第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度におけるわが国経済は、消費税増税の影響も一服し、北陸新幹線の開通や中国人観光客によるインバウンド消費等が景気を下支えする結果となりました。企業業績は、原油価格の下落や雇用環境の改善から、概ね好調に推移して参りました。その一方、中国では株式市場の暴落や不動産投資の急激な冷え込みがあり、好調に推移していた輸出産業に、今後影響を及ぼす懸念が残りました。

建設業界におきましては、建設労働者の人手不足感が春先をピークに落ち着きを取り戻したものの、労務費は高止まりしており、建設資材価格も同様に高い水準に留まっています。建築需要は、概ね安定して推移しており、杭打ち偽装問題を発端にマンション等の販売が鈍ったものの、需要を大きく引き下げる要因とはなりませんでした。

このような経営環境の中、当事業年度において、過去最高の売上を計上した前期実績を上回ることが出来ませんでした。これは主に、当初想定よりも建築需要が伸び悩んだことや、一部業種の職工不足による工事の遅延、住宅需要の低迷から、戸建て住宅向け太陽光パネル販売が大幅な減収を余儀なくされたこと等によるものです。利益面については、仕入コストの値上がり分を、販売価格に適切に転嫁することが十分に出来なかったことや、人件費の増加等により、利益率の低下をまねく要因となりました。

この結果、当事業年度の売上高は、176億49百万円(前期比2.4%減)、営業利益3億60百万円(前期比21.5%減)、経常利益4億22百万円(前期比20.3%減)となりました。また、当期純利益は2億64百万円(前期比13.1%減)となりました。

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前事業年度末に比べ3億24百万円増加し、当事業年度末には30億63百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は、4億96百万円(前期は9億31百万円の獲得)となりました。

これは主に、税引前当期純利益4億25百万円、減価償却費44百万円の計上、たな卸資産の減少39百万円、仕入債務の増加3億8百万円の一方で、売上債権の増加25百万円、その他の負債の減少43百万円、法人税等の支払額2億34百万円などによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、75百万円(前期は77百万円の獲得)となりました。

これは主に、定期預金の払戻による収入2億50百万円、投資有価証券の売却による収入63百万円の一方で、定期預金の預入による支出3億円、有形固定資産の取得による支出19百万円、投資有価証券の取得による支出51百万円、貸付けによる支出14百万円などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、96百万円(前期は1億4百万円の使用)となりました。

これは主に、長期借入れによる収入2億30百万円の一方で、短期借入金の純減額1億50百万円、長期借入金の返済による支出1億23百万円、配当金の支払額49百万円などによるものであります。

2【仕入及び販売の状況】

(1) 仕入実績

当事業年度の仕入実績を事業部門別に示すと次のとおりであります。

事業部門

当事業年度

(自 平成27年1月1日

至 平成27年12月31日)

前年同期比(%)

軽量鋼製下地材・不燃材

(千円)

10,860,449

102.2

建築金物・エクステリア

(千円)

1,251,630

95.3

鉄線・溶接金網

(千円)

950,609

91.7

ALC金具副資材

(千円)

710,290

91.4

カラー鉄板・環境関連

(千円)

884,723

76.2

窯業建材金具副資材

(千円)

71,108

93.4

合計

(千円)

14,728,812

98.2

(注)1. 金額は、仕入価格によっております。

2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3. カラー鉄板・環境関連については、消費税増税の反動から住宅需要が低迷し、戸建て住宅向け太陽光パネル販売が大幅に落ち込んだことで、前年同期比76.2%となっております。

(2) 販売実績

当事業年度の販売実績を事業部門別に示すと次のとおりであります。

事業部門

当事業年度

(自 平成27年1月1日

至 平成27年12月31日)

前年同期比(%)

軽量鋼製下地材・不燃材

(千円)

12,975,700

101.7

建築金物・エクステリア

(千円)

1,527,135

96.7

鉄線・溶接金網

(千円)

1,096,783

91.4

ALC金具副資材

(千円)

882,027

94.1

カラー鉄板・環境関連

(千円)

1,079,329

71.5

窯業建材金具副資材

(千円)

88,048

90.6

合計

(千円)

17,649,025

97.6

(注)1. 上記の金額には、消費税等は含まれて下りません。

2. カラー鉄板・環境関連事業については、消費税増税の反動から住宅需要が低迷し、戸建て住宅向け太陽光パネル販売が大幅に落ち込んだことで、前年同期比71.5%となっております。

3【対処すべき課題】

平成28年度のわが国の経済見通しは、円安効果、原油安効果が一巡し、力強さに欠けるものの、堅調に推移していくものと見込まれます。また、世界経済におきましては、中国の景気減速や中東情勢を巡る欧州諸国の対立といった不安要素があるものの、当面横ばい状態が続くと予想されます。

建設業界におきましては、一部業種の職工不足により工事の遅延が続きましたが、徐々に解消してきており、後ろずれしていた工事物件が動き出すことが予想されます。また、建築需要は、堅調な企業業績を背景に、緩やかに回復していく見通しです。

また、10%への消費税増税が、平成29年4月から実施されることが決定し、平成28年度の下半期頃から徐々に、影響が表面化してくると予想されます。しかし、8%への増税時に比べ、企業業績に与える影響は限定的と想定されます。

当社におきましては、北陸3県の連携を強化すべく、平成28年1月から金沢デリバリーセンターを開設いたしました。今後も、既存拠点間を結ぶ中継基地の新設を計画しており、日本全国をカバーする販売網を築いていく事で、業界内における市場シェアのアップに努めて参ります。

そして、粘り強い交渉により適正価格による販売を進め、積載効率の見直しなど、効率的な配送体制によりコストダウンを図り、利益率の回復に努めて参ります。

内部統制の整備及び運用を強化し、コンプライアンスをより一層充実化させることで、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。

4【事業等のリスク】

当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

(1) 事業環境の変化

当社の取扱い商品は、ビル等の建築に関するものが多く、想定を上回る建設需要の減少や価格の大幅な変動が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 不良債権の発生

当社は、売掛債権の早期回収を図るとともに、信用情報の収集に努め、未然防止を心掛けております。しかしながら、販売先の大半は建築に関わる取引先であり、建築需要の減少による取引先の倒産などが発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 特定の取引先への依存

当社は、主力販売商品である軽量鋼製下地材の一定割合を特定の取引先から購入しております。当社と特定の取引先とは、これまで長期間に亘り良好な関係にあり、今後もこれまでの取引関係を維持・発展させていく方針でありますが、特定の取引先の今後の経営方針が当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

<財政状態の分析>

(1) 資産・負債の状況

資産合計は、123億61百万円で前事業年度末に比べ3億71百万円の増加となりました。

流動資産は、前事業年度末に比べ3億61百万円増加し、96億10百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が3億74百万円、電子記録債権が1億26百万円増加した一方で、受取手形が85百万円、商品が40百万円減少したことによるものです。

固定資産は、前事業年度末に比べ9百万円増加し、27億51百万円となりました。この主な要因は、有形固定資産が9百万円増加したことによるものです。

負債合計は、69億7百万円で前事業年度末に比べ1億58百万円の増加となりました。

流動負債は、前事業年度末に比べ32百万円増加し、65億74百万円となりました。この主な要因は、支払手形が2億65百万円、買掛金が42百万円、未払金が32百万円増加した一方で、短期借入金が1億50百万円、未払法人税等が86百万円、未払消費税等が55百万円、賞与引当金が13百万円減少したことによるものです。

固定負債は、前事業年度末に比べ1億26百万円増加し、3億33百万円となりました。この主な要因は、長期借入金が1億9百万円増加したことによるものです。

(2) 純資産の状況

純資産合計は、54億54百万円で前事業年度末に比べ2億12百万円の増加となりました。この主な要因は、利益剰余金が2億15百万円増加したことによるものです。

<経営成績の分析>

当事業年度の業績につきましては、職工不足による工事遅延の発生などにより建築需要が伸び悩んだ中、当社の主力販売商品を取り扱う軽量鋼製下地材・不燃材部門については、前期比2億16百万円増加しました。一方で、カラー鉄板・環境関連部門については、消費税増税後の住宅市場の低迷などにより、前期比4億29百万円と大幅な落ち込みをみせました。この結果、増税前の駆け込み需要で過去最高売上高を達成した前期には及ばず、全体の売上高は、前期比4億33百万円減の176億49百万円となりました。

売上原価は、売上高の減少により前期比3億53百万円減の147億68百万円となり、売上総利益は、前期比79百万円減の28億80百万円となりました。

販売費及び一般管理費につきましては、人件費の増加等により前期比18百万円増の25億19百万円となりました。

これにより、営業利益は前期比98百万円減の3億60百万円となりました。営業外収益87百万円、営業外費用26百万円となり、経常利益は前期比1億7百万円減の4億22百万円となりました。

特別利益は投資有価証券売却益の計上などにより7百万円、特別損失は投資有価証券売却損の計上などにより4百万円となり、税引前当期純利益は前期比1億9百万円減の4億25百万円となりました。

法人税、住民税及び事業税は1億50百万円を計上したことで、当期純利益は前期比39百万円減の2億64百万円となりました。

<キャッシュ・フローの状況>

キャッシュ・フローの状況につきましては、1「業績等の概要」に記載しております。