(1)業績
当連結会計年度(平成27年4月~平成28年3月)における我が国経済は、企業収益の向上や雇用状況の改善を背景に緩やかに回復してきたものの、個人消費の伸び悩みに加え中国や新興国経済の減速による下振れ影響の懸念等から先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の下、当社グループは、引き続き収益基盤の強化に注力するとともに、新エリアへの販売開拓強化、環境ビジネスへの販売力・提案力強化に向けた取り組みを推進してまいりました。
事業環境としては、「再生可能エネルギー固定価格買取制度」の買取価格の引き下げの影響による大幅な売上減を予想しておりましたが、太陽光発電システム関連商材売上の落込みが小幅に留まり、太陽光発電設備施設の完工も順調に推移し、輸出関連企業を中心とした設備投資や首都圏における建設投資の増加などから前期を上回る売上高となりました。
この結果、当連結会計年度における連結成績は、売上高729億11百万円(前期比5.2%増)、経常利益は36億17百万円(前期比0.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、22億72百万円(前期比4.2%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(電設資材)
「再生可能エネルギー固定価格買取制度」に基づく買取価格の大幅引下げの影響により予想された太陽光発電関連商材の販売の減少が小幅に留まり、施設案件受注が堅調に推移し施設照明・電線・配線資材等の電設資材の販売が伸長し、エアコンも好調だったことから前期を上回る売上高となりました。この結果、売上高は363億38百万円(前期比0.9%増)となりました。
(産業システム)
機器制御は、主力製品の販売が機械輸送機器や半導体関連企業などの主要顧客の設備投資案件の伸長から順調に増加し、工作機械の受注も好調に推移したことから、前期を上回る売上高となりました。設備システムは、省エネ設備案件や航空機関連企業の設備投資案件が伸長したものの、電力関連や東北での商業施設のリニューアル案件の減少から前期を下回る売上高となりました。情報システムは、前期にあった学校パソコン教室の大型更新案件の反動から前期を下回る売上高となりました。この結果、売上高は133億10百万円(前期比0.7%減)となりました。
(施工)
建設資材工事は、首都圏を中心とした大型工事案件の受注が好調に推移するとともに、東北の災害復興工事案件が竣工したことから前期を上回る売上高となりました。総合建築工事も、建築案件の完工高が前期を上回るとともに、太陽光発電施設の直需工事が順調に進捗したことから、前期を大幅に上回る売上高となりました。コンクリート圧送工事については、新規建設案件の受注が伸びず前期を下回る売上高となりました。この結果、売上高は171億83百万円(前期比23.7%増)となりました。
(土木建設機械)
前期の建設機械の排ガス規制強化に伴う駆込み需要の反動が懸念されましたが、新車、中古車ともに前期を上回る売上高となりました。サービス、レンタルについては新規工事の減少の影響等もあり、機械稼働率が低下したことから前期を下回る売上高となりました。この結果、売上高は56億50百万円(前期比1.3%増)となりました。
(再生可能エネルギー発電)
栃木県内4ヶ所のメガソーラー発電施設に加え、栃木県屋根貸し事業による県営平松本町住宅外3ヶ所及び足利営業所外3ケ所の売電を開始し、太陽光発電設備の最大出力数は800kW増加したことから、天候の影響があったものの、売電収入は前期を上回りました。この結果、売上高は4億28百万円(前期比1.9%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、34億57百万円の収入(前期は19億42百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払等の減少やたな卸資産の減少により増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、3億88百万円の支出(前期は3億19百万円の支出)となりました。これは主に、「屋根貸し事業」の太陽光発電設備、子会社コマツ栃木㈱のレンタル機械装置等の有形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、7億40百万円の支出(前期は4億96百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払や自己株式の取得によるものであります。
(1)仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
仕入高(千円) |
前期比(%) |
|
電設資材 |
29,486,901 |
95.8 |
|
産業システム |
9,849,132 |
95.6 |
|
施工 |
4,089,248 |
122.8 |
|
土木建設機械 |
4,034,286 |
95.0 |
|
再生可能エネルギー発電 |
- |
- |
|
合計 |
47,459,567 |
97.5 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前期比(%) |
|
電設資材 |
36,338,402 |
100.9 |
|
産業システム |
13,310,004 |
99.3 |
|
施工 |
17,183,522 |
123.7 |
|
土木建設機械 |
5,650,475 |
101.3 |
|
再生可能エネルギー発電 |
428,702 |
101.9 |
|
合計 |
72,911,106 |
105.2 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 総販売実績に対して、10%以上に該当する販売先はありません。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループを取り巻く環境は、「再生可能エネルギー固定価格買取制度」による買取価格低下や制度変更に伴い産業用を中心とした太陽光発電設備関連売上の減少が想定されます。一方、2020年開催予定の東京オリンピック・パラリンピックに向けた首都圏を中心とした積極的な建設投資が見込まれております。また、エネルギー基本計画に謳われている「徹底した省エネルギー社会の実現」や「地球温暖化対策」の諸施策の展開が加速されていく状況です。
当社グループとしては、「創エネ・省エネ・蓄エネ」をキーワードとした環境ビジネスへの営業に注力するとともに、経営資源を適切に配分し、エリア拡大や新規ビジネス、M&Aを積極的かつタイムリーに実行してまいります。
①特定の取引先に依存するリスク
商品の販売については、全体に占める割合が、5%を超える取引先はなく、特定の取引先に依存するリスクは低いと考えておりますが、商品の仕入については、パナソニック㈱の全体に占める割合が10%を超えております。パナソニック㈱との販売代理店契約の更新に問題が生じた場合等で、他メーカーへの切り替えがスムーズに実施できない事態が生じたときには、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
②債権管理
当社グループ取引先の倒産もしくは財政状態の悪化によって当社グループの売掛債権が劣化する可能性があります。そのため、当社グループは貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し回収不能見込額を計上し、一般債権については貸倒実績率により貸倒引当金を計上しております。さらに与信管理専門部署であるリスクマネジメント部において管理を徹底すると共に債権保証会社の活用等の対策を講じております。しかしながら想定外の倒産が頻発した場合、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
③価格競争
当社グループの主力事業である電設資材を始め、全ての事業分野において、厳しい価格競争を行う環境にあります。当社グループは競争力強化に努めておりますが、民間設備投資や住宅着工が激減する等により、価格競争が激化し続けた場合、経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
④制度変更
当社グループが行う再生可能エネルギー発電事業につきましては、平成24年7月1日に施行された「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」(以下法という)により定められた太陽光発電買取価格及び買取期間に基づいて計画されております。電気事業者による買取価格・期間等の条件は、一旦決定されると事業期間中は維持される見込みですが、法第3条第8項には、「物価その他の経済事情に著しい変動が生じ、又は生じるおそれがある場合において、特に必要があると認めるときは、調達価格等を改定することができる」と規定されております。買取条件等が変更された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤自然災害、不測の事態等
自然災害、その他の不測の事態により、当社グループの発電設備等に重大な支障が生じた場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、想定される火災、風災等の損害に対するリスクについては、損害保険にてカバーする対策を講じております。
なお、上記記載事項の将来に関する記載につきましては、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
主な契約等は次のとおりであります。
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契約会社名 |
相手先 |
契約品目 |
契約の種類 |
契約期間 |
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藤井産業㈱ (提出会社) |
パナソニック㈱ |
照明器具、配線器具、情報・コンポ、電動工具、制御機器、電気器具 |
販売代理店契約 |
自平成28年4月1日 至平成29年3月31日 (年次更新) |
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杉本電機産業㈱ |
――――― |
資本・業務提携契約 |
自平成28年6月2日 至平成29年6月1日 (自動更新) |
|
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東京電力㈱ |
太陽光発電による売電 (鹿沼ソーラーファーム) |
電力受給契約 |
自平成24年11月29日 至平成44年11月28日 |
|
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東京電力㈱ |
太陽光発電による売電 (大田原ソーラーファームⅠ) |
電力受給契約 |
自平成25年1月29日 至平成45年1月28日 |
|
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東京電力㈱ |
太陽光発電による売電 (大田原ソーラーファームⅡ) |
電力受給契約 |
自平成24年11月30日 至平成44年11月29日 |
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コマツ栃木㈱ (連結子会社) |
コマツ建機販売㈱ |
建設機械・車輌及び部品 |
総販売店契約 |
自平成25年7月1日 至平成28年6月30日 (3年更新) |
|
東京電力㈱ |
太陽光発電による売電 (真岡ソーラーファーム) |
電力受給契約 |
自平成24年12月20日 至平成44年12月19日 |
特記事項はありません。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成されております。重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。
なお、予測、見通し、方針等の将来に関する記述につきましては、当社グループが有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、多様なリスク・不確実性をはらんでおります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
売上高は、前連結会計年度と比べ36億15百万円(5.2%)増加し、729億11百万円となりました。
セグメント別の売上高につきましては、「1.業績等の概要 (1)業績」に詳しく記載しております。
(3)当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度に比べ20億56百万円増加し、434億50百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度に比べ22億86百万円増加し、334億95百万円となりました。これは、現金及び預金や受取手形及び売掛金が増加したことが主な要因であります。固定資産は、前連結会計年度に比べ2億29百万円減少し、99億54百万円となりました。これは、投資有価証券の時価が下落したことが主な要因であります。
流動負債は、前連結会計年度に比べ5億45百万円増加し、220億22百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金及び未払法人税等が増加したことが主な要因であります。固定負債は、前連結会計年度に比べ57百万円増加し、14億98百万円になりました。
純資産は、前連結会計年度に比べ14億53百万円増加し、199億29百万円となりました。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「1.業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。また、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。
キャッシュ・フロー指標のトレンド
|
|
平成24年3月期 |
平成25年3月期 |
平成26年3月期 |
平成27年3月期 |
平成28年3月期 |
|
自己資本比率(%) |
42.2 |
40.4 |
38.7 |
41.5 |
42.8 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
14.7 |
17.4 |
19.0 |
27.7 |
23.2 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
3.2 |
1.7 |
0.9 |
1.5 |
0.8 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
54.0 |
112.7 |
191.4 |
129.6 |
263.1 |
自己資本比率=自己資本÷総資産
時価ベースの自己資本比率=株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率=有利子負債÷キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ=キャッシュ・フロー÷利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。