文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは創業以来、貿易商社(Global)、技術商社(Technology)、製造商社(Manufacturing)の事業経営3路線を基本に、エレクトロニクスを通して、「安全」「安心」「快適」な社会の実現を目指しております。
今後も拡がり続けるエレクトロニクス産業において、事業の持続的成長と経営効率の改善を図ることで、ステークホルダーへの還元ならびに社会貢献を果たすべく、より一層の企業価値向上に努めてまいります。
当社グループは、「営業利益額」と「自己資本当期純利益率(ROE)」を重要な経営指標と位置づけ、収益力の強化に努め、併せて持続的成長に向け財務基盤の安定性を維持しつつ資本効率を高めてまいります。
今般新たに2023年度を最終年度とする「中期経営計画2023」を策定いたしました。対処すべき課題の着実な実行により、2023年度には「売上高1,200億円以上」、「営業利益25億円以上」、「自己資本当期純利益率(ROE)5.0%以上」の達成に向け取り組んでまいります。
(3) 経営環境および対処すべき課題
エレクトロニクス業界は、通信、電子部品市場の拡大や車載市場の回復はあるものの、短期的には半導体を中心とした供給不足による売上懸念があります。
中長期的には技術革新によるグローバルな成長が期待されます。DX/IoT技術、第5世代移動通信システム、産業ロボット、ビッグデータや人工知能などの活用による市場での更なる浸透や新たなビジネスモデルの創出に期待が高まっております。
このような経営環境の中、事業ポートフォリオ最適化による収益性の向上とグローバルネットワークの拡大、ESG経営の推進を図ることにより、持続的な成長に向けた経営を推進してまいります。
「中期経営計画2023」では、収益力強化と企業価値向上に向け以下の課題に取り組んでまいります。
・事業ポートフォリオの最適化による収益性の向上
1)成長市場集中によるシステムソリューション事業の強化
→注力市場:ファクトリー、モビリティ、メディカル、社会インフラ
2)自社製品事業の強化
3)デバイスソリューション事業の再構築
→新たなコア商材の創出と育成
→通信、エナジー等成長市場へ注力
・事業領域拡大に向けた海外ビジネスの強化
1)新商材の発掘
2)OUT-OUTビジネスの強化
・ESG経営の推進
1)事業を通じた社会課題解決
2)自社のサステナビリティに関する課題(環境、多様性)への対応強化
3)コーポレート・ガバナンス強化
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの取扱商品等は、主として電子機器関連メーカーに販売し、デジタルカメラ、AV機器、携帯端末、パソコン等の製品に使用されておりますが、これら最終製品の販売動向は、流行、競合製品の状況等により大きく変動する傾向を有しております。従って、当社グループの経営成績および財務状況は、最終製品の販売動向等による取扱商品等の需要動向、価格動向の影響を受ける可能性があります。
仕入先とは販売店契約を締結し、緊密な関係を維持しておりますが、契約内容が変更となる場合や各社製品の需要動向、供給状況によって当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、仕入先の販売店政策の見直しやM&Aによる再編、商権の変更が生じた場合も、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、品質・安全に配慮した製品の開発・製造・販売に最善の努力を図っております。製品の品質管理については品質保証の部署を設置し、取引先に対して品質保証が維持できるよう努めております。しかしながら、すべての製品について不具合・欠陥がなく、将来において製品回収などの事態が発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。よって、大規模な製品の回収や製造物責任賠償につながるような不具合・欠陥が発生した場合には、当社グループの社会的信頼性に重大な影響を与え、多額の費用又は損失の発生や売上高の減少により、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、顧客からの所要状況や仕入先の供給状況および市場動向を総合的に勘案し、適正な在庫水準の維持と滞留在庫の発生を防ぐ努力をしております。ただし仕入先の取扱製品の生産終了(EOL)や自然災害発生時のサプライチェーン継続に伴い、在庫が増加する可能性があります。
当社グループは適正な在庫価値評価を行い、評価減を計上しておりますが、市況変動など当初見込んでいた顧客の所要に変化があった場合には当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが属するエレクトロニクス業界は、技術革新や事業環境の変化が極めて速く、顧客が当社グループに求める機能も年々、多様化・複雑化しております。当社グループでは、顧客ニーズを把握し、グループの持つ商社機能に自社技術を融合させ付加価値の高い開発ソリューションを提供できるように努めているほか、国内外で新たな仕入先の開拓を行い、取扱商品の拡大を図っております。しかしながら、当社グループが想定していないような新技術・新商品の出現等により事業環境が変化した場合、必ずしも迅速には対応できない恐れはあります。従って、このような場合には当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、業績の拡大とともに売上債権およびたな卸資産が増加する傾向にあります。売上債権流動化を実施することにより、売上債権の増加を抑制しておりますが、その増加を全面的に回避できるものではありません。従って、売上債権およびたな卸資産の推移によっては、当社グループの財務状況および営業キャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社は資金調達の機動性と安定性を図るため、取引銀行とコミットメントライン契約を締結しております。
当社グループが事業を展開する日本国外の各地域における売上高、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。これらの項目は、換算時の為替レートにより円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
現在、外貨建ての輸出入取引や国内取引であっても外貨建てとする取引が発生しております。取引発生時と決済時の為替変動リスクに関しては、外貨建売上に伴う回収代金を外貨建仕入代金の支払いに充てる方法(マリー)や為替予約(カバー)によってリスク回避に努めております。為替変動による仕入価格の変動に関しては、仕入価格の動向を勘案して販売価格を改定する等の方策を採っておりますが、急激な為替変動により、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、運転資金の一部を金融機関からの借入れにより調達しており、資金調達手段の多様化等により金利変動リスクを軽減するよう努めておりますが、急激な金利変動により、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、国内外の多くの取引先と製品販売、サービス提供を行っており、十分な与信管理を行うとともに、売上債権等に対して一定の貸倒引当金を計上する等、信用リスク管理に努めております。しかしながら、与信先の信用不安等により、貸倒損失の発生や貸倒引当金を追加で計上する場合は、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、中長期的な企業価値の向上に向けて、取引関係の維持および強化を図るため、他社の株式を取得および保有しております。毎年、中長期的な視点を踏まえて継続保有の合理性・必要性を確認しておりますが、経済情勢や株式相場の動向等により、株価に著しい変動が生じる場合には、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、固定資産を保有しておりますが、固定資産の減損に係る会計基準の対象となる資産又は資産グループについて減損損失を認識すべきであると判定した場合には、当該資産又は資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として当該期の損失とすることとなり、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、M&Aおよび業務・資本提携を既存事業の補完・強化のため、また、業務規模の拡大、新規事業への進出を図る成長戦略のための有効な手段の一つであると位置づけております。これらの実施に当たっては、対象となる企業の財務・税務・法務・事業内容・リスク等に関する詳細なデューデリジェンスを行い、意思決定のために必要かつ十分な情報を収集し、各種リスクの低減を図っておりますが、市場および競争環境に著しい変化が生じた場合や事前に認識していなかった問題が顕在化した場合等、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 事業環境変化および人材の確保による影響について
当社グループの属するエレクトロニクス業界は、技術革新および事業環境の変化のスピードが速く、高度な開発力、技術力、サポート力が必要とされます。当社グループにおいても、このような環境変化に対応すべく、社内の技術力を高め、販売活動・技術サポート・設計開発ビジネス・保守サービス等における付加価値の向上によって競争力の強化に努めております。しかしながら、想定していた人材の獲得が困難になった場合や人材が流出した場合、商品やサービスを事業計画どおりに提供することが困難となり、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(13) その他の事項について
①法的規制等および訴訟等のリスクについて
当社グループは、国内外において事業を展開しており、各国の法的規制の適用を受けております。予想外の規制の変更、法令適用や政府の政策運用の変更等により、当社グループの事業、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、事業活動の遂行にあたり、訴訟その他の法的手続の対象となるリスクがあり、その結果、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
②情報漏洩・流出による影響について
当社グループは、顧客や取引先に関する機密情報および個人情報を有しております。これらの情報を守ることを重大な社会的責務と認識し、情報の適切な取扱い・管理・保護・維持に努めております。しかしながら、万が一情報漏洩等の問題が発生した場合には、社会的信用の失墜や損害賠償責任のために多額の費用負担が発生する可能性があり、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
③自然災害による影響について
当社グループは、地震等の災害に備え、事業継続計画の策定や防災訓練等の対策に取り組んでおりますが、想定外の大規模地震や洪水等の自然災害が発生した場合、業務の全部又は一部の停止、若しくは仕入先・販売先の生産機能および物流機能不全等により、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
④カントリーリスクについて
当社グループが進出した国・地域または国内において、経済状況、政治、社会体制等の著しい変化や法律・税制の改正、テロ・戦争、疫病の発生・蔓延などの事象が生じた場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑤新型コロナウイルスについて
当社グループは新型コロナウイルス感染拡大を受けて、従業員の安全確保のため、リモートワークや時差通勤の実施、社屋や各フロア入口での消毒、不急の出張・外出、接待等宴席の自粛、電話会議やWeb会議での対応、朝晩の検温、マスクの着用の推進など感染拡大防止に向けた取り組みを実行しながら、取引先への安定した商品・サービスの提供の維持に努めております。
新型コロナウイルス感染症が経済に与える影響および感染拡大の範囲や収束時期が不透明な状況のなかで、現時点では業績に与える影響を合理的に算定することが困難でありますが、その影響が継続した場合、当社商品が組み込まれている最終製品の需要や設備投資の動向、取引先の生産調整など、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑥情報セキュリティに係るリスクについて
当社グループでは、リモートワークによる外部からのアクセスの増加など、情報システムの利用とその重要性は増大しております。そのため、情報システムや情報通信ネットワークの安定的運用とセキュリティ強化に努めておりますが、サイバー攻撃、コンピュータウイルスの侵入等によるシステム停止やデータの破壊、改ざん等によるオペレーションの混乱、停止が生じた場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染拡大による事業活動の制限が長期化し、感染症対策により一部で回復の動きが見られるものの、全般的な経済活動の持ち直しには依然として時間を要する状況にあります。
このような環境の中、当連結会計年度の業績につきましては、次のとおりであります。
総資産は、前連結会計年度末に比べて28億94百万円増加し、632億16百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べて19億31百万円増加し、328億44百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べて9億62百万円増加し、303億72百万円となりました。
売上高は新型コロナウイルス感染拡大の影響や特約店契約解消の影響等により1,058億43百万円(前期比1.2%減)となりました。利益面につきましては、売上減等に伴う売上総利益の減少はあったものの、販売費及び一般管理費の減少により、営業利益は8億99百万円(前期比75.5%増)、経常利益は受取補償金の計上や支払利息の減少等により11億39百万円(前期比128.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に計上した投資有価証券売却益がなくなったことや事業構造改善費用の計上があったものの、繰延税金資産の計上等により5億20百万円(前期比892.0%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、94億3百万円(前連結会計年度末は77億27百万円)となり、16億76百万円増加しました。
営業活動の結果得られた資金は45億55百万円(前期比80.1%増)となりました。
これは主にたな卸資産の減少、仕入債務の増加により資金が増加したことによるものであります。
投資活動の結果使用した資金は1億58百万円(前期比113.9%増)となりました。
これは主に有形固定資産の取得による支出により資金が減少したことによるものであります。
財務活動の結果使用した資金は28億64百万円(前期比26.6%増)となりました。
これは主に短期借入金の純減少、長期借入金の返済による支出により資金が減少したことによるものであります。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度末における総資産は、632億16百万円(前連結会計年度末は603億22百万円)となり、28億94百万円増加いたしました。これは主に商品及び製品の減少(20億60百万円)はあったものの、現金及び預金の増加(16億76百万円)、評価差額金の計上による投資有価証券の増加(10億75百万円)によるものであります。
当連結会計年度末における負債は、328億44百万円(前連結会計年度末は309億13百万円)となり、19億31百万円増加いたしました。これは主に短期借入金の減少(8億92百万円)、長期借入金の減少(9億円)はあったものの、支払手形及び買掛金の増加(22億50百万円)によるものであります。
当連結会計年度末における純資産は、303億72百万円(前連結会計年度末は294億9百万円)となり、9億62百万円増加いたしました。これは主にその他有価証券評価差額金の増加(7億35百万円)によるものであります。なお、自己資本比率は、前連結会計年度の48.5%から47.8%に減少しました。
(売上高)
新型コロナウイルス感染拡大の影響や特約店契約解消の影響等により1,058億43百万円(前期比1.2%減)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度は、主に旅費交通費の減少(1億92百万円)や、給与手当の減少(3億99百万円)により、前連結会計年度と比べ7億36百万円減少の82億5百万円となりました。
(営業利益)
当連結会計年度は、主に売上減に伴う売上総利益の減少(3億49百万円)はあったものの、販売費及び一般管理費の減少(7億36百万円)による増加により、前連結会計年度と比べ3億87百万円増加の8億99百万円となりました。
(経常利益)
当連結会計年度は、主に営業利益の増加(3億87百万円)、受取補償金の増加(1億86百万円)により、前連結会計年度と比べ6億39百万円増加の11億39百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度は、主に投資有価証券売却益がなくなったことによる減少(3億65百万円)、事業構造改善費用の計上による減少(3億79百万円)はあったものの、経常利益の増加(6億39百万円)により、前連結会計年度と比べ 4億68百万円増加の5億20百万円となりました。
これらの結果として、売上高営業利益率は前連結会計年度に比べ0.3ポイント増加し0.8%となりました。
デバイスソリューション事業では、新たなコア商材の創出と育成、通信、エナジー等成長市場への注力、事業領域拡大に向けた海外ビジネスの強化を図っております。システムソリューション事業では、ファクトリー、モビリティ、メディカル/ヘルスケア、社会インフラなど注力市場へリソースを集中させ、収益性の高い自社製品事業の強化を図っております。
また、事業成長を支える強固な経営基盤とすべく、環境および社会への貢献や企業品質を高めるコーポレート・ガバナンスの強化などのESG経営を推進しております。
②経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社は、「コンプライアンス・リスク委員会」を半期に一度開催し、当社グループにとって重要なリスクについて、その影響度を踏まえ、対応策等の検討ならびに情報共有を図っております。また、企業活動に重大な影響を及ぼす恐れがある緊急事態が発生した場合には、「リスク管理規則」に則って対応しております。なお、自然災害等により生じる損害の拡大防止および損失の最小化を目的として当社が定めているBCP(事業継続計画)について、その実効性を高めるため、継続的に内容の見直しを実施しております。
③キャッシュ・フロー状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況)
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資金需要)
当社グループは、資金需要が生じる事象は主に商品の購入のほか、販売費及び一般管理費の営業費用によるものであります。販売費及び一般管理費の主なものは、人件費であります。
なお、重要な資本的支出の予定はありません。
(財務政策)
当社グループは、金融機関等からの借入れおよび売上債権流動化により資金調達を行うことを基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金、社債およびリース債務を含む有利子負債の残高は111億85百万円となっております。
また、資金調達の機動性と安定性を図るため、取引先金融機関3行とコミットメントライン契約を締結しております。契約極度額は90億円であり、当連結会計年度末現在において、本契約に基づく借入金残高は30億70百万円であります。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、2021年度を最終年度とする「中期経営計画2021」を策定し、「売上高1,500億円」、「営業利益24億円」、「自己資本当期純利益率(ROE)5.0%以上」の達成を目指しておりました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大の影響や、主要仕入先との特約店契約の解消等による急激な事業環境の変化を受け、昨年7月に、「中期経営計画2021」を凍結し、収益構造改革を推進してまいりました。当連結会計年度はその一環として事業効率改善に向け人員構成の最適化を推進するため、「希望退職者募集」施策等を実施してまいりました。
今後とも、重要な経営指標の早期回復を目指し、収益性改善に努めると同時に資産の圧縮も図り資本効率を高めてまいります。
今般新たに2023年度を最終年度とする「中期経営計画2023」を策定いたしました。対処すべき課題の着実な実行により、2023年度には「売上高1,200億円以上」、「営業利益25億円以上」、「自己資本当期純利益率(ROE)5.0%以上」の達成に向け取り組んでまいります。
「中期経営計画2023」の初年度である2021年度の連結業績見通しにつきましては、売上高1,070億円(前期比1.1%増)、営業利益10億円(前期比11.2%増)、経常利益12億円(前期比5.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益8億円(前期比53.7%増)を見込んでおります。
⑤セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(デバイスソリューション事業)
車載用電子部品やリモートワーク需要拡大によるノートPC用電子部品の販売増があったものの、デジタルカメラ用半導体や事務機器用電子部品の販売減により、売上高は856億7百万円(前期比0.8%減)、セグメント利益は販売費及び一般管理費の減少により10億90百万円(前期比287.0%増)となりました。
(システムソリューション事業)
鉄道向けCADシステム等の販売減により、売上高は202億36百万円(前期比2.7%減)、セグメント損失は自社製品事業拡大のための人的リソース投入により1億96百万円(前期は2億33百万円の利益)となりました。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 追加情報」にて記載しております。
(注)2020年9月30日付でルネサスエレクトロニクス株式会社との特約店契約を解消しております。
当社グループは長年のLSI及びソフトウエアの開発により蓄積された技術力をベースに、無線通信分野を中心に他社製品との差別化を図ったオリジナルバリュー製品を提供できるよう、研究開発活動を展開しております。
当連結会計年度における研究開発費は
<システムソリューション事業>
(絶縁監視装置ソリューション)
一般財団法人 関東電気保安協会と共同研究を行い、漏洩電流検出の課題であったIoc不平衡対策技術について論文発表し、一般社団法人 日本電気協会より澁澤賞を受賞し、同技術を特定用途向け簡易型絶縁監視装置(LeakeleDH及びLeakeleDH-Ⅱ)に搭載しました。
絶縁監視装置(Leakele)は新たな機能拡張として、一部の非接地電路での漏洩電流検出が可能となり、データセンター等のニーズにも応え、新市場での採用が見込まれます。
特定用途向け簡易型監視装置(LeakeleDH及びLeakeleDH-Ⅱ)の商品化が完了し、一般財団法人 関東電気保安協会での量産納入が進んでおりますが、他エリアへの展開として、一般財団法人 中国電気保安協会向けのソフト開発を行い、2021年1月より量産納入を開始いたしました。
2021年度より絶縁監視装置(Leakele)少チャンネル版の開発への取り組み、検討を行ってまいります。
(特長)
・発火感電の要因であるIgrを正確に検知
・高調波ノイズ等による誤作動を防止
・年次点検における絶縁試験として運用可能
・電路/負荷機器の劣化予兆監視が可能
(カーボンナノチューブ布状ヒータソリューション)
カーボンナノチューブ(以下CNT)布状ヒータは、CNTでコーティングしたポリエステル糸を布状に織り込み、さらに電極部に金属細線を縫い込み、これに平織金属線を縫い合わせ、導電性接着剤で接着して製造します。このCNT布状ヒータは、他の面状ヒータのひとつである電熱線ヒータに対し、均一な発熱、当社測定で電力約3割減の省エネ、穴が開いても異常発熱の無い高い安全性を有するなどの特長があります。
これらの特長を活かし、融雪、融氷、食品保温、機器保温などの用途向けに製品化を進めております。2020年度において、店舗の食品保温と出入り口や通路、列車の軌間、高速道路のETCレーンや機器および誘導路などの融雪に対し高い評価を得られております。さらに駅舎のホームや屋根の融雪・融氷、車載センサを含め各種センサや新幹線などの着雪・着氷防止を目的とした試作・評価を継続し行っております。これらの取り組みにより性能、生産性などの効果を確認し、製品価値の向上や製造コスト低減を図った取り組みも行っております。
(特長)
・電熱線ヒータに対し、均一な発熱、電力約3割減の省エネ(当社測定)
・インフラ系の設備・機器の融雪、融氷を主とした用途に採用される高い安全性
・薄型・軽量を活かした屋根設備や地面埋込時の施工時間短縮
・突入電流が無くデジタル制御によるさらなる省エネ化
・いろいろな形状やサイズに制作でき、AC/DC電源双方使用可など柔軟に対応
(LPWA対応傾斜センサ・ソリューション)
LPWA対応傾斜センサは東日本旅客鉄道株式会社フロンティアサービス研究所と共同研究開発した落石傾斜センサをベースに、落石/土砂崩れなど斜面災害の発生検知及び予兆監視だけでなく、測定角度の高精度化により電柱や鉄塔、橋梁など建造物の傾斜監視への対応、センサを増設できる4-20mAやA/Dなどのインターフェースを追加し、ひずみや距離、伸縮/水位などにも対応できる拡張性、無線通信方式はSigfox/NB-IoT/Cat.M1/LoRa/ELTRES等の様々な無線通信に対応することで、設置する環境に応じた通信方式を選択可能となり、また専用電池を使用することで最長10年間の連続動作などの特長があります。
これらの特長を活かし、高精度な傾斜角度が必要な電柱や鉄塔、橋梁など建造物の傾斜監視が可能となり、さらにセンサ増設により、電線や架線の伸縮監視や河川の水位監視、法面や橋梁などのコンクリートひび割れ監視など様々な公共インフラ監視用途向けに開発を進めております。
(特長)
・最長10年間の連続動作可能(電池交換不要)
・高精度な傾斜角度の測定
・センサを拡張することで、様々な監視に対応可能
・使用環境に応じた無線方式を採用することで、トンネルの中やマンホール内など様々な環境で使用可能