第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果により緩やかな回復が続くことが期待されましたが、米国の通商政策の影響及び物価上昇の継続に伴う消費者マインドの低下による景気の下振れリスクに加えて、金融資本市場の変動等、先行き不透明な状況で推移いたしました。

 当社グループの係わる電線業界におきましては、電線の主材料である銅の価格が、1トン当たり期中平均1,443千円と前年同期平均1,322千円に比べ9.2%上昇いたしました(銅価格の推移、1トン当たり期初1,480千円、高値1,540千円(2025年3月)、安値1,300千円(2025年4月)、中間期末1,380千円)。また、建設・電販向けの出荷量は、前年同期に比べ減少基調で推移いたしました。

 このような情勢の下で当社グループは、提案型営業の推進、配送体制の強化、新規得意先の開拓及び既存得意先の深耕、新商品の拡販など積極的な営業展開を図りました。

 また、制御盤製作及びアグリ事業の強化を図るため、2025年4月に当社名古屋FAセンター(愛知県稲沢市)を開設いたしました。

 この結果、当中間連結会計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

①財政状態

 当中間連結会計期間末における資産合計は109,891百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,565百万円の減少となりました。

 流動資産は75,842百万円で現金及び預金は増加したものの、売上債権が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて3,599百万円の減少となり、固定資産は34,048百万円で前連結会計年度末に比べて1,033百万円の増加となりました。

 当中間連結会計期間末における負債合計は52,494百万円となり、前連結会計年度末に比べて4,361百万円の減少となりました。流動負債は49,510百万円で仕入債務が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて4,410百万円の減少となり、固定負債は2,984百万円で前連結会計年度末に比べて48百万円の増加となりました。

 当中間連結会計期間末における純資産合計は57,396百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,795百万円の増加となりました。増加の主な要因は、親会社株主に帰属する中間純利益の計上により利益剰余金が増加したことなどによります。

 

②経営成績

 当中間連結会計期間の経営成績は、半導体製造装置向け及び工作機械向けで一部に需要の停滞がありましたが、建設・電販向けの売上が増加したことにより、売上高は68,982百万円(前年同期比4.3%増)、営業利益は4,798百万円(前年同期比6.0%減)、経常利益は5,025百万円(前年同期比5.7%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は3,405百万円(前年同期比7.3%減)となりました。

 なお、当社グループは、電線・ケーブル事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの経営成績の記載を省略しております。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,924百万円増加し、32,430百万円となりました。

 当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は、5,643百万円(前年同期は3,525百万円の資金の獲得)となりました。これは主に税金等調整前中間純利益5,025百万円、減価償却費322百万円、売上債権の減少6,522百万円等の増加要因に対し、仕入債務の減少3,492百万円、未払消費税等の減少452百万円、法人税等の支払額2,187百万円等の減少要因によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、1,046百万円(前年同期は1,405百万円の資金の使用)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入400百万円、保険積立金の解約による収入710百万円等の収入に対し、有形固定資産の取得による支出1,132百万円、定期預金の預入による支出702百万円、有価証券及び投資有価証券の取得による支出339百万円等の支出によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、1,620百万円(前年同期は1,911百万円の資金の使用)となりました。これは主に自己株式の取得による支出466百万円、配当金の支払額1,131百万円等によるものであります。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(7)主要な設備

 当中間連結会計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画から著しい変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。