当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、重要な変更はありません。
(継続企業の前提に関する重要事象等)
当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響から前連結会計年度に重要な営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上し、当第3四半期連結累計期間においても営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する四半期純損失を計上したことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
当社グループは、当該状況を解消すべく、以下の抜本的な構造改革を実施しております。
① 中国事業会社の再編
中国生産事業の再編におきましては、前連結会計年度に実施した上海山喜の生産ラインの閉鎖に続き、同じく中国の生産工場であります塩城山喜の閉鎖を、当連結会計年度に実施しております。また、両工場の営業事業、生産管理事業を中国国内の子会社である上海久満多(ジョイモント)に移管することにより、中国国内における販売と生産管理を行う事業会社として集約化し、更なる収益改善に取り組んでまいります。
② 希望退職制度の実施
経営基盤強化のための効率的な組織体制の確立を目的として、当連結会計年度に希望退職制度を実施しております。山喜グループの40歳以上の正社員と64歳までの継続雇用社員を対象に、40名の募集人員に対して、34名の希望退職者の応募があり、2022年2月28日付の退職による再就職支援制度を適用する予定です。
③ 市川物流センターの閉鎖
抜本的な事業構造改革の一環として、百貨店チャネルを中心に、既製ドレスシャツ、オーダーシャツ生地の物流業務を行っていた山喜ロジテック市川物流センターを2022年2月7日に閉鎖し、その物流業務を東京物流センター、大阪物流センター、東大阪物流センターに移管し、更なる物流費の削減に取り組んでまいります。
④ 鹿児島工場の人員削減
前連結会計年度から赤字が続いている鹿児島工場におきまして、不採算の既製ドレスシャツ生産ラインを閉鎖し、2022年4月からは生産性の高いオーダーシャツとシャツジャケットの2アイテムの生産に絞り込んでいきます。併せて、その生産規模に見合った体制づくりの一環として、人員削減、経費削減を実行することで、黒字化に向けた収益改善に取り組んでまいります。
⑤ キャッシュ・フローの改善
資金面では、取引金融機関とシンジケート型のタームローンを2021年3月に契約する等、事業活動に必要な資金を確保しており、調達資金を有効に活用してまいります。また、第2四半期連結会計期間末における借入契約の一部について、財務制限条項に抵触しておりますが、主要取引銀行と緊密な関係を維持しており、期限の利益喪失請求権の権利行使は受けない見込みであります。キャッシュ・フローの改善策の一環として、仕入抑制と在庫販売の強化による製品在庫の削減を実行していくことで、有利子負債の削減にも努めてまいります。
これらの抜本的な事業構造改革を実施することにより、当第3四半期連結会計期間末において、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
なお、今後の新型コロナウイルス感染症の拡大状況によっては、当社の業績に影響を及ぼす可能性があるため、引き続き十分な対応策を講じてまいります。
文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間(2021年4月1日から2021年12月31日まで)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種率の上昇もあり、感染や重症化を予防する効果が期待されるものの、先行きにつきましては、新たな変異株の蔓延など、依然不透明な状況が続いております。当アパレル業界におきましても、感染拡大の懸念や外出自粛の影響もあり、消費需要は低迷したまま依然として厳しい状況が続いております。
このような経営環境のもと、当社グループでは「全員営業で売上回復・収益回復」という経営方針を掲げ、以下の施策に取り組んでおります。
・直接販売の商流の拡大(ネット販売、オーダーシャツ販売)
・コンセ化、コーナー化、1社化による売場のシェア拡大と取引条件の改定による収益改善
・ブランディング(差別化の方法としてのブランド育成)
・OEM受注からODM提案への強化による粗利益の確保
・原価低減による低価格商品の獲得
・差別化商品の開発強化
・機能性素材の開発強化とコスト削減
・在庫削減、仕入抑制
具体的には、テレワーク等の働き方改革によるワーク・スタイルの変化に対応した高機能シャツ、ビジカジアイテムのシャツジャケットやジレ、レディースのシャツワンピース等の受注獲得に加え、ネット販売では低価格商品や過年度商品のセット販売を行うとともに、新規顧客の獲得を目指し、山喜公式サイトの会員登録者数を増やすための販促を強化いたしました。また、オーガニックコットンやリサイクルポリエステル、エコヴェロ素材といった、地球環境に優しい素材の活用により、SDGsの取り組みにも力を入れております。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響により、個人消費は依然として低迷しており、全体の売上減少を補うまでには至りませんでした。生産部門におきましては、前連結会計年度に国内工場の人員削減、中国の上海山喜の生産ライン閉鎖を実施し、需給バランスの改善に努めましたが、ASEAN諸国における新型コロナウイルス感染症によるロックダウンの影響や、コンテナ不足に端を発した製品納期の遅延等、厳しい事業運営を強いられました。更なる生産体制の見直しを国内外の自社工場で実施し、収益改善に努めております。
販売費及び一般管理費におきましては、仕入抑制等による商品の保管料・運送料等の物流費の削減や、百貨店・量販店の販売契約社員の雇用見直し等による人件費削減の対策を講じております。この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、連結売上高74億23百万円(前年同期は80億22百万円)、営業損失7億21百万円(前年同期は9億36百万円の損失)、経常損失6億6百万円(前年同期は8億66百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失8億66百万円(前年同期は11億53百万円の損失)となりました。
2022年1月に、中期経営計画の山喜フェニックスプラン「FAN FUN150」を発表いたしました。中期3ヵ年では、特にオリジナルブランドの構築により、ネット通販を含むBtoCでの売上拡大を最優先に取り組んでまいります。その施策として、量販店チャネルを中心に復活を期す「SWAN」ブランドでのコンセ店舗展開、百貨店チャネルを中心に「CHOYA」ブランドでのコーナー化・ショップ化により、ネット販売とのオムニチャネル化で積極展開していきます。当社の商品を通して、シャツを選ぶ楽しさ、袖を通す喜びをお客様に伝える事で、より多くのファンにご愛顧頂き、シャツの広がりを創造する楽しさ、お客様の生活文化の向上に貢献できる楽しさ、お客様の幸せな笑顔を感じる楽しさを追求する事で、企業価値の向上に取り組んでまいります。
なお、当社グループは、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、前第3四半期連結累計期間と会計処理が異なることから、財政状態および経営成績に影響を及ぼしております。
詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
事業セグメントごとの業績は次のとおりであります。各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
①国内販売
国内販売セグメントは上述の要因により、売上高68億1百万円(前年同期は73億73百万円)、セグメント損失5億60百万円(前年同期は8億58百万円の損失)となりました。
②製造
製造セグメントにおいては、上海工場の生産ラインの閉鎖や新型コロナウイルス拡大による休業要請等の影響により売上高は14億69百万円(前年同期は20億72百万円)、セグメント損失1億66百万円(前年同期は82百万円の損失)となりました。
③海外販売
海外販売セグメントにおいては、制服関係の受注活動を強化したことにより、受注が回復傾向にあり売上高は1億3百万円(前年同期は90百万円)、セグメント損失3百万円(前年同期は10百万円の損失)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は124億77百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億60百万円減少いたしました。この主な要因は、仕入の抑制と在庫販売の強化により製品在庫が減少したこと等によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末の負債は83億70百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億33百万円増加いたしました。この主な要因は、その他流動負債の返金負債が増加したこと等によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末の純資産は41億6百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億94百万円減少いたしました。この主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上等によるものであります。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
特記すべき事項はありません。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因
当第3四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因に変更はありません。
(6) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定に関する新型コロナウイルス感染症による影響について、詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
特記すべき事項はありません。