当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済政策や日銀の金融緩和等の継続を背景に、一部に改善の遅れは見られるものの、景気は緩やかな回復基調で推移しております。その一方で、海外の経済情勢は、中国をはじめとする新興国経済の減速懸念、英国のEU離脱問題、米国の大統領選挙後の政策動向に対する不確実性の高まり等、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの既存事業領域である石油化学、鉄鋼、機械製造業等におきましては、原料コスト上昇や為替変動による企業収益への影響が見られるものの、内外需の回復を背景に、需給バランスは改善され生産も回復基調にあります。設備投資に対しても、IoTを活用した生産設備の監視と予知保全ニーズへの期待が高まっている他、品質とコスト競争力を保つため、生産設備の老朽化に対する改修・更新投資が実施されております。
このような状況下、当社グループにおきましては、経営基本方針として「新たな成長への挑戦と強靭な収益構造の確立」を継続し、量より質を追求した収益力の向上と産業構造の変化に対応した強固な経営基盤作りを推し進めました。顧客密着営業・ソリューション営業の強化を重点営業戦略とし、「環境・安心・安全・品質」をキーワードとした既存商品の販売に加え、顧客の研究開発部門向け測定機器販売の強化、FA・環境制御システム及び情報通信・ネットワーク機器の販売、社会インフラ投資の取り込み強化による産業車両や公共環境関連機器の販売、オイル清浄度管理機器を主体とする産業機械・装置の拡販等に注力いたしました。
その結果、舶用機器製造業向けでディーゼルエンジンの生産台数が減少した影響を受け、売上が伸び悩んだものの、化学品製造業、プラント・エンジニアリング向けに石油化学コンビナートの定期修理需要を主体とした工業用計測制御機器や環境計測・分析機器の販売は好調を維持しました。また、付加価値営業に取り組んだ結果、利益率も改善し、当連結会計年度の売上高は328億86百万円(前連結会計年度比1.2%増)、売上総利益は52億1百万円(同3.7%増)、営業利益9億95百万円(同10.6%増)、経常利益10億51百万円(同15.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6億83百万円(同31.4%増)で増収増益となりました。
品目別売上高の状況は次のとおりであります。
(工業用計測制御機器)
舶用機器製造業向けについては、造船需要減によりディーゼルエンジンの生産台数が減少した影響を受け販売が伸び悩みましたが、プラント・エンジニアリング向けに石油化学コンビナートにおける大型定期修理やプラント建設案件に伴う各種センサーの需要が増加し、前年同期比1.0%増となりました。
(環境計測・分析機器)
化学品製造業向けに大型定期修理に伴う水質・大気・ガス分析計の設備更新が堅調に推移し、前年同期比10.1%増となりました。
(測定・検査機器)
電気機器製造業やフィルム製造業において生産設備用検査機器の販売が伸長し、前年同期比14.9%増となりました。
(産業機械)
前年同期に比べメガソーラー関連付帯機器の販売が半減しました。これに対し官公庁向け特殊車両の販売、自動車部品製造業向けに刻印機の輸入販売が伸長しましたが、産業機械全体では前年同期比2.2%減となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は36億44百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億56百万円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、3億86百万円となりました(前連結会計年度は7億77百万円の増加)。これは、税金等調整前当期純利益が10億51百万円であったこと、売上債権の増加による資金減少が10億29百万円、仕入債務の増加による資金増加が5億55百万円であったことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、1億34百万円となりました(前連結会計年度は2億円の減少)。これは、投資有価証券の取得による支出が1億3百万円、有形固定資産の取得による支出が31百万円あったことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、4億2百万円となりました(前連結会計年度は21百万円の増加)。これは、長期借入による収入が50百万円あった一方で、長期借入金の返済による支出が3億10百万円、配当金の支払いによる支出が1億38百万円あったことが主な要因であります。
当連結会計年度の生産実績において、当社グループは単一セグメントとしているため、品目別に示すと次のとおりであります。
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品目別 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
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工業用計測制御機器 |
324,979 |
35.6 |
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産業機械 |
166,182 |
△20.2 |
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合計 |
491,162 |
9.7 |
(注) 1 上記は製造を行っております連結子会社(双葉テック㈱)の合計金額であります。
2 上記金額は製造原価によっております。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の受注実績において、当社グループは単一セグメントとしているため、品目別に示すと次のとおりであります。
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品目別 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
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工業用計測制御機器 |
312,480 |
△5.6 |
45,959 |
△53.2 |
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産業機械 |
173,445 |
△29.3 |
91,913 |
△23.1 |
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合計 |
485,925 |
△15.7 |
137,872 |
△36.7 |
(注) 1 連結子会社(双葉テック㈱)において受注生産を行っております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の販売実績において、当社グループは単一セグメントとしているため、品目別に示すと次のとおりであります。
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品目別 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
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工業用計測制御機器 |
15,916,427 |
1.0 |
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環境計測・分析機器 |
2,704,885 |
10.1 |
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測定・検査機器 |
1,958,345 |
14.9 |
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産業機械 |
12,307,064 |
△2.2 |
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合計 |
32,886,721 |
1.2 |
(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
中期3ヵ年経営計画(平成29年度~平成31年度)においては、経営基本方針「事業ポートフォリオの最適化と生産性追求による収益力の向上」を新たに掲げ、産業構造の変化と顧客のニーズに適応した強固な経営基盤作りを推し進め、平成32年3月期に連結売上高360億円、経常利益12億円を目指します。
具体的には、既存顧客の深耕開発と、成長性の高い分野への新規顧客開発を重点市場戦略とし、IoTを活用した設備保全システムの提案、環境配慮型機器・システムの取り組み、オイル清浄度管理機器を主体とする産業機械の取り組み、電力・公共環境分野等の社会インフラ投資の取り込み等の諸施策を実行することで業容拡大を図ってまいります。また、先端技術開発に携わる研究機関、各企業の生産技術研究部門、品質保証部門への深耕や子会社各社の事業基盤強化とグループ内シナジーの最大活用により、収益改善と事業拡大を推進してまいります。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
プラントや工場内で使用される工業用計測制御機器の国内市場では成熟化が進むなか、業界再編や設備の統廃合が行われており、顧客による購入ルートの見直しや同業他社との価格競争は更に厳しくなるものと考えております。
また、少子高齢化が進む日本においては、労働力の減少が更に進むと予想されることから、ものづくりが今後も成長を続け、安定的に付加価値を生み続けるには、生産性の向上が避けられない課題となります。そのため、製造現場でのIoT等のビッグデータを活用した生産設備の自動化や老朽化した設備の効率化投資を行う企業が増加すると予想されます。
当社グループでは、同業他社との競争が厳しくなる状況下でも持続的安定成長を図るため、既存顧客の深耕開発「守り」と成長性の高い分野への新規顧客開発「攻め」を明確にした事業展開を推し進めます。顧客に提供する付加価値の高度化による収益力の向上を最重要課題とし、今後伸長が見込まれる製造現場での労働生産性向上への取り組みに貢献すべく、IoTの要望に対応できるシステム・エンジニアリングとフィールドサービス対応力の強化によるワンストップ提案営業の推進、「環境・安心・安全・品質」をキーワードとした環境配慮型商品及び保安・メンテナンス機器の拡販、現場ニーズに対応する新商材の発掘を全国展開の営業拠点網を活用し積極的に取り組んでまいります。また、成熟した市場の中でも、業績の向上と業容の拡大を図る為、扱い商材の拡充と国内販売体制強化を目的とした企業買収、戦略的提携等も視野に入れ事業を展開してまいります。
管理面におきましては、当社グループの持続的成長を目指して、上場企業に求められているコーポレートガバナンス・コードに沿った内部統制環境の改善・強化と、企業価値向上を実現するために最重要課題となる人材育成に引き続き取り組んでまいります。
当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあり、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項と考えております。なお、文中の将来に関する事項については、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、ここに掲げられている項目に限定されるものではありません。
(1) 経済状況による影響
当社グループの売上高のうち約50%を占める工業用計測制御機器は、国内外の経済環境の悪化により設備投資の動向に陰りが生じた場合、設備更新需要が停止したり、遅延したりすることにより、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 債権管理に係る影響
上述のような変動によって、取引先企業が倒産する危険性があり、当社グループでは継続取引先については定期的な信用調査分析を行い、また、新規、単発等の大口取引については可能な限りの債権保全策を採った上での取引とする等、債権管理に最善の注意を払っておりますが、倒産の規模・件数によっては、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。
(3)アクシデント等による影響
当社グループは、生産設備に使用する機材及び装置の納入に携わっており、その設備等において納入時には予測し得ない不適合が生じ、それを原因とした事件、事故が発生した場合にはその機材及び装置の製造者とともに営業上の損失を被り、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 業績の季節的変動に係る影響
官公庁関連や民間設備の予算執行時期が下期偏重傾向にあるため、当社グループの売上高も通常下期偏重となっております。これに対して販売費及び一般管理費は、その大部分が固定費であることから、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の割合も下期に偏重し、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 機密情報保護に係る影響
当社グループが納入する商品・システムは、顧客企業との秘密保持契約により製作・納入したものが含まれ、これらの案件は、その顧客に納入した商品・システムの内容がその顧客の競合企業に知れると、その顧客の業績に多大な影響を及ぼしかねず、当社グループにおいて予期せぬ何らかの要因でこれらが漏洩した場合、顧客からの訴訟等を含め、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。
(6) 自然災害による影響
地震、台風等の自然災害や火災等の事故災害が発生し、当社グループの拠点や仕入先の設備等に大きな被害が発生した場合には、営業活動の一時停止や商品の納期遅延等により、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。
(7) 環境に関するリスク
当社グループは、計測制御機器、環境計測・分析機器、測定・検査機器、産業機械等の総合商社として、持続可能な社会の実現に向けて環境と調和の取れた企業活動の推進に取り組んでおります。また、環境に関する外部認証(ISO14001)を取得し、外部機関からの適正性の評価の取得に積極的に取り組むとともに、環境保全活動を継続的かつ計画的に推進しております。しかしながら、当社グループの事業活動により環境汚染等が生じた場合には、汚染除去費用や損害賠償責任の発生、社会的な信用の低下等に繋がる可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの事業領域では、内外需の景気回復を背景に、IoTを活用した生産設備の監視と予知保全ニーズへの期待が高まっております。当連結会計年度は、石油化学コンビナートでの定期修理に伴う機器の更新や、品質とコスト競争力を保つため生産設備の老朽化に対する改修・更新投資が実施されたことにより、主要取扱商品の売上高が増加しました。また量より質を追求した付加価値営業に取り組んだ結果、売上総利益率は前連結会計年度比0.4%改善し15.8%となったほか、連結子会社である国内子会社の業績も好調で、売上高は同1.2%増、経常利益は同15.6%増で、増収増益となりました。国内市場は、緩やかな回復基調にあり、公共インフラの再整備を中心とした内需の拡大と、少子高齢化にともなう生産性向上に向けた取り組みを足掛かりに、民間企業の設備投資意欲は改善するものと見込んでおります。
(2) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
①財政状態
当連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ9億86百万円増加し222億55百万円となりました。これは現金及び預金が1億67百万円減少した一方で、受取手形及び売掛金が10億24百万円増加したことが主な要因であります。
一方負債は、前連結会計年度末に比べ3億10百万円増加し135億74百万円となりました。これは支払手形及び買掛金が5億49百万円増加したことが主な要因であります。
純資産は剰余金の配当による減少が1億39百万円、その他有価証券評価差額金の増加が70百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が6億83百万円であること等により、前連結会計年度末に比べ6億75百万円増加し86億80百万円となりました。その結果、自己資本比率は39.0%となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては「第2 事業の状況、1.業績等の概要、(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。