(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策を背景に企業収益や雇用情勢の改善傾向が続き、景気は緩やかな回復基調で推移したものの、中国をはじめとする新興国等の景気下振れリスクの高まりから、先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社グループの係わる電線業界におきましては、電線の主材料である銅の価格が、1トン当たり期中平均748千円と前期平均764千円に比べ2.1%下落いたしました(銅価格の推移、1トン当たり期初770千円、安値640千円(平成27年8月)、高値840千円(平成26年11月)、期末680千円)。また、建設・電販向けの出荷量は、消費税率引き上げに伴う需要の反動もあり前期に比べ僅かながら減少して推移いたしました。
このような情勢のもとで当社グループは、提案型営業の推進、配送体制の強化、新規得意先の開拓及び既存得意先の深耕、新商品の拡販など積極的な営業展開を図りました。また、更なる事業拡大を目的に、平成27年3月にアシ電機株式会社及び平成27年6月に太洋通信工業株式会社をそれぞれ完全子会社化いたしました。
その結果、当連結会計年度の業績は、建設需要が太陽光発電向け及び病院等の耐震化により堅調に推移したため、売上高は76,132百万円(前期比0.3%増)となりましたが、人員増加に伴う販売費及び一般管理費の増加を吸収できず、営業利益は2,345百万円(前期比5.6%減)、経常利益は2,740百万円(前期比3.4%減)、当期純利益は1,570百万円(前期比5.6%減)となりました。
なお、当社グループは、電線・ケーブル事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの業績の記載を省略しております。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、13,270百万円で前連結会計年度に比べて852百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、2,403百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2,721百万円、減価償却費432百万円及び売上債権の減少1,753百万円等の収入に対し、仕入債務の減少1,271百万円、法人税等の支払1,321百万円等の支出によるものであります(前連結会計年度は資金の増加2,064百万円)。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、895百万円となりました。これは主に有価証券及び投資有価証券の償還による収入269百万円、投資有価証券の売却による収入557百万円等の収入に対し、有価証券及び投資有価証券の取得による支出520百万円、貸付けによる支出300百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出616百万円等の支出によるものであります(前連結会計年度は資金の減少373百万円)。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、711百万円となりました。これは主に自己株式の取得による支出177百万円、配当金の支払377百万円等によるものであります(前連結会計年度は資金の減少387百万円)。
当社グループは、「電線・ケーブル」のみの単一セグメントのため、単一セグメントで表示しております。
当社グループは、卸商社でありますので生産及び受注の状況は記載しておりません。
販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成26年11月1日 至 平成27年10月31日) |
前年同期比(%) |
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電線・ケーブル(百万円) |
76,132 |
100.3 |
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合計(百万円) |
76,132 |
100.3 |
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.電線の主材料である銅の期中平均価格は、前期に比べ2.1%下落しております。
今後のわが国経済は、引き続き企業収益の改善等により、景気は緩やかな回復基調で推移することが期待されますが、中国をはじめとする新興国等の下振れ懸念など、景気を下押しするリスクが存在して推移するものと思われます。
当社グループといたしましては、こうした状況下で、以下施策を実行してまいります。
ユーザーニーズに対応するため、当社の強みである即納体制を更に充実させ、提案型営業を推進し、営業拠点の整備、拡充を行い、オリジナル商品、新商品の開発、拡販、国際部門の強化育成に取り組み、受注の拡大に努めるとともに、経費削減を行い、業績の向上に鋭意努力する所存でございます。
また、ISO9001とISO14001の活動をより推進し、引き続き環境問題へ配慮をしつつ、これまで以上に継続的な業務改善とサービス向上に努めるとともに、更なる品質管理体制の強化を図ってまいります。
なお、当連結会計年度に完全子会社化したアシ電機株式会社及び太洋通信工業株式会社をはじめとする連結子会社との連携を再強化していき、技術商社として業績の向上に鋭意努力する所存でございます。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。
なお、本項目に含まれる将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 経済情勢・需要変動等に係るリスク
当社グループの製品需要は国内の経済情勢及び景気動向の影響を受け、特に主要商品である電線・ケーブルは設備投資向けであるため、建設需要の動向、企業の設備投資動向の程度によっては業績に影響を与える可能性があります。
(2) 銅価格の変動によるリスク
当社グループの主要取扱商品である電線・ケーブルは主材料が銅であるため、銅の国際相場の変動により仕入価格が大きく変動することがあります。販売価格も銅の価格にスライドする慣習となっておりますが、仕入価格がすぐに販売価格に転嫁できない場合は損益に影響を与える可能性があります。また、損益には影響がない場合でも売上高は大きく変動する可能性があります。
(3) 保有有価証券の時価下落によるリスク
当社グループは取引先との安定的な関係を維持するため、取引先の株式を保有しており、また資金運用のため一定額の有価証券を保有しており急激な株式市況の悪化により、損益を悪化させ、また、純資産を減少させる可能性があります。
(4) 事業内容悪化による減損リスク
当社グループは各事業所用地を自社で所有しておりますが、取得価額に比べて時価の下落しているものもあり、個々の事業所の収益力が悪化した場合は減損損失が発生する可能性があります。
(5) 再建中の連結子会社について
当社グループの三光商事株式会社は平成27年10月末現在4百万円の債務超過となっております。また、平成27年10月末現在、当社より同社への貸付金が80百万円ありますが、その全額に対して貸倒引当金を設定しており、当社保有の同社株式については評価額を零としております。なお、現在同社は再建計画に基づき収益の安定化を図っております。
該当事項はありません。
特記すべき事項はありません。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度末の資産につきましては、資産合計は59,839百万円で前連結会計年度末に比べて330百万円の減少となりました。
① 資産の部
流動資産は41,499百万円で売上債権の減少があったものの現預金が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて218百万円の増加となり、固定資産は18,340百万円で投資不動産が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて549百万円の減少となりました。
② 負債の部
負債につきましては、負債合計は25,448百万円で前連結会計年度末に比べて1,537百万円の減少となりました。流動負債は23,164百万円で仕入債務が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて1,379百万円の減少となり、固定負債は2,283百万円で前連結会計年度末に比べて157百万円の減少となりました。
③ 純資産の部
純資産につきましては、純資産合計は34,391百万円で前連結会計年度末に比べて1,207百万円の増加となりました。増加の主な要因は、利益の内部留保により利益剰余金が1,425百万円増加したことなどによります。
なお、キャッシュ・フローの概況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載しております。
(3) 経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は76,132百万円(前期比0.3%増)となり、営業利益は2,345百万円(前期比5.6%減)、経常利益は2,740百万円(前期比3.4%減)、当期純利益は1,570百万円(前期比5.6%減)となりました。
① 売上高
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」に記載しております。
② 営業利益、経常利益
営業利益及び経常利益につきましては、需要の緩やかな回復により売上高等が増加したことにより売上総利益は、前連結会計年度に比べて403百万円(3.9%)の増加となりましたが、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて543百万円(6.9%)増加し、営業利益は前連結会計年度に比べて139百万円(5.6%)の減少となりました。営業利益に営業外損益を加えた経常利益は、前連結会計年度に比べて95百万円(3.4%)の減少となりました。
③ 当期純利益
経常利益に特別損益を加えた税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べて143百万円(5.0%)の減少となり、当期純利益は前連結会計年度に比べて93百万円(5.6%)の減少となりました。
(4) 経営戦略の現状と見通し
ますます進展する経済の国際化に伴う競争の激化や企業のグローバル化など、企業を取り巻く環境は厳しさを増しております。
当社は第61期(平成22年10月期)を「第2の創業スタートの年」と位置付けて、企業存続の基盤をより強固なものとし、収益の長期安定化と持続的成長を期すために、以下経営戦略を実行し、企業価値の向上に努めてまいります。
第一に、技術商社としてメーカーと共同で新たなオリジナル商品の開発を進めて行くとともに、加工部門の強化を図り、ユーザーニーズに応えていきます。
第二に、各営業拠点の営業・物流機能を拡充し、ジャスト・イン・タイム体制を充実させることにより、今後もより一層スピーディでタイムリーな商品提供を行ってまいります。
第三に、中長期的に需要の増加が見込まれる産業機械向けFAケーブル等の売上構成比を高め、利益率の向上を図ってまいります。
第四に、全国における電線・ケーブル需要の3分の1を占める関東・東京地区での営業強化及び東京オリンピック関連需要の受注活動を図るとともに、その他地区においてもシェア拡大を目指してまいります。
第五に、非電線の新商品開発、拡販及び新分野の開拓に積極的に取り組み、当社自社ブランドによる販売など銅価格の変動に左右されない安定した売上の確保に取り組んでまいります。
第六に、海外での収益拡大のため、海外連結子会社との連携を強化し、海外市場の販路拡大をはじめとするグローバル展開の強化を図ってまいります。
第七に、ISO9001とISO14001の活動をより推進し、引き続き環境問題へ配慮をしつつ、これまで以上に継続的な業務改善とサービス向上に努めるとともに、更なる品質管理体制の強化を図ってまいります。
第八に、より効率的な企業活動を行い、更なる成長を遂げることを目的として、仕入・物流、人事、商品開発の構造改革を推進するとともに、継続的なコスト削減を実施してまいります。
第九に、企業として求められる社会的責任を遂行するためコンプライアンスの徹底と内部管理体制の強化を図るとともに、危機管理体制を継続的に整備してまいります。
第十に、当社及び連結子会社10社(国内6社・海外4社)の特性を生かしてシナジー効果を高め、当社グループの収益力の向上に取り組んでまいります。