、未払法人税等が91百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。

純資産は剰余金の配当による減少が1億39百万円、その他有価証券評価差額金の減少が67百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が5億20百万円であること等により、前連結会計年度末に比べ2億50百万円増加し80億5百万円となりました。その結果、自己資本比率は37.6%となりました。

 

 ②キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況につきましては「第2 事業の状況、1.業績等の概要、(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。