当社グループでは、現在の企業環境及び入手可能な情報等に基づいて、最善の経営方針・経営戦略を立案すべく努めております。建設業界における景況は引き続き良好さを維持し、国内における建設需要も堅調に推移することが期待されるものの、世界経済の不確実性の高まり、建設コストの高騰、働き方改革関連法の施行による労働力不足の加速、金融資本市場の変動等も予想され、依然として当社グループを取り巻く経営環境は不透明な状況が継続するものと思われます。このような経営環境の中で、当社グループの経営方針等は下記のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、引き続きコア事業である商品販売事業と工事事業に注力することを基本戦略に据えた上で、「環境制御」、「省エネ」、「エンドユーザー志向」をキーワードにソリューション事業の強化を図るとともに、保守事業の拡大による底堅い収益基盤の構築にも積極的に取り組んでまいります。
当社グループは、収益構造の改革を重点課題と捉え、経営効率及び生産性向上の視点から、経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益の絶対額の確保と各種利益率の向上に取り組んでまいります。2020年3月期は、売上高110,000百万円、経常利益6,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益4,100百万円を数値目標としております。
当社グループは、持続的な成長と収益の拡大を実現すべく、事業エリアの拡大、拠点網の拡充に取り組むとともに、省エネ・創エネニーズに対応して事業領域を拡大し、ソリューションビジネスを推進してまいります。また、組織運営力・グループ内連携を強化して営業効率・業務効率を高め、収益力の強化に取り組んでまいります。
加えて、「人と地球にやさしい、環境制御・エネルギーの東テク。」としてよりよい環境創造への貢献で社会的な責任を果たすとともに、社会から評価・信頼される会社を目指してまいります。
当社は、業績拡大に向けて企業体質の強化を図ると共に株主の皆様に安定的かつ適切な成果の還元を行うことを経営の重要課題としております。
内部留保金につきましては、厳しい経営環境に対応できる競争力を強化し、収益力の向上と財務体質の充実に有効活用することにより、長期的な健全経営の維持に役立ててまいります。
当社グループでは規模の拡大と利益の確保を課題として、成長持続へ向けての次の諸施策を推進してまいります。
① 業界においては、東京を中心に受注拡大は続くものと思われるため、まずはコア事業を優先し、機器販売・工事事業に注力します。そして当社グループとしては機器販売から工事・保守・メンテナンスまでをトータル提案していける強みを発揮して、ソリューション営業を一段と強化してまいります。
② エネルギー分野では、太陽光発電システムの販売・工事を継続いたします。また、エネルギーソリューション拡大へ向けて、ESCO事業、各種省エネルギー補助金の活用、バイオマス発電システム、コージェネレーションシステムやリチウムイオン蓄電池などの取り扱いを継続推進すると共に、エネルギー会社との協業やESP事業にも取り組んでまいります。
③ 収益力向上を目指して工事、保守、メンテナンスを主とした連携を強化する体制を確立して同分野の拡大を図ってまいります。
(6) 株式会社の支配に関する基本方針
当社は、1955年7月の創業以来、冷熱機器を中心とした設備関連機器とそれらの制御技術を提供する専門商社として、事業規模を拡大してまいりました。今後においても、設備機器やビルオートメーションシステムに関する技術力を発揮するとともに保守・メンテナンス事業を充実させ、総合的なサービスを提供できる体制の維持・拡充を図っていくことで、安定的な成長と企業価値の向上を目指す所存であります。このためには、専門的な知識や営業ノウハウを備え、当社の独自性を十分理解した者が、中長期的な視点によって経営を行っていくことが必要と考えております。
現時点で、当社は、当社の株式の大量取得を行う者に対して、これを防止するための具体的な取り組み(買収防衛策)を定めておりませんが、当社株式を大量に取得しようとする者が出現し、当該大量取得が不適切な者によると判断される場合には、社外の専門家も交え、当該取得者の取得目的、提案内容等を、上記方針および株主共同の利益等に照らして慎重に判断し、具体的な対抗措置の内容等を速やかに決定し実行する所存であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは業務用空調機器の販売を主とした「商品販売事業」及び計装工事を主とした「工事事業」の二つをコア事業としており、当社グループが属する業界はいわゆる建築設備業界であるため、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のものがあります。
建築設備業界は景気の変動及び政府の経済政策等の影響を強く受けやすい業界であり、民間設備投資や公共投資が想定以上に低迷する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
建築設備業界における「商品販売事業」及び「工事事業」の同業他社との競争は厳しいものとなっております。営業力・技術力を高め、競争力の強化に取り組んでいるところですが、今後、価格競争の激化や競合他社の攻勢等により、予期せぬ競争関係の変化があった場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
建築設備業界は、業界の慣行等も併せて売上債権の管理及び回収が極めて重要となります。当社グループは債権の回収・管理を徹底させ、業界及び市場の動向にも絶えず注視しております。しかし、多額の不良債権が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの企業成長のためには有能な人材の確保が極めて重要であります。高い技術力を持った人材の育成に努めておりますが、もしこのような人材を確保・育成できなかった場合には、当社グループの企業成長に多大なマイナス影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、計装工事を中心とした「工事事業」を行っており、工事等に伴う人的・物的事故及び災害の危険は常にあります。このため当社グループでは、労働災害保険等の保険の加入はもとより、「安全衛生管理室」を設け、詳細な「安全衛生管理規程」により協力会社の参加を得て「安全衛生協力会」を中央及び地区別に結成して定期的な安全衛生大会、安全衛生教育等を実施し、万全を期しておりますが、このような事故等が発生した場合には多大な社会的信用失墜のリスクがあります。
当社グループは、上述の二つのコア事業の他に「太陽光発電事業」を行っておりますが、当該事業における太陽光発電施設の発電量は気象条件に大きく左右されるほか、天災・火災等の災害に見舞われた場合には、設備の損傷及び発電量の大幅低下の可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは「商品販売事業」、「工事事業」及び「太陽光発電事業」に関連して、訴訟等法律手続の対象となるリスクがあります。これらの法的リスクについては、当社グループの経営管理本部が一括して管理しており、必要に応じて取締役会及び監査役会に報告し、また顧問弁護士とも協議する管理体制となっております。当連結会計年度末において当社グループの事業に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、将来重要な訴訟等が提起された場合には当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは主要仕入先と販売代理店・特約店契約を締結し、業務用空調機器及び空調自動制御機器等を仕入れ、「商品販売事業」及び「工事事業」を行っております。特にダイキン工業株式会社からの仕入金額が当社グループの仕入金額全体に占める割合が高くなっています(2019年3月期は27.9%(商社を経由した仕入金額を含む))。主要仕入先の品質・生産力等に予期せぬ変化があった場合または当社グループとの関係に変化があった場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは「工事事業」を行っており、質の高い協力会社の確保が極めて重要であります。高い技術力を持った協力会社の確保・育成に努めておりますが、今後、優良な協力会社の確保・育成ができなくなった場合には、当社グループの「工事事業」に支障を来たし、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは事業の過程で入手した取引先・個人の情報や建物の設備情報を保有しています。当社グループでは、これらの情報の取扱い及び管理の強化に取り組んでおりますが、予測できない事態によってこれらの情報が流出した場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、建設業法、労働安全衛生法等による法的規制を受けており、法的規制の改廃・新設、適用基準等の変更があった場合、また、当社グループはコンプライアンス体制の充実に努めておりますが、法令違反があった場合もしくは法的規制による行政処分等を受けた場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの中核事業の一つである工事事業において建設業法、電気通信事業法等の関連法規制のほかに事業を営む上で必要な下記の許認可を取得しております。
(当社グループの許認可の状況)
なお、上記の事業の停止や許認可の取り消しとなる事由は、建設業法並びに電気工事業の業務の適正化に関する法律に定められております。
当社グループでは、インドネシアの子会社において事業活動を行っております。海外での事業活動には、予期せぬ法律や規制の変更、産業基盤の脆弱性、人材の採用・確保の困難など、経済的に不利な要因の存在または発生、テロ・戦争・その他の要因による社会的または政治的混乱などのリスクが存在します。
こうしたリスクが顕在化することによって、海外での事業活動に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが行っている「商品販売事業」及び「工事事業」は建築工事の完工や検収時期によって収益が偏る傾向があり、上半期より下半期に、また、各期ともに期末に売上高が増えるという季節的変動があります。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
当連結会計年度におけるわが国経済は、設備投資の増加や堅調な雇用環境を背景に、企業収益の改善や個人消費の持ち直しが見られる等、緩やかな回復基調で推移しました。一方、海外に目を向けると、米中貿易摩擦の深刻化、英国のEU離脱問題、中国経済の成長鈍化等、世界経済における不確実性の高まりを感じる1年となりました。
建設業界におきましては、都市部を中心とした再開発等により旺盛な建設需要が継続する一方、労働力確保が困難な状況及びそれに伴う労務費の高止まりが顕著な状況が続きました。
このような事業環境下におきまして、当社グループは、引き続き、省エネ・節電需要に対応した空調機器類の販売及び計装工事、自動制御工事、各種保守・メンテナンス等のサービス並びにこれらに関連するソリューション事業を推進いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの経営成績は以下のとおりとなりました。
売上高は103,670百万円(前連結会計年度比11.9%増)となりました。一方、利益面につきましては、営業利益が5,442百万円(前連結会計年度比21.5%増)となり、経常利益は5,851百万円(前連結会計年度比22.8%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は4,026百万円(前連結会計年度比29.4%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
<商品販売事業>
商品販売事業におきましては、空調機器、制御機器、省エネ機器を中心とした設備機器の仕入・販売及びこれに関する据付工事、アフターサービス等を行っております。売上高は72,937百万円(前連結会計年度比12.4%増)、売上総利益は13,407百万円(前連結会計年度比11.5%増)となりました。
<工事事業>
工事事業におきましては、計装工事のほか各種工事の設計・施工及び保守を行っております。売上高は34,414百万円(前連結会計年度比15.4%増)、売上総利益は8,553百万円(前連結会計年度比8.7%増)となりました。
<太陽光発電事業>
太陽光発電事業におきましては、太陽光発電による電力会社への売電を行っております。売上高は45百万円(前連結会計年度比1.5%減)、売上総利益は13百万円(前連結会計年度比51.9%増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて7,498百万円増加し82,400百万円となりました。これは現金及び預金の減少1,994百万円があった一方、期末の売上の増加に伴う営業債権やたな卸資産の純増3,857百万円等により流動資産が1,718百万円増加したこと及び設備投資による建物及び構築物や建設仮勘定の増加3,972百万円や投資有価証券の取得等による増加334百万円等により固定資産が5,780万円増加したことが主な要因です。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
商品販売事業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて3,802百万円増加し51,147百万円となりました。これは主に商品販売事業から発生する売上債権であり、前連結会計年度末に対し売上債権が増加していることからセグメント資産が増加しております。
工事事業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて857百万円減少し20,132百万円となりました。これは工事事業から発生する売上債権が主であり、前連結会計年度末に対し売上債権が減少していることからセグメント資産が減少しております。
太陽光発電事業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて1,832百万円増加し8,468百万円となりました。これは主に太陽光発電事業を営む連結子会社のケーピーエネルギー合同会社の資産であります。現在栃木県矢板市に太陽光発電施設を建設中であるためセグメント資産が増加しております。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて4,281百万円増加し53,196百万円となりました。これは有利子負債の純増2,766百万円や支払手形及び買掛金や電子記録債務の純増2,443百万円があった一方、退職給付に係る負債の減少983百万円があったことが主な要因です。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて3,217百万円増加し29,203百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上から配当金の支払を差し引いた利益剰余金の純増3,291百万円がある一方、保有有価証券の時価下落によりその他有価証券評価差額金が112百万円減少したことが主な要因です。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は34.8%となり、前連結会計年度末に比べ0.8%上昇しました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて1,797百万円減少し5,497百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末の営業活動の結果得られた資金は2,009百万円(前連結会計年度は3,769百万円の収入)となりました。これは、法人税等の支払額2,020百万円に加え売上債権及び未収入金の増加3,267百万円、たな卸資産の増加570百万円及び未成工事受入金の減少468百万円により資金が減少するも、税金等調整前当期純利益5,915百万円及び減価償却費554百万円の計上並びに仕入債務の増加2,443百万円により資金が増加したことが主な要因です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末の投資活動の結果使用した資金は5,597百万円(前連結会計年度は2,517百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出5,462百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末の財務活動の結果得られた資金は1,790百万円(前連結会計年度は1,004百万円の支出)となりました。これは、主に配当金の支払735百万円による支出及び借入金及び社債の純借入額2,766百万円があったことによるものであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの主要な資金需要は商品販売の為の商品仕入、受注工事施工の為の材料費・外注費・労務費、販売費及び一般管理費の為の営業費用並びに当社グループの設備新設、改修等に係る投資であります。また今後、当社グループの新たな収益の源泉となる新規事業等につきましては、M&Aを含めた投資の検討を行ってまいります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入等による資金調達にて対応していくこととしております。取引のある大手金融機関とは良好な関係を築いており、突発的な資金需要がある際でも迅速かつ確実に資金調達できる体制となっております。
当連結会計年度末における設備の新設、改修等に係る投資予定金額とその資金調達の方法については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。また、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な後発事象」に記載の株式の取得に係る資金需要につきましては、自己資金により充当いたします。
(1) 当社における主な代理店契約等
(注) 2019年4月1日より1年間契約を更新しております。
(2) アイ・ビー・テクノス株式会社の株式の取得及び完全子会社化
当社は、2019年2月27日開催の取締役会において、アイ・ビー・テクノス株式会社の株式を取得し、同社及びその子会社を当社の完全子会社化とすることを決議し、2019年4月1日に株式の取得及び完全子会社といたしました。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 重要な後発事象」に記載のとおりであります。
特記事項はありません。