第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当事業年度におけるわが国経済は、政府の経済政策等を背景に、雇用情勢や企業収益の改善傾向は続き、緩やかな回復基調で推移しましたが、中国をはじめとした新興国経済の減速懸念、為替や株価の変動など、先行き不透明な状況が続いております。

また、国内レディースインナーウェア市場におきましては、アジア圏における人件費の上昇や原材料価格の高騰など、依然として厳しい環境が続きました。

このような経営環境のもと、当社は「女性を元気にする日本一のグループ」に向けて、美と健康の事業領域を中心に、他社との差別化が図れる独自性のあるシャルレらしい「もの」や、喜びや感動を与える「こと」の提供を追求してまいりました。また、生涯を通じていきいきと輝いている「ひと」をサポートするため、女性たちに活躍の機会を提供し、地域を活性化することによって、豊かな社会の実現を目指してまいりました。その為に、シャルレらしい高機能、高付加価値商品の開発及び次世代を担うビジネスメンバーの育成や教育、支援等による組織の再活性化に積極的に取り組んでまいりました。また、多様化する消費者ニーズへの対応として、訪問販売におきましては、30代から40代をターゲットにした新ブランド「シャルレ セルフィア」を本格展開し、新しい愛用者の獲得に努めました。インターネット等による通信販売のシャルレダイレクトサービスでは、健康食品の「定期お届け便制度」を導入することで、メイト(消費者会員)利用者数の拡大につなげました。また、前年度にオープンした直営店「シャルレ・ザ・ストア」では、過去に購入経験のある顧客からの再購入や新規顧客の来店等の一定の成果が見られるなど、顧客との接点強化に取り組んでまいりました。

商品面に関しましては、衣料品類では、新ブランド「シャルレ セルフィア」を本格展開し、バストの揺れをおさえて大胸筋を鍛える「美意識ブラジャー」、ウエストやヒップラインを美しく見せる補整機能とソフトな着用感を両立させた「くびれマジックインナー」と「美小尻ショーツ」を発売しました。さらに、産前から産後まで大きく変化していく女性の体型サポートや身体への負担軽減を考慮した「シャルレ マタニティシリーズ」を定番商品として発売しました。また、既存定番商品の「ファーチェシリーズ」及び「シャルレ ラグジャシリーズ」を愛用者の声を反映させながら、トレンドに合わせてリニューアル発売しました。衣料品類全体としては、新定番商品の売上高は好調に推移しましたが、既存定番商品の落ち込みにより、前年を下回る結果となりました。

化粧品類におきましては、高機能エイジングケアラインである「エタリテ オーラマージュ」に独自の新成分である「クワンソウエキス」と「CAコラーゲン」を新たに配合し、リニューアルをいたしました。また、新ブランド「シャルレ セルフィア」より、美容成分として用いられている「ハイドロキノン」の効果を応用して開発した新たな美容成分「ハイドロキノンEX」を配合し、肌にうるおいと透明感を導くスキンケアシリーズ「クリアホワイト」を発売しました。化粧品類全体としては、既存定番商品による売上高は減少しましたが、新定番商品の売上高により、前年を若干上回りました。

健康食品類におきましては、2種類の乳酸菌を配合した「ラクティフローラW乳酸菌」を用いて健康を身体の内側からサポートする「ラクティプラス」を新発売し、「ns(エヌエス)」ブランドとしての商品展開を図りました。また、新たな愛用者の獲得を目的としたお得なセット商品を発売しました。健康食品類全体としては、「ラクティプラス」の売上高が好調であったことなどにより、前年度の売上高を大きく上回る結果となりました。なお、「ns(エヌエス)」ブランドの4商品は、2015年モンド・セレクションのダイエット・健康製品部門において金賞を受賞しました。

営業施策面におきましては、ビジネスメンバー組織の活性化を目的に、インセンティブ施策を実施するとともに、組織拡大に繋がる教育研修や現場支援に積極的に取り組みました。4月には、全代理店を対象とした「第32回シャルレ代理店セミナー」を開催し、経営方針や各種施策の共有を図るとともに、代理店との一体感を醸成し、ビジネス活動の意欲の向上に繋げました。9月から11月にはビジネスメンバーを対象とした「チャレンジコンテスト2015」を実施し、コンテスト入賞者を対象として、3月に「シャルレ特別ツアー2016」をハワイにて開催しました。さらに3月には、売上高の「前年アップ」を目標に掲げた特別インセンティブ施策を全代理店対象に実施した結果、当事業年度の売上高は前年度の売上高を上回ることができました。

以上の結果、当事業年度における当社の売上高は、188億36百万円(前年同期比1.2%増)、営業利益は12億7百万円(前年同期比20.7%増)、経常利益は12億59百万円(前年同期比17.6%増)、当期純利益は10億4百万円(前年同期比0.1%減)となりました。

なお、平成27年6月29日より執行役員制度を導入し、監視・監督機能と業務執行機能を分離し、経営の意思決定及び業務執行の迅速化を実現する経営体制を整えております。

(2)キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ65億50百万円増加し、108億49百万円となりました。

①営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、8億98百万円の収入(前事業年度末は8億87百万円の収入)となりました。主な要因は、税引前当期純利益13億86百万円、たな卸資産の増加5億80百万円、減価償却費及びその他の償却費4億19百万円であります。

②投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フローは、60億74百万円の収入(前事業年度末は5億14百万円の収入)となりました。主な要因は、定期預金の減少56億円、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入5億39百万円であります。

③財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フローは、4億22百万円の支出(前事業年度末は3億59百万円の支出)となりました。主な要因は、配当金の支払額3億45百万円であります。

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社は、主として衣料品及び化粧品等の卸売を業としているため、生産及び受注の状況は該当ありません。また、当社は単一セグメントであるため、当事業年度の販売実績及び仕入実績を品目別に記載しております。

(1)販売実績

品目の名称

当事業年度

(自 平成27年4月1日

  至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

衣料品類(百万円)

14,618

99.6

化粧品類(百万円)

2,953

101.1

健康食品類(百万円)

782

153.9

その他(百万円)

481

96.1

合計(百万円)

18,836

101.2

 (注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 販売実績が総販売実績の100分の10以上となる相手先はないため、相手先別販売実績につきましては記載を省略しております。

 

(2)仕入実績

品目の名称

当事業年度

(自 平成27年4月1日

  至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

衣料品等(百万円)

8,269

102.9

化粧品類(百万円)

1,111

115.8

健康食品類(百万円)

303

136.7

その他(百万円)

438

93.9

合計(百万円)

10,123

104.5

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3【対処すべき課題】

当社は、2020年(平成32年3月期)に売上高を194億円、売上高営業利益率を5%以上とすることを経営目標として、その達成に向けて中期経営計画(平成28年4月~平成32年3月)を策定しました。当社の対処すべき課題として、以下の中期経営方針を掲げ、推進してまいります。

 

①販売組織の活性化

ビジネスメンバーの活動意欲の向上・活動の継続性を高めるための営業施策や支援体制の強化を図り、ビジネスメンバーの収益向上や新たなビジネスメンバーの育成を図ってまいります。

②ビジネスメンバーと顧客との接点強化

インターネット等で通信販売を行っている「シャルレダイレクトサービス」及び当社の直営店である「シャルレ・ザ・ストア」のインフラを効果的に活用し、訪問販売と連携することで、メイト(消費者会員)との関係を深め、強固なものとして定着化を図るとともに、新規顧客の獲得・拡大を行ってまいります。

③商品開発の強化

高機能・高付加価値商品を開発することにより、女性の美と健康をサポートするものづくりを推進してまいります。特に化粧品や健康食品など、リピート性の高い商材を拡充することによって、定期的な購入に繋げ、売上と利益の拡大を図ってまいります。

④収益性の改善

中長期的に増加が見込まれるコストを構造的に抑制し、収益性の改善を図ってまいります。

⑤新規事業の開拓・展開

新規事業の開拓・展開等により、業績の向上を図ってまいります。

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月30日)現在において当社が判断したものであります。

(1)販売方法に関するリスク

当社の主たる事業の国内におけるレディースインナー等販売事業は訪問販売業界に属しておりますが、女性の社会進出による在宅率の低下や、消費者の中には訪問販売を好まれない方も増えていることから、引き続き売上が減少する可能性があります。さらに売上の低迷が続いた場合、ビジネスメンバー(代理店、特約店)の小粒化や稼働数の減少を招くことになります。特に、一般の主婦が中心の特約店は安定的な収入を得られる仕事を求める傾向が強くなることから、稼働数が減少する可能性があり、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2)生産国の経済状況、政治不安に関するリスク

当社の主たる事業の国内におけるレディースインナー等販売事業におきましては、中国等アジア地域での生産商品比率が半数以上あります。そのため、生産国における経済状況・政治不安などにより、生産計画や品質管理体制に問題が生じた場合には、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(3)法的規制に関するリスク

当社の主たる事業の国内におけるレディースインナー等販売事業におきましては、ビジネスメンバーや消費者に生じるトラブルを未然に防止するため、「特定商取引に関する法律」により販売方法等の規制を受けております。また、取扱商品の化粧品類につきましては、「医薬品医療機器等法」の規制を受けております。

さらに、当社の事業は、消費者との契約に関する「消費者契約法」や「独占禁止法」、「個人情報の保護に関する法律」、「製造物責任法」及び、各事業に関する法令全般で規制されています。このため、これらの法令が改正され、規制が強化された場合には、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。

(4)需要動向の変化によるリスク

当社の事業は、そのマーケットの大半が国内市場であります。したがいまして、国内における景気動向・消費動向等の経済状況、同業や異業態の小売業他社との競争状況、加えて冷夏や暖冬などの天候不順等によっては、需要の影響を受け、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(5)コンピューターシステムに関するリスク

当社の事業は、業務のほとんど全てにおいてコンピューターを使用しております。システム障害が発生した場合、その規模によっては事業運営の停止及び復旧に要する費用等により、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(6)自然災害や事故のリスク

当社は、国内外の各地で生産される商品を販売しております。地震などの自然災害、火災などの事故あるいは新型インフルエンザ等の感染症の蔓延によって、当社の製造委託工場の設備や商品に壊滅的な被害を被った場合、及び当社の事業所の設備や従業員に甚大な被害を被った場合には、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(7)会計制度・税制等の変更リスク

新たな会計基準や税制等の導入・変更があった場合には、当社の業績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

当社は、販売先である代理店と「代理店契約」を締結しております。

契約の本旨

販売システムに基づき、代理店が正しくメンバー(特約店・ビジネスメイト・メイト)及び消費者に取扱商品を販売し、かつメンバーを育成、指導し、発展することを目的としております。

契約先

代理店

取扱商品

レディースインナー及び化粧品等の当社の全商品

契約期間

1年(自動継続)

 

 

6【研究開発活動】

 

当社は、国内におけるレディースインナー等販売事業において、「美と健康のシャルレ」として、より多くのお客様のニーズにお応えできる、シャルレらしいものづくりにこだわり、高機能・高付加価値な商品を提供するために、独自技術の開発に積極的に取り組んでまいりました。その結果、当事業年度に取得した知的財産権の件数は、特許権2件となっており、当事業年度までに取得済みの知的財産権の件数は、特許権21件、意匠権3件、実用新案権1件となっております。

なお、当事業年度の研究開発費は86百万円であります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月30日)現在において当社が判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成しております。その作成にあたっては、当社経営陣による会計方針の選択、適用、決算日における財政状態及び経営成績に影響を与えるような会計上の見積りを必要としております。

  ただし、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、これらの会計上の見積りと異なる場合があります。

(2)当事業年度の経営成績の分析

①資産、負債及び純資産の状況

総資産は、有価証券の増加8億39百万円、商品の増加5億66百万円、投資有価証券の減少5億36百万円等により、前事業年度末に比べ4億49百万円増加して242億22百万円となりました

負債は、未払金の減少93百万円、前受金の増加52百万円、退職給付引当金の減少36百万円等により、前事業年度末に比べ2億10百万円減少して30億48百万円となりました。

純資産は、当期純利益10億4百万円、剰余金の利益配当3億44百万円等により、前事業年度末に比べ6億59百万円増加し、211億73百万円となりました。

以上の結果、自己資本比率は前事業年度末の86.3%から87.4%に上昇しました。

 

②売上高

 当事業年度の売上高は188億36百万円となり、前事業年度末に比べ2億22百万円(1.2%)増加しました。

詳細は、「第2事業の状況 1業績等の概要(1)業績」をご参照ください。

③売上原価

 売上原価は94億67百万円となりました。売上高に対する売上原価の比率は50.3%となり、前事業年度末に比べ1.9ポイント下降となりました。主な要因は、商品評価損が減少したことによるものであります。

④販売費及び一般管理費

 販売費及び一般管理費は81億62百万円となり、前事業年度末に比べ2億58百万円(3.3%)増加しました。

主な要因は、販売促進費の増加額2億66百万円等であります。

⑤営業利益

 営業利益は12億7百万円となり、前事業年度末に比べ2億7百万円(20.7%)増加しました。

⑥営業外損益

 営業外収益は59百万円となり、前事業年度末に比べ15百万円(20.5%)減少し、営業外費用は7百万円となり、前事業年度末に比べ3百万円(76.8%)増加しました。

⑦特別損益

 特別利益は1億31百万円となりました。主な内容は、株主代表訴訟控訴審判決に基づき当社元取締役らの一部から受領した損害賠償金1億28百万円であります。

⑧法人税等

 法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額などの税金費用は3億81百万円となり、前事業年度末に比べ3億25百万円増加しました。主な要因は、繰延税金資産の取崩し3億円によるものであります。

⑨当期純利益

 これらの結果、当期純利益は10億4百万円となり、前事業年度末に比べ1百万円(0.1%)減少しました。また、1株当たり当期純利益は52円41銭となり前事業年度末に比べ6銭減少しました。

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2事業の状況 4事業等のリスク」に記載のとおりであります。

(4)経営戦略の現状と見通し

経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2事業の状況 3対処すべき課題」をご参照ください。

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ65億50百万円増加し、108億49百万円となりました。

 なお、詳細については、「第2事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

(6)経営者の問題意識と今後の方針について

 経営者の問題意識と今後の方針については、この文中に記載したほか、「第2事業の状況 3対処すべき課題」をご参照ください。