文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、「企業の永続繁栄」「企業の存在価値」「企業の環境責任」を経営上の基本方針として捉え、業界地位の向上に取組んでおります。「お客様第一」の基本姿勢のもと、多様化するユーザーニーズに合ったサービスの提供をモットーとして、お客様に信頼される機械工具専門商社を目指すべく、「商品力」「価格力」「営業力」「財務力」の体質強化をキーワードに、企業体質の改善・収益基盤の拡大に努めてまいります。
(2) 経営戦略
経営環境は、企業間競争が激化し、今後とも極めて厳しい状況が続くものと思われますが、危機管理体制強化の観点から先行管理に徹し、発生する諸々の経営課題に積極的に取組み信頼される企業として、更なる発展に努め一層高い経営基盤の確立を目指してまいります。
具体的には、収益重視型経営の実現に向けての営業基盤・財務基盤の確立と将来を展望しての人材育成の強化を施策の重点テーマとして、企業の永久発展の礎を創ってまいりたいと考えます。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、収益性の高い経営基盤の確立を目指しており、特に、売上総利益率の改善、仕入改革・経費の節減などによる営業利益の創造、或いは経常利益の向上など、損益分岐点重視の経営を主眼に、財務体質の強化を図りバランスの取れた企業への成長を目指しております。
(4) 経営環境
当社を取り巻く環境は、国内経済は設備投資や個人消費が下支えすると見込まれる一方で、消費税引き上げ後の消費の落ち込みや人手不足などによるコスト負担増が懸念され、また、米中貿易摩擦の激化や英国のEU離脱など、海外リスクの高まりにより、不透明感が一層強まるものと予想されます。
当社が属する機械工具業界においては、設備案件である工作機械受注の伸び悩みや電子部品がスマートフォン関連での生産が弱含んでおり当社業績への影響が懸念されます。
さらに、当社の事業基盤は東北地方に占める割合が高いことから、人口減少・少子高齢化に伴う人手不足が問題となっており、中長期的な需要減少が想定されます。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当社は、東北における生産財の供給商社として、地域の産業開発と生活文化の向上のため、モノづくりを支える努力と挑戦を続けてまいりました。こうした基本姿勢を今後も堅持しながら、いかなる環境変化にも対応出来る筋肉質の企業体質を目指すべく、以下の対処すべき課題に取組んでまいります。
① 人材の確保と育成
人材が最も重要な経営資源と捉えており、優秀な人材の確保・教育が今後の当社の成長戦略には欠かせないものと考えております。社員一人ひとりの能力を最大限に引き出す職場環境を実現することは、企業にとって従来以上に重要になっておりますことから、教育・研修の強化に向けた環境作りや研修制度の充実を図ってまいります。
② 利益体質への改善
部門の採算管理、収益構造の見直しなど、経営効率の向上施策について積極的に取組んでまいります。
③企業価値の拡大
上場企業としてのガバナンスの強化、メセナ活動などを通じた社会貢献、各種IR活動の展開などにより企業価値を高め、社会やステークホルダーの皆様からも信頼される企業を目指してまいります。
当社の経営成績、財政状態及び株価等に影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
① 景気変動リスク
当社は、機械・工具類の専門商社を追求しておりますが、一般的に景況の先行指数とされる設備投資動向と密接な関係があります。
従いまして、設備関連需要の下降局面では、当社の業績に影響を与える可能性があります。
② 債権管理リスク
東北4県、関東1都2県に跨る取引先構成はリスク分散になっておりますが、設備投資に関連する分野での景気の影響を受けやすく、潜在的に与信リスクの可能性を有しております。
従いまして、国内景気の動向によっては、貸倒引当金積み増しの事態が生じる可能性があります。
なお、債権管理においては、より一層信用状態を継続的に把握するなど不良債権の発生防止には万全を期しております。
③ 在庫品リスク
需要の厳しい変化に伴い、商品の短命化、コスト削減に伴う設計変更、リードタイムの短縮、購買方針の変更等により、当社の在庫商品の動きが緩慢になり滞留化することが考えられます。
このことは、在庫処分の処置を講ずることとなり収益性に影響を与える可能性がありますので、当社の在庫管理規程を遵守し滞留在庫の発生防止に努めてまいります。
④ 自然災害等リスク
当社は営業所を東北地方及び関東地方の一部に分散して設けておりますが、地震等の自然災害により被害を受ける可能性があります。これらの設備等に甚大な損害が生じた場合や、仕入先が被害を受け納期等で商品供給に影響を受けた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、台風や地震等の自然災害が相次いで発生しましたものの、企業収益や設備投資には底堅さが見られ、雇用・所得環境の改善が続き、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、海外においては、英国のEU離脱問題、米国発の貿易摩擦の長期化等による中国経済の減速が輸出や生産に影響を与えるなど、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
当機械工具業界におきましては、主要取引先である自動車関連や半導体関連業種での製造業の生産活動は引続き堅調に推移しました。
このような状況のもと、当社は「お客様第一主義」を基本として、持続的な事業の拡大と中長期的な企業価値の向上を実現するために、「働き方」「儲け方」「勝ち残り方」を重点改革とした施策を実行するとともに、人材・商材・客材等の経営資産の有効活用と向上に取組んでまいりました。
以上の結果、当事業年度の業績は、売上高7,157百万円(前年同期比0.4%増)となりました。利益につきましては、経費の見直しや業務の効率化によるコスト削減に努めてまいりましたが、昨年の一部ユーザーによる特需が解消し利益率が低下したことから、営業利益80百万円(前年同期比12.1%減)、経常利益136百万円(前年同期比6.5%減)となりました。
また、特別利益に投資不動産として賃貸していた旧盛岡営業所(岩手県紫波郡)の土地・建物の売却益12百万円の計上もあり、当期純利益は101百万円(前年同期比9.6%増)となりました。
主要セグメントについては下記のとおりであります。
当社は、機械、工具及び産業機械・器具等の販売事業の単一セグメントであるため、記載しておりません。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ170百万円減少して、148百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は106百万円(前年同期比19.0%減)となりました。その主な要因は、税引前当期純利益は149百万円の計上となりましたが、一方で、売上債権の増加額60百万円、たな卸資産の増加額33百万円、仕入債務の減少額48百万円、法人税等の支払額50百万円等の資金の使用によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、得られた資金は21百万円(前年同期は73百万の使用)となりました。その主な要因は、投資有価証券の取得による支出30百万円、投資不動産の取得による支出37百万円等が支出要因となりましたが、一方で、投資有価証券の売却による収入49百万及び投資不動産の売却による収入21百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、86百万円(前年同期比44.3%増)となりました。その主な要因は、配当金の支払額45百万円、自己株式取得による支出29百万円及びファイナンス・リース債務の返済による支出11百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.商品仕入実績
|
区分 |
第65期 (自 2018年3月21日 至 2019年3月20日) |
前期比(%) |
|
機械(千円) |
662,616 |
89.1 |
|
工具(千円) |
1,558,792 |
102.3 |
|
産機(千円) |
2,966,321 |
100.4 |
|
伝導機器(千円) |
569,519 |
106.2 |
|
その他(千円) |
460,870 |
110.2 |
|
計(千円) |
6,218,120 |
100.7 |
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
|
区分 |
第65期 (自 2018年3月21日 至 2019年3月20日) |
前期比(%) |
|
機械(千円) |
740,284 |
87.3 |
|
工具(千円) |
1,767,137 |
102.7 |
|
産機(千円) |
3,324,306 |
103.3 |
|
伝導機器(千円) |
658,296 |
104.0 |
|
その他(千円) |
667,107 |
94.5 |
|
合計(千円) |
7,157,130 |
100.4 |
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、期末時点の資産、負債、偶発債務の報告金額、及び期中の収益、費用の報告金額に影響を与える見積りや判断及び仮定を使用することが必要となります。当社の経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報を継続的に検証し、見積り及び判断の基礎としております。しかしながら、これらの見積りや判断及び仮定はしばしば不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
当社の経営陣が、見積りや判断及び仮定により当社の財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えている項目は以下の通りであります。
a. 貸倒引当金
当社の財務諸表において、売掛金・受取手形及び電子記録債権等の営業債権の残高は多額であるため、債権の評価に対する会計上の見積りは重要な要素となっております。
当社では、債務者からの債権回収状況、債務者の財務内容及び過去の貸倒実績率などを総合的に判断した上で債権の回収可能性を見積り、貸倒引当金を計上しております。
当社の経営陣は、これらの貸倒引当金の見積りは合理的であると判断しておりますが、債務者の財政状態の悪化等の場合には、追加引当が必要となる可能性があります。
b. 固定資産の減損
当社では、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前キャッシュ・フローを見積り、その総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の認識及び測定に当たっては、慎重に検討を行っておりますが、経営環境等の前提条件の変化により、追加の減損処理又は新たな減損処理が必要となる可能性があります。
c. 有価証券の減損
当社では、債券、投資信託及び業務上の関連を有する取引先企業の株式を有しております。
当社は、市場性のある有価証券について、時価が取得価額の一定水準を下回った場合に、回復の可能性を検討し可能性がないと判断した場合には、有価証券の減損を計上しております。
また、市場性のない有価証券については、純資産の下落幅、投資先の財政状態及び将来の業績見通し等を総合的に判断した上で減損計上の要否を決定しております。なお、将来の市況の悪化又は投資先の業績不振により、減損の追加計上が必要となる可能性があります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
1) 財政状態
(資産)
総資産は、5,047百万円となり前事業年度末に比べ、197百万円減少しました。この主な要因は、流動資産において、電子記録債権38百万円、売掛金32百万円、商品が33百万円それぞれ増加しましたが、一方で、現金及び預金が170百万円の減少となりました。また、投資等では投資有価証券の一部売却と時価の下落による含み益の減少等により141百万円減少しました。
(負債)
負債合計は、2,092百万円となり前事業年度末に比べ、146百万円減少しました。この主な要因は、流動負債においては、電子記録債務が99百万円増加となりましたが、一方で、支払手形138百万円、未払金32百万円等が減少となり、固定負債では、繰延税金負債が34百万円減少しました。
(純資産)
純資産合計は、2,955百万円となり前事業年度末に比べ、51百万円減少しました。主な要因は、利益剰余金は、当期純利益の計上101百万円となりましたが、期末配当金の支払い46百万円により55百万円の増加となりました。一方で、自己株式の取得29百万円とその他有価証券評価差額金が76百万円減少となりました。
なお、当事業年度末における自己資本比率は58.5%となり、前事業年度末に比べ1.2ポイント上昇しております。
2) 経営成績
当事業年度における売上高は7,157百万円となり前年同期と比べ31百万円(前年同期比0.4%増)の増収となりました。主な要因としては、当社の属する機械工具業界における主要取引先である自動車、半導体、電子部品関連業種を中心に国内での生産活動が引き続き堅調に推移したことにより、当社取扱商品の「工具」前年同期比2.7%増、「産機」3.3%増、「伝導機器」4.0%増となり、設備関連の「機械」は前年同期比12.7%減となりましたものの全体の売上高は、僅かながら増収となりました。
営業利益については、売上総利益が昨年の一部業種ユーザーからの特需により利益率が上昇しておりましたが、今期は解消されたことにより、利益率が0.8ポイント低下し売上総利益は972百万円(前年同期比5.3%減)で53百万円の減益となりました。販売費及び一般管理費については、経費の見直しや業務の効率化によるコスト削減に努めてまいりました結果、経費合計は891百万円(前年同期比4.6%減)で42百万円の減少となりました。以上の結果、営業利益は80百万円(前年同期比12.1%減)の11百万円の減益となりました。
経常利益については、営業外収益が66百万円で前期と比べ4百万円増加となりました。主な要因は、受取配当金、仕入割引が増加となりました。営業外費用が10百万円で前期と比べ2百万円の増加となりました。以上の結果、経常利益は136百万円(前年同期比6.5%減)で9百万円の減益となりました。
特別利益には、投資不動産として賃貸していた旧盛岡営業所の土地・建物の売却益12百万円を計上いたしました。以上の結果、税引前当期純利益は149百万円(前年同期比2.7%減)となり、法人税等合計は47百万円(前年同期比21.5%減)となりまして、当期純利益は101百万円(前年同期比9.6%増)前年同期と比べ8百万円の増益となりました。
b. 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c. 資本の財源及び資金の流動性について
当社のキャッシュ・フローの状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の運転資金及び設備投資資金は、原則として自己資金を原資としております。今後も適切な資金確保、流動性の維持及び財務体質の健全性を堅持してまいります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。