第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは経営の基本方針として、レジャー産業を基軸にした総合商社として常に環境の変化に対応し、新たな需要の創造と機能性の向上を目指すとともに、事業を通じ生活文化の向上に貢献し、日々新たなる挑戦により企業文化の創造と育成を図ってまいります。そのために適正利潤の追求と永続的な企業発展をもって株主、社会に貢献するとともに、情報収集と創造性を基盤とした業務の推進、経営資源の効率的運用による販売網の拡充と生産性の向上、人材育成と能力開発の推進に取組んでまいります。

 

(2)経営戦略等

 当社グループは、「継承と創造 -培ってきた基盤を最大限に活かし、新たな挑戦によるシェアの拡大-」を中期方針の基本理念として、競争力を高め、市場における優位性を確保し、社会、市場から求められる企業を目指すと共に、事業構造改革を推進し企業利益、資本効率、生産性の向上に取組んでまいります。

 

①生産性の向上

 付加価値の最大化として新たなサービスの提供による付加価値の創造(既存業務プラスαの価値を見出す)、実行力の強化として外部研修で得た気付きを業務に反映しアウトプットを引き出すように努めます。また、組織力強化として縦・横の連携、部署間での協力体制、情報の収集と集約を目指します。

②売上目標の達成

 既存得意先・常連客のシェア向上、既存の商品・サービスに更なる価値を加えシェア向上を図ることにより販売チャネルを強化し、成熟期から衰退期に入った売れ筋商品の再興、粘り強い商品育成、効果的な販促強化、地域特化商品開拓により商品力強化に努めます。また、情報の収集と集約、ソリューション提供、ニーズやトレンドの分析と予測によるマーケティング力の強化を目指します。

③業務精度向上

 商品仕入の適性化、雑損・ロス・欠品リスクの低減、売り切る力を付けることにより効果的な在庫運用を行います。また、人時生産性目標を設定し生産性向上に努め、効率的な利益創造体制をつくることにより業務効率化を目指します。

④企業のモラルと社会的責任の遂行

 法知識の習得、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)による品質管理、リスクマネジメントを行い、コンプライアンス遵守に努め、適正なガバナンスに基づいた健全な成長、内部監査精度向上によりガバナンスの徹底に取り組んでまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループはレジャー産業を基軸とした総合商社として、戦略的な顧客管理と戦略商品の企画開発による市場シェアの拡大を図るとともに、安定顧客の維持及び新規顧客の開拓と発掘を実践するため、成長分野、高収益部門への積極的な経営資源の投入を進めます。

 営業政策といたしましては、みやげ卸売・小売部門では有望市場への新規開拓を推進し、新規顧客開拓、新規出店戦略による売上確保を進めます。また営業部門を中心に企画部門、みやげ製造部門との連携・協調による当社オリジナルブランド商品群の開発と主要取引先への商品供給の浸透による販売エリアの深耕を進めてまいります。並びに当社及び各地の当社子会社の地域性に合った、地域別の営業戦略や商品企画・開発を推進するとともに、大手取引先の施設専用商品の提供も行いお客様満足度の向上を図ってまいります。

 温浴施設事業におきましては、各施設スタッフの接客・サービスのレベルアップに努め、地域一番店を目指し、地域ユーザーに密着したイベントの情報発信・開催等を行い、当社施設「湯ったり苑」ブランド並びに天然温泉の効能など自店のセールスポイントを強力にアピールすると共に、飲食及びリラクゼーション等の更なる質の向上を進めてまいります。

 アウトドア用品事業におきましては、幅広い消費者ニーズに対応した品揃えや質の高い商品・サービスの提供と共に、SNS等を活用した情報発信を積極的に行ってまいります。また、ユーザー参加型イベントの開催が好評なため、週末を中心としたより一層のお客様の要望に沿ったイベントの企画・開催を継続いたします。

 管理部門におきましては、当社管理部門及び各部門長による業務のモニタリングを強化するとともに、内部監査担当者による内部統制システムの運用状況についての監視業務の強化、及び品質管理担当者による当社が販売・提供する商品の品質管理を徹底すべく各部門に浸透させてまいります。

 次期(2020年3月期)の業績見通しにつきましては、温浴5施設の事業譲渡(2019年7月1日予定)による影響を鑑み、売上高9,600百万円、営業利益250百万円、経常利益250百万円、親会社株主に帰属する当期純利益150百万円を見込んでおります。

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

 当社グループをとりまく経営環境は、個人消費の抑制の継続に加え、企業間競争がいっそう厳しさを増すものと考えております。このような状況のなか、当社は「新たな価値創造へのチャレンジ」を年度スローガンとして、社員全員が一丸となって知恵を結集し意識改革と業務改善を実行してまいります。

 また、経営資源である「人・物・金・時間」を最大限に活用し、コーポレートブランド、ストアブランド、商品ブランドを戦略的に育成し、企業イメージの向上と商品・サービスに対する信頼を提供していくと共に、事業構造改革及び意識改革を推進し、企業利益・資本効率・生産性の向上に集中して取組んでまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)景気動向による影響

 当社グループの主要なセグメントであるみやげ卸売事業、みやげ小売事業、みやげ製造事業、アウトドア用品事業及び温浴施設事業は、一般消費者を対象とするため、景気や消費動向により当社の業績が影響を受ける可能性があります。

 

(2)業界関連の法的規制に係るもの

 当社グループの事業活動は、食品衛生法や公衆浴場法等様々な法的規制があるため、規制上のリスクを伴っております。

 リスク回避には最大限の努力を払っておりますが、取組みの範囲を超える事態が発生した場合には、業績に影響する可能性があります。

 

(3)天候不順や自然災害

 天候不順や自然災害により観光客等が減少した場合には、みやげ卸売事業、みやげ小売事業、みやげ製造事業の売上が減少し、業績に影響する可能性があります。

 

(4)取引先の信用リスク

 当社グループのみやげ卸売事業では、与信管理のもと取引先と取引を行っておりますが、予期せぬ事態により取引先が倒産し債権回収に支障が生じた場合には、業績に影響する可能性があります。

 

(5)同業他社との競合

 当社の温浴施設事業では、同業他社との競合が激しくなっており、当社施設が優位性を保っている地域でも、近隣に同業他社が新規出店すると、当社施設の売上が減少し、業績に影響する可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢が改善するなど、緩やかな回復基調が続いておりますが、海外では米中貿易摩擦の深刻化や英国の欧州連合離脱問題の影響など、未だに先行き不透明感が強まっております。また、個人消費の拡大に対する期待感はあるものの、実質所得の伸び悩みと節約志向の継続から個人消費に力強さを欠き、本格的な安定成長を実感するまでには至っておらず、当社グループを取り巻く環境は依然として厳しい状況で推移しております。

 このような状況の下、当社グループでは「スピード化と実行力の向上」を年度スローガンとし、みやげ事業を中心に販路拡大策の実施や社内業務の改善に取り組んでまいりました。

 この結果、当連結会計年度の売上高は10,513百万円(前連結会計年度比0.0%増)、営業利益は280百万円(前連結会計年度比68.6%増)、経常利益は278百万円(前連結会計年度比96.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は185百万円(前連結会計年度比34.1%増)となりました。

 

セグメント別業績は次のとおりであります。

みやげ卸売事業

 みやげ卸売事業は、当社及び当社子会社により地域の特色を活かした商品開発と当社開発のオリジナル商品群の提案による販路拡大を進めてまいりました。この結果売上高は6,221百万円(前連結会計年度比2.4%増)となり、営業利益は売上高の増加及び一般管理費の減少により371百万円(前連結会計年度比13.4%増)となりました。

 

みやげ小売事業

 みやげ小売事業は、新規出店並びに退店等の影響と、一部店舗において入込客の減少が見られたことにより、売上高は1,324百万円(前連結会計年度比3.3%減)となり、営業損益は一般管理費の増加並びに本年3月に千葉県成田市に出店した「旬粋成田山表参道店」の出店経費計上の影響もあり、12百万円の営業損失(前連結会計年度は0百万円の営業利益)となりました。

 

みやげ製造事業

 みやげ製造事業は、当社や各地の当社子会社及び各観光地の取引先の地域性を活かしたオリジナル商品の開発と提案による積極的な生産活動に努めてまいりましたが受注が伸びず、売上高は204百万円(前連結会計年度比2.6%減)となりましたが、営業利益は内部売上高の増加により27百万円(前連結会計年度比8.5%増)となりました。

 

温浴施設事業

 温浴施設事業は、各種イベントを積極的に企画・情報発信・実施すると同時に、接客・サービスのレベルアップ及び各施設においてリピーターの増加に努めてまいりましたが、暖冬傾向による来場者数並びに客単価が減少したことにより、売上高は1,676百万円(前連結会計年度比1.0%減)となり、営業利益は売上高の減少と一部原価の価格上昇により66百万円(前連結会計年度比13.8%減)となりました。

 

不動産賃貸事業

 不動産賃貸事業は、長野市内の「ショッピングタウンあおぞら」のテナント管理を中心に営んでおります。これらの賃料収入は106百万円(前連結会計年度比2.0%減)となりましたが、販売費及び一般管理費の削減により営業利益は47百万円(前連結会計年度比3.7%増)となりました。

 

アウトドア用品事業

 アウトドア用品事業は、ライトアウトドア分野の充実を図り、女性客・ビギナーキャンパーの新規取り込みに努め購買意欲を喚起してまいりました。またユーザーに合わせた各種情報の収集とSNS等による情報発信を積極的に行ってまいりました。この結果売上高は570百万円(前連結会計年度比1.8%増)となり、営業利益は一般管理費が大幅に減少したことにより39百万円(前連結会計年度比113.7%増)となりました。

 

その他事業

 その他事業は、長野県内におけるギフト店、飲食店、和洋菓子直売店等の運営が含まれ、催事・イベント等販売活動を積極的に推進してまいりました。売上高は昨年3月下旬に長野市の善光寺仲見世通りに開店した「門前そばももとせ」の売上が寄与しましたが、昨年2月末をもって営業譲渡をした「シャトレーゼ稲里店」の影響があり409百万円(前連結会計年度比17.4%減)となり、営業利益は前年発生した出店経費が無くなったことによる一般管理費の減少により15百万円(前連結会計年度比68.9%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は336百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果増加した資金は、248百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益268百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果減少した資金は、108百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果減少した資金は、188百万円となりました。これは主に有利子負債の減少によるものであります。

 

生産、受注及び販売の状況

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自2018年4月1日

至2019年3月31日)

前年同期比(%)

みやげ製造事業(千円)

190,113

92.8

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

    2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自2018年4月1日

至2019年3月31日)

前年同期比(%)

みやげ卸売事業(千円)

4,646,876

102.0

みやげ小売事業(千円)

573,078

97.6

不動産賃貸事業(千円)

1,347

89.6

アウトドア用品事業(千円)

432,456

112.9

  報告セグメント計(千円)

5,653,759

102.3

その他(千円)

223,239

74.1

合計(千円)

5,876,998

100.9

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

    2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)受注状況

 当社グループは、販売計画に基づいた見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(4)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自2018年4月1日

至2019年3月31日)

前年同期比(%)

みやげ卸売事業(千円)

6,221,557

102.4

みやげ小売事業(千円)

1,324,040

96.7

みやげ製造事業(千円)

204,624

97.4

温浴施設事業(千円)

1,676,435

99.0

不動産賃貸事業(千円)

106,648

98.0

アウトドア用品事業(千円)

570,219

101.8

  報告セグメント計(千円)

10,103,526

100.9

その他(千円)

409,784

82.6

合   計(千円)

10,513,311

100.0

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

    2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、有価証券の評価、棚卸資産の評価、減価償却の方法、引当金の計上基準等の重要な会計方針並びに税効果会計等に関して見積り及び判断を行っております。過去の実績及び当該取引の状況に照らして、合理的と考える見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高はみやげ卸売事業、アウトドア用品事業における増加が見られましたが、反面みやげ小売事業、温浴施設事業等での減少により、前連結会計年度とほぼ横ばいの10,513百万円(前連結会計年度比0.0%増)となりました。セグメント別の売上高については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

 売上原価は、みやげ小売事業における減少が影響し、前連結会計年度に比べ0.4%減の7,839百万円となりました。

 販売費及び一般管理費は、修繕費等の減少により前連結会計年度に比べ3.2%減の2,393百万円となりました。

 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ34.1%増の185百万円となりました。

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、みやげ卸売・小売事業、アウトドア用品事業においては、個人消費の動向や購買動向、天候などの要因が、また温浴施設事業においては、各店の商圏内での競合店の新規出店等の要因が、それぞれの営業成績に与える影響が大きいと考えております。また、当社グループの事業活動は、様々な法的規制があるため規制上のリスクを伴っておりますので、取組みの範囲を超える事態が発生した場合には、業績に影響する可能性があります。

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業活動における運転資金需要の主なものとして、みやげ卸売事業とみやげ小売事業における商品仕入となっております。また、設備資金需要としては、温浴施設事業と不動産賃貸事業における設備の入替費用等となっております。

 また、当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入等により資金調達を行っており、運転資金及び設備資金につきましては、子会社を含め当社において一元管理し、当社グループ全体の有利子負債の削減を図っております。

 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、企業利益、資本効率、生産性の向上が全てのステークホルダーの利益に合致するものと考え、1株当り純資産額、1株当たり当期純利益、自己資本比率を重要な指標として位置付けております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社は、2019年4月24日開催の取締役会において、株式会社極楽湯ホールディングスに対して、当社の温浴施設事業の一部を譲渡することを決議し、同日付けで事業譲渡に関する基本合意書を締結いたしました。その後協議の結果、本件事業譲渡に関して最終合意に至り、2019年5月30日付で事業譲渡契約を締結いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な後発事象」及び「第5 経理の状況 2.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な後発事象」に記載のとおりであります。

 

5【研究開発活動】

 特記すべき事項はありません。