当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(経営成績の状況)
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善するなか、政府による各種政策などの効果もあり、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、為替変動を背景とした物価の上昇、ウクライナ問題や中東情勢の緊迫化に加え、世界的な金融引締めの影響や中国経済の先行き懸念など、依然として不透明な状況が続いております。
当社企業集団が属するステンレス鋼業界におきましては、ニッケルをはじめとした原料価格が弱含みに推移するなか、流通各社は価格維持に努めたものの、ステンレス鋼市況は軟調な動きとなりました。また、全般に需要が低迷したことにより、流通市場は盛り上がりに欠ける展開となりました。
当社企業集団は、主力事業であるステンレス鋼その他金属材料の販売事業において、在庫販売に重点をおいた営業を推進するとともに加工品やチタンなどの高付加価値商品の拡販に注力しましたが、販売価格は低下しました。このような状況のなか、売上高は前中間連結会計期間に比べ5.3%減少の25,097,642千円、営業利益は売上総利益率が低下したことにより34.0%減少の836,012千円となりました。経常利益は為替変動の影響により営業外損益が悪化し前中間連結会計期間に比べ47.3%減少の761,701千円、親会社株主に帰属する中間純利益は48.4%減少の466,832千円となりました。
なお、セグメント別の状況は以下のとおりであります。
ステンレス鋼その他金属材料の販売事業
UEX単体のステンレス鋼の販売について、前中間連結会計期間に比べ販売数量は2.1%増加したものの販売価格が5.2%低下し、連結子会社においても店売り販売を中心に低調に推移したことなどにより、売上高は前中間連結会計期間に比べ6.9%減少の23,894,895千円となりました。営業利益は売上総利益率が低下したことにより前中間連結会計期間に比べ40.9%減少の769,315千円となりました。
当事業におきましては、需要が低迷するなか在庫高を販売数量見合いに調整し適切な水準を維持することが当面の課題であります。また、運搬費や副資材価格の上昇に対応した販売価格の改定も継続する課題であります。当社企業集団は、①非価格面での価値ある流通機能の提供やサービスを高めることに注力する、②加工品分野を中心に付加価値を高める提案営業をさらに充実させる、③チタン販売や建材の拡販に注力する、④コストと収益性を重視した販売を進め収益力の向上を図る、などの取り組みを推し進めるとともに、需要家に対し丁寧に説明をしてまいります。
ステンレス鋼その他金属加工製品の製造・販売事業
国内建築分野のステンレス加工品販売事業及び中国における造管事業ともに低調に推移し、売上高は前中間連結会計期間に比べ3.6%減少の652,323千円となりました。営業利益は、中国造管事業において売上総利益率が低下したことにより、前中間連結会計期間に比べ37.0%減少の9,762千円となりました。
中国造管事業においては、需要環境の変化に注視しつつ中国国内の不透明な景気動向にも注意しながら営業活動を進めてまいります。
機械装置の製造・販売及びエンジニアリング事業
当中間連結会計期間は、大口物件の売上計上があったため、売上高は前中間連結会計期間に比べ3.7倍の550,423千円、営業利益は54,453千円を計上(前中間連結会計期間は48,906千円の損失)しました。
当事業におきましては、顧客基盤の拡大が課題と認識しております。そのため、機械商社や機器メーカーとの連携強化などにより顧客開拓に全力を尽くしてまいります。
①資産
資産合計は、現金及び預金の減少や投資有価証券の評価減等により、前連結会計年度末に比べ1,922,489千円減少し、50,053,542千円となりました。
②負債
負債合計は、仕入債務や長期借入金の減少等により、前連結会計年度末に比べ1,716,533千円減少し、32,125,298千円となりました。
③純資産
純資産合計は、親会社株主に帰属する中間純利益の計上466,832千円がありましたが、剰余金の配当495,874千円及びその他有価証券評価差額金の減少等により、前連結会計年度末に比べ205,955千円減少し、17,928,244千円となりました。
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益の計上767,758千円等がありましたが、仕入債務の減少1,611,770千円等により、803,999千円の支出(前年同期は1,113,769千円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出302,781千円等により、291,433千円の支出(前年同期は213,045千円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増減額960,000千円がありましたが、長期借入金の返済による支出476,806千円及び配当金の支払額495,048千円等により、50,589千円の支出(前年同期は23,131千円の支出)となりました。
これらの結果、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末から1,179,218千円減少し、5,196,435千円となりました。
当中間連結会計期間において、当社企業集団の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
該当事項はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。