第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度における我が国経済は、政府による経済・金融政策を背景に、企業業績が回復基調にある中で設備投資が緩やかに増加し、雇用環境にも改善が見られましたが、消費税率引き上げや円安進行に伴う消費者マインドの低下により個人消費の下押し懸念が残りました。海外においては、米国経済は回復傾向にあるものの、中国をはじめとする新興国経済の景気減速が見られ、依然として不透明な状況で推移いたしました。

このような市場環境のもと、当社グループは、商社事業においては、国内において人員増強やマーケティングの強化に取り組み、海外においてベトナムに営業拠点を設けるなど事業規模の拡大に努めてまいりました。プリフォーム事業においては、新たな販路獲得に努めるとともに、中国で生産している日本向け製品の一部を国内生産に切り替えるため、前連結会計年度までその他の事業の生産・販売拠点であった国内連結子会社へ移管作業を進める等、事業の立て直しに取り組んで参りましたが、中国経済の成長減速やその影響を受けたASEAN地域の経済減速等から厳しい経営環境となりました。なお、この移管作業に伴い、前連結会計年度をもって輸送用リサイクルプラスチックパレットの製造・販売は終了しております。

その結果、当連結会計年度の売上高は15,810百万円(前年同期比2.6%減)、営業損益は168百万円の利益(前年同期比41.8%減)、経常損益は、日本国内でのプリフォーム事業立ち上げ遅延に伴う開業費負担が想定以上に生じたこと等により104百万円の損失(前年同期は205百万円の利益)、当期純損益は、投資有価証券の売却益を特別利益として計上したものの、プリフォーム事業における現在の事業環境や今後の見通し等を勘案し一部の事業用資産について減損損失997百万円を特別損失として計上したこと等により998百万円の損失(前年同期は133百万円の利益)となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

① 商社事業

商社事業につきましては、主に3Dプリンタの販売において営業力および商品力を強化するため人員の増強を実施するとともに広告宣伝費投資をし、認知度の向上およびエンドユーザーへのサービスの拡大を図り、3Dプリンタ関連機器・消耗品の販売が堅調に推移いたしました。また、アトミックレイヤーデポジション(ALD、原子堆積法)関連製造装置の販売のほか、RFIDタグの材料価格の低下が進んだことからRFID関連製造装置の販売が増加いたしました。

その結果、売上高は10,377百万円(前年同期比6.6%増)、セグメント利益は445百万円(前年同期比13.8%増)となりました。

 

② プリフォーム事業

プリフォーム事業につきましては、中国経済の減速やその影響を受けた新興国経済の鈍化等により市場環境が悪化し収益性が大幅に低下する中、継続的なコスト削減や生産効率改善に努める等事業の立て直しに取り組んで参りましたが、市場環境を補うには至りませんでした。

その結果、売上高は5,489百万円(前年同期比4.3%減)、セグメント損失は101百万円(前年同期は8百万円の損失)となりました。

 

 

(注)1.当社の消費税等に係る会計処理は、税抜方式によっているため、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載した金額には消費税等は含まれておりません。

2.「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」のセグメントの業績に記載している売上高は、セグメント間の内部取引を含んだ金額を記載しております。

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて622百万円増加し、3,777百万円(前連結会計年度比19.7%増)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は604百万円(前年同期は687百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失891百万円、減価償却費1,065百万円、減損損失997百万円等の非資金項目の調整に加え、仕入債務の減少872百万円、持分法適用会社からの配当金受取額307百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は1,087百万円(前年同期は905百万円の使用)となりました。これは主に、プリフォーム事業の工場設備を主とする設備投資支出1,517百万円、有形固定資産売却による収入307百万円、投資有価証券売却による収入192百万円等があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は1,062百万円(前年同期は480百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額129百万円、長期借入れによる収入922百万円、長期借入金の返済による支出757百万円、リース債務の返済による支出325百万円、有形固定資産のセール&リースバックによる収入1,440百万円、配当金の支払額51百万円等によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年12月1日

至 平成27年11月30日)

金額(千円)

前年同期比(%)

プリフォーム事業

4,543,639

△2.8

合計

4,543,639

△11.8

(注)1.上記の金額は、製造原価によっており消費税等は含まれておりません。

2.商社事業においては、生産活動を行っていないため生産実績を記載しておりません。

3.前連結会計年度をもって、その他の事業の輸送用リサイクルプラスチックパレットの製造を終了したため、当連結会計年度より記載しておりません。前連結会計年度におけるその他の事業の生産実績は478,443千円であるため、生産実績合計の前年同期比は△11.8%となっております。

4.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(2)受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年12月1日

至 平成27年11月30日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

商社事業

10,826,049

+9.6

2,574,225

+23.9

プリフォーム事業

5,480,960

△4.2

合計

16,307,010

△0.5

2,574,225

+23.9

(注)1.上記の金額は、販売価格によっており消費税等は含まれておりません。

2.プリフォーム事業においては、得意先との間で製品の継続的な販売契約を締結しておりますが、販売数量等を確定させていないため受注残高を記載しておりません。

3.前連結会計年度をもって、その他の事業の輸送用リサイクルプラスチックパレットの販売を終了したため、当連結会計年度より記載しておりません。前連結会計年度におけるその他の事業の受注高は785,241千円であるため、受注高合計の前年同期比は△0.4%となっております。なお、前連結会計年度におけるその他の事業の受注残高がないため、受注残高合計の前年同期比に影響はありません。

4.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(3)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年12月1日

至 平成27年11月30日)

金額(千円)

前年同期比(%)

商社事業

10,329,513

6.2

プリフォーム事業

5,480,960

△4.2

合計

15,810,474

△2.6

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.前連結会計年度をもって、その他の事業の輸送用リサイクルプラスチックパレットの販売を終了したため、当連結会計年度より記載しておりません。前連結会計年度におけるその他の事業の売上高は785,241千円であるため、売上高合計の前年同期比は△2.6%となっております。

.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自  平成25年12月1日

至  平成26年11月30日)

当連結会計年度

(自  平成26年12月1日

至  平成27年11月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

DNP PHOTO IMAGING EUROPE SAS

1,663,598

10.2

1,151,069

7.3

4.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

当社グループは、商社事業およびプリフォーム事業を車の両輪として安定した収益基盤の構築を目指し、事業の構造改革に取り組んで参りましたが、急激に変化する市場環境に対応しきれず当連結会計年度は当期純損失となりました。

当社グループはこのような状況を克服するため抜本的な経営改善に向け中期経営計画(平成28年11月期~平成30年11月期)を策定中であります。

 

<中期経営計画の基本方針>

1)事業の付加価値の創出

・戦略商権(商品)の発掘

・取引先の満足度の向上

2)固定費効率の向上

・コスト構造改革の断行

・海外拠点のスリム化

3)グローバル運営体制の構築

・地域毎の統括体制の構築

・現地採用人員の育成

 

上記の基本方針に基づき、以下の課題に取り組んでまいります。

 

① 商社事業

商社事業においては、コストコントロールの強化を行いながら、更なる収益力の向上および持続的な成長に向け、基盤となる国内市場においては、提案型営業力の強化に取り組み、生活に密着した商材の取り扱いに注力してまいります。また海外においては、不採算拠点を整理し、ASEANを重点地域として国内部門との連携を強化し、顧客のASEAN域内展開に対応する営業・サービス体制を構築することで海外展開を推進してまいります。

 

② プリフォーム事業

プリフォーム事業においては、主要市場である中国およびインドネシアの経済成長が減速する厳しい経営環境下、事業の再生に向けコスト構造改革を断行し、コスト競争力および生産効率の向上に取り組んでまいります。一方で、中国がニューノーマルへの転換を図る以上、このような市場環境はしばらく続くことが予想されます。当社グループも市場の変化に対応した戦略の見直しをし、改善が見られない拠点については、事業縮小および戦略的な撤退を含め検討してまいります。

 

4【事業等のリスク】

当社グループは事業を推進する上でさまざまなリスクにさらされており、その中でも投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられるリスクとして以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避、及び発生した場合に受けると予想される影響の極小化に最大限努める所存であります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)カントリーリスクについて

当社グループは、中国、タイ、インドネシア、ベトナムにおいて商社事業やプリフォーム事業を営んでおります。また、広くアジア、アメリカ、ヨーロッパの国々から商品や原料を調達しております。これらの国々において、政治・経済・法制度・社会情勢が大きく変化した場合や事業活動・投資・輸出入等への規制の強化・変更がなされた場合には、事業活動を計画どおりに遂行できず当社グループの業績等が悪影響を受ける可能性があります。

 

(2)固定資産の減損リスクについて

当社グループは、不動産、機械装置、金型、事務設備備品等の固定資産及びリース資産を有しており、これらは潜在的に資産価値の下落による減損リスクにさらされております。当社グループでは、対象となる資産について減損会計ルールに基づき適切な処理を行い、当連結会計年度末時点において必要な減損処理を行っております。しかしながら、今後資産価値がさらに低下した場合は、当社グループの業績等が悪影響を受ける可能性があります。

 

(3)為替の変動について

当社グループは、海外取引先との輸出入取引を行うほか、海外事業を営んでいるため、外国為替市場の変動によるリスクにさらされております。当社グループの連結財務諸表は日本円建てで表示しておりますが、外国為替市場の変動は、外貨建ての資産、負債、収益、費用及び在外連結子会社の外貨建財務諸表の円貨換算額に影響を与えます。当社グループは、これらの外国為替変動リスクを回避するために為替予約取引を中心としたデリバティブ取引を活用しておりますが、これらはリスクの完全な回避、低減を保証するものではありません。その結果、当社グループの業績等が悪影響を受ける可能性があります。

 

(4)特定取引先への依存度について

当社グループが海外で生産するペットボトル用プリフォームは主に大口取引先宛に販売しております。当社グループは高品質な製品を安定的に供給できる体制を構築することにより、これら大口取引先との間で長期安定的な取引関係を維持しております。ペットボトル用プリフォームの売上全体に占める大口取引先への売上比率は、今後も高水準で推移することが見込まれることから、これら大口取引先の飲料製品の販売不振、販売計画の変更、経営状況の悪化等による注文の減少に代替販売先等の速やかな確保ができない場合には、当社グループの業績等が悪影響を受ける可能性があります。

 

(5)自然災害リスクについて

当社グループでは、大地震や豪雨、竜巻などの自然災害により、当社グループの事務所、工場などの建物及び内部の設備・機械装置が破損、水没、焼失等する可能性があります。当社グループは、事務所として賃借しているビルの耐震構造の確認、定期点検・防災訓練への参加等、災害に対する備えを日頃より行っておりますが、想定を越える自然災害が発生した場合、当社グループの設備の損壊、電力、水、ガス等の供給停止、交通や通信の停止、サプライチェーンの被害等により、取引先への商品・製品の出荷遅延や停止等に陥り、当社グループの事業活動の継続に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

経営上重要な契約はありません。

 

6【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び会計上の見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、決算日における財政状態及び経営成績に影響を与えるような経営者の会計上の見積りを必要とします。

当社は、会計上の見積りについて、過去の実績、現在の状況等を勘案し合理的かつ慎重に判断しております。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これら会計上の見積りと異なる場合があります。また、連結財務諸表の作成に当たり採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。

 

① 貸倒引当金

当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。なお、取引先の財政状態が予測を大幅に超えて悪化し、その支払能力が著しく低下した場合には、追加引当が必要となる可能性があります。

 

② 繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産について、回収可能性が高いと考えられる金額へ減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性及び必要額を評価するに当たっては、課税主体ごとに将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収見込みを慎重に検討しておりますが、課税所得見積りの前提とした諸条件・諸前提の変化により、追加引当又は引当額の取崩しが必要となる可能性があります。

 

③ 固定資産の減損処理

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グルーピングについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローを見積もり、見積もられた割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては、慎重に検討しておりますが、事業計画や経営環境等の諸前提の変化により、追加の減損処理又は新たな減損処理が必要となる可能性があります。

 

(2)財政状態の分析

当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ72百万円減少し、16,886百万円となりました。これは主に、流動資産において現金及び預金が147百万円、受取手形及び売掛金が244百万円、前渡金が132百万円増加したものの、固定資産において有形固定資産が459百万円減少したことによるものであります。

負債につきましては、前連結会計年度末に比べ419百万円増加し、6,871百万円となりました。これは主に、流動負債において支払手形及び買掛金が843百万円減少したものの、固定負債において長期借入金が218百万円、リース債務が848百万円増加したことによるものであります。

純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ491百万円減少し、10,015百万円となりました。これは主に、円安傾向により為替換算調整勘定が609百万円増加したものの、利益剰余金が998百万円減少したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は58.3%と前連結会計年度比2.8ポイント減少いたしました。

 

(3)経営成績の分析

 当連結会計年度における経営成績の分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(1)業績」に記載しております。

 

(4)キャッシュ・フローの状況の分析

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。