文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、創業以来「最大の企業たらんより最良の企業たれ」を社是とし、常に豊かな感性と大胆な発想によって時代の変化に対応した様々なシャツファッションを提案し、生活文化の向上に貢献することを基本理念としております。
また、「株主・顧客・社員・取引先から信頼される企業」を行動指針とし、収益の向上とともに共存共栄を図ってまいります。
(2)中長期的なグループ経営戦略
当社グループは、既に発表しております2022年度(第71期)からスタートする『新中期3ヵ年経営計画』において、山喜フェニックスプランと称して、力強く羽ばたく不死鳥のイメージで、「FANFUN150」のスローガンのもと、業績の回復と収益基盤の安定化を目指してまいります。その具体的な概要は以下のとおりであります。
① 「FANFUN150」のスローガン
お客様に一生を通してシャツを選んで頂く楽しさ、お客様がシャツに袖を通す喜び、当社の商品を通して山のような喜びをご提供することで、山喜のファンになって頂くこと。つまり新規顧客へのアプローチにより、山喜のファンを150倍に増やすこと・・・『FAN』
そのためには、シャツの広がりを創造する楽しさ、お客様の生活文化の向上に貢献できる楽しさ、お客様の幸せな笑顔を感じる楽しさを追求し、2024年度(73期)には、売上高150億円を達成し、全社員が楽しみながら仕事をし、生活を豊かにしていくこと・・・『FUN』
以上のような想いが、このスローガンには込められています。
② オリジナルブランドの構築
消費者直接対応の小売型販売管理体制の強化策としては、山喜のファンになって頂くために、お客様にご提供するオリジナル商品の強化、即ちオリジナルブランドの構築を行います。
・SWANブランドの復活とメンズ&レディースでの展開に挑戦
量販店シャツ売場にて、当社オリジナルブランドSHIRT HOUSE(シャツハウス)のコンセ店舗を展開しており、現在の96店舗から、3年後には150店舗まで拡大する目標を掲げております。このコンセ店舗を足掛かかりに、SWANブランドの企画・製造・販売をメンズ&レディースで展開することで、SWANブランドの復活を図ります。
・CHOYAブランドのブランディングとコーナー化・1社化・ショップ化
百貨店の既製ドレスシャツ売場およびオーダーシャツ売場にて、CHOYAブランドのコーナー化・1社化でシェアを拡大中であり、現在のシェア75%を更に高めることで売場の1社化・ショップ化を図り、CHOYA ブランドの構築を実行してまいります。
③ BtoCの強化による収益アップ
・3年後のネット売上20億円、自社サイト会員数12万人を目指す
実店舗と同様にネット販売を拡大するため、お客様がインターネットで発注しやすいシンプルな画面の設計、ネット販売専用のオリジナルブランドの商品開発に取り組み、更に自社サイトの会員数増加に向けた販売促進策を強化し、3年後にはネット売上20億円、自社サイト会員数12万人を目指します。
・リアル店舗とネット販売サイトのオムニチャネル化
百貨店シャツ売場や、量販店シャツコンセ売場にご来店頂いたお客様と、山喜公式サイトにご来店頂いたお客様が、店頭売場とネット販売サイトの双方向から、当社商品をお買い回り頂けるプラットフォームを整備することでオムニチャネル化を促進し、売上・利益の拡大を図ります。
・SWANブランド売場・CHOYAブランド売場の収益改善
量販店、百貨店の衣料品売場縮小、コンセやテナント売場拡大の方針転換により、SWANブランド展開予定の量販店シャツコンセ売場「SHIRT HOUSE」や、CHOYAブランドを展開している百貨店シャツ売場での取引条件改定を促進し、収益改善に繋げてまいります。
④ ドレス・カジュアル・レディース・ユニフォームの新商品開発と売上拡大
ビジネススタイルのカジュアル化に伴い、スーツからジャケットやシャツが主役となるニュー・ワーク・スタイルに変化していることから、カジュアル化に対応したシャツジャケット・シャツワンピース・カットソーアイテム等の企画・生産・販売の強化を図ります。
・新商品開発の機能強化
従来のシャツビジネスで培った紡績・合繊メーカーとの素材開発機能や縫製技術を駆使し、シャツジャケットやシャツワンピースの企画・生産や、カットソー素材を使用した高機能なビジカジシャツの新商品開発を強化してまいります。
・OEM受注型営業からODM提案型営業への転換
得意先様から素材、パターンが提供されるOEM受注と、当社から素材、デザインを提案するODM受注の二通りの営業形態がありますが、収益性を高める上でも前述の新商品開発の機能を強化し、ODM提案型の営業に切り替えていきます。
・新規得意先の開拓
長年シャツビジネスで培った素材開発機能と自社工場での縫製技術を活かし、カジュアル事業、レディース事業、ユニフォーム事業はもちろんのこと、生活雑貨・ファッショングッズ等を扱うライフスタイル事業まで営業活動を拡げ、新しいビジネスモデルの構築に向けて、新規得意先の開拓を強化してまいります。
⑤ 物流効率の向上
・物流機能集約による全社物流費の削減
2022年3月期の市川物流センター閉鎖に伴い、物流センターを再編し、物流機能の集約化を実施したことで、更なる全社物流費の削減と、サービスの向上に努めてまいります。
・デジタル化による物流効率改善
ネット販売の売上拡大に伴う出荷単位の小口化に対応すべく、更なるデジタル化を図り、物流効率改善に努めてまいります。
⑥ 国内外の自社工場・海外販売子会社の収益改善
・国内4工場1社化(山喜ソーイング)による連携強化
国内4工場の安定的な収益基盤の構築と高付加価値商品の生産体制へシフトすることを目的として、長崎工場、郡山工場(福島)、鹿児島工場、信州工場(長野)の2022年4月1日付での1社化(山喜ソーイング)により、更なる連携を強化しながら収益を改善すると同時に、技術力を活かしたオーダーシャツはもちろんのこと、新しいアイテムの生産にもチャレンジしてまいります。
・タイ山喜・ラオ山喜の連携強化
中国の将来的な人件費、諸経費の高騰と、2022年1月に施行された東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)協定(RCEP「アールセップ」、Regional Comprehensive Economic Partnershipの略)による関税撤廃の影響から、今後の原材料を含む縫製の生産拠点が中国からアセアンに更に集中することを見据えて、中国生産子会社である上海山喜・塩城山喜を閉鎖しました。今後は、その生産を移管した自社工場であるタイ山喜、ラオ山喜(ラオス)の両工場の特性を活かしながら、連携を強化するとともに、更に付加価値の高い商品の生産工場へシフトしてまいります。また、低価格商品の受注拡大を目的に、その生産拠点であるバングラデシュ協力工場の生産管理業務を、タイ山喜と連携して強化してまいります。
・海外販売体制の強化
中国生産子会社である上海山喜・塩城山喜の閉鎖に伴い、その営業事業を上海ジョイモントに移管し、従来の生産管理業務に営業業務を加えて、中国での既製品のODM・OEMの受注を強化してまいります。また、アセアン、オセアニア地区および欧米のオーダーに関しましては、タイ山喜・ラオ山喜を中心に、販売体制の強化を更に図ってまいります。
⑦ SDGsの取組み
持続可能な社会の形成として、ドレスシャツのプラスチック製付属品を2030年までに全廃する取り組みを始めており、環境省の「プラスチック・スマート(脱プラスチック)」運動にも登録し、活動を強化しております。また、国内自社工場の強みを生かし、衿・カフス取替等のリフォームサービス事業の継続拡大、また衣料品再生のリメイクサービス事業にもチャレンジしてまいります。
(3)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
国内アパレル業界をめぐる環境は、景気の先行きが極めて不透明なことから、消費者の衣料品にかける支出は少なく、併せて低価格志向が更に強まっており、依然として非常に厳しい経営環境が続いております。
国内の小売市場も、今後ますます市場の変化が進むと考えております。小売店の競争環境の変化に伴い、地方百貨店の閉鎖、専門店の寡占化、中堅量販店の業態転換等、衣料品売場の縮小が今後も進むと思われます。
また、世界的なエネルギー資源の高騰や、日米金利差による円安ドル高により、原副材料価格の上昇や生産拠点における人件費の高騰、国内におきましても労働需給の逼迫による人件費、物流費上昇等により、製造原価や販売・流通コストは上昇傾向にあります。
このような状況を解消すべく、既に発表しております2022年度(第71期)からスタートする『新中期3ヵ年経営計画』において、山喜フェニックスプランと称して、力強く羽ばたく不死鳥のイメージで、「FANFUN150」のスローガンのもと、業績の回復と収益基盤の安定化を目指してまいります。
今後につきましては、百貨店、量販店のドレスシャツ売場での当社オリジナル商品のシェア拡大と取引条件の改定、山喜公式サイトを中心としたネット販売の売上拡大、品質、コスト競争力によるアパレル、セレクトショップ、シャツ専門店でのシェア拡大、差別化商品の企画開発力の強化による専門店、量販店のストアブランドの受注拡大、小ロット短サイクル生産の構築によるカジュアル事業、レディース事業での新規受注拡大、自社工場におけるドレスシャツ以外の多様なアイテムに対応すべく技術開発力を強化し、ユニフォーム事業での官公庁や企業の制服等の新規受注拡大など、継続的に進めている各施策を更に強化していくことで、売上回復、収益回復に努めてまいります。
現状では新型コロナウイルス感染症の影響が今暫く続くと思われますが、3回目のワクチン接種が行き渡る段階で、同感染症の勢いも徐々に弱まり、前述のような各施策に対する効果が表れ、新中期3ヵ年経営計画の初年度である2023年3月期の業績は改善するものと見込んでおります。しかし、同感染症の変異種の動向や脅威から、国内外の経済活動が停滞するリスクもあり、同感染症の影響がさらに長期化した場合は、収益が減少する可能性があります。そのような状況下におきましても、売上拡大、コストダウンや経費削減等の対策を継続し、利益の減少を最小限に抑えるよう努めてまいります。
また、同感染症の感染拡大とその長期化に対する備えとして、取引金融機関とシンジケート型のタームローンを2022年3月に契約し、手元流動性の高い現金及び預金を確保するとともに、コミットメントラインの融資枠および当座貸越枠の継続を予定しておりますので、短期間での手元流動性の問題は生じないと考えております。取引金融機関とは緊密な関係を維持していることから、今後も継続的な支援が得られるものと考えております。さらに、キャッシュ・フローの改善策の一環として、仕入抑制と在庫販売の強化による製品在庫の削減を実行していくことで、有利子負債の削減にも努めてまいります。
(4)目標とする経営指標
当社グループは、新型コロナウイルス感染症で転換期を迎えているアパレル業界において、事業戦略の見直しや新規事業を検討するなど、同感染症収束後を見据えた次なる成長への対策を講じて、3年後の2024年度(第73期)には、売上高150億円、経常利益4億円を目標として、業績の回復と収益基盤の安定化に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)消費者嗜好の変化のリスク
当社の主力アイテムであるドレスシャツは実用衣料に近く、比較的ファッショントレンドに需要が左右されることの少ないアイテムですが、近年ワークスタイルの変化からスーツ離れが進み、ドレスシャツとカジュアルシャツの区分けがなくなりつつあります。また、ドレスシャツに替わりニット素材のカットソーやTシャツなどの代替アイテムもビジネススタイルに取り入れられ、よりトレンド変化の影響を受けるリスクが高まっております。当該リスクをチャンスと捉え、大手紡績メーカーと協力して新しい素材の開発や商品企画の立案を行い、積極的にニュー・ワーク・スタイルの商品企画を行っております。
(2)天候・自然災害等によるリスク
最近の気候変動、地球温暖化の影響による異常気象により、売上が低迷するリスクがあります。ドレスシャツの年2回の実需期は4月から7月の春夏物販売期間と10月から1月の秋冬物販売期間であり、この間の冷夏や長雨、局地的な暴風雨や洪水、秋冬の台風や大雪の自然災害により、当社の販売先である小売店の売上や、消費全般が低迷するリスクがあります。当該リスクの対策としては、春夏に需要のピークを迎えるドレスシャツ以外のカジュアルアイテムや、秋冬の防寒アイテムの販売にも注力し、商品の季節波動の平準化に努めております。
また、当社の海外自社工場の立地国や日本輸送途上において、地震・台風等の自然災害により、生産現場や生産設備が被災し、生産や輸送の遅延が発生するリスクがあります。当該リスクの対策としては、一定在庫を確保することで、納期に間に合わない場合の代替品を提供し、お客様の店頭に常に品揃えができる体制を整えております。
(3)品質に関するリスク
当社は品質重視の企業ポリシーのもと、海外生産においても厳しい品質管理基準やチェック体制を敷いて、品質の維持に努めておりますが、大量の不良品や製造物責任にかかる事故が発生した場合には、企業イメージの低下等のダメージを被るリスクがあります。当該リスクを回避するため、当社独自の品質管理マニュアルを作成し、品質の安定に努めると同時に、協力工場への技術者の派遣、定期的な巡回指導やオンライン会議による品質確認を実施し、不良品の発生防止に努めております。
(4)海外生産に関するカントリーリスク
当社の国内販売商品の90%は海外生産となっており、生産国における政情不安や紛争・テロ・治安の悪化や大規模災害等が発生した場合、商品の供給が滞るリスクがあります。このようなリスクを回避するため、海外の生産地域を分散し、カントリーリスクが1か所に集中しない様にしております。国別では、国内に4工場、海外ではタイとラオスに自社工場があり、その他中国、ベトナム、インドネシア、バングラデシュなどに協力工場があります。
(5)取引先に関するリスク
取引にあたっては、取引先の信用調査等を行い、取引の可否や取引条件の決定等を行っておりますが、取引先の倒産や予期せぬ経営破たんが生じた場合には、貸倒れの発生や商品供給の遅延などを被るリスクがあります。このようなリスクを回避するため、取引先の与信情報については、与信管理サービスの活用による情報収集を定期的に行っております。また、保証会社による取引先のポートフォリオ分析を毎年度行い、一定の基準を設けて包括的なバルク特約付保証取引契約を締結することで、売掛金の貸倒れの発生に備えております。
(6)為替変動に関するリスク
海外工場との取引においては外貨建て支払い条件となっている場合が大半であり、為替レートの変動による原価の変動を抑制するため、仕入に係る為替予約を実施し、リスクの最小化に努めております。しかし、原価の上昇自体を完全にコントロールすることは不可能なため、円安ドル高による原価上昇により、利益幅の縮小等のリスクがあります。また、期末時点の為替レートにより、外貨建て資産の換算額から為替差損益が発生するリスクがあります。当該リスクに対しては、外貨建ての短期借入を行うことで、為替リスクを抑制しております。
(7)ライセンスブランドに関するリスク
百貨店向け販売商品を中心として、ライセンスを受けた商標による商品展開を行っておりますが、ライセンス契約の中止や打ち切りにより、当該商標による商品の展開が休止に追い込まれ、売上が減少するリスクがあります。
当該リスクに対しては、欧米のライセンスブランドからオリジナルブランドへのシフトを行っております。特にCHOYAブランドについては、百貨店売場のブランドコーナー展開や、日本製ブランドの拘りを海外にも訴求し、ブランド価値を高めることにより、ライセンスブランドに頼らない商品政策を行っております。
(8)新型コロナウイルス感染症によるリスク
政府による緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出時の当社グループの対応としましては、感染予防や拡大防止に向けた対策を実施し、グループ全体の状況把握に努め、在宅勤務や時差出勤を実施しております。また、当社グループの百貨店・量販店の店頭販売員も各自治体の基準に従い、感染および拡散の防止を最優先に対応しております。
今後の同感染症長期化のリスク対策は、以下のとおりです
① 新型コロナウイルス感染症の長期化によるリスク
同感染症の収束時期は現時点では不透明であり、同感染症の長期化が当社に及ぼす影響は甚大であります。現状、2023年3月期末まで同感染症の影響が継続するものの、ワクチン接種が行き渡る段階で、業績は緩やかに回復軌道に乗るという前提に基づいて、今後の業績見通しを試算しておりますが、同感染症の影響が長期化した場合は、収益が減少する可能性があります。これらの対策として、仕入抑制と在庫販売の強化による製品在庫の削減を実行していくことで、有利子負債の削減に努め、さらに、キャッシュ・フローの改善策の一環として、生活応援セールなどの販売促進強化により、更なるネット販売の売上拡大を図り、手元流動性の高い現金及び預金を増やすと同時に、調整可能経費の更なる削減を実施してまいります。
② 従業員の感染リスクと事業継続について
従業員が同感染症に罹患し、社員の間で感染が拡大した場合には、工場における生産業務や物流センターの出荷業務に支障をきたし、操業を停止する可能性があります。これらの対策として当社グループにおいては、社内外への感染防止と従業員およびその家族の健康と安全を確保するため、在宅勤務と時差出勤を実施しております。従業員の感染については、細心の注意を払い、本人やその家族に発熱等の症状が出た場合、行政の基準に基づいて、一定期間出勤を控えるなど速やかに対応しております。
③ サプライチェーンの途絶のリスクについて
製造セグメントは、生産拠点や原材料調達地域の分散化を進めてまいりましたが、一部原材料は特定の地域や取引先に依存しており、同感染症の拡大により、供給が困難になる可能性があります。特に原材料の生産地域及び縫製基地であります中国・ベトナム・インドネシア・バングラデシュなどの国々において、同感染症の拡大により、原材料の生産や物流機能がストップし、製品納期に間に合わない可能性があります。当社としては、生産計画の見直しと、更なる生産地域の分散化、および一定数の在庫を確保することで、リスクの低減に努めてまいります。
(9)継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、2019年度から2021年度までの中期3ヵ年経営計画に基づき、国内販売事業を中心に事業改革を進めた結果、計画初年度である2020年3月期においては、売上、利益は計画未達成も黒字化を果たしました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、計画2期目の2021年3月期および計画3期目の2022年3月期において営業損失、経常損失および親会社株主に帰属する当期純損失を計上いたしました。また前連結会計年度に引き続き当連結会計年度においても、借入契約の一部について、財務制限条項に抵触していることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。しかしながら、当該借入金については期限の利益の喪失の権利行使をしないことについて、取引先金融機関の同意を得ております。資金面におきましては、当連結会計年度末に、シンジケートローン型のタームローンを契約し、手元流動性の高い現金及び預金の確保を行うとともに、コミットメントラインの融資枠および当座貸越枠の継続を予定しておりますので、短期間での手元流動性の問題は生じないと考えております。また、2022年度からスタートする『新中期3ヵ年経営計画』の施策を継続的に実行していくことで、売上回復・収益改善に努めてまいります。
以上により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、依然として続いている新型コロナウイルス感染症の影響により、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出、外出自粛や海外渡航の制限等から、経済活動の停滞による深刻な打撃を被っております。アパレル業界におきましても、商業施設等の臨時休業、営業時間短縮や、感染防止対策としての各種催事の中止等により、消費が落ち込んでおります。また、世界的なエネルギー資源の高騰や円安ドル高の影響で、原材料高による物価上昇もあり、景気の先行きが極めて不透明なことから、消費者の衣料品にかける支出は減少傾向で、併せて低価格志向が更に強まっており、依然として非常に厳しい経営環境が続いております。
このような経営環境の中、当社グループでは、「全員営業で売上回復・収益回復」という経営方針を掲げ、以下の施策に取り組んでまいりました。
・直接販売型の商流の拡大(ネット販売、オーダーシャツ販売)
・オリジナルブランドのコンセ化、1社化による売場のシェア拡大と取引条件改定による収益改善
・OEM受注からODM提案への営業強化による粗利益の確保
・原価低減による低価格商品の獲得
・差別化商品の開発強化
・機能性素材の開発強化とコスト削減
・在庫削減、仕入抑制
具体的には、テレワークや在宅勤務等の働き方改革により、ニュー・ワーク・スタイルの変化に対応した高機能シャツ、ビジカジアイテムのシャツジャケットやジレ、カットソーアイテム、レディースのシャツワンピース等の受注獲得に加え、SDGsの一環として、オーガニックコットンやリサイクルポリエステル、エコベロレーヨンといった地球環境に優しい素材を活用した商品開発を強化し、ドレスシャツ事業、カジュアル事業、レディース事業におけるODM・OEMの受注拡大に注力しました。
この結果、主要百貨店のシャツ売場における、既製ドレスシャツ、オーダーシャツを合わせた当社シェアは、前連結会計年度末の72%から当連結会計年度末は75%まで拡大することができ、量販店におきましても、ドレスシャツコンセ店舗を80店舗から96店舗まで拡げることができました。併せて、ネット購入の拡大が急速に進む中、低価格のネット専用商品の投入や、上記店頭販売とネット販売とのオムニチャネル化と、新規顧客の獲得を目指して、山喜公式サイトの会員登録者数の増加を目的とした販売促進を強化しました。この結果、ネット販売の売上は前年同期比108%と好調に推移しました。また、シャツビジネスで培った素材開発力と生産技術対応力で、ユニフォーム事業にも営業活動を拡げた結果、官公庁の制服、企業制服等の新規受注を獲得することができました。製品在庫につきましても、在庫販売の徹底、仕入抑制の強化により前連結会計年度末に比べて、8億43百万円削減することができました。
しかしながら、国内外での新型コロナウイルス感染症の業績への影響は依然厳しく、国内の個人消費は依然として低迷しており、全体の売上の減少を補うまでには至りませんでした。このような経営状況を解消すべく、当連結会計年度下半期に抜本的な事業構造改革として、国内グループ会社の希望退職制度の実施、物流センター再編による市川物流センターの閉鎖および国内工場1社化に伴う雇用条件等の見直しにより、人件費を含む固定費の削減を実施しました。また、中国やASEAN諸国の海外でも同感染症のロックダウンの影響により、自社工場および協力工場での製品納期の遅れ、サプライチェーンの混乱によるコンテナ不足に端を発した物流納期の遅れ等により、厳しい事業運営を強いられました。中国におきましては、将来的な人件費、諸経費の高騰と、2022年1月に施行された東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)協定による関税撤廃の影響から、今後の原材料を含む縫製の生産拠点が中国からASEAN諸国に更に集中することを見据えて、中国生産子会社である上海山喜・塩城山喜を閉鎖し、受注の安定操業とコスト削減等を目的に、その生産をタイ山喜、ラオ山喜(ラオス)の自社工場およびベトナム、インドネシアの協力工場に移管しました。
この結果、当連結会計年度の業績は、連結売上高96億62百万円(前年同期は103億33百万円)、営業損失10億26百万円(前年同期は12億93百万円の損失)、経常損失は9億57百万円(前年同期は12億6百万円の損失)となりました。中国子会社の二工場の閉鎖により、解雇給付金等を含むリストラクチャリング費用として、事業整理損1億97百万円を特別損失に計上いたしました。また、希望退職制度の実施、物流センター再編による市川物流センターの閉鎖および国内工場1社化に伴う規程の見直しにより、事業構造改善費用として1億13百万円を特別損失に計上いたしました。当期の業績および今後の業績見通しを踏まえ、繰延税金資産の回収可能性を保守的に検討した結果、繰延税金資産を全額取り崩すこととし、法人税等調整額に52百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純損失は、13億36百万円(前年同期は14億91百万円の損失)となりました。
なお、当社グループは、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しており、前連結会計年度と会計処理が異なることから、財政状態および経営成績に影響を及ぼしております。
詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
事業セグメントごとの業績は次のとおりであります。各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
(国内販売)
国内販売セグメントは上述の要因により、売上高88億55百万円(前年同期比6.8%減)、セグメント損失7億60百万円(前年同期は11億52百万円の損失)となりました。
(製造)
製造セグメントにおいては、中国(上海)工場の生産ラインの閉鎖等により、売上高は18億77百万円(前年同期比27.6%減)、セグメント損失2億76百万円(前年同期は1億47百万円の損失)となりました。
(海外販売)
海外販売セグメントにおいては、新型コロナウイルス感染症により減少していた、中国生産のカジュアル受注が増加したことから、売上高は1億48百万円(前年同期比39.0%増)、セグメント損失3百万円(前年同期は18百万円の損失)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は116億17百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億19百万円減少となりました。これは主に、仕入抑制により製品在庫が減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は80億21百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億15百万円減少となりました。この主な要因は、借入金の返済によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は35億96百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億4百万円減少となりました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金および現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2億12百万円減少し、9億76百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得た資金は、2億41百万円となりました(前年同期は2億53百万円の支出)。これは主に税金等調整前当期純損失を計上したものの、売上債権と棚卸資産が減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、12百万円となりました(前年同期は94百万円の支出)。これは主に有形、無形固定資産の取得による支出等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、4億68百万円となりました(前年同期は5億79百万円の収入)。これは主に借入金の返済等によるものであります。
④ 生産、受注および販売の実績
(a)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
国内販売(千円) |
4,197,662 |
70.8 |
|
製造(千円) |
923,804 |
84.8 |
|
海外販売(千円) |
21,693 |
110.3 |
|
合計(千円) |
5,143,160 |
73.1 |
(注)国内販売および海外販売については製品仕入金額、製造は実際製造原価によっております。
(b)受注実績
原則として、受注生産は行っておりません。
(c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
国内販売(千円) |
8,845,442 |
93.2 |
|
製造(千円) |
731,991 |
92.3 |
|
海外販売(千円) |
85,182 |
167.6 |
|
合計(千円) |
9,662,616 |
93.5 |
(注)1.上記の金額には、セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれておりません。
2.販売実績に対する割合が100分の10以上の主な相手先別の販売実績および当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
はるやま商事株式会社 |
1,057,662 |
10.2 |
当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
主な相手先別の販売実績および当該販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)経営成績
(売上高)
連結売上高は、新型コロナウイルス感染症の変異株の蔓延やエネルギー資源や原材料高による物価上昇もあり、景気の先行きが極めて不透明なことから、個人消費は依然として低迷しており、主力のドレスシャツの売上が減少し減収となりました。チャネル別では当社の主力チャネルである、百貨店チャネルの売上は前年同期比129.8%と回復しましたが、メンズ専門店および量販店の売上は、8億59百万円減少しました。ネット販売・直営店チャネルでは、ネット販売事業は、好調に推移しましたが、直営店においては不採算事業からの撤退もあり、チャネル別の売上高では前年同期比99.4%に留まりました。この結果、当連結会計年度の連結売上高は、6.5%減の96億62百万円(前年同期比6億70百万円の減収)となりました。
(売上総利益)
売上総利益は、取引条件の改定や粗利益率の高いオリジナル商品の販売強化に努めましたが、前述の売上高減収の影響や、仕入抑制による過年度在庫の販売を強化したことで、売上総利益は20億26百万円(前年同期比1億47百万円の減益)となりました。売上総利益率は21.0%と前年同期と同水準となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、出荷枚数の減少や、在庫削減に伴う保管料の減少で、物流費が1億41百万円減少しました。また、不採算店舗の販売員の削減や物流センターの集約化に伴う人件費の削減、本社社員の賞与減額・残業代縮小など、人件費総額で1億7百万円減少しました。加えて、統制可能な経費の削減を徹底した結果、販売費及び一般管理費は、30億53百万円(前年同期比11.9%減)となりました。
(営業外収支)
営業外収益は、緊急事態宣言時の店舗休業による販売員の人件費および国内工場の休業による従業員の人件費の助成金収入が1億7百万円、為替差益29百万円等により、合計1億57百万円となりました。一方、営業外費用は、支払利息51百万円、支払手数料29百万円等により、合計88百万円となりました。この結果、営業外収支は、69百万円(前年同期比20.7%減)の営業外収益となりました。
(特別損益)
特別損益は、3百万円の利益と、3億15百万円の損失により3億11百万円の損失(前年同期は1億83百万円の損失)となりました。利益は、固定資産売却益であり、主な損失は、中国子会社2工場の閉鎖により、解雇給付金等を含むリストラクチャリング費用として、事業整理損1億97百万円、また、希望退職制度の実施、物流センター再編による市川物流センター(千葉県)の閉鎖および国内工場1社化に伴う規程の見直しにより、事業構造改善費用として1億13百万円であります。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
親会社株主に帰属する当期純損失は、法人税、住民税及び事業税15百万円、当期の業績および今後の業績見通しを踏まえ、繰延税金資産の回収可能性を保守的に検討した結果、繰延税金資産を全額取り崩すこととし、法人税等調整額52百万円を計上したことにより、13億36百万円(前年同期は14億91百万円の損失)となりました。
アイテム別の売上高と構成比は次のとおりであります。
|
区分 |
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
売上高 前年同期比(%) |
||
|
売上高(千円) |
構成比(%) |
売上高(千円) |
構成比(%) |
||
|
ドレスシャツ |
6,237,741 |
60.4 |
5,544,418 |
57.4 |
88.9 |
|
オーダーシャツ |
1,444,787 |
14.0 |
1,771,199 |
18.3 |
122.6 |
|
カジュアル |
2,176,358 |
21.0 |
1,766,430 |
18.3 |
81.2 |
|
レディースシャツ |
371,369 |
3.6 |
480,560 |
5.0 |
129.4 |
|
賃貸料収入 |
102,982 |
1.0 |
100,006 |
1.0 |
97.1 |
|
合計 |
10,333,238 |
100.0 |
9,662,616 |
100.0 |
93.5 |
前連結会計年度のカジュアルには、医療用ガウンの特需の売上高5億30百万円が含まれており、それを除くとオーダーシャツ、カジュアル、レディースシャツは増収、ドレスシャツは減収となりました。
チャネル別の売上高と構成比は次のとおりであります。
|
チャネル名 |
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
売上高 前年同期比(%) |
||
|
売上高(千円) |
構成比(%) |
売上高(千円) |
構成比(%) |
||
|
百貨店 |
1,807,540 |
17.5 |
2,346,481 |
24.3 |
129.8 |
|
メンズ専門店 |
2,534,045 |
24.5 |
1,960,419 |
20.3 |
77.4 |
|
量販店 |
2,186,419 |
21.2 |
1,900,867 |
19.7 |
86.9 |
|
ネット販売・直営店 |
625,989 |
6.1 |
622,541 |
6.4 |
99.4 |
|
レディース専門店 |
311,457 |
3.0 |
373,919 |
3.9 |
120.1 |
|
カジュアル専門店 |
187,794 |
1.8 |
227,094 |
2.3 |
120.9 |
|
国内その他 |
2,141,554 |
20.7 |
1,679,210 |
17.4 |
78.4 |
|
海外その他 |
435,455 |
4.2 |
452,075 |
4.7 |
103.8 |
|
賃貸料収入 |
102,982 |
1.0 |
100,006 |
1.0 |
97.1 |
|
合計 |
10,333,238 |
100.0 |
9,662,616 |
100.0 |
93.5 |
販売先のチャネル別では百貨店、レディース専門店、カジュアル専門店および海外その他の売上は増収となりましたが、主にメンズ専門店や量販店の売上は減収となりました。
(b)財政状態
財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、運転資金および設備等の資金需要については、自己資金を充当することを基本方針とし、営業活動によるキャッシュ・フローの他、一部金融機関からの借入金等により調達しております。自己資金については、当社および国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、資金効率の向上を図っております。金融機関からの借入金については、資金の効率的かつ安定的な調達を図るため、取引金融機関数行との間でシンジケート型のタームローン契約や当座貸越契約を締結しております。当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、2億12百万円減少し、9億76百万円となりました。これは、製品在庫販売を積極的に行い、同時に資金効率を高めるため、借入金の返済を進めたことにより、前期末と比較して現金及び現金同等物が減少しました。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失を計上したものの、棚卸資産が減少したことにより、2億41百万円の収入となりました。一方、財務活動によるキャッシュ・フローは短期借入金および長期借入金の減少により4億68百万円の支出となりました。棚卸資産の削減は営業活動によるキャッシュ・フローの収入を増加させるだけでなく、有利子負債の削減に直結するため、財務基盤を強化するための重点経営課題として認識し、過年度在庫の販売強化や店頭在庫の消化状況に応じた生産管理を行い、有利子負債の圧縮に努めて、資金調達や返済を計画的に実施いたしました。
当社が事業活動により得た利益は、新しい分野への設備投資や株主様に対する利益還元を経営の重要政策と位置付けており、今後も安定的な利益還元を継続していくことを基本方針としております。
しかし、新型コロナウイルス感染症による、得意先様の営業自粛に伴う店舗や施設の休業が当社に及ぼす影響は甚大であり、現時点では、その収束時期が見通せない状況にあります。このような厳しい経営環境の下では、当社の企業体力の維持を最優先と考え、手元流動性の高い現金及び預金を確保し、財務体質を強化することが急務であると判断し、2022年3月期の配当は無配としております。
また、「2.事業等のリスクの(8)」に記載の通り、新型コロナウイルス感染症の長期化への対応策として、仕入抑制と在庫販売の強化による製品在庫の削減を実行していくことで、有利子負債の削減に努め、さらにキャッシュ・フローの改善策の一環として生活応援セールなど販売促進強化により、更なるネット販売の売上拡大を図り、手元流動性の高い現金及び預金を増やすと同時に、調整可能経費の更なる削減を実施してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、必要な見積りを行っており、それらは資産、負債、収益および費用の計上金額に影響を与えております。会計上の見積りは、過去の実績等を勘案し合理的に行なっておりますが、前提条件や事業環境などに変化が生じた場合には、見積りと実際の結果が異なる場合があります。
(棚卸資産)
詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(固定資産の減損)
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会))および「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号)等を適用しております。将来、企業収益が大幅に低下する場合、経済環境の著しい悪化および市場価格の著しい下落等により、固定資産の減損処理が必要となる可能性があります。
(退職給付費用及び債務)
当社グループ従業員の退職給付費用および債務は、簡便法を採用している一部の連結子会社を除き、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に費用化されるため、将来期間において認識される費用に影響を及ぼします。
特記すべき事項はありません。
特記すべき事項はありません。