当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う外出自粛の要請などの影響により、需要が減少し深刻な打撃を被っています。当アパレル業界におきましても、消費マインドの落ち込みに加え、感染拡大の懸念や天候不順の影響もあり、消費需要は低迷したまま、依然として厳しい状況が続いております。
このような経営環境のもと、当社グループは、新型コロナウイルス感染症による経済環境の変化、ライフスタイルの変化、国内小売市場の変化に対し、次なる成長戦略への体制にシフトするChance(好機)と捉え、Challenge(挑戦)して、Change(変化)していくことをスローガンに、様々な施策に取り組んでおります。テレワークなどの働き方改革が加速し、ライフスタイルはより機能的でよりカジュアルなニュー・ワーク・スタイルへ変化しています。その変化に対応し、従来のドレスシャツ事業のシェアは維持拡大しながら、当社の企画生産機能を更に強化し、カジュアル事業、レディース事業の拡大に注力いたしました。また、医療用ガウンなどの生産に伴い、ユニフォーム事業まで事業領域を拡げました。消費スタイルもネット購入の拡大が急速に進む中、ネット販売を最重要事業と位置づけ販促を強化いたしました。更に2021年3月上旬に、山喜公式通販サイトの再構築を行い、売上の拡大を図ってまいります。
上述の施策によりネット販売の売上高は、前年同期比約120%と好調に推移いたしましたが、特に主力のドレスシャツ事業においては、スーツなどビジネスアイテムの店頭不振により、売上は苦戦いたしました。また、都心部を中心に外出自粛や、主に百貨店、量販店における大型催事の中止等により、当第3四半期の売上高は前年同期と比べ減少いたしました。
このような環境のもと生産仕入の抑制に加え、自家工場の生産ラインの閉鎖、直営店の閉鎖等不採算部門からの撤退、賃貸物件の賃借料の減額交渉、物流費の削減、人件費の見直し等経費全般の徹底した削減に努めてまいりましたが、売上高減少の影響を吸収するには至らず、営業損失となりました。中国上海の自家工場の生産ライン閉鎖については、人件費などの高騰によるコスト競争力の低下で、今後の収益が厳しくなると判断し、生産ラインの閉鎖に伴う従業員の解雇給付等を含むリストラクチャリング費用として、事業整理損1億75百万円を特別損失に計上いたしました。また、当期の業績及び今後の業績見通しが不透明なことを踏まえて、繰延税金資産の回収可能性を検討し、法人税等調整額1億4百万円を計上いたしました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、連結売上高80億22百万円(前年同期比32.0%減)、営業損失9億36百万円(前年同期は28百万円の利益)、経常損失8億66百万円(前年同期は76百万円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失11億53百万円(前年同期は37百万円の利益)となりました。
事業セグメントごとの業績は次のとおりであります。各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
①国内販売
国内販売セグメントは上述の要因により、売上高73億73百万円(前年同期比31.6%減)、セグメント損失8億58百万円(前年同期は11百万円の損失)と減収減益となりました。
②製造
製造セグメントにおいては、新型コロナウイルスによる受注減少により、売上高は20億72百万円(前年同期比20.5%減)、セグメント損失82百万円(前年同期は67百万円の利益)と減収減益となりました。
③海外販売
海外販売セグメントにおいては、カジュアル商品の受注減から売上高は90百万円(前年同期比22.6%減)、セグメント損失10百万円(前年同期は7百万円の損失)と減収減益となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は134億3百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億41百万円減少いたしました。これは主に、上述の要因により受取手形及び売掛金の減少や、仕入抑制により製品在庫が減少したことによるものであります。
当第3四半期連結会計期間末の負債は81億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億47百万円減少いたしました。この主な要因は、支払手形及び買掛金や返品調整引当金が減少したことによるものであります。
当第3四半期連結会計期間末の純資産は52億99百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億94百万円減少いたしました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上によるものであります。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
特記すべき事項はありません。
(5) 従業員数
当第3四半期連結累計期間において、当社グループは連結子会社である上海山喜服装有限公司の生産体制再構築に伴い人員削減を実施しております。これに伴い、製造セグメントの従業員数は848名となり、前連結会計年度末に比べ112名(11.7%)の減少となりました。なお、従業員数は就業人員数(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であります。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
国内衣料品をめぐる環境は、働き方改革に伴う社会構造の変化やライフスタイルの変化、衣料品に対する消費者の購買行動の多様化など、価値観の変化から低価格志向への対応が求められており、企業間競争は激しさを増しております。特に新型コロナウイルス感染症の拡大後は、感染防止の観点からテレワークやオンライン会議の機会が増加し、通勤や外出の機会が減少する傾向にあります。多様な働き方を中心にしたライフスタイルの変化に伴い、ビジネスウェアもより快適・機能的かつカジュアルなニュー・ワーク・スタイルに変わりつつあります。このような変化に対応すべく、新たな商品アイテムの企画開発を強化してまいります。
国内の小売市場も、今後ますます業態の変化が進むと予測されます。小売店の競争環境の変化に伴い、地方百貨店の閉鎖、専門店の寡占化、中堅量販店の業態転換など、衣料品売場の縮小が今後も進むと思われます。この対策として、百貨店販路はCHOYAブランドの1社化、量販店販路はSHIRT HOUSEブランドのコンセ売場拡大を中心に、オリジナル商品の企画開発を強化し、消費者に直接販売する売場の拡大を図ってまいります。
上記施策により、CHOYAブランドやSHIRT HOUSEブランドのオリジナル商品の認知度を上げ、店頭販売、ホームページ、SNS等から、消費者を直接当社ネット販売サイトに勧誘し、ネット販売での売上を早急に拡大する事で、収益を改善してまいります。また、競合するネット販売会社の新規参入により、低価格商品の乱立が見られますが、当社は品質に最大の注意を払った低価格ゾーンの商品も充実させ、デフレ傾向の需要にも対応してまいります。
さらに、当社ドレスシャツ事業の主力販路である百貨店チャネル・紳士服専門店チャネル・量販店チャネル、及びそれ以外の事業領域にも、大手紡績メーカーの素材開発機能や当社グループの生産縫製機能を更に強化して、カジュアル事業、レディース事業はもちろんの事、官公庁の制服や医療用制服などの新しいユニフォーム事業にも事業領域を拡げ、収益構造の確立にもチャレンジしてまいります。
海外における原材料価格の上昇や生産拠点における人件費の高騰、国内におきましても労働需給の逼迫による人件費、物流費上昇などにより、製造原価や販売・流通コストは上昇傾向にあり、引き続き厳しい経営環境が続くと思われます。特に、上海山喜の人件費高騰が著しいことから、上海山喜の生産ラインを塩城山喜に移管することで、今後の受注環境に対応できる生産体制に再編することといたしました。再編後の上海山喜は、塩城山喜の生産管理業務と中国国内の営業受注活動を中心に競争力と収益力を強化してまいります。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響から、国内外の経済活動が停滞するリスクがあり、感染症の影響が長期化した場合は、収益が減少する可能性があります。そのような状況下におきましても、コストダウンや経費削減等の対策を継続し、収益減少を最小限に抑えるよう努めてまいります。
新型コロナウイルス感染症の影響による財務基盤を強化するため、在庫削減による有利子負債の圧縮で現預金を増やし、手元流動性を高めると同時に、経費の削減を実施してまいります。
(7) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定に関する新型コロナウイルス感染症による影響について、詳細は、「第4 経理の状況(追加情報)」に記載しております。
特記すべき事項はありません。