(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境や企業収益等の改善が続き、景気は緩やかな回復基調で推移したものの、欧米の政治動向への懸念や地政学的リスクの高まりなどもあり、先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社グループの係わる電線業界におきましては、電線の主材料である銅の価格が、1トン当たり期中平均709千円と前期平均567千円に比べ25.0%上昇いたしました(銅価格の推移、1トン当たり期初550千円、安値550千円(平成28年11月)、高値840千円(平成29年10月)、期末840千円)。また、建設・電販向けの出荷量は、期中半ばから緩やかな持ち直しの動きもみられ、前期に比べおおむね横ばいで推移いたしました。
このような情勢のもとで当社グループは、提案型営業の推進、配送体制の強化、新規得意先の開拓及び既存得意先の深耕、新商品の拡販など積極的な営業展開を図りました。
その結果、当連結会計年度の業績は、建設需要の緩やかな持ち直しや銅価格の上昇による増収効果要因に加え、民間設備投資向け電線の需要が底堅く推移し、売上高は74,956百万円(前期比10.8%増)、営業利益は3,202百万円(前期比14.2%増)、経常利益は3,455百万円(前期比16.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,289百万円(前期比44.5%増)となりました。
なお、当社グループは、電線・ケーブル事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの業績の記載を省略しております。
また、当社は平成29年11月9日に東京証券取引所市場第一部に指定されました。今後も皆様のご期待にお応えできるよう、更なる業容の拡大と企業価値の向上に努めてまいります。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、14,833百万円で前連結会計年度に比べて578百万円の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、3,035百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益3,468百万円、減価償却費416百万円及び仕入債務の増加4,229百万円等の収入に対し、売上債権の増加3,835百万円、法人税等の支払1,295百万円等の支出によるものであります(前連結会計年度は資金の増加3,232百万円)。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、3,248百万円となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入273百万円、有価証券及び投資有価証券の償還による収入150百万円等の収入に対し、有形固定資産の取得による支出3,250百万円等の支出によるものであります(前連結会計年度は資金の増加9百万円)。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、407百万円となりました。これは主に配当金の支払404百万円等によるものであります(前連結会計年度は資金の減少983百万円)。
当社グループは、「電線・ケーブル」のみの単一セグメントのため、単一セグメントで表示しております。
当社グループは、卸商社でありますので生産及び受注の状況は記載しておりません。
販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年11月1日 至 平成29年10月31日) |
前年同期比(%) |
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電線・ケーブル(百万円) |
74,956 |
110.8 |
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合計(百万円) |
74,956 |
110.8 |
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.電線の主材料である銅の期中平均価格は、前期に比べ25.0%上昇しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「新しい価値を創造して、能力を発揮し、社業の発展に努め、社会に貢献するとともに、株主に報い、従業員の福利厚生を図る」との経営理念のもと、これまで培った経験、知識、技術をもとに新たな発想と積極的な行動により、絶えず変化する市場ニーズに適合した商品、サービスの提供を行うとともに地球環境の保全に取り組み、社会にとって価値ある企業であり続けることを基本方針としております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指しており、ROE(株主資本利益率)6%以上を2021年10月期の経営数値目標としております。
(3)経営環境
今後のわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって景気は緩やかに回復していくことが期待されるものの、海外経済の不確実性や地政学的リスクの高まりなどもあり、先行き不透明な状況で推移するものと思われます。
(4)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
ますます進展する経済の国際化に伴う競争の激化や企業のグローバル化など、企業を取り巻く環境は厳しさを増しております。
当社は100年企業を目指すため、設立70周年(2019年11月)を通過点とする2021年までの5ヵ年を更なる飛躍を目指す期間と位置付け、収益の長期安定化と持続的成長を継続していくために、以下経営戦略を実行し、企業価値の向上に努めてまいります。
第一に、技術商社としてメーカーと共同で新たなオリジナル商品の開発を進めて行くとともに、加工部門の強化を図り、ユーザーニーズに応えていきます。
第二に、各営業拠点の営業・物流機能を拡充し、ジャスト・イン・タイム体制を充実させることにより、今後もより一層スピーディでタイムリーな商品提供を行ってまいります。
第三に、中長期的に需要の増加が見込まれる産業機械向けFAケーブル等の売上構成比を高め、利益率の向上を図ってまいります。
第四に、全国における電線・ケーブル需要の3分の1を占める関東・東京地区での営業強化及び東京オリンピック関連需要の受注活動を図るとともに、その他地区においてもシェア拡大を目指してまいります。
第五に、非電線の新商品開発、拡販及び新分野の開拓に積極的に取り組み、当社自社ブランドによる販売など銅価格の変動に左右されない安定した売上の確保に取り組んでまいります。
第六に、海外での収益拡大のため、海外連結子会社との連携を強化し、海外市場の販路拡大をはじめとするグローバル展開の強化を図ってまいります。
第七に、ISO9001とISO14001の活動をより推進するためISO2015年版へ移行し、引き続き環境問題へ配慮をしつつ、これまで以上に継続的な業務改善とサービス向上に努めるとともに、更なる品質管理体制の強化を図ってまいります。
第八に、利益体質を強化し、競争力を高め、更なる成長を遂げることを目的として、仕入、物流、人事、商品開発の第二次構造改革を推進するとともに、継続的なコスト削減を実施してまいります。
第九に、企業として求められる社会的責任を遂行するためコンプライアンスの徹底と内部管理体制の強化を図るとともに、危機管理体制を継続的に整備してまいります。
第十に、当社及び連結子会社11社(国内6社・海外5社)の特性を生かしてシナジー効果を高め、当社グループの収益力の向上に取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。
なお、本項目に含まれる将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 経済情勢・需要変動等について
当社グループの商品需要は国内の経済情勢及び景気動向の影響を受け、特に主要取扱商品である電線・ケーブルは設備投資向けであるため、建設需要の動向、企業の設備投資動向の程度によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 銅価格の変動について
当社グループの主要取扱商品である電線・ケーブルは主材料が銅であるため、銅の国際相場の変動により仕入価格が大きく変動することがあります。販売価格も銅の価格にスライドする慣習となっておりますが、仕入価格がすぐに販売価格に転嫁できない場合は損益に影響を及ぼす可能性があります。また、損益には影響がない場合でも売上高は大きく変動する可能性があります。
(3) 保有有価証券の時価下落について
当社グループは企業間取引の維持・強化のため、取引先の株式を保有しており、また資金運用のため一定額の有価証券を保有しており急激な株式市況の悪化により、損益を悪化させ、また、純資産を減少させる可能性があります。
(4) 事業内容悪化による減損について
当社グループは各事業所用地を自社で所有しておりますが、取得価額に比べて時価の下落しているものもあり、個々の事業所の収益力が悪化した場合は減損損失が発生する可能性があります。
(5) 取扱商品の品質について
当社グループの取扱商品に品質不良等が発生した場合、原則製造元が当該商品の原因調査及び代替品の提供を行うことになっておりますが、当社グループが顧客より訴訟等の方法で損害賠償請求等を受ける可能性があります。
当社グループでは、このような事態が生じないように、PL保険の加入及び製造元の管理を含め品質管理体制の整備に注力しておりますが、予測を超えた事象により、取扱商品に品質不良等が生じた場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 海外事業について
当社グループの海外拠点は中国・東南アジア地区に設立しており、当該地区における経済動向や政治・社会情勢等の変化、法律や規制の変更等により、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 情報管理について
当社グループは、「情報セキュリティ基本方針」のもと、情報流出の防止、外部からのシステム侵入への対応に努めております。しかしながら予期せぬ事態により情報システムの停止や情報流出等が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8) 自然災害等について
大規模な地震やその他の自然災害等が発生した場合、当社グループの事業拠点が被害を受けた場合及び顧客に対する商品供給遅延等により、一時的に当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
特記すべき事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度末の資産につきましては、資産合計は63,750百万円で前連結会計年度末に比べて6,913百万円の増加となりました。
① 資産の部
流動資産は42,527百万円で売上債権が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて3,463百万円の増加となり、固定資産は21,223百万円で有形固定資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて3,449百万円の増加となりました。
② 負債の部
負債につきましては、負債合計は26,664百万円で前連結会計年度末に比べて4,554百万円の増加となりました。流動負債は24,003百万円で仕入債務が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて4,440百万円の増加となり、固定負債は2,661百万円で前連結会計年度末に比べて113百万円の増加となりました。
③ 純資産の部
純資産につきましては、純資産合計は37,086百万円で前連結会計年度末に比べて2,358百万円の増加となりました。増加の主な要因は、利益剰余金及びその他有価証券評価差額金が増加したことなどによります。
なお、キャッシュ・フローの概況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載しております。
(3) 経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は74,956百万円(前期比10.8%増)となり、営業利益は3,202百万円(前期比14.2%増)、経常利益は3,455百万円(前期比16.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,289百万円(前期比44.5%増)となりました。
① 売上高
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」に記載しております。
② 営業利益、経常利益
営業利益及び経常利益につきましては、銅価格の上昇による増収効果要因に加え、民間設備投資向け電線の需要が底堅く推移したことなどにより売上総利益は、前連結会計年度に比べて503百万円(4.4%)の増加となりました。また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて104百万円(1.2%)増加しましたが、営業利益は前連結会計年度に比べて399百万円(14.2%)の増加となりました。営業利益に営業外損益を加えた経常利益は、前連結会計年度に比べて476百万円(16.0%)の増加となりました。
③ 親会社株主に帰属する当期純利益
経常利益に特別損益を加えた税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べて671百万円(24.0%)の増加となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて704百万円(44.5%)の増加となりました。