(1)業績
当連結会計年度(平成28年4月~平成29年3月)における我が国経済は、政府・日銀による景気対策の実施を背景に、雇用環境の改善が進む中で、個人消費の伸び悩みはあるものの緩やかな景気回復基調で推移しました。しかしながら、中国を始めとするアジア新興国等の景気の下振れや、米国新政権発足による政策変更の影響、英国のEU離脱問題等、わが国にも影響を与える大きな変動が目まぐるしく起きており、先行き不透明な状況は依然続いております。
このような経済環境の下、当社グループは、引き続き収益基盤の強化に注力するとともに、首都圏を中心とした新エリアへの販売開拓強化、環境ビジネス、ソリューション営業の提案力強化に向けた取り組みを推進してまいりました。
事業環境としては、太陽光発電システム関連商材売上の落込みや太陽光発電設備案件の施工の遅れによる売上減少を懸念しておりましたが、その影響は軽微に留まりました。また、首都圏を中心とした建設投資や設備投資の増加などもあり売上高の落込みは小幅となりました。
この結果、当連結会計年度における連結成績は、売上高718億73百万円(前年同期比1.4%減)、経常利益は30億33百万円(前年同期比16.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、18億98百万円(前年同期比16.5%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(電設資材)
首都圏および埼玉地区など新規出店エリアでの売上が増加しました。空調や一般電材商材については前年並みに推移したものの、太陽光発電関連商材の販売の落込みにより、前期を下回る売上高となりました。この結果、売上高は335億94百万円(前年同期比7.6%減)となりました。
(産業システム)
機器制御は、電機機器、機械輸送機、半導体関連企業を中心に主力製品の販売や設備更新需要が堅調に推移し、前期を上回る売上高となりました。設備システムは、栃木県内水力発電設備災害復旧案件の完工により、前期を上回る売上高となりました。情報システムは、学校関係パソコン更新案件があり前期を上回る売上高となりました。この結果、売上高は156億96百万円(前年同期比17.9%増)となりました。
(施工)
建設資材工事は、茨城県南地域および首都圏を中心とした大型工事案件が好調に推移しましたが、栃木県内の案件の受注・完工高が伸びず前期を下回る売上高となりました。総合建築工事は、建築案件の東北地域における民間工事が完工高を牽引し前期を上回りましたが、太陽光発電設備の直需案件が着工遅れにより前期を下回る売上高となりました。コンクリート圧送工事については、新規建設案件の受注が伸びず前期を下回る売上高となりました。この結果、売上高は166億10百万円(前年同期比3.3%減)となりました。
(土木建設機械)
土木建設機械は、建設機械の排ガス規制強化に伴う駆込み需要の反動減が前年に続き影響し新車販売が落ち込みましたが、メンテナンスサービス、中古車販売は前期を上回る売上高となりました。この結果、売上高は55億37百万円(前年同期比2.0%減)となりました。
(再生可能エネルギー発電)
栃木県内4ヶ所のメガソーラー発電施設、栃木県屋根貸し事業の4ヶ所の発電施設および支店・営業所の5ヶ所の発電施設の稼働により、売電収入は前期を若干上回りました。この結果、売上高は4億34百万円(前年同期比1.5%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、7億16百万円の収入(前期は34億57百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益、売上債権の増加及び法人税等の支払によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、2億10百万円の支出(前期は3億88百万円の支出)となりました。これは主に、当社水戸支店、つくば支店の太陽光発電設備、子会社藤和コンクリート圧送㈱の事業用機械装置及び子会社コマツ栃木㈱のレンタル機械装置等の有形固定資産の取得による支出であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、5億20百万円の支出(前期は7億40百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の減少や配当金の支払によるものであります。
(1)仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
仕入高(千円) |
前期比(%) |
|
電設資材 |
28,008,875 |
95.0 |
|
産業システム |
11,689,005 |
118.7 |
|
施工 |
2,968,465 |
72.6 |
|
土木建設機械 |
3,870,488 |
95.9 |
|
再生可能エネルギー発電 |
- |
- |
|
合計 |
46,536,834 |
98.1 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前期比(%) |
|
電設資材 |
33,594,155 |
92.4 |
|
産業システム |
15,696,454 |
117.9 |
|
施工 |
16,610,320 |
96.7 |
|
土木建設機械 |
5,537,792 |
98.0 |
|
再生可能エネルギー発電 |
434,939 |
101.5 |
|
合計 |
71,873,662 |
98.6 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 総販売実績に対して、10%以上に該当する販売先はありません。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
本中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、電設資材、電気機器、産業機械、建設資材、情報機器、土木建設機械等の販売から建設関連工事や再生可能エネルギー発電にいたる幅広い事業を通じ、従来より“お客さま第一主義”のもと顧客の信頼を原点に、地域に根ざした営業基盤の確立を目指し、公正な企業活動を通して地域社会に貢献し、企業価値を高める経営を行っております。
(2)経営戦略
当社グループの取り組みの方向性として、外部環境の激しい変化の時代ではありますが、①拠点作りの推進や財務力・信用力を活かしたM&Aの推進による商圏の拡大と拡充、②ISO9001、ISO14001マネジメントシステムを基盤とし、顧客に対する信頼性の向上と環境にやさしい製品・サービス事業の積極的な取り組みと、自らの環境負荷削減の推進、③高度情報の活用と人事制度の革新、具体的にはITを活用した情報の共有化の推進、研修強化による人材のスキルアップ、成果能力主義重視の人事制度の推進により活力ある企業として他社との差別化を図り、勝ち残りを目指したいと存じます。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループといたしましては、平成32年3月期までの中長期計画において、再生可能エネルギー関連ビジネスの推進やエリア拡大等による売上の成長、付加価値の向上や仕入コストの削減を強化し各事業の経常利益率4.0%超を目標指標としております。
(4)経営環境
当社グループを取り巻く環境は、産業用を中心とした太陽光発電設備関連商材の売上減少が引き続き想定されますが、施工部門において太陽光発電設備直需案件での、特別高圧の大型プロジェクトの施工が始まることや、2020年開催予定の東京オリンピック・パラリンピックに向けた首都圏を中心とした積極的な建設投資が活発化することからビジネスチャンスが拡大するものと期待され、売上の伸長を見込んでおります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループにおける対処すべき課題といたしましては、今後懸念される人手不足に対処するために、施工体制の強化や技術者の養成に力を入れてまいります。また、千葉および埼玉地域への新拠点の展開に向けて人員配置や物流体制を整えていくことにも注力してまいります。
当社グループとしては、「創エネ・省エネ・蓄エネ」をキーワードとした幅広い再生可能エネルギー分野やリニューアル関連分野、補助金制度活用による提案営業を推進するとともに、収益構造の改善に努め、経営資源を適切に配分し、エリア拡大や新規ビジネスに積極的かつ迅速に、更には、当社グループ内での連携を強化し、総合力を発揮することによる顧客満足度向上に取組んでまいります。
①特定の取引先に依存するリスク
商品の販売については、全体に占める割合が、5%を超える取引先はなく、特定の取引先に依存するリスクは低いと考えておりますが、商品の仕入については、パナソニック㈱の全体に占める割合が10%を超えております。パナソニック㈱との販売代理店契約の更新に問題が生じた場合等で、他メーカーへの切り替えがスムーズに実施できない事態が生じたときには、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
②債権管理
当社グループ取引先の倒産もしくは財政状態の悪化によって当社グループの売掛債権が劣化する可能性があります。そのため、当社グループは貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し回収不能見込額を計上し、一般債権については貸倒実績率により貸倒引当金を計上しております。さらに与信管理専門部署であるリスクマネジメント部において管理を徹底すると共に債権保証会社の活用等の対策を講じております。しかしながら想定外の倒産が頻発した場合、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
③価格競争
当社グループの主力事業である電設資材を始め、全ての事業分野において、厳しい価格競争を行う環境にあります。当社グループは競争力強化に努めておりますが、民間設備投資や住宅着工が激減する等により、価格競争が激化し続けた場合、経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
④制度変更
当社グループが行う再生可能エネルギー発電事業につきましては、平成24年7月1日に施行された「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」(以下法という)により定められた太陽光発電買取価格及び買取期間に基づいて計画されております。電気事業者による買取価格・期間等の条件は、一旦決定されると事業期間中は維持される見込みですが、法第3条第8項には、「物価その他の経済事情に著しい変動が生じ、又は生じるおそれがある場合において、特に必要があると認めるときは、調達価格等を改定することができる」と規定されております。買取条件等が変更された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤自然災害、不測の事態等
自然災害、その他の不測の事態により、当社グループの発電設備等に重大な支障が生じた場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、想定される火災、風災等の損害に対するリスクについては、損害保険にてカバーする対策を講じております。
なお、上記記載事項の将来に関する記載につきましては、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
主な契約等は次のとおりであります。
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契約会社名 |
相手先 |
契約品目 |
契約の種類 |
契約期間 |
|
藤井産業㈱ (提出会社) |
パナソニック㈱ |
照明器具、配線器具、情報・コンポ、電動工具、制御機器、電気器具 |
販売代理店契約 |
自平成29年4月1日 至平成30年3月31日 (年次更新) |
|
杉本電機産業㈱ |
――――― |
資本・業務提携契約 |
自平成29年6月2日 至平成30年6月1日 (自動更新) |
|
|
東京電力㈱ |
太陽光発電による売電 (鹿沼ソーラーファーム) |
電力受給契約 |
自平成24年11月29日 至平成44年11月28日 |
|
|
東京電力㈱ |
太陽光発電による売電 (大田原ソーラーファームⅠ) |
電力受給契約 |
自平成25年1月29日 至平成45年1月28日 |
|
|
東京電力㈱ |
太陽光発電による売電 (大田原ソーラーファームⅡ) |
電力受給契約 |
自平成24年11月30日 至平成44年11月29日 |
|
|
コマツ栃木㈱ (連結子会社) |
コマツ建機販売㈱ |
建設機械・車輌及び部品 |
総販売店契約 |
自平成28年7月1日 至平成31年6月30日 (3年更新) |
|
東京電力㈱ |
太陽光発電による売電 (真岡ソーラーファーム) |
電力受給契約 |
自平成24年12月20日 至平成44年12月19日 |
特記事項はありません。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成されております。重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。
なお、予測、見通し、方針等の将来に関する記述につきましては、当社グループが有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、多様なリスク・不確実性をはらんでおります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
売上高は、前連結会計年度と比べ10億37百万円(1.4%)減少し、718億73百万円となりました。
セグメント別の売上高につきましては、「1.業績等の概要 (1)業績」に詳しく記載しております。
(3)当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度に比べ26億54百万円増加し、461億4百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度に比べ24億7百万円増加し、359億3百万円となりました。これは、受取手形及び売掛金が増加したことが主な要因であります。固定資産は、前連結会計年度に比べ2億46百万円増加し、102億1百万円となりました。これは、投資有価証券の時価が上昇したことが主な要因であります。
流動負債は、前連結会計年度に比べ6億58百万円増加し、226億81百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が増加したことが主な要因であります。固定負債は、前連結会計年度に比べ1億11百万円増加し、16億9百万円になりました。
純資産は、前連結会計年度に比べ18億84百万円増加し、218億14百万円となりました。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「1.業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。また、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。
キャッシュ・フロー指標のトレンド
|
|
平成25年3月期 |
平成26年3月期 |
平成27年3月期 |
平成28年3月期 |
平成29年3月期 |
|
自己資本比率(%) |
40.4 |
38.7 |
41.5 |
42.8 |
44.1 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
17.4 |
19.0 |
27.7 |
23.2 |
23.7 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
1.7 |
0.9 |
1.5 |
0.8 |
4.0 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
112.7 |
191.4 |
129.6 |
263.1 |
82.1 |
自己資本比率=自己資本÷総資産
時価ベースの自己資本比率=株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率=有利子負債÷キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ=キャッシュ・フロー÷利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。