第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、三方一両得の精神に基づき、「異色ある価値を提供し、世界をリードするお客様のモノづくりを支えること」を当社の存在目的として、「社員の存在を強みとする、ユニークで地域に根差したグローバル企業」への変革に挑戦していくことを経営方針としております。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、本業の利益である「連結営業利益」と株主資本効率を示す「連結株主資本利益率(ROE)」の2つに加え、安定した資金調達を継続していくために「DE レシオ」を重要な経営指標として定め、公表した目標値を目指すことで、中長期的な企業価値を高めてまいります。なお、2017年度を初年度とする「中期経営計画2019」において、3カ年の累計営業利益19.5億円、2019年度末時点のROE3.5%以上(「DEレシオ」は次期「中期経営計画2022」より設定)を目標としております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループの中長期的な会社の経営戦略は、自動車市場・精密医療機器市場・エレクトロニクス市場を成長領域と定め、「成長領域への事業リバランス」および、安定した収益を計上するための「強みづくり」と「高収益体質」への転換活動に注力しております。強みとして伸ばしていく領域は、次の3つとなります。

① 成形品をコアにした、自動車重要保安部品の量産技術を確立する

② ディスポーザブル製品を中心に精密医療機器の受託生産を拡大する

③ 電子部品を主軸に様々な事業領域で次世代商材を探索提供する

 

(4)会社の対処すべき課題

「中期経営計画2019」に掲げた「事業の選択と捨象」をやりきることと、将来の経営基盤を強化するための「強みづくり」を進めること、更にはこれらをやりきるために必要となる「人材育成」とその人材が「活躍できる環境づくり」が対処すべき課題となります。「社員の存在が強みだといわれる会社」「利益と効率にこだわる会社」「社員が一流の仕事をする会社」に変革するために、引き続きこれらの課題に挑戦してまいります。

 

(5)当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)

Ⅰ.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当社取締役会は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えています。

但し、株式の大規模買付提案の中には、例えばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性がある等、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。

そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉等を行う必要があると考えています。

 

 

Ⅱ.基本方針の実現に資する特別な取組み

(1) 企業価値向上への取組み

当社は、1952年3月に設立し、株式会社日立製作所の化学製品部門(現日立化成株式会社)の販売特約店として事業(以下、「商社事業」といいます。)を開始しました。日立製作所グループの発展とともに、当社も名古屋、東京に商圏を拡げていく中、化学技術の進展により「軽くて、強く、丈夫で腐らない」をキャッチフレーズとした「樹脂材料」が開発されたことを受け、1968年7月に樹脂成形事業を開始し、これら2つの事業を祖業として現在に至っております。

現在の商社事業は、日立化成グループの「販売特約店」として拡げてまいりました国内、中華圏及びアセアンの商圏を基礎として、各お客様との商流における競争優位性を確保することを目的として、「異色性のある協力メーカーとのネットワークづくり」と「社員に対する技術その他の教育」に取組んでおります。

一方の樹脂成形事業は、家電のカテゴリにあたるOA/DI部品から自動車部品、医療機器と事業領域を拡げつつ、技術面においては、樹脂単品成形から、印刷、組立、他素材インサートとその領域を拡げてまいりました。ここ5年の間、将来の競争優位性を確保することを目的として、フィリピン、インドネシア、メキシコ等に新工場を開設するとともに、近い将来に起こり得るだろう人件費の高騰並びに、国内における人材不足を睨んだ準備として、全自動・半自動ラインの導入を進めてまいりました。しかしながら、この全自動・半自動ラインは、高度な技術の壁に阻まれ、量産の計画が遅れたことにより、国内の主たる固定資産を減損せざるを得ない結果を招きました。

今後の当社における企業価値向上への取組みは、商社事業においては、「異色性のある協力メーカーとのネットワークづくり」と「社員に対する技術その他の教育」を通じた具体的なアウトプットを積み重ねていくこと、樹脂成形事業においては、赤字が継続しているメキシコ工場の量産を軌道に乗せて黒字転換を図ること並びに、全自動・半自動ラインの導入を通じて取得したコア技術のグループ企業への横展開となります。

当社は、中期経営計画2022に掲げた「ROE7%以上」、「最高益(営業利益)の更新」並びに「利益成長を通じた持続的な増配」という目標値の達成に向けて真摯に上述の取組みに努め、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を図っていく所存でございます。

 

(2) コーポレートガバナンスの強化

当社は、当社のステークホルダーから確固たる信頼を得るためにも、揺るぎないコーポレートガバナンスが必要不可欠であると考え、以下の取組みを進めております。

 

(企業統治の体制)

当社はコーポレートガバナンスを「株主に代わって、経営の適法性や効率性をチェックする仕組み」であると捉え、最も適した仕組みとして、株主総会、取締役会、監査等委員会、代表取締役及び会計監査人を設置し、取締役の職務執行の監督及び監査の体制を整備しております。また、「内部統制システムに関する基本的な考え方」「内部統制システムの推進体制」をまとめ、当社及び当社の関係会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要な体制の整備を図っております。

なお、取締役会は、原則として2ヵ月に1回以上開催し、経営上重要な事項については、常勤取締役(監査等委員長を含む)で構成された経営戦略会議において、事前に十分な審議を行ったうえで、取締役会に上申しております。

また、監査等委員会は、監査等委員4名(常勤監査等委員1名、社外取締役である監査等委員3名)からなり、原則として2ヵ月に1回以上開催し、経営上の重要な事項、監査等委員監査及び内部監査の結果並びに会計監査人による監査結果等について、協議、決議を行っております。

 

(内部監査及び監査等委員監査)

当社は、社長の直轄部門として内部監査室を設置しており、定期・非定期的(臨時)に社内業務の実施が会社規定等に正しく準拠しているか否かを調査し、当該監査の結果を社長及び監査等委員長に報告するとともに、問題点の指摘及び改善勧告を被監査部門に実施しております。

監査等委員監査は、常勤取締役(監査等委員を除く。)の業務執行の状況を監査するために取締役会等の重要会議に出席し、また必要に応じて、常勤取締役(監査等委員を除く。)、執行役員、管理職者及び社員に対して監査を行っております。

 

 

(その他)

上記のほか、当社は、最新のコーポレートガバナンス・コードを踏まえながら、コーポレートガバナンスの強化に取り組んでおります。

 

Ⅲ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

(本プランの目的)

本プランは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、上記Ⅰに記載の基本方針に沿ったものであり、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保することを目的としています。

なお、当社は2007年6月28日開催の当社第56期定時株主総会において導入した「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」(以下「旧プラン」といいます。)を、2009年6月29日開催の第58期定時株主総会終結の時をもって廃止いたしました。しかしながら、近時わが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大規模買付行為を強行する動きが引き続き見受けられる一方で、現在の日本の資本市場と法制度のもとにおいては、当社グループの企業価値及び株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすような大規模買付行為がなされる可能性は、決して否定できない状況にあります。

すなわち、2007年9月30日に施行された金融商品取引法においては、経営関与に向けた重大提案行為等を目的とした株式取得には特例報告制度の適用が認められず、5営業日以内の「大量保有報告書」の提出が義務付けられました。また、公開買付けが開始された場合には、発行会社による「買付期間の延長請求」及び「質問権の行使」が可能となりました。しかしながら、これらの法制のもとでもなお、公開買付けが開始される前における情報提供と検討時間を法的に確保すること及び市場内での買集め行為を法的に制限することがいずれもできないなど、これらの法制が上場会社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのある株式の大規模買付行為に対して必ずしも有効に機能しない可能性を否定できません。

また、当社は旧プランの廃止以降、自動車市場・精密医療機器市場・エレクトロニクス市場を成長領域と定め、成長領域にマッチングする商材の開発に注力してまいりました。そして、2018年に策定した長期ビジョン(中期経営計画2019、2022及び2025)において、①成形品をコアにした、自動車重要保安部品の量産技術の確立、②ディスポーザブル製品を中心とした精密医療機器の受託生産の拡大、③電子部品を主軸とした様々な事業領域での次世代商材の探索提供という、それぞれの成長領域に対応した3つの柱を掲げております。これらの成長領域においては、よりお客様の固有のニーズに応えた商材の開発が必要とされるため、お客様との間において、緊密に連携しつつ、技術等に関わる機密情報の交換を行っております。その結果として、当社は、旧プランの廃止前よりもはるかに多くのお客様の技術等に関わる機密情報を保有するに至っており、十分な検討がなされない形での当社に対する大規模買付行為に基づく支配権の異動は、かかる機密情報の流出のおそれと相俟って、このようなお客様を含む当社のステークホルダーとの間の良好な関係を毀損する可能性があります。

かかる状況のもとにおいて、当社として改めてそのような大規模買付行為に対する対抗措置の必要性について検討したところ、大規模買付者による情報提供、当社取締役会による検討・評価といったプロセスを確保するとともに、当社グループの企業価値及び株主共同の利益に対する明白な侵害を防止するため、大規模買付行為に対する対抗措置を準備しておくことが必要という結論に至ったものです。当社としては、かかる対抗措置の準備は、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大規模買付行為を可及的に排除するために必要かつ有効であり、また本プランは大規模買付行為開始前に所要の情報提供や検討期間を確保するものであって企業価値・株主共同の利益の維持・向上に資するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

 

 

(本プランの有効期間、廃止及び変更)

本プランの有効期間は、2020年6月開催予定の定時株主総会終結の時まで延長するものとします。

但し、当該有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランの変更又は廃止の決議がなされた場合には、本プランは当該決議に従い、その時点で変更又は廃止されるものとします。また、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により本プランの廃止の決議がなされた場合には、本プランはその時点で廃止されるものとします。

なお、当社取締役会は、会社法、金融商品取引法、その他の法令若しくは金融商品取引所規則の変更又はこれらの解釈・運用の変更、又は税制、裁判例等の変更に伴う形式的な変更が必要と判断した場合は、随時、独立委員会の意見を踏まえた上で、本プランを修正し、又は変更することができるものとします。他方、当社取締役会が、本プランの内容について当社株主の皆様に実質的な影響を与えるような変更を行う場合には、改めて直近で開催される株主総会に付議し株主の皆様のご承認をいただくことといたします。

当社は、本プランが廃止され又は本プランの内容について当社株主の皆様に実質的な影響を与えるような変更が行われた場合には、当該廃止又は変更の事実及び(変更の場合には)変更内容その他当社取締役会が適切と認める事項について、速やかに開示いたします。

 

2 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項でも、投資判断、あるいは当社グループの事業活動を理解するうえで重要と考えられる事項について、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。

なお、本項の文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)自然災害等のリスクについて

当社グループは、モビリティ及び精密機器等においてプラスチック成形・組立等を行う工場を有しております。これらの設備のいずれかが地震等の災害により壊滅的な損害を被った場合、操業が中断し生産及び出荷が遅延することにより売上高は低下し、さらに製造拠点等の修復または代替のために巨額な費用を要することとなる可能性があります。

 

(2)為替変動リスクについて

当社グループは、外貨建の資産及び負債を有しております。また、在外連結子会社の財務諸表は、外貨で作成されております。これらを連結財務諸表へ取り込むに当たり、為替相場の変動は日本円換算額に影響を与える可能性があります。

 

(3)競合によるリスクについて

当社グループは、事業を展開する多くの市場において競合他社との激しい価格競争にさらされております。得意先に密着し、スピードと柔軟性をもって活動を行っておりますが、競合他社との価格競争による市場価格の変動が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(4)国際情勢等の影響に伴うリスクについて

当社グループは、東南アジア、中国、メキシコで事業を展開しており、それらの事業は予期せぬ法令の変更、自然災害、疾病、戦争、テロ、ストライキ等に影響されやすく、これらの事象が発生した地域においては、原材料や部品の購入、生産、製品の販売及び物流やサービスの提供などに遅延や停止が生じる可能性があります。これらの遅延や停止が起こり、それが長引くようであれば、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響を与える可能性があります。

 

 

(5)品質保証のリスクについて

当社グループは、品質不良によるリスクを最小限に抑えるべく、品質管理体制の強化に努めておりますが、全ての商品・製品について品質の不具合がなく、将来において品質問題が発生しないという保証はありません。品質管理には万全を期しておりますが、当社グループの商品・製品に販売後の不具合が発生した場合、当該不良の内容によっては、販売先で発生したリコール費用等について、応分の賠償請求を受ける可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響を与える可能性があります。

 

(6)原材料価格の変動について

当社グループが生産・販売を行うプラスチック成形品の原材料(プラスチック樹脂材料)について、プラスチック樹脂材料のもととなる原油価格が急激に上昇し、当社グループ仕切価格の上昇に即応した販売ができなかった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)特定の仕入先への依存について

当社グループは、日立化成株式会社とビジネスパートナー契約を締結し、電気・電子材料、部品等の仕入を行っております。

当社グループの総仕入高に占める日立化成株式会社からの仕入高の割合が高くなっております。長年に亘る取引の中で深い信頼関係があり継続性について問題は無いと思われますが、日立化成株式会社の事業方針の変更等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)特定の業界への依存について

当社グループは自動車業界及び電子部品業界を中心に取引を行っておりますが、自動車メーカー及び電子部品メーカー全般の生産動向及び販売動向によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)法的規制について

当社グループは国内外で事業展開を行っているため、各国の法的規制の適用を受けております。また、将来において現在予期し得ない法的規制等が設けられる可能性があります。

したがって、これらの法的規制等を遵守できなかった場合、当社グループの事業活動が制限される可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)固定資産の減損に関するリスクについて

当社グループが保有する固定資産について、資産の収益性低下等により投資額の回収が見込めなくなる可能性があります。これに伴い「固定資産の減損に係る会計基準」に規定される減損損失を認識するに至った場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

 ① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、第4四半期において輸出及び生産の一部に弱さも見られたものの、企業収益の改善により設備投資は増加し、また雇用情勢の改善並びに個人消費の持ち直しなどにより、回復基調が続きました。一方の世界経済は、米中貿易摩擦その他の通商問題等が影響して、依然として先行き不透明な状況が続きました。

このような状況のもと、当社グループでは前連結会計年度に策定した中期経営計画に基づき、「事業のリバランス」による高収益体質への転換と次期中期経営計画に向けた新たな種まき活動に取り組んでまいりましたが、モビリティセグメントに属する稲沢事業所等において、固定資産減損を認識せざるを得ず、特別損失を計上いたしました。

この結果、当連結会計年度の売上高は44,479百万円(前期比1.6%増)、営業利益は646百万円(前期比30.0%増)、経常利益は452百万円(前期比8.8%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,029百万円(前期は598百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

 

モビリティ

自動車メーカー及び自動車部品メーカーに対して、パワートレイン系機構部品、電子制御関連部品を核とした樹脂成形品及び同組立品を国内外で製造・販売しております。

当該事業の業績は、バンコク、ベトナム、インドネシアなどの海外主力工場の受注が好調に推移した一方で、稲沢事業所及びメキシコ工場の先行投資の影響を継続して受ける中で推移しました。

この結果、当連結会計年度における当セグメントの売上高は17,172百万円(前期比12.4%増)、セグメント損失は34百万円(前期は18百万円のセグメント損失)となりました。

 

エレクトロニクス

電子部品及びクリーンエネルギー関連のメーカーに対して、専門商社として高機能材料、部品、治具及び機器等を国内外で販売しております。

当該事業の業績は、ロボット・工作機械向け配線板材料の受注と車載パワーデバイス関連部材の受注が堅調に推移しましたが、スマートフォンに関連する需要が調整局面に入り受注が減少し、その影響を受けました。

この結果、当連結会計年度における当セグメントの売上高は14,269百万円(前期比7.7%減)、セグメント利益は222百万円(前期比13.9%減)となりました。

 

精密機器

オフィスオートメーション、デジタルイメージング、医療機器等の関連メーカーに対して、樹脂成形品の製造及び販売を国内外で展開しております。

当該事業の業績は、プリンター関連部品及び医療機器関連のディスポーザブル部品の受注がともに増加したことにより好調に推移しました。

この結果、当連結会計年度における当セグメントの売上高は7,747百万円(前期比3.9%増)、セグメント利益は302百万円(前期比267.8%増)となりました。

 

住宅設備

住宅設備の関連メーカーに対して、専門商社として、またファブレスメーカーとして、樹脂成形品、ブラインド・介護用ベッドのコントロールユニット、高機能材料並びに機器等を国内外で販売しております。

当該事業の業績は、家庭用燃料電池関連部材の受注が増加しましたが、住宅用給水ユニット関連部品の受注が減少し、その影響を受けました。

この結果、当連結会計年度における当セグメントの売上高は3,394百万円(前期比7.6%減)、セグメント利益は86百万円(前期比15.8%減)となりました。

 

その他

報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、RFID等を含んでおります。

当該事業の業績は、アミューズメント市場向けICカード関連の受注が減少しましたが、国内関係会社の受注が堅調に推移しました。

この結果、当連結会計年度におけるその他の売上高は2,184百万円(前期比2.3%減)、セグメント利益は169百万円(前期比12.8%増)となりました。

 

 ② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて277百万円の増加となり4,937百万円となりました。

 

当連結会計年度における区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動により増加した資金は、1,547百万円(前期は1,289百万円の増加)となりました。

これは仕入債務の減少により691百万円減少したものの、税金等調整前当期純損失1,032百万円の計上が減価償却費1,704百万円、減損損失1,571百万円の計上によるものであったことなどが主な要因となっております。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動により減少した資金は、2,323百万円(前期は1,160百万円の減少)となりました。

これは投資有価証券の売却による収入により348百万円増加したものの、有形固定資産の取得による支出により2,429百万円減少したことなどが主な要因となっております。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動により増加した資金は、1,123百万円(前期は141百万円の増加)となりました。

これは長期借入金の返済による支出により1,138百万円減少したものの、短期借入金の純増減額により262百万円、長期借入れによる収入により2,145百万円増加したことなどが、主な要因となっております。

 

 

 ③ 生産、受注及び販売の状況

   a. 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

(百万円)

前年同期比(%)

モビリティ

12,217

12.3

精密機器

6,141

5.5

その他

920

7.3

合計

19,279

9.8

 

(注) 1  金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

   b. 受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

モビリティ

17,445

13.1

1,057

15.0

エレクトロニクス

14,350

△8.1

1,141

△6.9

精密機器

7,710

4.5

438

3.7

住宅設備

3,388

△8.2

280

△7.9

その他

1,951

△2.8

127

△4.8

合計

44,846

1.6

3,045

1.3

 

(注) 1  金額は、販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。

2  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

   c.  販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

(百万円)

前年同期比(%)

モビリティ

17,147

12.4

エレクトロニクス

14,269

△7.7

精密機器

7,710

4.3

住宅設備

3,394

△7.6

その他

1,956

△2.4

合計

44,479

1.6

 

(注) 1  セグメント間取引については相殺消去しております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度の経営成績の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。

 

② 経営成績に重要な影響を与える要因について

詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。

 

③ 戦略的現状と見通し

当社グループは、「異色ある価値を提供し、世界をリードするお客様のモノづくりを支えること」を存在目的として、当社グループならではの付加価値をプラスした材料・部品・ユニット・製品・サービスの企画・開発・製造・販売を行ってまいります。

 

④ 財政状態の分析

(流動資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べて106百万円減少し15,365百万円となりました。これは現金及び預金が277百万円増加したものの、受取手形及び売掛金が450百万円減少したことなどが主な要因となっております。

 

(固定資産)

固定資産は、前連結会計年度末に比べて457百万円減少し13,922百万円となりました。これは建設仮勘定が314百万円増加したものの、投資有価証券が532百万円、建物及び構築物が267百万円減少したことなどが主な要因となっております。

 

この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて563百万円減少し29,288百万円となりました。

 

(流動負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べて141百万円減少し12,248百万円となりました。これは短期借入金が326百万円増加したものの、支払手形及び買掛金が748百万円減少したことなどが主な要因となっております。

 

(固定負債)

固定負債は、前連結会計年度末に比べて1,437百万円増加し7,437百万円となりました。これは長期借入金が978百万円、リース債務が430百万円増加したことなどが主な要因となっております。

 

この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて1,295百万円増加し19,685百万円となりました。

 

(純資産)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,859百万円減少し9,602百万円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純損失1,029百万円を計上し、その他有価証券評価差額金が266百万円、為替換算調整勘定が247百万円減少したことなどが主な要因となっております。

 

この結果、自己資本比率は前連結会計年度末より4.6ポイント減少の32.0%となりました。

 

⑤ キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

⑥ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループは、営業活動から得られる自己資金および金融機関からの借入を資金の源泉としております。設備投資に伴う長期的な資金需要については、金融機関からの長期借入やリース・割賦契約による調達などを活用して対応しております。また、運転資金など短期の資金需要については、製品製造のための原材料費や労務費及び製造経費をはじめ、販売費及び一般管理費の支払いがこれにあたり、自己資金及び短期借入を活用して対応しております。

なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は、8,459百万円と前連結会計年度末に比べ、2,028百万円増加しております。

 

⑦ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、2017年度を初年度とする「中期経営計画2019」において、3カ年の累計連結営業利益19.5億円、2019年度末時点のROE3.5%以上の達成に向けて取り組んでおります。当連結会計年度終了時点における2カ年の連結累計営業利益は11.4億円とほぼ計画通りに推移しておりますが、ROEは特別損失を計上した影響もあり、△10.1%となりました。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社は、2019年1月7日開催の取締役会において、FUJI ALCONIX Mexico S.A. de C.V.に当社の子会社であるFNA MECHATRONICS MEXICO S.A. DE C.V.の自動車用プレス加工部品の製造事業を譲渡することについて決議を行い、同日日付で基本合意書を締結しました。なお、事業譲渡を行う日は、2019年7月1日の予定であります。

その主な内容は、次のとおりであります。  

(1) FNA MECHATRONICS MEXICO S.A. DE C.V.は、2019年6月30日現在のプレス事業に専用に供する機械設備、金型及び棚卸資産等を譲渡します。

(2) FNA MECHATRONICS MEXICO S.A. DE C.V.は、2019年6月30日現在のプレス事業の取引先に対して有する売掛債権を除く契約にかかる債権、FNA MECHATRONICS MEXICO S.A. DE C.V.が株式会社富士プレスから借り受けた金銭債務及びプレス事業の取引先に対して有する買掛債務を除く契約にかかる債務を譲渡します。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、素材・原料・部品・機器等商事機能での多品種、他業に亘る取引があるため、様々な業種・業界から材料・部品・工法等の多種の情報が集まり易いという特徴に加え、顧客のニーズも集まり易い性格があり、既存事業の他、複数のアイテムを次の事業として育てるために技術開発・商品企画及びマーケット開発を行っております。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は33百万円であります。

 

セグメントの研究開発活動を示しますと、次のとおりであります。

モビリティ

自動車業界向け製品を中心に、研究開発活動を実施しており、当連結会計年度の研究開発費は31百万円であります。

 

その他

次の事業として複数のアイテム開発を中心に研究開発活動を実施しており、当連結会計年度の研究開発費は1百万円であります。