当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「価値観の創造と提案」、「持続的な成長」、「株主に対する責務」を経営基本三原則と定め、「快適な生活空間を創造し、提案する」ことを経営理念として事業活動を行っております。「お客様に商品を買っていただくと同時に満足を買っていただく」ことを経営基本方針として個人住宅からオフィス、ホテル、商業施設、公共施設などの空間作りをインテリアという視点からトータルに提案をしております。
(2)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
2024年から2026年にかけての日本経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の終息により様々な規制の緩和がされ、経済活動が正常化した一方、地政学上のリスクによる原油、原材料価格の高騰や世界的な金融引き締めによる急激な為替変動等、先行きは依然として不透明な状況が続いております。半面、デジタル技術の社会への浸透や、新しい生活様式の定着、社会環境課題への意識の高まりなど、新たなビジネスチャンスも発生しております。
当社は、2024年2月14日付で公表いたしました中期経営計画「Beyond-120」に基づき、持続的な企業価値の向上に取り組んで参ります。
中期経営計画の基本方針
・創業120周年に向けて、次世代につながる持続的な成長の基盤を作り、永続的な企業価値の向上に取り組んで参ります。
中期経営計画の基本戦略
① 事業ポートフォリオの再構築
・インテリア事業の収益改善
・スペースソリューション事業のさらなる伸長
・不動産への事業領域拡大
② 資本コストを意識した経営
・ROEの向上
・株価の安定によるリスクプレミアムの低減
・株主還元方針の見直し
・IR活動の強化
③ 人財への積極的な投資
・人材育成、外部人材の活用
・女性活躍、多様性への取組み
・働きやすい環境・制度の見直し
経営目標値(2026年12月期)
売上総利益 13,500百万円
営業利益 2,000百万円
ROE 13%
株主還元方針(2024年12月期から2026年12月期)
配当性向 40%以上
DOE 5%以上
配当金 36円以上
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
■ 環境課題に対する取り組み
気候変動による影響は年々深刻さを増しており、人々の生活、経済活動など様々な領域に大きな影響をもたらす可能性があります。
当社は、気候変動を重大な問題ととらえ、環境負荷低減の取り組みを進めるため、「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」提言に賛同を表明しました。
(1)ガバナンス
経営会議の直下のESG推進会議の下に、サステナビリティ委員会を設置しております。気候変動を重要事項と捉えて対応策や取り組み内容を経営会議・取締役会に報告しております。
(2)戦略
気候変動が事業活動に及ぼす影響を把握・管理すべく、2℃以下シナリオを含む複数の温度帯の外部シナリオを参照し、リスク・機会について分析しました。(参照シナリオ:RCP2.6/RCP8.5)
インテリア事業セグメントにおいては、環境負荷の低い商品の売上増加や共同配送により効率化と環境負荷の低減などの事業機会が期待されます。
またスペースソリューション事業セグメント・不動産投資開発事業セグメントにおいては、環境配慮型オフィスの需要の増加やリノベーション工事の需要の増加などが期待されると考えております。
戦略(リスク・機会) インテリア事業
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項目 |
リスク●/機会◎ |
対応策 |
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移行リスク |
政策規制 |
●炭素税引き上げによる排出量コストの増加 ●車両排ガス規制強化によるコストの増加 ●残材廃棄の規制強化によるコストの増加 ●塩ビ・プラスチック製品の使用規制への対応の遅れ |
・省エネ、再エネの取り組み促進 ・エコカー導入の促進 ・在庫管理システムによる廃棄量の抑制 ・取引先との協議による対応 |
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技術 |
◎脱炭素材料の技術進展 ◎リサイクル技術の進展 |
・取引先との協議による対応 ・リサイクル技術の開発、体制構築 |
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市場 |
●脱炭素化商品の仕入れに伴うコストの増加 ◎環境負荷の低い商品の売上増加 ◎共同配送により効率化と環境負荷の低減 |
・取引先との協議による対応 ・再生商品の促進、PRの促進 ・業界での協働配送の促進 |
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評判 |
●環境対応の遅れによる顧客離れ ●環境対応の遅れによる投資家離れ ●環境対応の遅れによる取引先離れ ●環境対応の遅れによる社員採用への影響 |
・再生商品の促進、PRの促進 ・リサイクルの促進 ・気候変動問題や環境負荷への取り組みの促進と開示 |
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物理リスク |
急性 |
●異常気象の増加に伴うサプライチェーンの分断や供給不足 ●事業所の活動休止リスク |
・取引先との協議による対応 ・リスクの高い場所からの移転 |
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慢性 |
●熱中症など作業環境の悪化に伴う対応コストの増加 |
・作業現場の安全対策 |
|
戦略(リスク・機会) スペースソリューション事業・不動産投資開発事業
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項目 |
リスク●/機会◎ |
対応策 |
|
|
移行リスク |
政策規制 |
●炭素税引き上げによる排出量コストの増加 ●車両排ガス規制強化によるコストの増加 ●材料の規制強化によるコストの増加 ◎建物の建て替え規制によるリノベーション工事の需要増加 |
・省エネ、再エネの取り組み促進 ・エコカー導入の促進 ・取引先との協議による対応 ・リノベーション・バリューアップ提案の促進 |
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技術 |
◎脱炭素材料、再生材料の技術進展 ◎リサイクル技術の進展 |
・技術や情報の獲得促進 ・専門人材の確保や育成 ・リサイクル技術を活用した環境配慮製品やオフィスデザイン提案の促進 |
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市場 |
●環境負荷低減に伴う資材、輸送、工事のコスト増加 ◎環境配慮型オフィスの需要の増加 |
・ステークホルダーとの協議による対応 ・オフィス空間における環境配慮型素材提案の促進 |
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評判 |
●環境対応の遅れによる投資家離れ ●環境対応の遅れによる取引先離れ ●環境対応の遅れによる社員採用への影響 ◎環境認定取得による顧客獲得 |
・環境配慮型のソリューション提案ができる人材の確保 ・気候変動問題や環境負荷への取り組みの促進と開示 ・気候変動に関連する認証取得の推進 |
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物理リスク |
急性 |
●異常気象の増加に伴うサプライチェーンの分断や供給不足 |
・取引先との協議による対応 |
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慢性 |
●熱中症など作業環境の悪化に伴う対応コストの増加 ●労働環境の悪化に伴う担い手不足の加速 ◎気候変動に適応した顧客ニーズや行動の変化 |
・作業現場の環境改善と安全対策の実施 ・省人化技術導入による生産性向上 ・多様な働き方を可能とするオフィスソリューションの提案 |
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(3)リスク管理
環境課題への取り組みをサステナビリティ委員会で集約し、同委員会の活動内容を(年に2回程度)経営会議、取締役会に報告しております。
(4)指標及び目標
2024年度のScope1,2は1,812トンとなりました。中期経営計画「Beyond-120」において、2026年までに12%の削減を目標とし、削減に取り組んでおります。
なお、2024年のCDP(SME気候変動)スコアは Bとなりました。
■ 人的資本経営に対する取り組み
当社は、人的資本は経営上の重要な課題であると考えており、2024年2月14日に発表した新中期経営計画「Beyond-120」においても、基本戦略のひとつに「人財への積極的な投資」を掲げております。
(1)ガバナンス
経営会議の直下のESG推進会議の下に、ダイバーシティ委員会を設置しております。同委員会は、人的資本と多様性に係る対応策や取り組み内容を審議し、その結果を経営会議・取締役会に報告しております。
(2)戦略
当社の利益の源泉は人財であると考え、積極的に人的投資を行って参ります。また下記の「リリカラ人財投資宣言」を制定いたしました。
リリカラ人財投資宣言:
「多様な個性を持った従業員が、それぞれに相応しい働き方で、個性を生かしながら、能力を存分に発揮して仕事ができる職場づくりや人事制度整備を着実に進めて参ります。各事業分野において創造性豊かな付加価値の高い仕事が行われることで企業としての利益が増え、それを更なる人的資本充実への投資に充てていく循環を通じて、会社を取り巻くすべてのステークホルダーが継続してその果実を享受していくことを目指します。」
当社は、「育児休業等に関する規程」や「介護休業等に関する規程」を定め、性別に関係なく柔軟な働き方ができる職場環境を整備しております。また、女性の活躍促進を含む多様性を確保するため「ダイバーシティ委員会」、及び、ダイバーシティ委員会の下部組織として中堅、若手社員を中心とした「ダイバーシティ検討会議」を設置しております。これらを通じて、多様な個性を持った従業員が、それぞれに相応しい働き方で、個性を生かしながら、能力を存分に発揮して仕事ができる職場づくりや人事制度の整備を行い、併せて、経営理念の浸透(経営と従業員のコミュニケーション活性化)、DE&I(多様な働き方支援・育休取得、健康経営・定年再雇用制度)、人材育成など、人財への積極的な投資を推進し、エンゲージメントの向上を進めて参ります。
(3)リスク管理
人的資本経営への取り組みをダイバーシティ委員会で集約し、同委員会の活動内容を経営会議、取締役会に報告しております。
(4)指標及び目標
当社は、2024年12月期実績で管理職に占める女性労働者の割合12.1%(役員を含む場合の管理職に占める女性労働者の割合は、11.7%)、男性労働者の育児休業取得率87.5%となりました。中期経営計画「Beyond-120」において、2026年12月期までに、管理職に占める女性労働者の割合15%、男性労働者の育児休業取得率100%を目標とし、取り組んで参ります。
当社の事業、経営成績及び財政状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、本項に含まれる将来に関する事項については、当事業年度末現在において当社が判断したものです。
(1)業績について
当社の業績は、前事業年度においては仕入価格の高騰を主因として、上期に利益が偏る結果となりましたが、需給の変化等に起因する市況変動の影響を受け、下期に利益が偏る傾向にあります。当事業年度及び前事業年度の売上推移等は下表のとおりです。
|
|
第83期 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
第84期 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
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上期 |
下期 |
通期 |
上期 |
下期 |
通期 |
|
|
売上高(百万円) |
16,579 |
16,191 |
32,770 |
16,716 |
17,086 |
33,803 |
|
売上総利益(百万円) |
5,999 |
5,629 |
11,629 |
5,193 |
5,026 |
10,220 |
|
営業利益又は営業損失(△)(百万円) |
1,079 |
360 |
1,440 |
△10 |
161 |
150 |
(2)原料価格の変動について
当社がメーカーに製造委託している商品のうち、主力である壁装材のビニルは、石油化学関連製品の価格変動の影響を受けるものであります。原油価格については需給バランス等により価格の変動率が高いため、原油価格の上昇はコスト高の要因となり、当社の業績に影響を及ぼすおそれがあります。
(3)与信管理について
当社では、債権の貸倒れによる損失に備えるため、過去の貸倒実績率等に基づき、貸倒引当金を計上しております。また、債権管理に注力し販売先の業容、資力に応じた与信限度額を設定するとともに、必要に応じ保証人をつける等不良債権の発生を極力抑制するよう努めております。しかしながら、景気後退等により今後貸倒引当金の積み増しを要する事態が生じる可能性があります。
(4)大規模な自然災害や重大な伝染病等について
当社の本社及び主要な拠点は日本を本拠としております。地震、火災、洪水等の災害や伝染病等の発生により影響を受ける場合があり、これらの事象が発生した地域においては、当社の拠点の一部で活動が遅延や混乱及び停止する可能性があります。また、損害を被った設備等の修復により、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境に改善の動きがみられたものの、エネルギーコストや原材料価格に起因する物価上昇が顕著にみられ、また、ウクライナ及び中東情勢の緊迫の長期化といった地政学的な緊張等、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
インテリア業界におきましては、重要な指標である新設住宅着工戸数は、前年対比マイナス基調で推移していることに加え、原材料価格の高騰等の影響が顕在化しており、先行きは予断を許さない状況となっております。
このような状況のなか、当社は中期経営計画「Beyond-120」を策定し、事業ポートフォリオの再構築、資本コストを意識した経営、人財への積極的な投資を実行し、企業価値の向上に取り組みましたが、原材料調達コストに加え、労務費、外注費、物流費、エネルギー費等のコストが軒並み高騰するなど経営環境の急激な悪化により、収益改善に大幅な遅れが生じました。
この結果、当社の売上高は前事業年度比3.2%増の33,803百万円、営業利益は前事業年度比89.5%減の150百万円、経常利益は前事業年度比93.8%減の87百万円、当期純利益は前事業年度比93.4%減の61百万円となりました。
当社の事業セグメントは、インテリア事業、スペースソリューション事業と当事業年度から開始した不動産投資開発事業となっております。セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
インテリア事業
5月に戸建、マンション、新築、リフォームなど住まいの様々なニーズに対応するビニル壁紙見本帳“V-ウォール”、下地の凹凸が目立ちにくいリフォームにおすすめの商品を100点厳選して収録した“らくらくリフォーム” を発行したほか、壁装材見本帳“ベース”、“ライト”、“ウィル”、カーテン見本帳“サーラ”、床材見本帳“クッションフロア”、“エルワイタイル”等を増冊発行し拡販に努めましたものの、住宅・非住宅の着工数が低調であったこと、加えて原材料費、物流費、エネルギー費等のコストが高騰するなど、非常に厳しい環境で推移いたしました。
この結果、売上高は前事業年度比7.5%減の24,242百万円、セグメント利益は前事業年度比96.3%減の46百万円となりました。
スペースソリューション事業
新しい働き方に対応したオフィス空間構築を検討する顧客企業に対し、顧客ニーズに寄り添った提案活動に注力した結果、売上は伸長しましたが、大型改修工事案件の外注費等が当初想定以上に大きく膨らみ、採算が悪化いたしました。
この結果、売上高は前事業年度比45.7%増の9,540百万円、セグメント利益は前事業年度比33.9%減の128百万円となりました。
不動産投資開発事業
不動産投資開発事業は売上高19百万円、セグメント損失は24百万円となりました。
② 財政状態の状況
(資産、負債及び純資産の状況)
当事業年度末の総資産は前事業年度末比229百万円増の20,399百万円となりました。
流動資産は前事業年度末比587百万円増の16,599百万円となりました。これは受取手形の減少(579百万円)、電子記録債権の減少(380百万円)、商品の減少(314百万円)がありましたが、販売用不動産の増加(552百万円)、仕掛販売用不動産の増加(454百万円)などによるものであります。
固定資産は前事業年度末比358百万円減の3,799百万円となりました。これは主に投資有価証券の減少(138百万円)によるものであります。
負債総額は前事業年度末比378百万円増の12,009百万円となりました。
流動負債は前事業年度末比144百万円増の10,627百万円となりました。これは買掛金の減少(776百万円)、賞与引当金の減少(185百万円)がありましたが、短期借入金の増加(1,268百万円)によるものであります。
固定負債は前事業年度末比234百万円増の1,382百万円となりました。これは主に長期借入金の増加(240百万円)によるものであります。
純資産は前事業年度末比149百万円減の8,389百万円となりました。これは主に利益剰余金の減少(117百万円) によるものであります。
当事業年度末の自己資本比率は、前事業年度末の42.3%から41.1%に減少しました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。当事業年度の現金及び現金同等物(以下資金という。)は、前事業年度末と比較して481百万円増加し、当事業年度末は3,286百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>
当事業年度における営業活動により使用した資金は、840百万円となりました。これは売上債権及び契約資産の減少額(507百万円)などの増加要因はあったものの、主に仕入債務の減少額(747百万円)、棚卸資産の増加額(533百万円)によるものであります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>
当事業年度における投資活動により得た資金は、103百万円となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入(227百万円)によるものであります。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>
当事業年度における財務活動により得た資金は、1,219百万円となりました。これは主に借入による収入(5,140百万円)が借入の返済による支出(3,674百万円)を上回ったことによるものであります。
④ 仕入、生産、受注及び販売の実績
イ.仕入実績
当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
インテリア事業 |
15,429,001 |
92.0 |
|
スペースソリューション事業 |
1,020,106 |
97.0 |
|
合計 |
16,449,108 |
92.3 |
ロ.生産実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
スペースソリューション事業 |
8,053,572 |
151.6 |
(注) 金額は販売金額によっております。
ハ.受注実績
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
スペースソリューション事業 |
5,618,823 |
79.1 |
411,817 |
13.6 |
ニ.販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
インテリア事業 |
24,242,703 |
92.5 |
|
スペースソリューション事業 |
9,540,705 |
145.7 |
|
不動産投資開発事業 |
19,787 |
- |
|
合計 |
33,803,196 |
103.2 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績の詳細は「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因は「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の当事業年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
また、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、次のとおりであります。
|
|
2020年12月期 |
2021年12月期 |
2022年12月期 |
2023年12月期 |
2024年12月期 |
|
自己資本比率(%) |
33.9 |
35.5 |
36.5 |
42.3 |
41.1 |
|
時価ベースの自己資本比率 (%) |
9.5 |
11.4 |
36.1 |
32.0 |
38.2 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
- |
1.4 |
- |
1.5 |
- |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
- |
101.0 |
- |
83.3 |
- |
(注) 自己資本比率=自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率=株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率=有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ=キャッシュ・フロー/利払い
1 各指標は、いずれも財務数値により算出しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3 キャッシュ・フローはキャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4 有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
資金需要
当社の事業活動における資金需要の主なものは運転資金需要であります。
設備資金需要については、既存設備の維持、改修に係る費用を主としており、重要性のある費用の発生は見込んでおりません。
財政政策
資金需要については、内部資金を使用することを基本としておりますが、当社における重要な販売促進手段である商品見本帳の発行資金の一部については金融機関からの借入を行っております。
また、その他の資金需要についても一部は社債発行、金融機関からの借入等、幅広く効率的な資金調達を実施しております。
金融機関に対しては十分な借入枠を有しており、事業規模の維持拡大に向けた資金の調達は今後も可能であると考えております。また、調達コストの圧縮に努める一方、長期借入金の一部については、金利変動リスクの回避を目的として、金利スワップによるヘッジを行っております。
特記すべき事項はありません。
特記すべき事項はありません。