文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは住宅建築資材の流通業を主要事業とし、「快適で豊かな住環境の創造」という企業理念の下、より良い住宅資材を、適正価格で、お客様の要望される場所へタイムリーにお届けすることを目標に営業活動を展開しております。また、単にモノを販売するだけでなく、お取引先である建材販売店や工務店などに経営のノウハウを提供することで、お取引先との共存共栄を図る仕組みづくりにも取り組んでおります。
純粋持株会社である当社がグループの経営管理機能を一段と強化し、事業展開の判断の迅速化と経営の透明性の向上に努めるとともに、グループ各社が連携して高い総合力を発揮できる企業グループを形成し、株主価値の更なる向上を目指したグループ経営を推進してまいります。
(2)経営戦略等
中期経営計画の対象期間である2019年度からの3か年及びそれに続く期間は、住宅業界延いてはわが国経済の一つの変わり目とも言うべきときを迎えます。このような認識の下、当社グループは、引き続き成長拡大路線は堅持しつつ、確実な変化に対して着実な打ち手を準備し、できることから実践に移す一方、不確実、不透明な変化に対しては強くしなやかな体質作りをもって臨み、計画期間後をも視野に入れた体質改善にも万全を期することとします。そして、経営環境の変化に迅速に対応し、既存概念を打ち破り勝ち残っていくとの思いを込めて、“Breakthrough 21”を新たなスローガンといたしました。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、成長拡大路線を維持することにしておりますので、経営指標としては、第一に対前年比売上高成長率を重視しております。また、質的な成長を図る指標としては、各段階の利益率、とりわけ各利益のベースとなる売上高総利益率の向上を重視しております。
(4)経営環境
まず新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、ワクチン接種などの感染防止策の浸透により今期中の収束が期待されるものの、足元では3回目の緊急事態宣言が発出されるなど引き続き予断を許さない状況にあります。また、新型コロナウイルス感染症の封じ込めで先行する米国や中国では住宅市場が活況を呈しており、世界的な木材不足を招来しています。わが国においても、折からのコンテナ船の不足とも相まって木材需給が急激に引き締まってきており、価格の急上昇にとどまらず、必要な量の確保にも支障を来す状況となってきました。この需給バランスの回復にはもう少し時間を要する見込みです。
このように今後の見通しも依然不透明な状況にありますが、当社グループとしては、グループの総合力を遺憾なく発揮するとともに、テレワーク(在宅勤務)や変則スライド勤務等の環境整備やBCP(事業継続計画)の実践などこの1年間の経験を活かし、適時適切に環境変化に対応してまいります。
並行して中期経営計画“Breakthrough 21”の各施策を実施に移し、成長拡大路線は維持しつつ、各分野での新機軸にチャレンジするとともに、次代に備えた体質改善にも注力してまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
<中期経営計画(2019年度~2021年度)の取り組み>
中期経営計画の対象期間である2019年度からの3ヶ年及びそれに続く期間は、住宅業界延いてはわが国経済の一つの変わり目とも言うべきときを迎えます。このような認識の下、当社グループは、引き続き成長拡大路線は堅持しつつ、確実な変化に対して着実な打ち手を準備し、できることから実践に移す一方、不確実、不透明な変化に対しては強くしなやかな体質造りをもって臨み、計画期間後をも視野に入れた体質改善にも万全を期することとします。そして、経営環境の変化に迅速に対応し、既存概念を打ち破り勝ち残っていくとの思いを込めて、今次中期経営計画の愛称を“Breakthrough 21”としました。
以上の認識と基本的な考え方をもとに、中期経営計画の取り組みとして次の3本の柱を打ち立て、各々の柱ごとに諸施策を展開しています。
① 新たな価値の創造
過去から現在に至る来し方を大事にしつつ、今後の変化に対し迅速に対応するため、各分野において新機軸(新たな商材、サービス、商圏、顧客の開拓)に果敢にチャレンジします。具体的には、抗菌・抗ウイルス等の付加機能を持つプライベート商品の開発、電材商品の品揃え拡充、現場監督のアバターロボットを開発するスタートアップとの協業、水回り以外の工事機能の拡充、「JK木造建築グループ」による非住宅分野の木造建造物への対応強化、オンライン展示会の開催、公園管理PFIの受託、物流革命への取り組みなど様々な施策に着手し、実施しています。
② 強くしなやかな組織造り
今後の経営環境の変化を見通し、グループ内あるいは各子会社内における組織や人員配置等の体制を見直します。ガバナンスや内部統制についても、当社グループに相応しく、より実効性の高いレベルを目指して体制整備を図ります。また、このために必要なシステムの高度化を逐次実施して参ります。具体的には、大都市マーケットにおける販売拠点の再構築、規模の最適化などを勘案した子会社の再編、新基幹システム“ASView”の開発と展開などを逐次実施に移しております。
③ 企業プレゼンスの向上
BtoBの事業ゆえの知名度の低さを克服し、あらゆるステークホルダーとの関係を強化するため、IR、PRを強化するほか、SDGsへの取り組みを具体化する、社会貢献事業を行うなど、企業の社会的責任を意識した活動に注力します。具体的には、インドネシアでのファルカタ植林事業を委託したほか、分収造林契約(国以外の者が、契約により国有林に木を植えて一定期間育て、成林後に分収木を販売し、その販売代金を国と造林者とで予め契約した一定の割合で分収する制度)を締結し長野県で植林を実施しました。
<新型コロナウイルス感染症への取り組み>
新型コロナウイルス感染症の影響がわが国のみならず全世界に拡大し、未だその収束が見通せない中、当社グループは、従業員やお取引先への新型コロナウイルス感染を未然に防止すること、それと同時にお取引先への住宅建築資材の供給を円滑に行うこと、これら二点を最重要課題と認識しています。このため、既に構築済みのBCP(事業継続計画)を発動するとともに、テレワーク(在宅勤務)や変則スライド勤務等の対策を打ってまいりました。
今後も引き続き従業員及びお取引先の安全確保を最優先とした上で、お取引先への住宅建築資材の供給責任を果たすため、グループの知恵と工夫を結集してまいります。また、今般の経験を活かし、今後はBCPをより充実強化するとともに、より柔軟な働き方や組織のあり方を実現すべく環境整備に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)新設住宅着工戸数が業績に与える影響について
住宅関連業界の業績は、新設住宅着工戸数の増減に大きく左右されます。なかでも当社グループは、木造戸建住宅関連の商品が取扱いの中心であることから、新設住宅のうち持ち家部門の増減の影響を大きく受けます。
当社グループといたしましては、建て替え需要を含む新設住宅需要の掘り起こしに努めるとともに、住宅リフォーム市場や木質系非住宅市場での販路拡大に注力し、木造戸建住宅の新築に依存しない経営体質造りに努めております。しかし、現時点では、業績面での木造戸建住宅の新築依存は相対的に大きく、住宅ローン減税制度の縮小・廃止、消費税率や長期金利の引き上げ等により新設住宅着工戸数が大幅に減少するような状況が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)新型コロナウィルス感染症が業績に与える影響について
昨年来の新型コロナウイルス感染症が当社グループの業績に与える影響はこれまでのところ限定的です。しかし、その猛威がいつ終息するのか、未だはっきりとした見通しが立っておりません。当社グループとしては、感染の未然防止に向けた様々な対策を打つのと同時に、感染者が出た場合には、その拡大の封じ込めを図りつつ事業を継続するためにBCPを発動するなどの態勢を整えておりますが、クラスターの同時発生など想定を上回る事態となった場合には、一時的かつ局所的に事業継続が困難となる可能性があります。また、1年以上にわたる新型コロナウィルス感染症の影響から、今後、わが国の雇用や所得に大きなダメージをもたらし、それが消費や投資のマインド面にも大きく作用する可能性があります。その場合には当社グループの業績も大きく影響を受ける可能性があります。
(3)いわゆる「ウッドショック」が業績に与える影響について
ワクチンの普及など新型コロナウイルス感染症対策で先行する米国や中国では、同感染症の影響で落ち込んでいた景気が急速に回復しつつあります。これに加えて、従来から続く超低金利と在宅勤務の普及が重なって米国では今、住宅ブームが起きています。この結果、木材需要が急増し「ウッドショック」と称されるほどに木材価格が高騰しています。これに加え、コンテナ船の不足などコロナ禍による物流の混乱も相まって、わが国においても輸入木材の急騰や品不足をもたらしており、その影響は国産木材にも波及しています。
これに対して当社グループは、木質系建材流通の川上から川下まで手掛け、また、製造部門や海外拠点も有するなどのグループ総合力を活かし、引き続き十分な量の木材調達に努めるほか、代替材の調達や生産などにより供給責任を果たす所存であります。
その一方、「ウッドショック」の勢いは未だ衰えておらず、この収束に時間を要することになればわが国の新設住宅着工戸数の減少につながり、そのような事態に至った場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)市況商品である合板について
当社グループの主力販売商品である合板は市況商品であり、価格が大きく変動することがあります。
国内の合板市場は、数量ベースで国産品、輸入品各々半々の構成比となっています。国産品は着工戸数等と生産量の需給バランスにより、また、輸入品はこれに加えて原木生産国や製品輸出国の国内事情あるいは製品輸入国の需要動向などから販売量及び価格が大きく左右される可能性があります。
以上のような、価格、数量に対する様々な変動要因によるリスクを軽減するため、国内にあっては、製造子会社における生産調整や販売子会社による仕入れの調整を機動的に実施しています。海外にあっては、マレーシア(ミリ)及びインドネシア(ジャカルタ)ほかASEAN諸国数ヶ所に駐在員を派遣、現地メーカー等と常にコンタクトを取り情報収集を行うことにより、価格の安定化や利益の確保に努めております。しかし、国産、輸入いずれにおいても、急激かつ大幅な市況変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)リベート等の変動によるリスクについて
当社グループの主たる事業である総合建材卸売事業の売上総利益の主な構成は、販売価格と仕入価格の差である売買差益と、一定期間の仕入金額や販売金額に応じて建材メーカーや商社から支払われる割戻金及び販売奨励金からなります。今後、当社グループの仕入・販売金額の減少や、建材メーカー等の価格政策の見直しによる取引条件の変更が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)信用リスクについて
中核企業であるジャパン建材株式会社のお取引先は全国約1万先に及ぶなど、グループ各社は、多数のお取引先に企業間信用を供与しています。このため、グループ全体での与信管理体制を逐年強化しており、当連結会計年度におきましても、新規不良債権発生額は予算を大幅に下回りました。
引き続き与信の分散化に努めるとともに、グループ全体での与信管理のシステム化や動態観察の重視等、きめ細かい管理と早期対応により、不良債権発生の抑制に努める所存でありますが、想定の範囲を超える不良債権が発生いたしますと、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。新型コロナウイルス感染症の影響が長引き、また、「ウッドショック」による木材価格の急騰や品不足が進展する昨今、信用リスク管理には従来以上に取り組みを強化しておりますが、今後、住宅業界において倒産が大きく増えることも懸念され、想定を超える不良債権が発生する場合には当社グループの業績も大きく影響を受ける可能性があります。
(7)為替リスクについて
当社グループの主力商品である合板については、原木、製品を問わず、輸入価格は為替相場の変動による影響を受けます。
中核企業であるジャパン建材株式会社は、合板販売総額の約3割程度を直接輸入しており、為替相場の変動に対しては契約額の50%以上を先物為替予約でヘッジする方針で対応し、為替相場の変動が経営成績に及ぼす影響を軽減するよう努めておりまが、急激かつ大幅な為替変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)企業買収等にかかるリスクについて
当社グループが所属する住宅関連業界は、中長期的な市場規模の縮小が予想されるなか、今後も業界再編等が進むものと見込まれます。当社グループにおきましても、営業基盤の拡充・強化を図る観点から、企業買収等を積極的に推進しています。個別の企業買収等の際には適切なデュー・デリジェンスを実施しますが、買収した企業の価値が大幅に減少するような状況が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)自然災害・事故等にかかるリスクについて
当社グループは、大規模な自然災害や事故、感染症のパンデミック等が発生した場合、営業・製造拠点や本社、サプライチェーン、従業員等が深刻な被害を被る可能性があります。このような事態に備え、当社グループは事業継続計画(BCP)を定めておりますが、その想定を超える被害を被った場合は、当社グループの業績に甚大な影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により年度を通じて著しく制約を受け、当社グループとしても感染対策と業務継続の両立に苦心した一年でありました。その一方で、住宅取得を巡る金利、税制などの優遇政策が継続していることに加え、在宅勤務の浸透によるライフスタイルの変化などを受け、一部の大手ハウスメーカーや有力ビルダーの受注が増加するなどの明るい材料も見られました。
新設住宅着工の動きを見ますと、全体で812.1千戸(前年比8.1%減)、当社グループが主力とする持ち家着工戸数は263.0千戸(同7.1%減)と第3四半期連結累計期間に比べて減少幅が若干縮小しました。しかし、新型コロナウイルス感染症の収束時期は依然としてはっきりせず、景気の先行きも不透明な状況が続いています。
このような経営環境下、当社グループは新型コロナウイルスへの感染防止のための様々な手立てを講じながら慎重に営業活動を進めました。また、並行して中期経営計画 “Breakthrough 21”に掲げる諸施策の検討、実施を加速し、新基幹システムの導入など次代を視野に入れた態勢整備を進めています。
この結果、当連結会計年度における業績は以下のとおりとなりました。
売上高は3,432億54百万円と前期比6.8%減少しましたが、その減少幅は住宅着工戸数の減少を下回る水準にとどまりました。
利益面では、昨春稼働開始した株式会社キーテック山梨合板工場の稼働率の向上に加え、全社的にも粗利率が向上した一方、販管費が減少したことなどを受け、営業利益は54億30百万円(前期比6.2%増)と増益に転じました。さらに、新型コロナウイルス感染症への対応に伴う雇用調整助成金の受入れなどにより経常利益は52億23百万円(同10.9%増)、遊休不動産の売却益やM&Aに伴う負ののれん発生益を特別利益に計上したことから親会社株主に帰属する当期純利益は29億49百万円(同6.1%増)といずれも増益になりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(総合建材卸売事業)
井田商事株式会社、京都板硝子株式会社の2社が新たにグループ入りしましたが、全般的には合板、建材、住宅機器等各取扱商品とも売上面で苦戦を強いられました。利益率は合板を主体に改善しましたが、販管費の負担が相対的に重くそれを打ち消す形となりました。
この結果、当事業の売上高は2,911億20百万円(前期比7.9%減)と新設住宅着工並みの減少、営業利益は50億2百万円(同0.2%減)とほぼ横這いで着地しました。
(合板製造・木材加工事業)
当事業の中核をなす株式会社キーテックは昨春山梨合板工場を起ち上げ、コスト先行から前期は大幅な赤字を計上しましたが、今期までに稼働率が上がり売上が大幅に増加するとともに赤字額も大幅に縮小しました。一方、その他の子会社は、需要減に伴う販売価格の低迷から赤字または減益となりました。
売上、利益の両面で株式会社キーテックの増収増益効果が大きく、当事業全体でも売上高は116億12百万円(前期比2.3%増)、営業損失は5億65百万円(前期は6億8百万円の損失)と増収増益になりました。
(総合建材小売事業)
総合建材小売事業は全体として厳しい状況が続いていますが、前連結会計年度末に株式会社ティエフウッド、株式会社長谷川建材、当連結会計年度に四辻製材株式会社、株式会社坂田建材、株式会社ジェイ・ウインズの5社が新たにグループに入りし、当事業の売上、利益を下支えしました。
この結果、当事業の売上高は377億13百万円(前期比0.1%増)とほぼ横這い、営業利益は4億70百万円(同12.0%増)と増益になりました。
(その他)
その他には、建材小売店の経営指導を中心にフランチャイズ事業を展開している株式会社ハウス・デポ・ジャパンのほか、建設工事業の子会社4社、物流関係の子会社等4社および純粋持株会社でありますJKホールディングス株式会社の一部事業等を区分しております。このうち建設工事業を手掛けるJKホーム株式会社および旅行・保険代理業を手掛けるJKスマイル株式会社に対する新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、これら2社は大幅な売上減少となりました。その一方で、JKホールディングス株式会社は販管費の抑制等により大幅な増益となりました。
この結果、当事業の売上高は28億7百万円(前期比12.4%減)、営業利益は3億77百万円(同86.9%増)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は2,062億88百万円となり、前連結会計年度末に比べて23億13百万円減少いたしました。増減の内訳としては、現金及び預金が36億81百万円増加した一方、受取手形及び売掛金と電子記録債権の合計額が29億41百万円、たな卸資産が34億29百万円減少し、流動資産が36億79百万円減少いたしました。
固定資産は、物林株式会社がパークマネジメント事業の一環として指定管理者となっている豊洲ぐるり公園におけるパークレストランの建設費用11億98百万円のうち今期固定資産として計上した5億36百万円、通商株式会社の支店用建物の新築1億19百万円、土地の取得85百万円、新たにグループに入った四辻製材株式会社の所有土地2億39百万円、京都板硝子株式会社の所有土地1億56百万円、株式会社坂田建材の所有土地1億98百万円の連結計上などにより、固定資産合計では13億66百万円増加いたしました。
負債は1,611億12百万円となり、前連結会計年度末に比べて54億10百万円減少いたしました。増減の内訳としては、コマーシャル・ペーパーが10億円増加する一方、支払手形及び買掛金と電子記録債務の合計額が41億75百万円、短期借入金が11億57百万円減少したことなどにより流動負債が47億21百万円減少いたしました。
固定負債は、長期借入金が11億40百万円減少し、固定負債合計では6億88百万円減少いたしました。なお、コマーシャル・ペーパーや長期及び短期の借入金のほかに新型コロナウイルス感染症による不測の事態に備え、主要取引銀行4行との間で合計100億円のコミットメントライン契約を締結し、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保しています。
純資産は451億76百万円となり、前連結会計年度末に比べて30億96百万円増加いたしました。自己株式の取得により3億39百万円減少する一方、利益剰余金が23億46百万円、その他有価証券評価差額金が7億9百万円各々増加したことなどによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ35億43百万円増加し、360億58百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は88億46百万円(前期は68億58百万円の獲得)となりました。税金等調整前当期純利益51億33百万円、減価償却費25億59百万円、たな卸資産の増減額36億34百万円といった資金獲得要因がありましたが、一方で売上債権と仕入債務の増減額が14億25百万円及び法人税等の支払額18億5百万円の資金使用要因があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は25億23百万円(前期は58億86百万円の使用)となりました。固定資産の取得と売却の差額25億98百万円の資金使用要因があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は27億79百万円(前期は20億10百万円の使用)となりました。コマーシャル・ペーパーの発行と償還の差額10億円といった資金獲得要因に対し、長期借入金の純減額12億8百万円、短期借入金の増減額13億10百万円、自己株式の取得による支出3億39百万円、配当金の支払額5億71百万円といった資金使用要因があったこと等によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
|
総合建材卸売事業 |
(百万円) |
- |
- |
|
合板製造・木材加工事業 |
(百万円) |
12,291 |
108.3 |
|
総合建材小売事業 |
(百万円) |
- |
- |
|
報告セグメント計 |
(百万円) |
12,291 |
108.3 |
|
その他 |
(百万円) |
- |
- |
|
合計 |
(百万円) |
12,291 |
108.3 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
|
総合建材卸売事業 |
(百万円) |
267,625 |
90.7 |
|
合板製造・木材加工事業 |
(百万円) |
1,111 |
89.8 |
|
総合建材小売事業 |
(百万円) |
9,497 |
105.0 |
|
報告セグメント計 |
(百万円) |
278,235 |
91.1 |
|
その他 |
(百万円) |
387 |
86.2 |
|
合計 |
(百万円) |
278,623 |
91.1 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
総合建材卸売事業 |
- |
- |
- |
- |
|
合板製造・木材加工事業 |
3,721 |
87.7 |
118 |
117.3 |
|
総合建材小売事業 |
- |
- |
- |
- |
|
報告セグメント計 |
3,721 |
87.7 |
118 |
117.3 |
|
その他 |
1,820 |
103.6 |
938 |
105.7 |
|
合計 |
5,541 |
92.3 |
1,056 |
106.9 |
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
|
総合建材卸売事業 |
(百万円) |
291,120 |
92.1 |
|
合板製造・木材加工事業 |
(百万円) |
11,612 |
102.3 |
|
総合建材小売事業 |
(百万円) |
37,713 |
100.1 |
|
報告セグメント計 |
(百万円) |
340,447 |
93.2 |
|
その他 |
(百万円) |
2,807 |
87.6 |
|
合計 |
(百万円) |
343,254 |
93.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における財政状態及び経営成績につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度においては、売上高は、前期比252億25百万円減の3,432億54百万円(前期比6.8%減)となりました。新設住宅着工戸数が前期比8.1%減少する厳しい環境でしたが、住宅取得を巡る金利、税制などの優遇政策が継続していることに加え、在宅勤務の浸透によるライフスタイルの変化などを受け、一部の大手ハウスメーカーや有力ビルダーの受注が増加するなどの明るい材料も見られました。
利益面では、売上高は減少いたしましたが、売上高総利益率が10.9%と前期比0.6%増加したことから、売上総利益は前期比5億34百万円減少し、373億36百万円(前期比1.4%減)と減収幅に対して減益幅を相当程度縮めることができました。売上高総利益率の向上には、株式会社キーテックの山梨合板工場の稼働率が順調に高稼働し、先行して増加したコストに追い付いてきたことも大きく貢献しています。さらに、旅費交通費、販売促進費などの経費節減に努め販管費全体の増加を抑えた結果、営業利益は前期比3億19百万円増の54億30百万円(同6.2%増)、経常利益は同5億11百万円増の52億23百万円(同10.9%増)と増益になった結果、当連結会計年度決算は減収増益となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金は、グループ内の資金を効率的に活用することによって賄うことを基本とし、不足額や緊急に必要となる資金については、当座借越枠、CP枠、中核企業であるジャパン建材株式会社の手形流動化枠等にて対応しております。運転資金以外の資金需要の主なものは、製造子会社の機械等の設備資金や販売子会社の事務所・倉庫等の営業用不動産への投資のほか、M&Aによる会社の取得資金など持株会社である当社の投資に要する資金です。この投資資金については、自己資金を充てることを基本に不足額を銀行借入によって調達しております。銀行借入については、半期ごとに長期資金の調達計画を立て、計画的に調達しております。
当連結会計年度においては、子会社の事務所・倉庫・機械の新増設や補修等の設備投資を行っておりますが、その規模は概ね減価償却の範囲にとどまっていることなどから、借入金も減少しました。なお、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、当社グループ各社の売上が急減し資金不足に陥るなどの不測の事態に備え、複数の取引銀行との間でコミットメントライン契約を新たに締結しました。
③重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。連結財務諸表の作成に当たって、過去の実績や現状等を勘案して、合理的と考えられる方法により会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
以下の事項については、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、現時点で入手可能な情報を基に、2022年3月期の一定期間にわたり継続するとの仮定のもと見積りを行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を慎重に計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積に依存するため、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等はありません。
当連結会計年度において、研究開発活動はありません。