文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針・経営戦略等
当社グループは「お客様に信用され、社員の働きがいがあり、世界を舞台にして安定的に収益を伸ばせる魅力的な企業を目指す」を経営ビジョンに掲げ、パーヘッドの効率化を進め、収益性を高め、強い経営基盤の確立に努め、当社グループを取巻く全ての利害関係者の信頼と期待にお応えすることを経営の基本方針としております。
また、「エコロジーペーパー」の開発と啓発活動を通じ、地球環境保全、循環型社会に寄与し、21世紀の新しい紙の文化向上に貢献する様、企業活動を展開していく所存であります。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、株主資本利益率(ROE)を経営の重要な指標として位置づけ、収益力の強化を推進し、バランスのとれた財務体質の強化を目指しております。
(3)経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題
雇用・所得環境の改善傾向が今後も続き、景気は企業収益と家計支出に下支えされて、緩やかな回復基調をたどっていくものと思われます。しかしながら、2018年の紙・板紙国内需要については人口の減少傾向、少子化、紙媒体の電子化シフト等、市場でのマイナス要因が依然見込まれる状況にあり、品目にもよりますが、紙・板紙合計で微減が見込まれています。その中で、当社グループは、ニーズに即した新商品の開発投入、商材リニューアル、デザイン企画部門へのPR活動及び顧客への商品提案活動の強化を推進し、着実な成長を狙ってまいります。また物流、運営業務の効率化及び、高付加価値商品の拡販を通じ収益性の向上につなげてまいる所存です。
当社グループの事業の状況、経理の状況等に関するリスクのうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 自己株式取得について
当社は、平成16年6月29日開催の定時株主総会において、「商法及び株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律の一部を改正する法律」(平成15年法律第132号)により、定款の定めに基づいて取締役会決議による自己株式の取得が認められたことから、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行できるように、定款に自己株式の取得の規定を設置しております。
② 災害の発生について
主要施設に関しては防災対策などを実施するとともに、拠点の分散化を図り、災害等によって事業活動を停止することのないよう努めています。とくに、新型インフルエンザの流行危機については、行動計画の策定を行うなどの対策を講じております。しかし、大地震やテロなどの発生により事業活動の停止や社会インフラの大規模な損壊など予想を超える事故が発生した場合は、業績等に大きな影響を及ぼす可能性があります。
③ 役員・従業員について
当社グループは、内部統制組織の構築と維持に努めていますが、将来、財政状態及び経営成績等に重要な影響
を及ぼすような役員・従業員による重大な過失、不正、違法行為等の発生を完全に排除できるという保証はありま
せん。
④ 商品の品質等について
当社グループは、販売する商品の特性に応じた最適な品質を確保できるよう、各商品のメーカーに厳格な品質管理を要請していますが、予期せぬメーカーの事情により大規模なリコール等に発展する品質問題が発生しないという保証はありません。大規模なリコールや製品の欠陥・品質不良は、その処理に多額のコストが発生したり、当社グループ販売商品の信用に重大な影響を与えることとなり、これにより需要が低下し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績等の状況
<経営成績>
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外景気の回復と好調な企業収益を背景に雇用・所得環境の改善が続き、個人消費や設備投資も増加基調にあるなど、内需と外需がうまくバランスした形で緩やかに回復しつつあります。
紙パルプ業界におきましては、段ボール原紙や紙器用白板紙など板紙の国内出荷量が、食品やインバウンド関連需要等の拡大によって、前期実績を上回りました。一方で、印刷用紙においては一部の用途に堅調な動きがあったものの、洋紙全体では前期実績を下回り、紙・板紙合計の国内出荷量でも前期実績を下回りました。
このような当社事業を取り巻く経済環境のもとで、当社グループは第9次3ヶ年計画の最終年度を迎え、安定的に収益をあげられる高収益基盤の確保を最重要課題として取り組み、ローコストオペレーションの達成等一定の効果は得られました。しかしながら、特殊紙関連分野の需要が伸び悩んだことや、紙媒体をめぐる需要構造の変化によるマイナス影響等により、技術紙は前期実績をわずかに上回ったものの、当社が主力としている特殊紙3品目を含む他の品目で前期実績を上回ることができませんでした。
その結果、売上高は190億50百万円(前期比2.7%減)となりました。利益面では、経常利益は、販売費及び一般管理費の減少による営業利益の11百万円の増加、受取配当金の14百万円の増加、為替差益6百万円の発生等により、3億6百万円(前期比15.3%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、ペーパーロード大阪の補修工事による特別損失を1億54百万円計上しましたが、平和紙業(香港)有限公司における社宅売却による固定資産売却益2億6百万円の計上および税金費用の減少により、2億88百万円(前期比67.7%増)となりました。
<財政状態>
[資産]
資産合計は、179億2百万円(前期比8億17百万円増)となりました。
流動資産の増加(前期比7億28百万円増)は、有価証券1億円が減少しましたが、現金及び預金の増加1億98百万円、受取手形及び売掛金の増加3億38百万円、電子記録債権の増加2億48百万円、商品の増加49百万円が主な要因となっております。
固定資産の増加(前期比89百万円増)は、有形固定資産22百万円、無形固定資産6百万円が減少しましたが、投資その他の資産の増加1億18百万円が主な要因となっております。
[負債]
負債合計は、92億91百万円(前期比6億82百万円増)となりました。
流動負債の増加(前期比6億54百万円増)は、短期借入金1億13百万円が減少しましたが、支払手形及び買掛金の増加7億18百万円が主な要因となっております。
固定負債の増加(前期比28百万円増)は、リース債務の増加10百万円、繰延税金負債の増加15百万円が主な要因となっております。
[純資産]
純資産合計は、86億11百万円(前期比1億35百万円増)となりました。
自己株式の取得により63百万円が減少しましたが、利益剰余金の増加1億90百万円が主な要因となっております。
<当社の商品別の概況>
当社グループは、和洋紙の販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであり当社の和洋紙卸売業の売上高は連結売上高の90%超を占めるため、当社の商品別の概況を記載しております。
|
品目別 |
前事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
増減率(%) |
||
|
金額(百万円) |
構成比 (%) |
金額(百万円) |
構成比 (%) |
||
|
ファンシーペーパー |
4,509 |
24.4 |
4,400 |
24.5 |
△2.4 |
|
ファインボード |
2,148 |
11.6 |
2,035 |
11.3 |
△5.3 |
|
高級印刷紙 |
4,300 |
23.3 |
4,236 |
23.6 |
△1.5 |
|
ベーシックペーパー |
5,206 |
28.2 |
5,022 |
27.9 |
△3.5 |
|
技術紙 |
2,019 |
10.9 |
2,029 |
11.3 |
0.5 |
|
その他 |
285 |
1.6 |
258 |
1.4 |
△9.5 |
|
合計 |
18,470 |
100.0 |
17,983 |
100.0 |
△2.6 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含めておりません。
[ファンシーペーパー]
多様な色、表面性、風合いを持ち、装飾性の高いファンシーペーパーは、デザイン企画部門への継続したPR活動や各種商品展示会の開催の結果、書籍用途や封筒等の紙製品の販売量が増加、また東アジア向けの輸出も好調に推移しました。しかしながら小口商業印刷用途が低調に推移し、売上高は44億円、前期比2.4%の減少となりました。
[ファインボード]
ファンシーペーパーの高紙厚品(板紙)で、高級商品のパッケージ、書籍表紙、各種販促物に使用されるファインボードは、パッケージ需要の伸びに一服感があり、各種販促物や海外向けの販売量の減少が影響し、売上高は20億35百万円、前期比5.3%の減少となりました。
[高級印刷紙]
ハイグレードな印刷用途、名刺、カード、書籍類に使われる高級印刷紙は、書籍用途や封筒名刺等の紙製品が堅調に推移しましたが、高級パンフレット、カレンダーや冊子等の商業印刷物の販売量が伸び悩み、売上高は42億36百万円、前期比1.5%の減少となりました。
[ベーシックペーパー]
上質紙、コート紙、色上質紙、包装用紙、各種板紙等のベーシックペーパーは、書籍向けや医療品・化粧品パッケージ用途等が堅調に推移しましたが、封筒等の紙製品やカタログ、チラシ等の商業印刷物用途の減少が影響し、売上高は50億22百万円、前期比3.5%の減少となりました。
[技術紙]
通常の紙にない特殊機能を付与した技術紙は、耐水撥水性機能紙及び合成紙の販売量は低調に推移したものの、電子部品、合成皮革等の各種工業品製造用工程紙の販売が増加し、売上高は20億29百万円、前期比0.5%の増加となりました。
[その他]
ペーパータオル等家庭紙の販売量は若干増加しましたが、製紙関連資材や各種紙加工製品の販売量が低下し、売上高は2億58百万円、前期比9.5%の減少となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて1億98百万円増加し、30億10百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2億56百万円(前期比38.2%減)となりました。これは主に、売上債権の増加、たな卸資産の増加及び仕入債務の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は2億4百万円(前期比617.9%増)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入の増加によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は2億62百万円(前期は99百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の減少によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは商社であるため、生産事業はしておりません。
当社グループは、和洋紙の販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであります。
このため、販売の状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績等の状況」における経営成績の説明の中で説明しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用した会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
<経営成績等>
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績等の状況 経営成績」で説明しております。
<経営成績に重要な影響を与える要因>
当社グループは「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、経営環境、事業の内容、事業体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場動向及び業界動向を注視しつつ、優秀な人材の確保及び適切な教育を実施するとともに、事業体制及び内部管理体制を強化し、社会のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に対し適切な対応を行ってまいります。
<資本の財源及び資金の流動性>
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。設備投資を目的とした資金需要は、主に倉庫などにおける機械装置等の固定資産購入によるものであります。
運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入金を基本としており、設備資金の調達につきましては、自己資金を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は22億32百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は30億10百万円となっております。
<経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等>
当社グループは、安定的な収益基盤を構築するため、売上高、営業利益及び効率性を計る指標であります株主資本利益率(ROE)を重要な指標として位置付け、総資産利益率(ROA)を意識しております。
当連結会計年度においては、売上高200億78百万円、営業利益2億28百万円を目標として達成に努めてまいりましたが、特殊紙関連分野の需要が伸び悩んだことや、紙媒体をめぐる需要構造の変化等を受けたことにより、売上高については190億50百万円、計画比10億27百万円減(5.1%減)となりました。また、販売費及び一般管理費の削減に一定の成果が見られたものの、売上高の減少により、営業利益については2億10百万円、計画比17百万円減(7.5%減)となりました。
<セグメントごとの財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容>
当社グループは、和洋紙の販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであり当社の和洋紙卸売業の売上高は連結売上高の90%超を占めるため、記載を省略しております。当社の商品別の概況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績等の状況 当社の商品別の概況」で説明しております。
該当事項はありません。
当社グループは、高級紙・特殊紙の専門商社として、社会のニーズを先取りした商品の企画提案・開発販売をおこなっています。
当連結会計年度は、正方形が繰り返す幾何学的な凹凸が指先に伝わるファンシーペーパー「ICHIMATSU」をメーカーと共同開発しました。
なお、これら商品の開発にかかわる費用は発生しておりません。また、和洋紙卸売業以外の分野では、研究開発活動はおこなっておりません。