文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは住宅建築資材の流通業を主要事業とし、「快適で豊かな住環境の創造」という企業理念の下、より良い住宅資材を、適正価格で、お客様の要望される場所へタイムリーにお届けすることを目標に営業活動を展開しております。また、単にモノを販売するだけでなく、お取引先である建材販売店や工務店などに経営のノウハウを提供することで、お取引先との共存共栄を図る仕組みづくりにも取り組んでおります。
純粋持株会社である当社がグループの経営管理機能を一段と強化し、事業展開の判断の迅速化と経営の透明性の向上に努めるとともに、グループ各社が連携して高い総合力を発揮できる企業グループを形成し、株主価値の更なる向上を目指したグループ経営を推進してまいります。
(2)経営戦略等
中期経営計画の対象期間である2019年度からの3か年及びそれに続く期間は、住宅業界延いてはわが国経済の一つの変わり目とも言うべきときを迎えます。このような認識の下、当社グループは、引き続き成長拡大路線は堅持しつつ、確実な変化に対して着実な打ち手を準備し、できることから実践に移す一方、不確実、不透明な変化に対しては強くしなやかな体質作りをもって臨み、計画期間後をも視野に入れた体質改善にも万全を期することとします。そして、経営環境の変化に迅速に対応し、既存概念を打ち破り勝ち残っていくとの思いを込めて、“Breakthrough 21”を新たなスローガンといたしました。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、成長拡大路線を維持することにしておりますので、経営指標としては、第一に対前年比売上高成長率を重視しております。また、質的な成長を図る指標としては、各段階の利益率、とりわけ各利益のベースとなる売上高総利益率の向上を重視しております。
(4)経営環境
当社グループが属する住宅関連業界におきましては、今後、人口減少等の構造的な要因から需要の縮小が次第に顕在化することが予想されることに加え、足元の新型コロナウイルス感染症の蔓延が消費者や企業の投資マインドに与える影響などもあり、経営環境はより厳しいものとなることが予想されます。
このうち新型コロナウイルス感染症の蔓延が当社グループの業績に与える影響は、2月に一部の住宅設備の欠品が見られたことや生活現場での工事となるリフォーム関連資材が低迷していることを除き、これまでのところは比較的軽微なものにとどまっております。しかし、大手のハウスメーカー等が公表している新設住宅の受注状況を見ますと、3月時点で前年同月比2~3割減とのことであり、また、中核子会社ジャパン建材株式会社のお取引先に対する最新の「需要動向予測調査」(注)によれば、2020年7月~9月の需要予測は、工務店で前年同期比▲67.0ポイント、建材販売店で同▲68.6ポイントと、リーマンショック後に記録した過去ワーストに匹敵する厳しい結果となっております。このようなデータを見ますと、住宅建築資材を供給する当社グループへの影響はこれから本格化することが見込まれます。その一方で、新型コロナウイルス感染症が今後どのような時期に、どのような形で収束するのか、また、収束後の需要はどのような経過を経てどの程度回復するのか、現時点ではまったく不透明な状況にあります。
(注)「需要動向予測調査」とは、中核子会社ジャパン建材株式会社が3,000社以上のお取引先を対象として四半期ごとに実施している調査です。最新の調査は、2020年4月下旬~5月中旬に実施し、3,215社(人)のお取引先から回答をいただき集計したものです。なお、この集計結果の「ポイント」とは、調査対象企業からの回答(調査対象期間の需要動向を前年同期と比べて、①増加、②微増、③前年並、④微減、⑤減少の5つの選択肢から選択)を以下の式に当てはめて算出した指標です。
ポイント=[①及び②の回答社数構成比(%)]-[④及び⑤の回答社数構成比(%)]
人口減少等の構造的な要因に関しては、「量」としての住宅着工が長期的な減少トレンドにあることは否めない一方で、耐震、省エネ・創エネ、バリアフリー、IoT等住まいの「質」に対する要求は今後益々高度化することが予想され、そのようななかで、当社グループの企業理念である「快適で豊かな住環境の創造」を実践することの真価が問われることになると考えております。
また、国産材の利用拡大という国策を背景に、LVL(Laminated Veneer Lumberの 略。単板積層材)に代表されるエンジニアードウッド(木を原材料に工場で二次加工された木質材料で強度特性が計算・評価・保証された製品)などテクノロジーの進展が相まって、非住宅分野の木造建造物の需要が拡大しています。当社グループには、LVLや集成材など素材の製造、物流から設計、施工まで、中・大規模木造建築・内外装木質化に必要なすべての機能があり、中核子会社ジャパン建材株式会社をはじめグループ7社からなる「JK木造建築グループ」を形成し、需要拡大への態勢を整えております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
<中期経営計画(2019年度~2021年度)の取り組み>
(4)の経営環境の見通しの下、足元の新型コロナウイルス感染症の蔓延の影響を受け若干の微調整は加えるものの、(2)の経営戦略の基本は堅持し、以下3本の柱に沿って諸施策を展開してまいります。
① 新たな価値の創造
過去から現在に至る来し方を大事にしつつ、今後の変化に対し迅速に対応するため、各分野において新機軸(新たな商材、サービス、商圏、顧客の開拓)に果敢にチャレンジします。
② 強くしなやかな組織造り
今後の経営環境の変化を見通し、グループ内あるいは各子会社内における組織や人員配置等の体制を見直します。ガバナンスや内部統制についても、当社グループに相応しく、より実効性の高いレベルを目指して体制整備を図ります。また、このために必要なシステムの高度化を逐次実施して参ります。
③ 企業プレゼンスの向上
BtoBの事業ゆえの知名度の低さを克服し、あらゆるステークホルダーとの関係を強化するため、IR、PRを強化するほか、SDGsへの取り組みを具体化する、社会貢献事業を行うなど、企業の社会的責任を意識した活動に注力します。
<新型コロナウイルス感染症への取り組み>
新型コロナウイルス感染症の影響がわが国のみならず全世界に拡大し、未だその収束が見通せないなか、当社グループは、従業員やお取引先への新型コロナウイルス感染を未然に防止すること、それと同時にお取引先への住宅建築資材の供給を円滑に行うこと、これら二点を目標として、既に構築済みのBCP(事業継続計画)を発動するとともに、テレワーク(在宅勤務)や変則スライド勤務等の対策を打ってまいりました。
今後も引き続き従業員およびお取引先の安全確保を最優先とした上で、お取引先への住宅建築資材の供給責任を果たすため、グループの知恵と工夫を結集してまいります。また、今般の経験を活かし、今後はBCPをより充実強化するとともに、より柔軟な働き方や組織のあり方を実現すべく環境整備に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)新設住宅着工戸数が業績に与える影響について
住宅関連業界の業績は、新設住宅着工戸数の増減に大きく左右されます。なかでも当社は、木造戸建住宅関連の取扱商品が中心であることから、新設住宅のうち持ち家部門の増減の影響を大きく受けます。
当社グループといたしましては、建て替え需要を含む新設住宅需要の掘り起こしに努めるとともに、住宅リフォーム市場や木質系非住宅市場での販路拡大に注力し、新築に依存しない経営体質造りに努めております。しかし、現時点では業績面での新築依存は相対的に大きく、新築住宅ローン減税制度の縮小・廃止、消費税・長期金利の引き上げ等により新設住宅着工戸数が大幅に減少するような状況が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、今般の新型コロナウィルス感染症の拡大は、今後、わが国の雇用や所得に大きなダメージをもたらし、消費や投資のマインド面にも大きく作用する可能性があり、その場合には当社グループの業績も大きく影響を受ける可能性があります。
(2)市況商品である合板について
当社グループの主力販売商品である合板は市況商品であり、価格が大きく変動することがあります。
国内の合板市場は、数量ベースで国産品、輸入品各々半々の構成比となっています。国産品は着工戸数等と生産量の需給バランスにより、また、輸入品はこれに加えて原木生産国や製品輸出国の国内事情あるいは製品輸入国の需要動向などから販売量及び価格が大きく左右される可能性があります。
以上のような、価格、数量に対する様々な変動要因によるリスクを軽減するため、国内にあっては、製造子会社における生産調整や販売子会社による仕入れの調整を機動的に実施しています。海外にあっては、マレーシア(ミリ)及びインドネシア(ジャカルタ)ほかASEAN諸国数ヶ所に駐在員を派遣、現地メーカー等と常にコンタクトを取り情報収集を行うことにより、価格の安定化や利益の確保に努めております。しかし、国産、輸入いずれにおいても、急激かつ大幅な市況変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)リベート等の変動によるリスクについて
当社グループの主たる事業である総合建材卸売事業の売上総利益の主な構成は、販売価格と仕入価格の差である売買差益と、一定期間の仕入金額や販売金額に応じて建材メーカーや商社から支払われる割戻金及び販売奨励金からなります。今後、当社グループの仕入・販売金額の減少や、建材メーカー等の価格政策の見直しによる取引条件の変更が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)信用リスクについて
中核企業であるジャパン建材株式会社のお取引先は全国約1万先に及ぶなど、グループ各社は、多数のお取引先に企業間信用を供与しています。このため、グループ全体での与信管理体制を逐年強化しており、当連結会計年度におきましても、新規不良債権発生額は予算を大幅に下回りました。
引き続き与信の分散化に努めるとともに、グループ全体での与信管理のシステム化や動態観察の重視等、きめ細かい管理と早期対応により、不良債権発生の抑制に努める所存でありますが、想定の範囲を超える不良債権が発生いたしますと、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。新型コロナウィルス感染症の影響が拡大する昨今、信用リスク管理には従来以上に取り組みを強化しておりますが、今後、住宅業界において倒産が大きく増えることも懸念され、想定を超える不良債権が発生する場合には当社グループの業績も大きく影響を受ける可能性があります。
(5)為替リスクについて
当社グループの主力商品である合板については、原木、製品を問わず、輸入価格は為替相場の変動による影響を受けます。
中核企業であるジャパン建材株式会社は、合板販売総額の約3割程度を直接輸入しており、為替相場の変動に対しては契約額の50%以上を先物為替予約でヘッジする方針で対応し、為替相場の変動が経営成績に及ぼす影響を軽減するよう努めておりまが、急激かつ大幅な為替変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)企業買収等にかかるリスクについて
当社グループが所属する住宅関連業界は、中長期的な市場規模の縮小が予想されるなか、今後も業界再編等が進むものと見込まれます。当社グループにおきましても、営業基盤の拡充・強化を図る観点から、企業買収等を積極的に推進してまいります。個別の企業買収等の際には適切なデュー・デリジェンスを実施しますが、買収した企業の価値が大幅に減少するような状況が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)自然災害・事故等にかかるリスクについて
当社グループは、大規模な自然災害や事故、感染症のパンデミック等が発生した場合、営業・製造拠点や本社、サプライチェーン、従業員等が深刻な被害を被る可能性があります。このような事態に備え、当社グループは事業継続計画(BCP)を定めておりますが、その想定を超える被害を被った場合は、当社グループの業績に甚大な影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、良好な雇用・所得環境を背景に個人消費が底堅く推移し、人手不足や生産性向上に向けた企業の設備投資意欲も根強いことなどから、年度前半は緩やかな回復基調を維持しました。年度後半に入ると、消費増税や度重なる台風の影響を受け、景気に陰りが見え始めたところ、年明け以降は新型コロナウイルス感染症の影響から、わが国経済のみならず世界経済全体も一気に停滞感を強め、先行きも極めて不透明な状況となりました。
住宅業界におきましては、貸家の着工戸数が334.5千戸(前期比14.2%減)と大きく減少したことを主因に、新設住宅着工戸数全体では883.6千戸(同7.3%減)と減少しました。当社グループが主力とする持ち家着工戸数は283.3千戸(同1.5%減)と減少幅は比較的軽微でしたが、単月では8月以降前年比マイナスが続いています。主力商品である合板については、輸入合板の市況が下期にようやく持ち直し、堅調に推移している国内針葉樹合板と相まって収益面も回復して参りましたが、新型コロナウイルス感染症の影響から先行き不透明感が増し、減少が続く輸入に加えて、国内生産も減少に転じました。
このような状況の中で当社グループは、“Breakthrough 21”をスローガンとする新中期経営計画の初年度として、中核子会社ジャパン建材株式会社の機構改革や、製造子会社の株式会社キーテックの山梨合板工場の新設などの諸施策を実施しました。また、中核子会社ジャパン建材株式会社が物流網の最適化に向けた営業拠点の再編成を実施中であるほか、集成材の製造子会社をティンバラム株式会社に再編統合し、東日本最大級の集成材総合メーカーとして2020年4月1日、再出発いたしました。さらに、株式会社ティエフウッド、株式会社長谷川建材を子会社化するなど、全国各地の建材販売会社の事業承継にも積極的に応じています。
この結果、当連結会計年度における業績は以下のとおりとなりました。
売上高につきましては、持ち家着工戸数が年度前半底堅く推移したことに加え、中期経営計画の諸施策が寄与したことなどから、前期比95億44百万円増の3,684億79百万円(前期比2.7%増)となりました。
利益面では、株式会社キーテックの山梨合板工場が昨春、竣工・稼働したことから労務費や減価償却費等のコストの増加が先行しましたが、稼働率の向上に連れマイナス幅が縮小してきたことに加え、輸入合板市況の持ち直しなどから、売上総利益率は10.3%(同0.1%増)、売上総利益の増加は12億75百万円となりました。また、人件費および運賃が上昇する一方、販売促進費などの経費節減に努め販管費全体の増加を抑えた結果、営業利益は前期比1億34百万円増の51億11百万円(同2.7%増)、経常利益は同46百万円増の47億11百万円(同1.0%増)と増益になりました。
経常外の損益としては、株式会社キーテックの山梨合板工場に対する国の補助金21億19百万円を特別利益に計上する一方、同額を固定資産圧縮損として特別損失に計上したほか、山梨県からの補助金等を特別利益に計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比6億59百万円増の27億80百万円(同31.1%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(総合建材卸売事業)
総合建材卸売事業は、建材、住宅機器等各取扱商品ともに売上および利益の両面で順調に伸びたほか、輸入合板市況の回復により合板全体の業績も好転しました。
この結果、当事業の売上高は3,162億56百万円(前期比1.7%増)、営業利益は50億12百万円(同10.1%増)と増収増益になりました。
(合板製造・木材加工事業)
木材加工事業につきましては、前期に大幅な赤字となっていた子会社の経営改善が計画を上回って推移しており、黒字回復には至っていないものの、大幅な増収増益となりました。その一方で、本セグメントの中核子会社である株式会社キーテックでは、主力商品であるLVLについて、貸家向けの販売減に加え、原木の原産地の税制改正などによるコスト増から減収減益になったことに加え、山梨合板工場の立ち上げに向け減価償却費や人件費等の経費が先行して増加しており、稼働率の向上等により縮小方向にあるとは言え、前期比では大幅な減益となっています。
この結果、当事業の売上高は113億52百万円(前期比13.4%増)、営業損失は6億8百万円(前期は2億99百万円の損失)と増収減益になりました。
(総合建材小売事業)
建材小売業につきましては、同業との競争が激化するなかで、買収、新設、合併など、子会社、関連会社の再編を逐次進めており、四国地区の建材小売3社を合併し株式会社ブルケン四国としたほか、株式会社ハウス・デポ関西を新たに連結対象子会社に加えました。また、お取引先である建材販売会社の事業承継対応として、株式会社ティエフウッド、株式会社長谷川建材を子会社としました。
この結果、当事業の売上高は376億66百万円(前期比8.4%増)、営業利益は4億20百万円(同6.3%増)と増収増益になりました。
(その他)
その他には、建材小売店の経営指導を中心にフランチャイズ事業を展開している株式会社ハウス・デポ・ジャパンのほか、建設工事業の子会社3社、物流関係の子会社等4社、及び純粋持株会社でありますJKホールディングス株式会社の一部事業等を区分しております。
株式会社ハウス・デポ・ジャパンは、加盟店が361社と前連結会計年度末から2社増加となりました。
当事業の売上高は32億3百万円(前期比2.5%増)、営業利益は2億2百万円(同36.2%減)と増収減益になりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は2,086億2百万円となり、前連結会計年度末に比べて65億50百万円減少いたしました。減少の内訳としては、現金及び預金が8億94百万円、受取手形及び売掛金と電子記録債権の合計額が65億73百万円減少することなどから、流動資産が70億35百万円減少いたしました。
固定資産は、子会社の株式会社キーテックの山梨合板工場建設に伴って前連結会計年度末に建設仮勘定として計上した52億24百万円を、土地5億90百万円とその他の勘定に振り替えました。その他、有形固定資産が13億94百万円増加したことを主因として、固定資産全体では4億85百万円増加いたしました。
負債は1,665億22百万円となり、前連結会計年度末に比べて78億21百万円減少いたしました。減少の内訳としては、支払手形及び買掛金と電子記録債務の合計額が105億38百万円、短期借入金が52億68百万円減少したことなどにより流動負債が122億77百万円減少いたしました。
一方、固定負債は、長期借入金34億90百万円が増加したことを主因として、44億56百万円増加いたしました。なお、以上の短期借入金の減少と長期借入金の増加は、株式会社キーテックの山梨合板工場の竣工に伴って、つなぎ資金借り入れを長期借入金に振り替えたことによるものであります。
純資産は420億79百万円となり、前連結会計年度末に比べて12億71百万円増加いたしました。利益剰余金22億26百万円の増加等によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ8億56百万円減少し、325億15百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は68億58百万円(前期は53億7百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益46億72百万円、減価償却費26億62百万円、売上債権の減少額72億78百万円等により資金が増加する一方で、たな卸資産の増加額2億4百万円、仕入債務の減少額114億43百万円、法人税等の支払額22億33百万円等により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は58億86百万円(前期は77億79百万円の使用)となりました。有形固定資産の取得による資金の使用59億70百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は20億10百万円(前期は33億11百万円の獲得)となりました。これは主に長期の返済と借入の差額による資金の増加37億81百万円により資金が増加する一方で、短期借入金の減少額55億58百万円、自己株式取得による支出3億56百万円、配当金の支払額5億54百万円等の資金使用によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
総合建材卸売事業 (百万円) |
- |
- |
|
合板製造・木材加工事業(百万円) |
11,354 |
121.3 |
|
総合建材小売事業 (百万円) |
- |
- |
|
報告セグメント計 (百万円) |
11,354 |
121.3 |
|
その他 (百万円) |
- |
- |
|
合計 (百万円) |
11,354 |
121.3 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
総合建材卸売事業 (百万円) |
295,159 |
101.3 |
|
合板製造・木材加工事業(百万円) |
1,238 |
71.7 |
|
総合建材小売事業 (百万円) |
9,042 |
105.9 |
|
報告セグメント計 (百万円) |
305,439 |
101.3 |
|
その他 (百万円) |
449 |
111.1 |
|
合計 (百万円) |
305,889 |
101.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
総合建材卸売事業 |
- |
- |
- |
- |
|
合板製造・木材加工事業 |
4,244 |
108.4 |
100 |
91.5 |
|
総合建材小売事業 |
- |
- |
- |
- |
|
報告セグメント計 |
4,244 |
108.4 |
100 |
91.5 |
|
その他 |
1,757 |
99.3 |
887 |
85.6 |
|
合計 |
6,002 |
105.6 |
988 |
86.2 |
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
総合建材卸売事業 (百万円) |
316,256 |
101.7 |
|
合板製造・木材加工事業(百万円) |
11,352 |
113.4 |
|
総合建材小売事業 (百万円) |
37,666 |
108.4 |
|
報告セグメント計 (百万円) |
365,276 |
102.7 |
|
その他 (百万円) |
3,203 |
102.5 |
|
合計 (百万円) |
368,479 |
102.7 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における財政状態及び経営成績につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度においては、売上高は、前期比95億44百万円増の3,684億79百万円(前期比2.7%増)となりました。新設住宅着工戸数が前期比1.5%減少する厳しい環境でしたが、株式会社キーテックの山梨合板工場の稼働など中期経営計画の諸施策が寄与したことなどによるものです。
利益面では、売上高が増加したことに加え、売上高総利益率も10.3%と前期比0.1%増加したことから、売上総利益は同12億75百万円増加し、378億71百万円となりました。期初において株式会社キーテックの山梨合板工場が竣工・稼働し、前期からの労務費増加に加え減価償却費等のコスト増が先行しましたが、期中において稼働率が向上し、それに連れマイナスを抑えることができたことや、輸入合板市況が持ち直したことなどが売上高総利益率上昇の主な要因です。また、人件費および運賃が上昇する一方、販売促進費などの経費節減に努め販管費全体の増加を抑えた結果、営業利益は前期比1億34百万円増の51億11百万円(同2.7%増)、経常利益は同46百万円増の47億11百万円(同1.0%増)と増益になりました。利益率では前期並みですが、金額では期初に掲げた目標を上回りました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金は、グループ内の資金を効率的に活用することによって賄うことを基本とし、不足額や緊急に必要となる資金については、当座借越枠、CP枠、中核企業であるジャパン建材株式会社の手形流動化枠等にて対応しております。運転資金以外の資金需要の主なものは、子会社の事務所・倉庫等の営業用不動産への投資やM&Aによる会社の取得資金など持株会社である当社の投資に要する資金です。この投資資金については、自己資金を充てることを基本に不足額を銀行借入によって調達しております。銀行借入については、半期ごとに長期資金の調達計画を立て、計画的に調達しております。
当連結会計年度においては、子会社の事務所・倉庫・機械の新増設や補修等により前期に続いて比較的大きな設備投資を実施しております。その必要資金には、自己資金や長期借入金のほか、補助金を活用いたしました。このうち株式会社キーテックの山梨合板工場の新設に対する補助金が当連結会計年度に一括して入金となり、これにより前期に借り入れたつなぎ資金の相当額を返済いたしましたので、借入金全体としては前期比で大きく減少しました。また、今般の新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い、当社グループ各社の売上が急減し資金不足に陥るなどの不測の事態に備え、複数の取引銀行との間でコミットメントライン契約を新規に締結いたしました。
③重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。連結財務諸表の作成に当たって、過去の実績や現状等を勘案して、合理的と考えられる方法により会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
以下の事項については、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、現時点で入手可能な情報を基に、2021年3月期の一定期間にわたり継続するとの仮定のもと見積りを行っております。
(繰延税金資産)
当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を慎重に計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積に依存するため、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等はありません。
当連結会計年度において、研究開発活動はありません。